落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

アユタヤの乙女

2008年09月04日 | book
『タイの少女カティ』 ジェーン・ベヤジバ著 大谷真弓訳
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“ココナツミルク”という意味のニックネームの少女カティは9歳。水辺の家におじいちゃんとおばあちゃんと3人で暮している。
ふたりは彼女をとても可愛がってくれたけど、カティの母親は何年も前に彼女を置いて出て行ってしまった。カティは祖父母の手前、口には出さないが母親に会いたくてたまらなかった。

タイを舞台にした児童文学。対象は小学校高学年くらいかな?
『闇の子供たち』つながりでないといえば嘘になります。なにしろここんとこあまりにあまりな本ばっかり読んでて、どうも自分の中で何かバランスが崩れて来てる感じがしてしょうがなかったので。
まあだから読んでどう、ってこともないんだけど(爆)。具体的な地名がほとんど出てこないので、現実の背景などはよくわからないし、タイが舞台といっても登場人物のほとんどがヒロインの身内に近い人々に限られていて、全員がいわゆるアッパーミドルクラスに属する市民ばかりだから、世界観は非常に狭い。内容も親子の絆と少女の自立という、児童文学の定番でしかないし。

ただお料理自慢のおばあさんのつくる食べ物の描写には心底参りました。
もともとエスニック料理って大好きなんだけど、読んでて唾液がわいてわいてしょうがなかった。ああまたタイ料理が食べたい。ベトナム料理でもいい。カンボジア料理でもインドネシア料理でもいい。
食べたいよー。
ところでこの邦題はまたどーしたんでしょーな?原題は「THE HAPPINESS OF KATI」。直訳でなんでいかんかったんやろ。謎。