太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

「TED」

2012-07-09 11:20:37 | 勝手な映画感想



友達がいなくて寂しい8歳の男の子が、クリスマスに両親からもらったクマのぬいぐるみと生涯の友達になる、という願いをかける。

翌朝、彼が起きてみると、そのクマがしゃべった。

そして男の子は35歳になって・・・・


こうだったらいいな、というお話が現実になるというストーリーだけど、

そこは「FAMILY GUY」と同じプロデューサーが作っているだけあって、単なるファンタジーにならない。

クマちゃんにはそんなことしてほしくなーい!ということを、このクマちゃんはやってくれる。


アメリカンジョークが、ちょっと私にはわかりづらかったかなあ。

だけど、クマの動きとか、汚れ具合とか、表情とか完璧。

それに主演のMark Wahlbergがいい。

実は私、この俳優がけっこう好き。

ハンサムじゃないけど、なんかすごく「いい人ーーー!」って感じがにじみ出ていて、ヨレッとした具合が何かイイ。


こういう、しっかり笑えて、悪人が出てこない映画が私は好きなんだな。

DVDが出たら、英語の字幕をつけてもう一度観たい。






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ハイジのおじいさん

2012-07-09 11:13:28 | 日記
我が家の、ガレージ側の庭の隣りに、クリーム色の壁の、ちょっと素敵な家がある。

土地が傾斜していて、その家のほうが1m半ぐらい高くなっているのと、双方に立ち木や植え込みがあって、

はっきりと家の様子は見えないのだが、夜になって、家の中の灯りがつくと、

品のいい調度品がおかれた居心地のよさそうな部屋が、ちらりと見える。


その家には、5年前に奥さんを亡くした高齢の男性が一人で住んでいる。


私がガレージの床を掃いたりしている時に、なにげなくその家に目をやると、時折、

植木に水遣りをしていたり、テラスで本を読んでいたりするおじいさんと目が合うことがある。

そうすると、おじいさんは、胸の横辺りに上げた手をゆっくりと振る。

私も同じように、手を振り返す。

おじいさんの表情は、遠くてよくわからないんだけれど、笑っているような気がする。

だから私もしっかり笑い返す。



私は勝手にその人を「ハイジのおじいさん」と呼んでいた。

体型とか、なんとなくアニメのハイジのおじいさんに似ていたから。



その家には、ハウスキーパーの女性が来ているらしかったが、ここ1ヶ月ほどは、遠くに住む娘さんがよく来ていた。

ハイジのおじいさんの具合があまりよくないのだという。

娘さんも、あまり長くはいられないし、ナーシングホームに入れる話も出ていると聞いた。

それでも、ハイジのおじいさんは、先週も家の中から私に手を振ってくれたし、

ゆっくり養生すれば大丈夫なんだろうと思っていた。



ハイジのおじいさんが亡くなったと聞いたのは、今朝だ。


私は、いつもおじいさんがいた場所を目を凝らしてみた。

先週、正確にはたった5日前には、確かにそこにおじいさんはいたのだ。

そこにいて、ゆっくりと私に手を振ってくれたのだ。たぶん笑顔で。


おじいさんが水遣りしていた植木もそのままで、座っていた椅子も、家具もみんなそのままなのに、

ハイジのおじいさんだけがいなかった。

夜になって、家に灯りがついていたのでハッとして、もう一度よく見てみた。

たぶん、自動的に夜になると灯りがつくようになっているだけ。


話したこともないのに、顔かたちだってよく知らないのに、

あのおじいさんがもう、この世界にいないことが不自然な気がするのだ。






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