佐伯泰英の長編時代小説。昨年、山本耕史の主人公役でNHKで放送されて一挙に人気作品になった感。ご存知居眠り磐音シリーズの第一巻。
人物設定がなかなかに魅力的で、物語の展開も単純。幕府の経済改革とその仕組み、その阻止に動く悪徳商人たち、なにやら現代にも通じなくはないエピソード、と読者サービス満載の劇画的読み物。
現在第24巻まで出版し計650万部。この先果たしてどこまで行くのだろうか。中里介山の『大菩薩峠』は1913~1941年に41巻まで刊行され、結局作者の死で未完に終わっている。超えるか?
こころのリフレッシュが要求される時には、格好の読み物だ。暫くはお付き合いをして見よう。フォントも大きくて助かることだし・・。
双葉文庫 680円。