太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

DAISO

2020-06-01 11:41:41 | 日記
土曜日に、DAISOに行った。
ハワイにDAISOができてから、行くのは2回目。

ホノルルのDAISO

10分ほど待って(まだ入店制限している)
入店直前、店員さんにアルコールジェルを手のひらに落としてもらってから入る。

日本のDAISOに比べたら、かなり規模は小さいし、
100円じゃなくて、1ドル50セント(180円ぐらい)で、
ものによっては600円ぐらいするのもあるけど、100均の雰囲気は味わえる。

「え、これが100円!」

その小さな感動こそ、100均の醍醐味。

「ねえねえ、これ見て!」

その感動を夫とシェアして、2倍感動するのも、また楽しい。
自分が見つけた「これが100円!」を、どこかをうろついている相手を連れてきてシェアする、
ということを互いに繰り返すので、なかなか買い物が終わらない。
シェアして感動すれば満足なものも多い。
夫は、お風呂の蓋を洗うブラシを見つけて、
「こういうのって、日本的な発想だよねえ」
と感心していた。
何を買ったかというと、

・今回の目的の、私の髪をとめるクリップ(使っているうちに歯が折れてしまう)を3つ
・アートに使うデザイナーズカッターと替え刃(通常1000円以上するのだ)
・レターオープナー
・保湿マスク10個
・梅模様の急須(ちょっと小ぶりすぎるけど、600円という価格に負けた)
・えび満月、というおせんべい
・イチゴ味のポッキー
・書類ケース

コーヒーのドリップ用のペーパーフィルターが欲しかったけれど、1-2カップ用しかなかったのであきらめた。
あとになって、どうせ一人分しか淹れないのだから、小さくてもよかったと気づく。


レジを打ってくれた人が、私が買った急須を見て言った。
「これが5ドルなんて信じられないよね。中に濾すのも入ってる」
「ちょっと小さいんだけどねー。これ、日本だったら1ドルだよ」
「えーー!!日本のDAISOに行ってみたい・・・・」


日本には遠く及ばない、ナンチャッテにしても、
DAISOもユニクロもあってありがたい。
日本のDAISOに行くと、ついあれもこれもと放り込んで、1万円近くを使ってしまう。
家に戻って戦利品(?)を広げたとき、「これ買ったっけ?」というものが出てくる。
それも100円マジックのおもしろさ。

日本のDAISOで買い物できるのはいつの日か。








「この世の春」

2020-06-01 11:08:17 | 本とか
宮部みゆき氏は、好きな作家の一人だ。
「この世の春 (上・中・下巻)」は作家生活30周年記念作だという。
令和元年に文庫化された本を、ハワイで買えるはずもなく
むろん12月に日本で買ってきたのだ。

宮部氏の作品は、ほぼ読んでいると思う。
現代ものより、時代もののほうが好きな作品が多い。
現代ものの中では「火車」と「ソロモンの偽証」が好きで、
時代ものでは迷わず「この世の春」を挙げるだろう。

北見藩(架空)の主君、重興の、突然の押込(主君の座を追われること)。
子どもの頃より、多重人格のように人格が入れ替わる重興の秘密を
真心をもって探り、重興を癒そうと奔走する人達。
秘密が明るみになってゆくにつれ、それは思いもかけず根深く、巨大な闇であることが明らかになる。

目に見えない、不思議なもの。
呪いとか魔術。
人の、想い。真摯な気持ち。勇気とか覚悟。

宮部氏の作品の多くにみられる、そういったものたちが、
この作品の中で、絶妙なバランスと、美しさをもって輝いている。
「荒神」は、スプラッター映画を観ているような残忍な場面が多くて、
ストーリー以前に苦手だと思ってしまうのだけれど、その点も大丈夫。
読後が、すがすがしい。
登場人物が、それぞれに生き生きしていて、どの人物もしっかりと光を放っている。

手元において、再度読み返したい作品だ。
ちなみに、文庫本のカバーの装画が、とてもすてき。
私が好きな日本画家の東山魁夷を思わせる。


「この世の春」  新潮文庫