新型コロナウイルスの感染拡大を機に、絶対的な権力基盤を握っていた習近平国家主席と、ナンバー2である李克強首相の確執が表面化してきたと指摘するのは石平氏。
江沢民が習近平を胡錦涛の後釜の国家主席に据えて以来、江沢民の上海閥、鄧小平の流れを継ぐ胡錦涛・李克強の共青団派、太子党出身で、「之江新軍」と呼ばれる浙江省時代に習近平に仕えた子飼いの部下たちを束ねる習近平の三つの派閥抗争が続き、王岐山が汚職追放の御旗のもとに、上海閥や共青団派の切り崩しを進め、習近平の専制政治体制が構築されたことは諸兄が゛承知の通りです。
今では、上海閥は往時の勢いはみる影もなく、消滅寸前。対抗軸は、かろうじて共青団派が踏ん張っている状況ですが、米中の貿易戦争で始まった「新冷戦時代」の突入で劣勢の習近平体制に、新型コロナウイルスの武漢肺炎感染の全世界への拡大が追い打ちとなり、習近平の専制政治が揺らぎ始めてきたのですね。
習近平政権の支えは、鄧小平以来の改革・解放経済政策での高度経済成長。
貧富の差があっても、それぞれが成長の恩恵を受けるので、格差問題が表面化しませんでしたが、低成長期に突入し、はらんでいた問題が一気に表面化し、政権の支持が揺らぎ始めてきている。
当然、対抗勢力の、共青団派の李克強首相に付け入る機会が巡ってきたのですね。
そこへ、発生源の武漢視察に動いた李克強と、動かないことに批判の声が高まり、北京視察でお茶を濁し、更に評価を堕とした習近平。
潜在していた「之江新軍」と、「共青団派」の対立が顕在化してきたのですね。 . . . 本文を読む
日本は水際対策として、111カ国・地域を対象に、外国人の入国を拒否していましたが、出入国制限の一部緩和を始め、緩和第1弾として、日本のビジネス関係者ら150人が25日、ベトナム航空のチャーター機で成田空港からベトナム・バンドン空港へ出発しました。
感染拡大再発の兆しがみられる中国、韓国は対象から外しています。 . . . 本文を読む
米国大統領選挙で、トランプ大統領と、民主党のバイデン候補との支持率が、10%以上トランプ大統領が引き離され劣勢にあることは諸兄がご承知の通りです。
しかし、11月にはどう変わっているかは予断を許さないとの声も少なくないですが、宮家氏は、11月の米大統領選について聞かれたら、「鬼が笑いますよ」と答えているのだそうです。
理由は、無党派層有権者の多くは夏休みが終わる9月第1月曜のレーバーデーまで態度を決めないからだと。 . . . 本文を読む
ジョン・ボルトン前ホワイトハウス国家安保補佐官の回顧録『それが起きた部屋:ホワイトハウス回顧録(The Room Where It Happened:A White House Memoir)』(米国時間6月23日発売)が韓国を揺るがしているのだそうです。
トランプ米大統領にはかすり傷を、文在寅(ムン・ジェイン)韓国政権に致命傷を与えたと、ジャーナリストの李正宣氏。
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中国の「海監」4隻が、22日午後3時半ごろから午後7時半ごろにかけ、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に侵入しました。
中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは8日以来で、今年12日目。同じ4隻は同日午前、尖閣周辺の領海外側にある接続水域を航行。周辺海域で中国当局の船が確認されるのは70日連続。このところ近海の連続航行が続いていましたが、ついに、2012年9月の尖閣諸島国有化以降で、最長の連続日数を更新しました。
21日午後には、日本漁船2隻に「海監」が接続水域で近づこうとする動きがあったが、海保の巡視船が間に入り安全を確保したのだそうです。
「海監」の侵略行為のエスカレートは進む一方ですね。 . . . 本文を読む
6月はドナルド・トランプ米大統領にとっては四柱推命でいう「天中殺」の月なのだそうです。
大統領選を11月に迎えるトランプ氏。新型コロナウイルスの感染拡大と、黒人犯罪者逮捕時の絞殺に端を発した反人種差別デモの広がりで、支持率はバイデン氏に大きく差をつけられています。
そこへジョン・ボルトン前補佐官の暴露本が発売。
苦境に立たされていますが、6月中にはトランプ氏にとっては胃の痛くなるような懸案に最高裁が判決を下すのだそうです。
最高裁判事、検事の人事でも、天中殺のトランプ氏は苦闘している様子です。 . . . 本文を読む
6月15日の夕刻、防衛大臣は首相の決断として事実上、イージスアショアの導入を断念することを発表。
イージスアショアの配備はそもそも、日本の3段構えと称するミサイル防衛の実態を議論することなく浮上した計画。
実際には「張り子のトラ」との理解する力もなかった。
今回の配備断念は、自己満足に陥っていた日本の現実を吐露しているに過ぎない。費用対効果を見極めて腹を決めたのならば英断であり吉であったと考えると述べておられるのは、元陸上自衛隊西部方面総監の用田和仁氏。
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中国・武漢発新型コロナウイルス恐慌を機に安倍晋三政権が産業界に「脱中国」を呼びかけても、主要日本企業は逆に対中投資を増やす情勢にある。
米国を中心に西側世界で広がっている対中警戒と脱中国依存の流れに逆行する日本企業。 . . . 本文を読む
金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への罵詈(ばり)雑言を繰り返し、韓国への敵対姿勢を一段と強めています。
その裏にあるのは北朝鮮の深刻な経済状況。
朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学教授の李相哲氏、国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏が解説しておられる記事がありました。
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米国大統領選の世論調査では、トランプ大統領が劣勢で、黄色信号が点滅しています。
しかし、トランプのオウンゴールでもバイデン勝利にならないとその理由を明示しておられるのは、ジャーナリストの堀田佳男氏。
総得票数でトランプ氏に勝っても選挙人数で負けたヒラリークリントン氏と同じ運命をたどる可能性や、更に、他にも理由が。 . . . 本文を読む
中国の「海警」による、領海侵入を含む尖閣諸島近海への出没が続いていて、16日には64日連続という国有化以来の最長記録に並びました。
エスカレートさせる尖閣への侵略姿勢。米国の大手安全保障研究機関「戦略予算評価センター(CSBA)」は5月中旬、「ドラゴン 対 太陽~日本の海洋パワーに対する中国の見解」と題する調査報告書を公表し、「中国はこの5年ほどで海軍力を劇的に増強し、日本に対して大幅な優位を獲得した」と総括。日本を屈服させることは容易になったとみて、軍事力行使を抑制しないようになりつつあるなどと指摘しているのだそうです。
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近年の安倍政権の、「一帯一路」への参画容認発言や、習近平の国賓招致といった対中接近政策。
媚中・二階氏の影響と、財界の影響の二つの要因と推測していましたが、二階氏の影響は随所に垣間見え取り上げさせていただいていましたが、財界の影響を具体的に指摘する情報がなく、探していました。
田中秀臣上武大学ビジネス情報学部教授が、ズバリ指摘しておられますので、取り上げさせていただきました。
経済と安全保障は相互補完的である。そして、優先すべきは安全保障の方だと。 . . . 本文を読む
5か月後に迫った米国大統領選。世論調査では、バイデン氏がリードしていて、しかもトランプ大統領との差は広がっている傾向なのですね。
新型コロナウイルスの武漢肺炎の大感染に加えて、偽札使用犯の黒人男性のジョージ・フロイドさんを警察官が絞殺したことを発端とした、反人種差別デモの拡大が原因。
米モンマス大学の調査によると、バイデン氏の支持率と、トランプ氏の支持率は、4月が48% vs 44%、5月が、50% vs 41%、6月は、52% vs 41%。
CNNの委託を受けた世論調査会社SSRSの6月2日から5日にかけての調査では、バイデン氏に対する支持率は55%に対し、トランプ氏は41%。その差は14%に開いてしまっています。 . . . 本文を読む
国共内戦で勝利した中国共産党。鄧小平の改革開放政策で経済発展の道を歩み、GDPでは日本を追い抜き、いまや米国に迫る勢いです。
その経済成長に大きく寄与したのは、世界との金融センターの役割を持つ香港を「一国二制度」で自由を残し、香港経由でドルと西側企業の投資を呼び込むことが出来たから。
しかし、習近平は、その中国高度経済成長の方程式改竄の賭けに出たのが、今回の「香港国家安全法」の成立。
米中の「新冷戦時代」突入で進む資本の海外流出による人民銀行の外貨減。そのメインルートは自由香港金融市場。
香港市場を北京の監視、統制下に置いて、カネの脱出口をふさいでしまうしか、中国経済の未来はないと習政権は判断したと、産経新聞特別記者の田村氏。 . . . 本文を読む
米中の対立が激化する中、米有力紙が、中国政府の主張を拡散するためにつくられた可能性があるツイッターのアカウントが多数確認されたと報じたのだそうです。
自国に有利な世論形成を狙う「宣伝戦」「宣伝工作」の一環なのか。
中共は毛沢東の時代に、国共内戦で台湾に逃げた国民党を併合するための、武力を使わないで戦略として「三戦戦略」を行使していることは諸兄がご承知の通りです。
メディアを利用し既成事実を積み重ねる「世論戦」、相手の士気を低下させる「心理戦」、法律を駆使して国際的支持を得る「法律戦」のうちの、「世論戦」で、ツイッターの活用がなされているということですね。 . . . 本文を読む