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福島第一原発の汚染水対策はどのように行われているか?

2021-11-27 23:11:41 | 原発

 2021年4月13日、菅自公政権第5回廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議において福島第一原発のALPS処理後の汚染水について「2年程度のちに海洋放出を開始する事を目途に、具体的な放出設備の設置等の準備を進める事を求める」などとした基本方針を決定した。

 ところで、福島第一原発の汚染水対策はどのようになされているのかというと、大きく3つに分ける事ができる。➀建屋に流入する地下水の減少対策、②海に流出する汚染水の減少対策、③汚染水の有害度の低減対策、である。

 ➀建屋に流入する地下水の減少対策については、上流側から(A)地下水バイパスで地下水を汲み上げて海へ放水する(2021年6月23日現在646,000㎥)、(B)福島第一原発1~4号機を囲う凍土壁(陸側遮水壁、全長1500m)を設置、(C)サブドレン(立杭)で地下水を汲み上げて海へ放水(6月22日現在1,099,000㎥)、(D)舗装による雨水の土壌浸透抑制、を実施している。

 ②海に流出する汚染水の減少対策については、(A)海側遮水壁(鋼製)による地下水漏洩防止、(B)ウェルポイント(集水管下端部の穴の開いた部分)・地下水ドレンによる海側遮水壁で堰き止められた地下水のくみ上げ(6月22日現在約264,000㎥、地下水は汚染度が高く、タービン建屋へ移送)、などを実施している。

 ③汚染水の有害度の低減対策については、セシウム(Cs)やストロンチウム(Sr)を除去し、RO(逆浸透)膜で不純物を取り除いた後、多核種除去設備(ALPS)トリチウム以外の放射性核種を除去して、タンクに保管(6月17日現在1,245,983㎥、但し過去の設備不具合や運用方針等によりトリチウム以外の核種を含んだものが多く、告示濃度以下のものは27%程度)している。

 上記以外に、建屋内滞留水約11,930㎥、Sr処理水等190,775㎥、RO処理水7,461㎥、濃縮塩水300㎥、濃縮廃液9,380㎥などが存在する。

(2021年11月27日投稿)

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