処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

ラスト、コーション

2008-02-09 00:25:38 | 映画
原題:戒・色  英題:Lust, Caution



昨年のベネチア国際映画祭金獅子賞、同撮影賞受賞。
監督は『ブロークバック・マウンテン』で05年度アカデミー監督賞受賞のアン・リー。

戦時下の魔都上海は、最も好きなシチュエイション。駄作だろうが外国作品だろうが、とにかく観る。この作品は期待を裏切らなかった。

日本の傀儡・汪精衛(汪兆銘)政権の特務のトップであるトニー・レオンと彼の命を狙って愛人になる抗日スパイ・タン・ウェイの愛欲とサスペンスの物語。

かつてトニー・レオンは「なんだこのやさ男」くらいしか思わなかったが、観るほどによくなってきた。渋さがなんとも言えない。陰がふさわしい。改めて気づいたが、漆黒の髪は欧米人にとっては得がたい魅力だろうか。

時代考証が丹念で、セットはまるで往時そのもの。市中の点描も文句なし。



タン・ウェイは1万人のオーデションから選ばれた新人。体当たりの演技とうたわれ、字義通りのシーンが続出。が、ネット画像氾濫の昨今では、さほど驚くには当たらない。彼女は第2作目が難しい。が大いに期待したい。



http://jp.youtube.com/watch?v=MA6yaVDlru0

2001年のウォン・カーウァイ監督、トニー・レオン、マギー・チャンの『花様年華』には及ばなかった。

ル・シネマ 85点
コメント (1)
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