7月18日(金)から21日(月)の日程で、2ヶ月ぶりに宮城県唐桑半島に行ってきた。
また。
もともとは先月、この連休に遊びに行こうかと計画していたのが諸事情あっていったん流れたのだが、1週間ほど前にまったく別の支援活動のボランティア募集をみつけ、参加してみたくなった。
詳しく活動について聞いてみようと問い合わせたところ、ひっかかるところがあり、念のため被災地で活動している知人友人に確認をとってみるとより詳細な事情が判明し「参加しない方が良いのでは」といわれた。
参加は見合わせたけど、世間話に地域の様子を聞いているうちにどうしても行きたくて我慢が出来なくなり、急いで夜行バスをとって行ってしまった。
ダメですね。辛抱が足りなくて。
金曜の夜に東京を出て土曜の昼過ぎに着き、午後から月曜の朝まで前回と同じように民宿の手伝いをして過ごした。具体的にはふとんの上げ下ろしと掃除、お客さんの食事の準備と片づけ、スタッフが食べるまかないの調理など。ひとつひとつはたいした作業ではないがやってもやってもやることは無限にあり、かつ時間の制約もありかなり疲れる。体力勝負です。
勉強になることもたくさんある。今月から前回手伝いに来ていた板前さんが本採用になり、こちらも手伝いながら少し料理を教えてもらった。いつも手伝いに来てくれている近所のお姉さんも料理自慢なので、みていて参考になることも多かった。
土日は雨ばかりで出歩けずひたすら民宿の中で働いていたが、月曜日、お母さんが気を使ってくれて出発前に時間をもらい、板前さんと少しだけ唐桑半島をドライブした。板前さんは忙し過ぎてあまり地域をまわる時間がなかったらしく、ぐりがいつも行き慣れている絶景ポイントをめぐっただけでとても喜んでくれた。
まあそれだけここに絶景ポイントが満載だってことなんだけど。
ぐりが復興支援ボランティアとして初めて唐桑にやって来たのはちょうど3年前の夏である。
あのときもあまりの絶景に呆然としたのをよく覚えているけど、何度来ても唐桑の夏、東北の夏は実に美しい。突き抜けるように青い空、暴力的な生命力が噴出するかのように生い茂る緑、沖縄ガラスのようなブルーに透き通った海、いたるところでユリやヒルガオやヒメジョオンなどの花々が群れになって彩やかに咲き乱れる。何度来ても、この美しさには感動して涙が出そうになる。
こういうところに住めたらどんなに幸せかと何度思ったことか、もう数えきれない。
3年そう思い続けて実行に移せないのには理由がある。
ぐりは東北ではよそ者だ。よそ者だから地域の人はあたたかく歓迎してくれる。ぐりには何の責任もない。ただの客だから。気楽なもんである。でも移住したらよそ者ではないのだから、地域に対する責任が生じる。人間関係が都会とは比べ物にならないくらい濃密な東北で、空気の読めないぐりが暮らしていける自信がない。要は根性がないのだ。
でもあれから3年、民宿の板前さんを含め、被災地に移住して地域にとけ込んで働いている人、本格的に腰を据えて支援活動にとりくんでいる人も既に珍しくなくなった。その勇気は心から尊敬するが、そういう人たちとは別に、地域の方々の感情を無視した自分本位な支援活動をおしつけようとする人たちも未だにいる。
この落差はなんなのだろうか。支援したいという気持ちに間違いはないのに、結果がズレてしまうのはどこに理由があるのだろう。
ぐりが東北に通い続けてもっとも悩むのは、この未曾有の大災害と大事故に対する被災地外の人間がとるべきスタンスに於いて、正解がなかなかみつけられないことだ。
被災地とひとくちにいっても無茶苦茶広いし、地域ごとに部落ごとに被災の度合いも復興の進み具合も、地域の方々の復興に対する感情も連帯感も全部違う。極端な話、通い続けている唐桑では家庭内の個人単位でも差がある。
そういう現実を知れば知るほど、迷いはどんどん深くなる。いつかは東北に住みたいとどんなに強く思っても、真剣に考えれば考えるほど、そんなことができるのか、どんどんわからなくなっていく。
いつか答えは出るのだろうか。
唐桑の海を持ち歩く。
雨のせいもあったけど、やっぱり東北は涼しい。晴れて日差しが強くなっても湿気がない。
復興ボランティアレポート
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また。
もともとは先月、この連休に遊びに行こうかと計画していたのが諸事情あっていったん流れたのだが、1週間ほど前にまったく別の支援活動のボランティア募集をみつけ、参加してみたくなった。
詳しく活動について聞いてみようと問い合わせたところ、ひっかかるところがあり、念のため被災地で活動している知人友人に確認をとってみるとより詳細な事情が判明し「参加しない方が良いのでは」といわれた。
参加は見合わせたけど、世間話に地域の様子を聞いているうちにどうしても行きたくて我慢が出来なくなり、急いで夜行バスをとって行ってしまった。
ダメですね。辛抱が足りなくて。
金曜の夜に東京を出て土曜の昼過ぎに着き、午後から月曜の朝まで前回と同じように民宿の手伝いをして過ごした。具体的にはふとんの上げ下ろしと掃除、お客さんの食事の準備と片づけ、スタッフが食べるまかないの調理など。ひとつひとつはたいした作業ではないがやってもやってもやることは無限にあり、かつ時間の制約もありかなり疲れる。体力勝負です。
勉強になることもたくさんある。今月から前回手伝いに来ていた板前さんが本採用になり、こちらも手伝いながら少し料理を教えてもらった。いつも手伝いに来てくれている近所のお姉さんも料理自慢なので、みていて参考になることも多かった。
土日は雨ばかりで出歩けずひたすら民宿の中で働いていたが、月曜日、お母さんが気を使ってくれて出発前に時間をもらい、板前さんと少しだけ唐桑半島をドライブした。板前さんは忙し過ぎてあまり地域をまわる時間がなかったらしく、ぐりがいつも行き慣れている絶景ポイントをめぐっただけでとても喜んでくれた。
まあそれだけここに絶景ポイントが満載だってことなんだけど。
ぐりが復興支援ボランティアとして初めて唐桑にやって来たのはちょうど3年前の夏である。
あのときもあまりの絶景に呆然としたのをよく覚えているけど、何度来ても唐桑の夏、東北の夏は実に美しい。突き抜けるように青い空、暴力的な生命力が噴出するかのように生い茂る緑、沖縄ガラスのようなブルーに透き通った海、いたるところでユリやヒルガオやヒメジョオンなどの花々が群れになって彩やかに咲き乱れる。何度来ても、この美しさには感動して涙が出そうになる。
こういうところに住めたらどんなに幸せかと何度思ったことか、もう数えきれない。
3年そう思い続けて実行に移せないのには理由がある。
ぐりは東北ではよそ者だ。よそ者だから地域の人はあたたかく歓迎してくれる。ぐりには何の責任もない。ただの客だから。気楽なもんである。でも移住したらよそ者ではないのだから、地域に対する責任が生じる。人間関係が都会とは比べ物にならないくらい濃密な東北で、空気の読めないぐりが暮らしていける自信がない。要は根性がないのだ。
でもあれから3年、民宿の板前さんを含め、被災地に移住して地域にとけ込んで働いている人、本格的に腰を据えて支援活動にとりくんでいる人も既に珍しくなくなった。その勇気は心から尊敬するが、そういう人たちとは別に、地域の方々の感情を無視した自分本位な支援活動をおしつけようとする人たちも未だにいる。
この落差はなんなのだろうか。支援したいという気持ちに間違いはないのに、結果がズレてしまうのはどこに理由があるのだろう。
ぐりが東北に通い続けてもっとも悩むのは、この未曾有の大災害と大事故に対する被災地外の人間がとるべきスタンスに於いて、正解がなかなかみつけられないことだ。
被災地とひとくちにいっても無茶苦茶広いし、地域ごとに部落ごとに被災の度合いも復興の進み具合も、地域の方々の復興に対する感情も連帯感も全部違う。極端な話、通い続けている唐桑では家庭内の個人単位でも差がある。
そういう現実を知れば知るほど、迷いはどんどん深くなる。いつかは東北に住みたいとどんなに強く思っても、真剣に考えれば考えるほど、そんなことができるのか、どんどんわからなくなっていく。
いつか答えは出るのだろうか。
唐桑の海を持ち歩く。
雨のせいもあったけど、やっぱり東北は涼しい。晴れて日差しが強くなっても湿気がない。
復興ボランティアレポート
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