原題:戒・色 英題:Lust, Caution

昨年のベネチア国際映画祭金獅子賞、同撮影賞受賞。
監督は『ブロークバック・マウンテン』で05年度アカデミー監督賞受賞のアン・リー。
戦時下の魔都上海は、最も好きなシチュエイション。駄作だろうが外国作品だろうが、とにかく観る。この作品は期待を裏切らなかった。
日本の傀儡・汪精衛(汪兆銘)政権の特務のトップであるトニー・レオンと彼の命を狙って愛人になる抗日スパイ・タン・ウェイの愛欲とサスペンスの物語。
かつてトニー・レオンは「なんだこのやさ男」くらいしか思わなかったが、観るほどによくなってきた。渋さがなんとも言えない。陰がふさわしい。改めて気づいたが、漆黒の髪は欧米人にとっては得がたい魅力だろうか。
時代考証が丹念で、セットはまるで往時そのもの。市中の点描も文句なし。

タン・ウェイは1万人のオーデションから選ばれた新人。体当たりの演技とうたわれ、字義通りのシーンが続出。が、ネット画像氾濫の昨今では、さほど驚くには当たらない。彼女は第2作目が難しい。が大いに期待したい。

http://jp.youtube.com/watch?v=MA6yaVDlru0
2001年のウォン・カーウァイ監督、トニー・レオン、マギー・チャンの『花様年華』には及ばなかった。
ル・シネマ 85点

昨年のベネチア国際映画祭金獅子賞、同撮影賞受賞。
監督は『ブロークバック・マウンテン』で05年度アカデミー監督賞受賞のアン・リー。
戦時下の魔都上海は、最も好きなシチュエイション。駄作だろうが外国作品だろうが、とにかく観る。この作品は期待を裏切らなかった。
日本の傀儡・汪精衛(汪兆銘)政権の特務のトップであるトニー・レオンと彼の命を狙って愛人になる抗日スパイ・タン・ウェイの愛欲とサスペンスの物語。
かつてトニー・レオンは「なんだこのやさ男」くらいしか思わなかったが、観るほどによくなってきた。渋さがなんとも言えない。陰がふさわしい。改めて気づいたが、漆黒の髪は欧米人にとっては得がたい魅力だろうか。
時代考証が丹念で、セットはまるで往時そのもの。市中の点描も文句なし。

タン・ウェイは1万人のオーデションから選ばれた新人。体当たりの演技とうたわれ、字義通りのシーンが続出。が、ネット画像氾濫の昨今では、さほど驚くには当たらない。彼女は第2作目が難しい。が大いに期待したい。

http://jp.youtube.com/watch?v=MA6yaVDlru0
2001年のウォン・カーウァイ監督、トニー・レオン、マギー・チャンの『花様年華』には及ばなかった。
ル・シネマ 85点