遊爺雑記帳

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中国が欧州への影響力拡大

2018-02-02 23:58:58 | 中国 全般
 北京日報が、2018年初め、中国・欧州関係は新たな勢いを呈している。フランスのマクロン大統領、北欧・バルト海7カ国の議長、英国のメイ首相が相次ぎ訪中し、「一帯一路」建設を連携して推進し、多国間主義を共同で維持し、新時代の中国と欧州は共通の言葉を増やし、各分野の交流や互恵協力を拡大し続けており、国際社会における中国・欧州関係の重要性は日増しに高まっていると報じたのだそうです。
 英国の離脱で変化するEU。離脱する英国は、新にEU以外との枠組みを求める動き。トランプ大統領が米国第一に傾き、諸国との対立を産んでいるなか、中国がその隙間から入り込み、欧州で影響力を増してきているのだそうです。

 
新時代の中国と欧州、3つの「共通の言葉」―中国メディア | 国際 | ニュース | So-net

 ここでは、EU離脱後に向けて新たな枠組みを探求するなかで、中国に接近する英国に注目してみます。
 

中国 欧州で影響力拡大 英首相訪中 (2/2 読売朝刊)

EU離脱 混乱に乗じる
 【北京=東慶一郎、ロンドン=角谷志保美】英国のメイ首相は訪問先の中国・北京で、中英関係について「『黄金時代』を引き続き前進させる」と述べ、経済を中心とした関係強化を進める姿勢を鮮明にした。
英国の欧州連合(EU)離脱の混乱に乗じて欧州での影響力拡大を図る中国のもくろみは、今年に入ってマクロン仏大統領、メイ氏と続く主要国首脳の「中国詣で」で着々と進んでいる。

「人権問題についても話し合った」
 李克強(リークォーチャン)首相は1月31日、メイ氏との会談後の共同記者会見で、記者から問われもしない敏感な問題に自ら触れてみせた。英メディアによると、
メイ氏は李氏との会談で、中国国内の人権問題や、知的財産権を始めとする中国の国際ルール順守といった、中英間で焦点となってきた問題を提起したとみられる。
 メイ氏は、中国主導の国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)への加盟を先進7か国(G7)で最初に表明した
キャメロン前首相と比べ、対中関係に慎重姿勢とされてきた。英紙フィナンシャル・タイムズなどによると、中国側は事前調整の段階から、巨大経済圏構想「一帯一路」への全面的支持を表明する覚書への署名をメイ氏側に求めたが、同氏側は拒み続けた
という。共同記者会見でも同氏は「国際基準を満たすなら」などと留保をつけた。

 
だが、中国側もEUの単一市場からの脱退を控え、中国との間で自国に有利な内容の自由貿易協定(FTA)を結びたいメイ氏にとっての「焦点」が経済協力にあることを見透かしている
。李氏は「両国関係は英EU関係が変化しても変わらない」と述べ、金融や貿易などでの協力推進を強調。中国商務省によると、今回の訪中で、両国は総額約90億ポンド(1・4兆円)に上る商談に合意するという。

 
英国が離脱した後のEUを支える仏など主要国も、英国のEU離脱を支持するとともに「米国第一」に突き進むトランプ米政権への警戒感もあり、中国との関係強化に拍車をかけている中国としては、北朝鮮や貿易問題で米側からの圧力を受ける中、EU内の「反トランプ」の雰囲気をうまくすくい取り、欧米諸国の結束を崩す思惑がある。

 しかし、記事でも指摘されていますが、対中接近ではウィリアム王子を訪中させ媚中外交をし、訪英した習近平を女王陛下に馬車で迎えに行かせるなどしたキャメロン前首相とは、メイ首相は異なる姿勢で中国に対峙している様子ですね。
 

英中で「一帯一路」推進=首脳会談、香港めぐり対立か(時事通信) - goo ニュース

 【北京時事】中国の習近平国家主席は1日、公式訪中したメイ英首相と北京の釣魚台迎賓館で会談し、習主席が提唱したシルクロード経済圏構想「一帯一路」の推進や、経済・投資分野での協力拡大で一致した。習氏は「黄金時代」にある英中関係の強化を呼び掛け、蜜月をアピールした。
 新華社通信や英首相官邸によると、習氏は「金融、原子力発電、投資などの領域で協力を深化させる」と述べ、英劇作家シェークスピアの言葉「過去はプロローグ(序章)」を引用しながら今後の両国関係強化に意欲を示した。
 メイ氏は貿易、投資、科学技術、環境などの分野を挙げ「実務協力を強化したい」と応じ、一帯一路についても「世界的に大きな影響がある。協力を展開したい」と語った。メイ氏はまた、同行した50以上の企業・団体による経済界代表団が「少なくとも90億ポンド(1兆3800億円)の商談を結ぶ」と発言した。

 
一方、英外務省は1月31日、香港立法会(議会)選挙で民主派政党幹部の立候補が無効となった問題に「懸念」を表明し、香港の高度な自治、権利や自由が「完全に尊重されるべきだ」と指摘する声明を出した。会談でも両首脳は香港をめぐり議論し、メイ氏は「一国二制度」の重要性を繰り返し主張した


 新華社によると、習氏は「互いの核心的利益と重大な懸念を尊重・考慮し、建設的な方法で敏感な問題を処理する」ことをあえてメイ氏に促し、
対立が残ったことを示唆した。

 とは言え、メイ首相の大英帝国の威厳を想定させる毅然とした姿勢に比べ、官邸は今一腰が定まらない様な。。サッチャーさんと言い、英国では女性首相のほうが、筋が通っている?(笑)
 
<英首相官邸HP>「一帯一路」懸念を削除 中国刺激回避か(毎日新聞) - goo ニュース

 EU離脱後の新たな枠組みを探求するメイ首相は、日英関係の強化にも意欲を示しておられます。
 
英・メイ首相来日 ブレグジットの英国と日本の新たな関係は - 遊爺雑記帳

 更に、CPTPP(TPP11)への参加にも興味を示しているのだとか。
 
英国がTPP11に参加検討 FT報道 :日本経済新聞

 中国のEU侵略が浸透できるのか、古くから世界をリードし続けてきたしたたかな伝統を持つ英国をはじめとする欧州勢が逆利用するのか。
 大きく流動を始めている世界の枠組みの変化に、日本はどう対処し、国益を護り、グローバルな経済発展とかかわっていくのか。
 CPTPP(TPP11)の合意・稼働は一大先進枠組みとなり、その流れで注目をあびることとなります。そのリーダー役の日本。国会は、蛸壺の中に閉じこもった「モリカケ」他の、スキャンダル推論論議に終始している場合ではありませんが。。



、# 冒頭の画像は、2日に会談した、メイ首相と習近平主席




  この花の名前は、カイケイジオウ




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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)





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