太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

昭和脳

2012-07-02 12:31:11 | 日記
日本人の友達と話す機会があると、嬉しくて、ついいつもよりもおしゃべりになるような気がする。

表現したいこと、伝えたいことが、何のストレスもなく話せるということは、なんてラクチンなんだろうと思う。

「憎ったらしい顔で」とか、英語だとどうしてもそのニュアンスが出ない言い方は、けっこうある。


ところが、だ。

私がそうして夢中で話していると、時折妙な間があくことがある。

ハワイ在住の日本人だとそうでもないが、日本にいる日本人の場合、そうなる。

このあいだは、

「その道に行こうとしたら、車がエンコしちゃうんだよ」

と言った時に、その「間」は訪れた。

そしてその後で

「わかる、意味はわかるけど、それ何十年ぶりに聞いたかもぉー」

と笑いながら言われる。

「なにが?」

「エンコって昔おばあちゃんが使ってた気がするー」

「じゃあ何て言うのさ!」

「エンストって言わない?」

ああ、エンストって聞いたことあるワ。ていうか、以前は私もエンストって使っていたように思う。

なんでエンコのほうが先に出てくるんだろう?



さらには

「そのとき私ズック履いていたから・・・」

「・・・・・いやぁ子供の頃、ズックって言ってましたよねぇー!」


私だって、自分で ズック と言って自分で驚いたんだから。

いったい脳内のどこの引き出しが開いちゃってンの?

同じ引き出しには、「前掛け」とか、「衣文かけ(ハンガーのことよ)」「アベック」なんかが入っている。

私の祖母は、美容院のことを「かみぃさん」と言っていた。

それが実は「髪結いさん」であることがわかったのは、ずっと後になってからだった。

さすがにそこまで古い引き出しは、意識しないと開かないようになっていてホッとする。



私の脳内で、私が知らない間になにか起きているに違いない。

それ以来、しゃべりたくてウズウズするものの、自分の口から何が飛び出すのか怖くてどきどきするのだ。









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