東ティモールの人権協会(HAK)によると、元日本軍慰安婦とされたフランシスカ・マシェドさんが、2021年6月13日午後3時半頃、亡くなられた。彼女は、東ティモール南部、コバリマ県スアイに住んでいた。90歳。彼女はコバリマ県の山の方、フォホレン郡ダトトル村の集落長に命令され、スアイの町のベマタンに作られた慰安所に入れられた。集落長から、いう事を聞かないと親が殺されると脅された。1人1部屋をあてがわれ、彼女は「トミコ」と呼ばれ、その名前を入れ墨に彫られた。3年「慰安所」にいた。彼女以外にも「ダスコ」、「ホシコ」といった日本人の名前を付けられた女性や、「ワイレオ」「ファロジョ」「ワイマリ」という名前の女性がいた。
大勢の兵士の相手をしなければならなかったので、兵士の名前はあまり覚えていなかったが、それでも「アリムガタ」とか「ワインタセオ」(「オガタ」や「部隊長」との意?)とかいう言葉を耳にしている。戦後、結婚したが、夫に大戦中の経験を話したことはなかった。
(2021年6月18日投稿)