遊爺雑記帳

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習近平と李克強 水と油の二人は、3中総会をどう乗り切るのか

2013-11-11 23:42:39 | 中国 全般
 3中総会が9日から開催され、12日に閉会予定です。政権の今後の気泡方針が決められる重要会議ですが、既得権益を持ちその持続を願う上海閥や太子党を擁護せねばならない習近平と、改革開放経済を推進してきた胡錦濤共青団の李克強とでは、政策も異なりますし、激しい派閥抗争が続けられていて、どのような政策が打ち出されるのか、注目されます。
 

中国 2トップ、主張“水と油” 玉虫色の決着、可能性 (11/10 産経)

 【北京=山本勲】習近平・李克強体制の進路を確定する3中総会のコミュニケをめぐる思惑、観測が交錯している。一党独裁体制強化を最優先する習主席と、市場経済化に向けた大幅改革をめざす李首相の立場の違いが鮮明になっているからだ。毛沢東時代を想起させる思想言論統制強化を進める習主席は改革の深化を唱えながらも、「国有経済の増強」を最優先。対する李首相政府統制の縮小・撤廃を通じた民営経済の振興
をめざしている。両勢力の論議は紛糾しており、閉幕日に発表される総会コミュニケは双方の主張を盛り込んだ“玉虫色”の内容になりそうだ。

 3中総会を前に
李首相管轄下のシンクタンク、国務院発展研究センターがまとめた経済改革方案(提案)が大論争
を呼び起こした。
 
「市場経済システムの完成」「政府機能の転換」「企業イノベーション促進」をめざした三位一体の改革に向けて(1)行政(2)土地制度(3)金融(4)税財政(5)国有資産-など8つの分野で改革
を断行するという内容で、民間など外部の投資家の事業参入や集団所有制の土地の売買を認めることなどを促進策として提案している。
 
国有企業中心から「市場原理を生かした民間主導の経済発展への転換」を唱える、李首相の意向
を色濃く反映した内容だ。

 これに対し人民日報系国際紙「環球時報」が「投機を促す危険な政策」と強く批判するなど、保守派、既得権益層が猛反発。「これは習主席の考えではない」との声も聞かれる。
 確かに
習主席は7月の武漢市視察時にも「公有経済、特に国有経済発展の活力を増強することを通じて非公有(民営)経済の発展を導く
」と述べるなど、国有企業重視の姿勢を堅持している。
 規制緩和による民間活力を生かした市場経済体制への移行を加速しようとする、
李首相とは“水と油”ほどの違いがあるわけだ。 このため総会コミュニケは両陣営の主張を総花的に盛り込んだ折衷案となる可能性が高い。

 習近平は、当初は改革開放を口にしていましたが、薄煕来の排除につれて、薄煕来の十八番の毛時代への回帰を思わせる言動が増えています。
 胡錦濤共青団と、江沢民上海閥、習近平太子党の三つ巴については何度も触れてきましたのでここでは繰り返しませんが、老人ばかりでスタートした党常務委員の後退は早くおとずれます。その椅子を狙った共青団と太子党・上海閥の激しいつばぜり合いは続いています。

 格差が拡大する社会、自由が抑圧される社会、公共投資主導で成長を支えている経済の行きづまり、環境破壊と多くの問題がそれぞれ爆発の限界に近づいていますが、その解決策が示されるか。
 早くも失望的味方が出て、株価が下がり始めているのだそうです。
 
3中全会が9日開幕 中国株に「期待外れ」懸念も :NQNスペシャル :マーケット :日本経済新聞
 
 バブル崩壊を警戒して金融引き締めをしようとした中国ですが、理財商品を財源とするシャドーバンキングに端を発する金融破綻の懸念が表面化すると、引き締めを中断して、財政出動して凌いでいますが、バブル崩壊の社会不安が大きくのしかかっています。

 経済不安は、中国だけでなく、一方の雄の米国も転機を迎えています。
 クリントン長官からケリー長官に変わったことで、アジア重視が弱まった米国。急速に国内外で求心力を失いレームダック化したオバマ大統領。
 そんな米国で、バーナンキ議長の後任のイエレン氏の政策が注目されます。
 
米中の経済、かじ取り占う機会到来 :グローバルOutlook :コラム :マーケット :日本経済新聞
 
 日本のアヘノミクスの三本目の矢の経済成長戦略。目玉が薬のネット販売で失笑を買った後も決め手が出ません。
 安保でも、成長戦略でも、掛け声倒れで終わらない様、安倍政権も、政権を取り戻した時の、日本を取り戻すと言っていた初心を想いだしていただきたい。



 # 冒頭の画像は、厳しい警備が実施されている、3中総会の会場周辺




  ブルーベリーの実


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