太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

めんどくさがりひきこもり

2012-01-04 09:23:14 | 日記
私は自分のことを、めんどくさがりだと思う。


勤めていた頃は、毎日PCを使っていたし、今もこうしてブログを作ったりしているけど、その目的の最小限のことしか覚えようとしないし、冒険もしない。


今でも、使っている時に突然出てくるお知らせを読みもせずに消しまくり(英語でめんどくさいし)、あまり毎回出てくるので甥に聞いたら、それはUP DATEしたほうがいいと言われてやってもらったりしている。


車も同じで、ただ走ればいいので、何年か乗った車を売る時になって、知らなかった機能がいくつもあったこともある。


携帯電話も、日本にいた時にはインターネットと繋がるタイプのものを使っていたが、

ハワイに来てから、間に合わせで買った「電話だけ」の機能のものをそのまま使っている。

いろんなことができる、それは電話を超えてパソコンのような電話を持っている友人や家族は一杯いて、機能を見せてもらうと「ほぉー!」とか「へぇー!」といちいち感動するけれども、それを使いたいかと聞かれたら、そうでもない。

超人的な方向音痴な私が、そういう電話を持っていたら、すぐに現在地を調べて解決するのに、

あるいは出先で欲しい情報を調べることができて、あの名前は何だっけとか、あの店はどこだっけ、ということもないのに、

電話屋に行って、機種を選んで、契約して、使い方を覚えて・・・・・・



ようするに、めんどくさいのである。




その上、情報に関しては、私のフィルターを通して入ってくる情報は非常に偏っており、誰でも知っているようなことを知らない。

スカイツリーという名前を聞いたのも、もう出来上がってゆく頃だったし、スマホの意味は先月わかった。


日本にいた頃から、テレビは見ない、新聞もとらない、雑誌も読まない生活なので無理はあるまいと自分を慰めているものの、特にそれですごく困ったこともないので、何とかしようとも思わない。

だから私の持っている情報は、UP DATEされないまま、ミイラ化してゆく。



一人暮らしをする際に新しくPCを買ったとき、

「1日に何時間使う契約にしたらいいか見当がつかない」

と言って、一緒にいた人を心底驚かせた。私が初めてPCを買ったときには、どのプロバイダーもそういう形式の契約だったのだ。

3Dメガネが青と赤じゃなかった、という話を同い年の友人にしたら、真剣に「それは誰にも言わないほうがいい」と忠告してくれた。

もう既にブログに書いてしまった、とはいえなくなってしまった。



私は子供の頃から、そうだった。


出かけるのが好きな父は、毎週のように私達をいろんな場所に連れて行ってくれたものだが、小学1年の父兄参観の際に、担任の先生から

「シロちゃんは物を知らなさすぎます。もっといろんなものを見せてあげてください」

と言われて、顔から火が出そうだったと母がこぼしたことがあった。

みんなが見ているものを、見ていない。

地面でぺっちゃんこになっているカエルとか、電信柱に釘がいっぱい刺さってるのとか、青い車を何台見たとか、せっかく温泉とか遊園地に連れていっても、私が見ているのはそんなものなのである。



こんないい大人になっても、私は相変わらずモノを知らず、でもそのかわり、

あの家のグレイの怖い顔したゴツい犬の名前はデイジーで、恥ずかしがりのお茶目な女の子なのだということや、

なぜか道の真ん中を歩いているあの人は、いつも6時45分のバスに乗るのだということや、

車の窓に当たって瀕死の小鳥を、道路からふかふかの草の上に移して見守ったら、頭を撫でる私の指をじっと見ながら死んでしまったことや、

その小鳥が翌日には、アリによって土に返っていったことを知っている。



なーんの役にも立たんことを、だ。



そんな自分を、情報的にはひきこもりなんだと思っている。

読書は大好きで欠かせないが、雑誌は読みたくないのは、情報がほしいのではなく、自分の世界に入りたいからだと思う。

できるだけたくさんの人と知り合いたい、と思わないのは、こんな私の世界をわかってくれる人は、そう多くないと知っているからかもしれないし、ただめんどくさいだけなのかもしれない。



自分で事務所をなんとなく起こして、仕事をしてみたことがあったけれど、全然楽しくなくてやめてしまったのも、今なら納得できる。

多くの人と会うのが好きじゃなく、めんどくさがりな人に、起業はハナから無理であった。



こんなところまで来てしまって、私はますます情報から離れてゆくような気がしているが、それでもけっこう楽しめそうである。