つれづれなるままに心痛むあれこれ

知る事は幸福度を高める

尋常小学校修身教科書における韓国併合:神聖天皇主権大日本帝国政府の侵略と人権軽視否定の思想

2019-09-23 12:39:31 | 朝鮮問題

 神聖天皇主権大日本帝国政府は、1909年7月に閣議決定し、1910年8月に表向きは条約締結という形をとり正当性を偽装して完了した韓国併合について尋常小学校の修身教科書ではどのように子どもたちに刷り込んだ(洗脳した)のだろう。もちろん、教師の役割が大きいが。教材内容は神聖天皇主権大日本帝国政府の思想や価値観を、疑問を抱く事を許さず、喜ばしい事正しい事感謝すべき事として受け入れるよう押しつけ、また、天皇の恩に浴する臣民(奴隷)の義務として、天皇に対し命まで尽くして報いる事を命じているのである

 以下に、1911(明治44)年版「尋常小学修身書」巻6 『日本教科書体系』近代篇第3巻より紹介しよう。

「天皇陛下は明治22年国家統治の大法たる皇室典範及び大日本帝国憲法を制定せられ、23年より帝国議会を開き給えり。これ我が国開闢以来未曾有の盛事なりとす。

 陛下の大御代となりてより国勢日に益々盛んになり、諸外国と交際親密を加え、帝国の威望ようやく世界に重きをなすに至れり。

 我が国の版図が陛下の大御代に於て遠く南北にひろがり、又韓国併合によりて亜細亜大陸に及べるは、まことに盛んなりと謂うべし。我が大日本帝国の国運がかくも大いなる進歩をなすに至りしは、一に天皇陛下の御威徳に基づくなり、我等がかかるめでたき大御代に生れ、かかる深き皇恩に浴するは、何たる幸福ぞや。我等はよく帝国臣民たるの本分を尽くして皇恩の万一に報い奉るべきなり。」

(2019年9月23日投稿)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本軍性奴隷制度中国人被害者 楊桂蘭さん死去:中国人被害者の生存者は17人となった

2019-09-16 21:09:23 | 慰安婦問題

 上海師範大学「慰安婦」問題研究センター微信(ウェイ・シン)によると、2019年8月21日、中国の日本軍性奴隷制度被害者・楊桂蘭(ヤン・クイラン)さんが死去した。99歳。彼女は1920年、湖北省通常県に生まれ、湖北省岳陽県に12歳で嫁いだ。実家に帰る途中で日本軍に拉致され、付近の祠堂(お堂)に監禁された。実家や親戚によって助け出されたが、10数日間、被害を受け続けた。2019年4月30日、上海師範大学「慰安婦」問題研究センターが被害を受けた幸存者である事を確認した。中国大陸で記録された日本軍性奴隷制度で被害を受けた生存者は17人だけとなった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛知トリエンナーレ2019企画展「表現の不自由展・その後」中止に出品者・森達也氏が警鐘:国連本部にあるピカソ「ゲルニカ」を撤去しろと言えるのか

2019-09-16 10:31:16 | 芸術

 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」(津田大介芸術監督)の企画展「表現の不自由展・その後」脅迫などの暴力を受けて芸術祭実行委が企画展を中止した問題で2019年9月6日、市民団体「表現の自由を市民の手に 全国ネットワーク」は衆議院第2議員会館で抗議集会を開催。国会議員や文化人が「このままでは、暴力的抗議、公権力の圧力に屈する事になる」と再開を要求した。

 また、企画展の実行委員会は同月13日、大村秀章・愛知県知事が会長を務める芸術祭実行委に展示再開を要求する仮処分を名古屋地裁に申請した。そして、「思想信条や表現の自由が侵害された」「損害賠償や責任追及ではなく、何より再開を要求する。適切な対策をとれば再開できる事を裁判官に示したい」と訴えた。

 「あいちトリエンナーレ」に出品した作家の森達也氏は国民に警鐘を鳴らしている。「ピカソの代表作『ゲルニカ』は、スペイン・アサーニャ人民戦線内閣に対し反乱を起こしたファシスト・フランコ将軍に、ヒトラーのナチスドイツが軍事支援し、ゲルニカの町を無差別爆撃した事に対する非難抗議を表しており、国連本部にもタペストリーがある。今、ドイツが『先祖を侮辱しているから、絵を撤去しろ』と言ったなら、ドイツは世界からどう思われるでしょうか。今、日本では同じ事が起きている。脅迫で、不安と恐怖が社会で増幅し、『万一の事態』という言葉に誰も抵抗できなくなっており、危険な事態である」と。

 侵略戦争であるアジア太平洋戦争を引き起こした神聖天皇主権大日本帝国政府は敗戦でなくなったが、新憲法に基づいた「日本国」の政権は、端的に言えば、それまでの為政者たちによって(自民党によって)継承されてきたと言って良い。安倍自公政権はその最新で最も戦前回帰的で民主主義を大切に思う主権者国民にとっては最悪の政権である。安倍自公政権は日本国憲法に定められている民主主義体制を、自分たちにとって都合の良い敗戦前の社会の姿に徐々に回帰させてきました。それに対し、「おかしい」と思い声を上げる人々を、脅しや圧力、権力を濫用して抑え込み黙らせてきました。今回の企画展に対してはそれを公然と行っているのです。この手法は、敗戦までの特高や憲兵の手法と根っこは同じです。この事態を今、主権者国民はどう認識するのか、その生き方を示すべき時が訪れています。後悔する事のないように

 ついでながら、第2次世界大戦・太平洋戦争の前から、無差別爆撃による市民の虐殺を行ったのはナチスドイツ(スペインのゲルニカへの爆撃)と神聖天皇主権大日本帝国政府(中国重慶への爆撃)であった。そして、米国による帝国日本の広島・長崎への原爆投下無差別爆撃の最終的帰結であったという認識を持つ事が大切である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イスラエルでユダヤ教に基づく法制度や慣習(伝統)が問題化:日本人にとっても他人事でない事だ

2019-09-15 20:23:26 | 宗教

 2019年9月17日に総選挙が行われるイスラエル国で、ユダヤ教に基づく法制度や慣習(伝統)の是非が焦点になっている。

 イスラエルの家族法もユダヤ教を強く反映している。それについて、バルイラン大学ラクマンセンターのルース・ハルペリンカダリ教授(家族法)は「ユダヤ教の伝統を守る事が個人の権利の侵害につながっている。特に家族法は男性が女性を管理する考えが根強く、国際機関からも批判も受けている」という。

 ユダヤ教の法制度や慣習(伝統)を愚直に守るのは、人口の1割強で、黒い帽子に黒いスーツ、あごひげに長いもみあげという格好をした超正統派の人々であるが、彼らについて、宗教の強制に反対する活動を続けるNGO「ビー・フリー・イスラエル」のシャケッド・ハッソン氏は「超正統派が伝統を守るのは良いが、それを全員に強制するのは間違いだ。多様な形で宗教と付き合う考え方が最近は広がりつつある」という。

 以下に、ユダヤ教の安息日の一面を紹介しよう。

「ユダヤ教の安息日は、日曜日とは全然違う金曜の日没から土曜の夕方までを指す。イスラエルでは日没と夕方にサイレンが鳴り渡る。安息日の間、イスラエル北西部の商業都市ハイファを除く国中の交通機関は止まる。ただし、シェルート(乗り合いタクシー)やモニート(ハイヤー)など私的交通機関は、勝手に営業して外国人観光客の足となっている。イスラエルには、ユダヤ教の信者だけでなく、信者でない人もおり、その両者で、安息日の過ごし方が違うが、両方に共通している慣習(伝統)としては、安息日の間は金銭のやり取りをしない事である。信者でない人はそれ以外については日本人の普通の休日のように、好きな事をして過ごすけれど、ユダヤ教徒の安息日は慣習(伝統)に従って過ごす。ユダヤ教徒は、土曜の朝、シャワーを浴びると、自分の持っている服の中で一番上等の長袖ワイシャツと長ズボンを身につけ、ソックスをはく。女性は一番上等の長袖ブラウスとロングスカートを身につける。この服装でシナゴーグ(教会堂)に礼拝に出かける。安息日の間、ユダヤ教徒はあらゆる労働をしてはいけない。火を使って料理をする事から、写真を撮られる事、電灯をつけたり消したりする事まで労働と見做されている。そのため、安息日に入る直前に、ローソクや電灯をともし、そのまま点けっぱなしにする。ただし、最近では、電灯の点滅をオートマチックにしたり、電気ポットでお湯を沸かしたりして、安息日の不便を乗り切っている」以上

 ところで、日本人も、自分自身の生活を客観的に眺めれば、神道や仏教や世間体などさまざまな慣習(伝統)や制度に縛られて生活している事に気づいているだろうか。そして、その慣習(伝統)や制度が、すべての人に対し同調圧力(同調しないものは国民ではない非国民であるとする思想)という形で強制力を発揮し、それが憲法によって保障されている個々人の人権を侵害するという状況が生じていないだろうか。イスラエルの抱える問題は日本人にとっても他人事として無視できないのではないか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

旭日旗に無頓着な東京パラ大会組織委とIPC会長:旭日旗はハーケンクロイツと同じ侵略のシンボルだったのであり公開使用を禁止すべきだ

2019-09-15 08:39:20 | 国旗・国歌

 2020年東京オリパラ競技大会組織委員会は、旭日旗を崇敬している。また、国際パラ委員会(IPC)のパーソンズ会長も旭日旗についての知識が乏しい。

 2019年9月11日、韓国・文化体育観光省が、東京五輪パラで、旭日旗を競技場に持ち込む事などを禁止するよう求める書簡を、IOCに送付したと発表した。書簡で同省は旭日旗を「日本の侵略を受けた韓国や中国、東南アジアなどアジアの国々に苦痛を生じさせる明白な政治的な象徴」と指摘している。それに対し、国際パラ委員会(IPC)のパーソンズ会長は12日、「スポーツと政治を混同するつもりはない。大会とは無関係だ」と述べたという。

 しかし、旭日旗は戦後一貫して、日本国の法律で定められた国旗ではない。その上でその旭日旗はナチスドイツの国旗ハーケンクロイツと同様に、アジア太平洋戦争、第2次世界大戦の時期に、神聖天皇主権大日本帝国とナチスドイツ国それぞれの国が軍事的侵略行動のシンボルとして使用したものである。もちろん、侵略の被害を受けた諸国の国民にとってはその残虐性のゆえに、負の印象を受けるものでしかない。

 ハーケンクロイツは、1920年にナチス党のシンボルとなり、1935年には ヒトラーの下でドイツ国旗とされたものである。しかし敗戦後、ドイツ国はそれを廃止し、黒赤金の三色旗に改めた。以後ドイツはもちろんヨーロッパでは、ハーケンクロイツを公開の場で展示・使用する事は、民衆扇動罪で処罰しており、所持する事も禁止している。ついでながら、国歌についても改めた。

 しかし、日本国では、敗戦後も国旗について法律で定めていないにもかかわらず、自民党政府が、敗戦までと同じ日の丸を、何の反省もせず国旗であるかのように、国民に押し付け、1999年8月には、国旗国歌法を制定し、日の丸を改めて初めて国旗と定めた。しかし、旭日旗についての法律は今日においても存在しない。だから旭日旗については敗戦から今日まで、自民党政府は非合法海上自衛隊などにおいては使用させてきたという事である。

 またそのため、旭日旗について(日の丸についても同じであるが)の姿勢は、かつて神聖天皇主権大日本帝国政府が国民を動員し侵略戦争を起こし残虐な悪行を、したい放題行ったアジア諸国の国民の心を思いやる謝罪の意識を、敗戦後の日本政府、また安倍自公政府はもちろん、比較的多くの国民も有していないという事であり、ドイツ国とはまったく異なる誤った道を歩んできたという事である。だから、2013年のサッカー東アジア杯におけるような事件(日本の応援団が韓国の首都の真ん中で大型旭日旗で応援した)も引き起こしたのである。そして、それに対して、安倍自公政権菅官房長官や下村文科相までが韓国を非難罵倒したために紛糾したのである。

 ついでながら、こんな的外れの気遣いをしていた事があるという事を紹介しておこう。それは、2016年に国土地理院地図記号で、昔から使ってきた寺院を示す「卍」をやめ、別のものに変更する事を検討した事があった。理由は、「卍」記号が外国人にナチスドイツ国の国旗「ハーケンクロイツ」を連想させて、不快な思いをさせないかと心配したのである。しかし、変更に批判が出て、結局、変更は見送られたのである。

 

 

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする