今、我が家にあるジャズCDのデータ・ベース化を試みている。
といっても、そんなに大袈裟なものではなく、アルバム名、曲名、プレイヤー名などを記録にまとめておくというもの。枚数が少ないのでちと恥ずかしいのだが。
忘れていたもの、昔夢中で聴いていたもの、とりあえずコレクションしたものなど、いろいろ出てきて楽しいこと。ついつい、改めて聴いたりするから、ちっとも作業が進まない。
なかでも、幻の名盤中の名盤は、この「オハイオ・ユニオン」だろう。ジャケット・ケースには ” ジャズ史上最大の名盤ここに復活 ”なんてうたってある。
「ん?」 「復活したら幻ではなくなるんじゃないの?」 「そう、今では簡単に手に入る。でも幻の名盤」
そんな話がジャズにはゴマンとある。独断と偏見と自己陶酔が多いジャズ・ファンはそれで満足。
かつて、東京で2軒しかなかった、ニューオリ専門のジャズ喫茶でなければ聴けなかった。ある年、『週刊アサヒ芸能』の徳間書店が、徳間音工を設立。やがてDanレーベルから、幻の名盤を続々と出し始めた。嬉しかったね。
今やネットで世界の何処からでも手に入る時代。でもジャズ・マニアは幻の名盤にこだわり続けて、あるいはカッコをつけて、今日も行く。
1954年3月3日、オハイオ州立大学で行われたジョージ・ルイス・バンドのライブ。
白眉は、「The World Is Waiting For The Sunrise」
ローレンス・マレロの192小節にわたる、全部異なった奏法でのバンジョー・ソロ。