太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

おでかけですか?レレレのレー

2020-10-27 09:44:59 | 日記
私は日中は、ほぼ2階の寝室で過ごしている。
以前は、ダイニングテーブルでパソコンを使ったり創作をしていたのだが、
2階のほうがWi-Fiの入りがいいのと、絵の道具もデスクの下に置いたままにしておけるので、
ロックダウンした3月以降、私は毎日毎日、この部屋にいて
朝のウォーキングと庭以外、どこにも出かけずにずっとここで過ごす。




ここ数日は、夜にしっかり雨が降り、日中は晴れる。
これで深刻な水不足も解消されつつあるのではないか。

今日もさわやかないい天気。
しかも偏西風が半端なく吹いて、快適なことこの上なし。
お昼に猫たちを外に出したら、あまりに暑いから2匹とも車の下に入って出てこない。



作品を仕上げたあとは、次にかかるまでに時間がかかる。
先日マイクに会った時、マイクの場合はそれが数か月にもなるのだという。
さすがにそこまではいかないけれど、とにかく何もヤル気が出てこない。

おぼろげな構想は、最近の作品を制作しているときから頭の中にある。
使うキャンバスも決まっている。
構想は、水面に描いた絵のように、ゆらゆらと形を変えてとどまらない。
スケッチブックを前にして、何も描けずに座っている。

で、本を読んだり、掃除をしたりする。
まるで試験勉強のときに、勉強をする態勢でいながら、模様替えをしたり鉛筆を削ったり、
そのときやらなくてもいいことを始めてしまうのに似ている。

毎日、だいたい2時半ごろに夫から電話がかかってくる。
「なにしてた?」
と聞く。
「なーんにもしてない。だらだらしてる」
と答えて、その答えにそっと自分で傷つく。


私のどこかに、何の生産性もないのはイケナイ、という思い込みがある。
だから、1日をだらだらと無為に過ごす自分を責める。


私が今、捨ててしまおう、と思うのはソコである。


私だってさんざん働いてきた。
日本とアメリカを足したら、34年もフルタイムできりきりやってきた。
今だって、状況的に働けないだけだ。
食事だって作るし、掃除だってする。
だらだらして、何が悪い。


私はレレレのおばさんになりたい。

おでかけですか?レレレのレー


私が古いものを捨てて手に入れたい境地はコレ↑である。

※レレレのおじさんを知らない若い人のために

赤塚不二夫氏の漫画「天才バカボン」や「おそ松クン」の登場人物。
25人の子供を統率するために使っていた箒が、子供がみんな独立して
必要なくなったため、毎朝家の前を掃いている。
妻に先立たれ、道行く人に声をかけて寂しさを紛らわしている。

レレレのおばさんは、なーんにも考えてないようにみえる。
実はいろいろ考えているかもしれないけど、そんなことはどうでもいい。
なーんにも考えてないように生きてるように見えればそれでいい。

なにしてた?と聞かれて
「なーんにもしてない。レレレのレー♪」
と心から言える私になりたい。






ベトナム料理

2020-10-26 07:56:54 | 食べ物とか
ハワイに住み始めた日本人が、まず最初に好きになるのがベトナム料理じゃないかと、仲間内で話している。
日本食材を買えば、日本食を作ることはできるけど、
外で食べるとなると、なかなか満足のいく日本食には出会えない。
ホノルルまで行けば、蕎麦湯が出てくるようなお蕎麦屋や、
美味しい和食の店もあるのだけれど、田舎だとそれは無理。

親子丼を頼んだら、ご飯の上に玉ねぎと豚肉を煮たものが乗っていて
なぜか甘酸っぱい汁がかかってるのが出てきたこともあるし、
すき焼きを頼んだら、「チキン?OR ビーフ?」とすかさず聞かれて後悔したこともある。


私が住んでいた静岡には、あまりベトナム料理のレストランがなかったから
ベトナム料理がどんなものか、私はよく知らなかった。
ハワイには、タイ料理やベトナム料理の店がたくさんある。
パスタやピザや、ステーキやBBQは好きだけど、なんか胃が疲れてくる。
そんなとき、ベトナム料理の店に連れていってもらって、私は感動した。
野菜がたっぷりで、スープはあっさりしていてコクがある。
味付けも、ご飯に合う味が多い。
それから私は、足繫くこの店に通うようになって今に至る。

「Hale Vietnum」

カイムキにある、老舗のベトナム料理屋。

インペリアルスプリングロール(左)とグリーンパパイヤサラダ

ここの春巻きは絶品。
レタスに米でできた素麺ときゅうりと共にはさみ、タレをつけてほおばる。
パパイヤサラダも、辛さが控えめでいくらでも食べられる。


エビと野菜の炒め物

ソースが少し甘めで野菜もシャキシャキしている。
たっぷり乗った香菜がいい。


オックステイルスープのフォー(左)と、スイートサワースープ

ここに来たら絶対に頼むのが、春巻きとオックステイルスープ。
フォーは、器の大きさと具を選べるようになっているが、オックステイルだけは1種類のみ。
スープのコクがたまらん。
スイートサワースープは、もうちょっとこってりめの甘酸っぱいスープ。
ハワイも朝晩涼しくなってきて、こんなスープがちょうどいい。

この店は、付け合わせで出てくる野菜類が、とってもきれいで新鮮。
もやしなんか、ぴんぴんしている。
店によっては、ちょっとくたびれたような野菜がちょっとだけ盛られてきたりして、がっかりすることもある。

昨日、おなか一杯にベトナム料理を食べて大満足。
お米を食べる国の料理だから、ほっとするのかもしれない。





映画のタイトル

2020-10-25 14:00:59 | 勝手な映画感想
突然だけど、私は 俳優レイ・リオッタ が怖い。

レイ・リオッタ

彼の出演作で、1番よかったのは「フィールド オブ ドリームス」
とうの昔に死んだはずの野球選手、シューレス・ジョーの役。
ほとんど台詞といった台詞はないのに、その存在感が半端なかった。

この顔だから、善人よりは、悪役が多いのは仕方がない。
それにしても、彼が出てくる映画は、怖くて見られない。
どうしても見るときには、目を薄目にして、見る。
同じ理由で、ケビン・ベーコンも私は怖い。




ネットフリックスに登録している映画が減ってきたので、なにか見たい映画はなかったか考えていた。

ふと浮かんだのが、「ニューヨーク第8番街の奇跡」(正しいかな?)
かなり古いので、詳しい内容は忘れている。
住まいの立ち退きを急かされている住人が、宇宙人の助けを借りるというようなストーリーだ。
オーダーしようと思って、原題を調べてびっくり。

「Batteries not included」

電池は含まれていません、て・・・・・
なんでまたこんな。
内容を忘れているので、見れば、ああそういうことか、と思うのかもしれないが、
仮にこのままのタイトルで日本で公開したら、反応はかなり薄かったのではと思う。


ニコラス・ケイジ主演の「天使のくれた時間」もそうだ。
ビジネスで成功するために恋人と別れ、ウォール街で大成功している独身貴族の主人公が、
ふと出会った天使に、恋人と別れなかった場合のパラレルワールドを体験させられる、というファンタジー。
これも私は大好きで、DVDを買って繰り返し見る。
しかし、この原題が

「The Family Man」

何て言えばいいだろう、家庭的な男、か。
超リッチな独身貴族の人生と、子持ちの冴えない男の人生を比べて
子持ちの方がFamiliy Man なんだろうけど、
このタイトルじゃ、やっぱり「見たい!」という気持ちはそそられないかも。


ロビン・ウィリアムズの「奇蹟の輝き」
これも大好き。
二人の子供を同時に事故で亡くし、そのあと、自分も事故で死んでしまった主人公が、死後の世界に行く。
死後の世界の、現実離れした美しさ、その色使い、不思議さが印象的だ。
この原題は、

「What Dreams May Come」

けして悪かない。
悪くはないけど、ちょっと弱い。
奇蹟、それも、奇跡じゃなくてという言葉を入れることで、
私のようなファンタジー好きが飛び付く。


映画の邦題を考える人達って大変だけど、いい仕事してると思う。






ソープオペラはいらない

2020-10-24 16:02:48 | ハワイの自然
日本はだいぶ肌寒くなってきたそうだ。
ハワイも朝晩はかなり涼しくなってきたものの、まだまだ海で泳げる。

先週は、初めてのスポットでスノーケリングをしたら、
大きな亀が6匹、ゆうゆうと空を飛んでいるかのように泳いでいた。
手が届きそうな近さだ。

今日は、いつもの休日のようにビーチに行った。
朝7時に家を出る時には、気温は20度ぐらい。
窓を開けると肌寒いほどだ。

それでも海水は、ほんわかと温かく、
最初に水に入った時の、「ひや!!!」とした冷たさがない。

朝7時半


ボディボードで遊んでいると、小さな魚たちが足をかすめてゆく。
黒っぽくて煮干しみたいなカワイイ魚だ。
パンデミックのおかげで、ハワイの海はめっきり自然を取り戻した。



海の中で、抱き合っているカップルがいた。(写真にはないよ)
女性が男性の首に腕をまわして、くっついたまま海の中に立っている。
あらーラブラブねー😍、と思っていたら、今度は激しく口論を始めた。
離れているので、何を言っているのかはわからないが女性は泣いている。
こんな天気のいい休日に、こんなきれいな海で喧嘩だなんて気の毒に。
しばらく忘れていて、ふとまた見ると、彼らは再び抱き合っている。

「???」

仲直りできてよかったね、と思い、その次に見たら、再び口論。
身振り手振りで言い合いをしている。

夫が、クチパクで何かを言っている。

「ソ・ー・プ・オ・ペ・ラ」

ははー、メロドラマね。
もう私の人生に、メロドラマはいらない。

思えば私も、20年以上も自分で作ったメロドラマの中で、
怒ったり泣いたり笑ったりしてきた。
不幸マニアになりかけていたけど、きれいに足を洗えてよかったと思う。
単調であっても、楽しく平和に過ごせたら、それが1番。


そのカップルは、私たちが1時間ほど泳いで上がるときにも、
まだずっと海の中にいて、抱き合っていた。


ま、火の中にいるときは、火の中を楽しむがよろしい。


私は悟ったような気分でそう思いつつ、そのカップルを後にした。





アンティじいさん、実在

2020-10-23 10:03:34 | 日記
私は毎日、富士山を見ながら育ち、
今はコオラウ山脈を間近に眺めて暮らしている。

 

今朝、寝室の窓から見たコオラウ。
昨夜降った雨が、水蒸気となって頂上に衣のようにかかっている。
数分歩けば、山の麓まで行ける近さにあって、
雨のあとにできた、幾筋もの滝がドウドウと流れ落ちるのが見える。
富士山も見飽きることがなかったが、この山も同じ。


今は日が差しているけど、あとで雨になりそうだから
今のうちにウォーキングに行くことにした。


そうしたら、アンティじいさん、目撃。

私を

「おはよう、オバちゃん

よばわりしたヨボヨボじいさん。
アルプスに登山ですか、というようなおおげさなリュックを背負い、
両手に登山用のピックを持って、ごつい靴をはいたいでたちは、
ハワイの住宅地には、およそ不釣り合いすぎて、
私は異次元から迷い込んだものを見てしまったのではないかと真面目に思っていた。

そのじいさんが、同じいでたちで、今朝も歩いていたのだ。
異次元じゃなく、ちゃんとこの三次元にいる、ただの失礼なじいさんだった。

私は、再びオバちゃん呼ばわりされる前に、道の反対側にルートを変えた。
じいさんは私には気づかずに、うつむき加減に歩き去った。


ウォーキングから戻ると、隣家の家で飼い始めた犬が、フェンスの隙間から顔を出していた。
シモという名の、ころころとした毬のような犬だ。
私の手の匂いをくんくん嗅いで、泥だらけの手を出してくる。

「シモ!汚れるからダメだよ、すみません、お嬢さん

隣家のダンナさんが、そう言った。
あらぁ、お嬢さんだなんて、困るわぁー(全然困ってない)
ダンナさんが私を お嬢さん と呼ぶのはこれで2回目。
私より一回りは若いであろう人が、である。

コラ、聞いたか、じいさん!

ああ、やっぱりすごくいい人だ。
(お嬢さんと呼ばれて喜ぶのはオバちゃん By みのもんた)



お嬢さんの名に恥じないよう、庭に出るときには身だしなみに気を付けたりしている、オババ心が我ながらいじらしいじゃないか。

見た目よりも若めに呼んでおくのが、近所づきあいのコツのようである。