OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

再臨! 1994年のローラ・ニーロ

2021-07-23 16:19:39 | Laura Nyro

Trees Of The Ages: Laura Nyro Live In Japan (Omnivore Recordings = CD)

 ※1994年2月22日:大阪、近鉄ホール
   01 Dedicated To The One I Love
   02 Ooh Baby Baby
   03 A Woman Of The World
   04 Louise's Church
   05 Lite A Flame (The Animal Rights Song)
   06 Walk The Dog & Light The Light (Song Of The Road)
   07 The Japanese Restaurant Song
   08 And When I Die
   09 To A Child
   10 The Descent Of Luna Rose
   11 Wild World
   12 Save The Country
   13 Wedding Bell Blues
   14 Trees Of The Ages / Emmie
   15 Walk On By
   16 Let It Be Me

 ※1994年2月18日:渋谷、オン・エア・ウエスト
   17 Oh Yeah Maybe Baby (The Heebie Jeebies)

 ※1994年2月20日:渋谷、オン・エア・ウエスト
   18 Wind
   19 Broken Rainbow
   20 My Innocence / Sophia
   21 Art Of Love

 

掲載したのは、ローラ・ニーロの後追いファンには殊更に待望だった再発CD♪♪~♪

内容はアルバムタイトルどおり、彼女が1994年に敢行した来日公演から、2月22日の大阪の近鉄ホールでの音源をメインに、ボーナストラック扱いで、渋谷のオン・エア・ウエストでのステージから、2月18日と20日の音源を5曲加えたライブ盤でして、実は我が国独自発売として、2003年に「ライヴ・イン・ジャパン 1994」として世に出ていたCDだったんですが、局地的には盛り上がっていたのに、結果としては、それほど売れなかったのでしょうか……。

早々に廃盤化した後は、中古市場でも高値安定の人気商品となっていたらしく、冒頭に述べた「待望」というのは、その所為とご理解くださいませ。

で、肝心の中身はローラ・ニーロがピアノで弾き語り、そこへダイアン・ソレル、 ダイアン・ガリスト、ダイアン・ウィルソンと名乗る3人で編成された女性コーラス隊が参加し、終始淡々としながらも、実はクールで熱いギグが繰り広げられていますから、観衆もじっくりと惹き込まれて聴き入っているという、実に羨ましくも、イイ雰囲気が伝わって来るんですねぇ~~♪

もちろん、参集しているのは長年のファンや信者でありましょう。

告白すれば、サイケおやじだって会場へ馳せ参じたかったのは言わずもがな、残念ながら当時は、異郷の地へ島流しだった身の上としては、前述の初出CD「ライヴ・イン・ジャパン 1994」は端座しての謹聴が自然の成り行きでありましたですねぇ~~ (^^♪

さて、それでもあえて、これを入手したのは、やはり新規リマスターに期待したからでして、結果は当然ながら、音質が確かに向上していると感じましたので、本日のご紹介!

実は収録演目の合間にはローラ・ニーロのMCやトークが短めに置かれているんですが、その息遣いまでもが、今回の再発では生々しく思えるほどで、聊かネタばらしになるんですが、彼女の日本語での挨拶や謝辞には我知らず、ウルっとさせられてしまいました (^^)

また、このパッケージが三面見開きのデジパック仕様というのも、嬉しいですよ (^^)

ということで、これもアーカイヴ商法ではありますが、ようやくにして世界発売となった日本公演の音源に続き、近々予定されているのが、ローラ・ニーロが公式デビューする前の1966年夏に受けたオーディション音源で、「Go Find The Moon: The Audition Tape」というタイトルで纏められるアルバムは、正に感涙の作品集!

だって、当時の彼女は18歳!

しかも事前情報によれば、これまでに公式発表されていない楽曲さえも含まれているとあっては、速攻で予約は必然でありました (^^;)

あぁ~~、凄く楽しみだぁ~~~ (^^♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シミジミとローラ・ニーロで熱くなる

2020-11-03 18:14:24 | Laura Nyro

■The Nights Before Christmas / Laura Nyro (Unicorn = CD)

  01 Intro
  02 He's A Runner
  03 Brown Earth
  04 When I Was A Freeport And You Were The Main Drag
  05 Christmas In My Soul
  06 Poverty Train
  07 Emmie
  08 Gibsom Street
  09 Captain For Dark Mornings ~ Map To The Treasure
  10 Up On The Roof
  11 And When I Die
  12 Time And Love ~ Save The Country
  13 Walk On By
  14 It's Gonna Take A Miracle
  15 Tom Dooley ~ California Shoeshine Boys ~ Tom Dooley
  16 Timer

本日も最近入手した所謂発掘音源のご紹介で、それが掲載したローラ・ニーロのライブ盤CDです。

内容は「New York Broadcast 1970」のサブタイトルどおり、1970年12月22日にニューヨークのフィルモア・イーストにおけるライブステージをラジオ局が録音したという放送用音源ですから、音質は問題無く、普通に聴けるレベルです。

ただし、パフォーマンスそのものが彼女のピアノの弾語りがメインであり、メリハリを活かした歌いっぷりと繊細にして、時には力強い節回しを披露しているがゆえに、曲間のMCの声が消え入りそうなところもあり、ちょいと何を喋っているのか、ここはボリュームを上げる必要があるかと思います。

肝心の演目は、このライブギグ直前に発売されたであろう、公式では通算4枚のアルバム「魂の叫び / Christmas and the Beads of Sweat」に収録の新曲「Brown Earth」「When I Was A Freeport And You Were The Main Drag」「Map To The Treasure」「Christmas In My Soul」をメインにしながらも、1st アルバム「モア・ザン・ナ・ニュー・ディスカバリー / More Than a New Discovery」に収録され、様々なミュージシャンにカバーされた名曲「He's A Runner」「And When I Die」「California Shoeshine Boys」、2nd アルバム「イーライと13番目の懺悔 / Eli and the Thirteenth Confession」からは「Poverty Train」「Emmie」「Timer」、3rd アルバム「ニューヨーク・テンダベリー / New York Tendaberry」からは「Gibsom Street」「Captain For Dark Mornings」「Time And Love ~ Save The Country」という、ファンにはお馴染みのオリジナル傑作曲が選ばれているのは嬉しいところ♪♪~♪

さらに、これまた前述の新作アルバムに入れたとはいえ、キャロル・キングの傑作「Up On The Roof」、尊敬していると云われていたバート・バカラックの「Walk On By」、さらに次作アルバム「ゴナ・テイク・ア・ミラクル / Gonna Take a Miracle」に収録されるR&Bの人気曲「It's Gonna Take A Miracle」までも披露されるんですから、たまりません♪♪~♪

それでも、彼女のファン以外の皆様であれば、この音源は非常に地味に感じられるんじゃ~ないでしょうか。

それが本当のところであろう事は、不肖サイケおやじにも、しっかりと得心が……。

しかし、ファンにとっては、こ~ゆ~内省的な情熱の発露も、またローラ・ニーロの揺るぎない魅力と思っているはず!?

等々、そんなこんなもサイケおやじの独断と偏見による思い込みではありますが、やっぱり、好きなものは好きとしか言えません。

ちなみに彼女には、1971年5月30日に同じフィルモア・イーストで録られた音源から作られた公式ライブ盤「飛翔 / Live at the Fillmore East」が既に世に出ていますので、気になる皆様には、聴き比べも楽しいのではないかと思います。

ということで、秋の夜長には、こ~ゆ~アルバムもジャストミートするわけでして、四季の移ろいを感じられる幸せは、大切にしたいものです (^^♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホノボノと美しいローラ・ニーロ

2010-09-14 16:52:13 | Laura Nyro

Nested / Laura Nyro (Columbia)

女性が一番美しいのは妊娠している時、と言った偉大な先人もおりますが、本日ご紹介するローラ・ニーロのアルバムは、まさにそうした時期に作られた和みの1枚♪♪~♪

発売されたのは1978年の秋で、ライプ盤だった前作「光の季節」から、ほぼ1年ぶりの新作ということで、彼女の大ファンを自認するサイケおやじは、本当にワクワクして輸入盤のシールドを破った記憶が今も鮮明です。

 A-1 Mr. Blue
 A-2 Rhythm & Blues
 A-3 My Innocence
 A-4 Crazy Love
 A-5 American Dreamer
 B-1 Sprigblown
 B-2 The Sweet Sky
 B-3 Light - Pop's Principle
 B-4 Child In Universe
 B-5 The Nest

曲タイトルは、どっかで知っているような題名もありますが、もちろん全てがローラ・ニーロの新作オリジナルで、演奏そのものも、前々作「スマイル」や続くライプ盤「光の季節」のジャズっぽさに比べると、かなりシンプルになり、所謂シンガーソングライターの典型というか、1970年代前半に流行したスタイルに戻っているのが嬉しいところ♪♪~♪

セッションメンバーはローラ・ニーロ(vo,p,org,g,etc) 以下、ジョン・トロペイ(g)、ウィル・リー(b)、アンディ・ニューマーク(ds)、ナディア・マタ(per) をメインに、ジョン・セバスチャン(hmc) やフェリックス・キャバリェ(key) 等々の特別ゲストも控えめに参加しています。

ちなみに他に気になるところでは、ギターでクレジットされている Vinnie Cusano なる人物が、もしかしたら後にキッスに加入する Vinnie Vincent ではないか? という説もあるんですが、いかがなもんでしょう。

まあ、それはそれとして、肝心の楽曲は穏やかでありながら、時には宇宙的な広がりさえも感じさせる名曲がぎっしり♪♪~♪

このあたりの感触は、あまくでも好き嫌いが優先されるものでしょうし、何時も同じ様な歌ばっかり作っているという批判も、あながち間違いではないと思います。

しかしファンにとっては、それこそがローラ・ニーロ的な桃源郷なんですねぇ~♪

まずA面冒頭の「Mr. Blue」は、最初のパートが完全にプログレ(?)なんで、ちょいと驚くんですが、全体はアコースティックギターと幽玄のキーボードワーク、さらに弾んだベースを基本に作られた、全くのローラ・ニーロが十八番の世界! ゆったりしたメロディ展開の中で力強い歌声とニクイばかりのコーラスが流石に良い感じです。

あぁ、この声質が吉田美奈子っ!?!

本当は逆というか、偶然の一致なのは百も承知なんですが、やっぱり自分の好みって共通点が多いという証明に他なりません。

そして次に驚いてしまうのが、「Rhythm & Blues」での軽いタッチの歌いっぷりで、何時もの少~しネクラなムードとは一転、陽気にスイングしている彼女の気分が、聴いているこちらにもストレートに伝わってくるあたりは最高です。もちろん曲調は十八番の「節」が出まくっていますし、ジョン・セバスチャンのハーモニカも味わい深いですねぇ~♪

とはいえ、やっぱり過去のローラ・ニーロに拘るファンの気持を大切にしたというか、フュージョン路線の「My Innocence」には、思わず腰が浮いてしまいますし、ピアノの弾き語りによる「Crazy Love」の意味不明な歌詞と情熱的な彼女の歌声には、完全KOされてしまう、実に美しき流れがクセになりますよ。

おまけにAラスの「American Dreamer」では、これまたエレピをメインにした演奏パートがローラ・ニーロならではのメロディ展開をシンプルに味付けした上手いアレンジになっていて、ほどよいフュージョン味と如何にも都会的なロックサウンドが見事に融合した世界を現出させています。

う~ん、こういう雰囲気って、凡百のAORでは絶対に出せない味でしょうねぇ~♪

ですからB面初っ端の「Sprigblown」では、ローラ・ニーロのボーカリストとしての資質をじっくりと聴かせるスローな展開が実に好ましく、しかもバックはシンプルで隙間だらけという按排ですから、たまりません♪♪~♪ セコイようなスライドギターも、なかなか素敵♪♪~♪

そして同じく簡素なポップソング調の「The Sweet Sky」から一転してスティーリー・ダンみたいな「Light - Pop's Principle」と続く流れも、ローラ・ニーロのダークなイメージを覆すが如き前向きな明るさに満たされています。

なんというか、知らない間にホンワカさせられてしまうんですよ♪♪~♪

既に述べたように、このセッション当時の彼女は妊娠中という事を後に知ってみれば、愛の喜びをポジティヴに感じていたのでしょうか。とにかく歌の随所にサイケおやじの稚拙な筆では表現しえない、未来への希望や美しさが確かに感じられます。

それは厳かにして和みの世界が表現される「Child In Universe」の力強さ、あるいはオーラスの「The Nest」における、おおらかで優しい雰囲気の良さは絶品♪♪~♪

もちろん、こんな個人的な感想なんて、ローラ・ニーロを聴き続けている自分の様な者にしか感じられないかもしれません。

正直、毎度お馴染みの曲調と十八番のメロディしか出ませんから、初めてローラ・ニーロを聴く皆様には、こんなもんか……、という気分にしかならないことは承知しています。

しかし、その中で歌詞の内容からは、これまでのギスギスした本音が明らかに薄まり、それゆえに歌と演奏がホノボノとしたムードになっている事は、やはり否定出来ないと思います。

テンションの高さも刺戟の強さも、また不必要な緊張感も漂わせずに、これだけ秀逸な作品集を作ってしまったローラ・ニーロは、まさに全盛期だったんじゃないでしょうか。

ご存じのとおり、以降の彼女は6年近い沈黙期に入り、その間に育児や家族との時間を大切にする生活があったわけですが、今となっては、このアルバムのように安らぎと希望に満ちたホノボノ盤は、後にも先にも、これっきりだったと思います。

凛とした表情の中にも、不思議な柔らかさを感じるジャケ写のポートレートも印象的ですが、裏ジャケの写真も見てのお楽しみで、和みますよ。

そして後年、早世の悲劇に接してみれば、サイケおやじは尚更に大切にしている1枚なのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これだけはLPに拘るローラ・ニーロ

2010-06-23 16:54:50 | Laura Nyro

Season Of Lights / Laura Nyro In Concert (Columbia)

家庭用ビデオもDVDも、ましてやネットなんていう文明の利器が無かった1970年代は、それゆえに好きなミュージシャンのステージに気軽に接することが出来るライプ盤が、なかなか重宝されていたと思います。

それは主人公のリアルな近況報告であり、またある意味ではベスト盤的な位置づけもありましたから、それを出すことが、すなわち人気のバロメーターでもあったのです。

さて、本日ご紹介の1枚は、私の大好きなローラ・ニーロが1977年6月に出した、待望のライプレコーディングによる新作! というのも、前年春に出した前作「スマイル」が当時流行のフュージョンサウンドを如何にもローラ・ニーロ的に活かした、全くのサイケおやじ好みでしたから、その直後のプロモーションも兼ねた全米ツアーから作られたというこのアルバムに期待するなというのが、無理というものです。

メンバーはローラ・ニーロ(vo,p,g) 以下、ジョン・トロペイ(g)、リチャード・デイビス(b)、マイク・マニエリ(vib,per,key)、アンディ・ニューマーク(ds)、ニディア・マタ(per)、カーター・コリンズ(per)、エレン・シーリング(tp)、ジーニー・ファインバーグ(fl,sax)、ジェフ・キング(sax) という、モダンジャズ~フュージョンやスタジオセッションの世界では超一流の面々ばかり!

ちなみにエレン・シーリング、ジーニー・ファインバーグ、ニディ・マタといった女性ミュージャンの起用も注目されますが、確かこの3人は女性がメインのブラスロックバンドだったアイシスの中心メンバーだったと記憶しています。

 A-1 The Confession (from Eli & The 13th Confession)
 A-2 And When I Die (from More Than A New Diccovery)
 A-3 Upstairs By A Chinese Lamp (from Christmas And The Beads Of Sweet)
 A-4 Sweet Blindness (from Eli & The 13th Confession)
 A-5 Captain St. Lucifer (from New York Tenderberry)
 B-1 Money (from Smile)
 B-2 The Cat Song (from Smile)
 B-3 Freeport (from Christmas And The Beads Of Sweet)
 B-4 Timer (from Eli & The 13th Confession)
 B-5 Emmie (from Eli & The 13th Confession)

とにかく全篇にローラ・ニーロ節が、ぎっしり凝縮されているのは言わずもがな、バックの演奏も素晴らしいの一言♪♪~♪

ジョン・トロペイのソリッドなギターワーク、意外なほど若々しく躍動するリチャード・デイビスのペース、ヘヴィなファンクビートを内包したアンディ・ニューマークのタイトなドラミング、浮遊感とシャープな感性を併せ持つマイク・マニエリのヴァイブラフォン等々、とにかく文句のつけようがありません。またエレン・シーリングのマイルスっほいミュートも良い感じ♪♪~♪ それとジェフ・キングのマイケル・ブレッカーとウェンイ・ショーターの折衷スタイルも憎めないんじゃないでしょうか。

しかし何んと言ってもローラ・ニーロの存在感は、その自然体と些かの人見知り、それでいて強い意志を感じさせる歌いっぷりにグッと惹きつけられるという、実に印象深い余韻を残します。

肝心の演目構成は、まず収録曲中で一番に知られているであろう「And When I Die」がアシッドフォークとファンキーロックが上手く融合したハードなAORという趣になっていますし、続くバンドメンバー紹介から「Upstairs By A Chinese Lamp」へと続く流れは、そのミステリアスなアレンジが一転して十八番のメロウな展開へと入っていく、その声質や歌の節まわしも含めて、吉田美奈子への影響力を露骨に提示してくれるという、ファンにとっては実に嬉しいものです♪♪~♪

いゃ~、本当に吉田美奈子を聴きたくなるんですよっ!

そういう本音は続く「Sweet Blindness」ではさらにミエミエとなり、今度は矢野顕子という「Captain St. Lucifer」へ見事に収斂していくのです。

あぁ、こんなことばっかり書いていて、良いんでしょうか?

もちろんこれはリアルタイムではそれほどでもなく、後々になって聴けば聴くほどの心情吐露なんですよ。当然ながら、吉田美奈子も矢野顕子も私は大好きです。だって、彼女達の歌を聴くほどに、アッ、ローラ・ニーロ! とニンマリさせられる事が多々あったのですから♪♪~♪

そしてB面に針を落とせば、このバンドの演奏力が存分に堪能出来る「Money」が心地良く、そのあたりはA面ド頭の「The Confession」にも共通している魅力なんですが、バンドアンサンブルと縦横無尽な各人のアドリブソロは、演じている方が楽しいという雰囲気がたまりません。

ですからゆったりとした「The Cat Song」でも、その基本のグルーヴは決して弛緩することがありません。

しかし、このアルバムのクライマックスはローラ・ニーロがピアノで弾き語る「Freeport」「Timer」「Emmie」の三連発における自作の歌に対する真摯な姿勢です。これが観客も共感しての心からの拍手によって、実にリアルな良いムード♪♪~♪

ということですから、サイケおやじは当時、連日連夜、このアルバムを聴き狂っていましたですねぇ。それは今でも全く変わらない気持です。

ところが残念ながら、このアルバムは評論家の先生方からはケチョンケチョンに糾弾され、また現実的にも売れませんでした。

というのも、実はこのアルバムは当初、2枚組として企画され、サンプル盤までも業界に出回りながら、一説によれば会社側の意向によって編集を施され、1枚物に変更された経緯があったとか……。

しかしそれはライプ盤には当然つきまとう宿命であり、当たり前の詐術でしょう。

そんな裏事情を知らない多くのファンは、これはこれで楽しんでいたと思います。

まあ、正直言えば、多くの歌手やバンドにカパーされた有名曲が「And When I Die」だけなのが物足りず、また演目の後に注釈を入れたとおり、これまでのアルバムからバランス良く選ばれたわりには、ちょいと地味……。

そして1980年代になって、件の2枚組LPのサンプル盤からパイレートされたカセットコピーが局地的に出回り、サイケおやじも勇んで聴いたところ、確かに曲数も増え、演奏パートも未編集(?)のロングバージョンだったり、ミックスやテイクそのものが異なるトラックが幾つ入っていしまたから、相当に驚愕させられました。

ところが同時に、一般向けに世に出たオリジナルアルバムに馴染んだ耳には、どうにも散漫で……。

なによりもクライマックスだった弾き語りの「Timer」と「Emmie」がバンドバージョン&別テイク!?

また曲順が異なるために、「And When I Die」から「Upstairs By A Chinese Lamp」へと続くバンドメンバー紹介も含んだ心地良い流れが、無残にも蔑に……。

ですから、それは嬉しい反面、聴いていて馴染むものではありませんでした。

こうして月日が流れた1993年、その未発表2枚組アルバムが我国優先でCD化されるという快挙があったんですが、天の邪鬼なサイケおやじはもちろ即ゲットはしたものの、なんだかなぁ……。収録時間に余裕のある2枚組でありながら、アナログ盤LPでしか聴けないテイクが入っていなかったのも減点でした。

そして現在では紙ジャケット仕様のCDとなって、最初の企画どおりの音源に加え、前回のCD化では見送られたアナログ盤オンリーの「Timer」と「Emmie」も、しっかりと1枚のディスクに纏められています。

しかし、それだったら今日流行のデラックスエディションとして、1枚にはアナログ盤と同じ音源のリマスター、もう1枚にはサンプル盤だけで幻となった企画音源を入れるのが、最良じゃないかと思います。

ファンの中には、初めてこのアルバムに接する時、いきなり真オリジナルの2枚組用音源を聴き、楽しまれている皆様もいらっしゃるでしょう。確かにそれはローラ・ニーロやバンドメンバー、そしてスタッフの望んだものだったかもしれませんが、決して正しい歴史ではありません。

その点を鑑みれば、後追いで聴くほどに、最初の公式盤LPを大切に聴かなければならないのです。そして実際、そこに凝縮されたローラ・ニーロの素晴らしき歌の世界に感動しなければ勿体無いですよ。

とにかくLP片面毎の流れと盛り上がりは最高!

と、そんなことを思うのは、頑固なサイケおやじの独断と偏見にしか過ぎないことも、私には分かっているつもりなんですが、どうにも、ねぇ……。

結局は自分に馴染んだ「昔」を捨てきれないという、今日も偏屈な独り言で失礼致しました。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5年ぶりのローラ・ニーロ

2010-02-01 12:55:42 | Laura Nyro

Smile / Laura Nyro (Columbia)

大好きな歌手の新譜が出ることは、音楽ファンにとって至上の喜びですよね。

本日の1枚は私にとって、まさにそんな思いの結実というか、昭和51(1976)年早春に出た、ローラ・ニーロが実に5年ぶりの新作でした。しかも前作「ゴナ・テイク・ア・ミラクル」がカパー曲ばかりだったのに対し、こちらはオリジナル中心という情報が既に入っていましたから、もう辛抱たらまん状態のサイケおやじは輸入盤屋に予約まで入れていたという当時の心境の熱さは、今も変わりません。

そして入手したこのLPには、全くローラ・ニーロでしかない、伸びやかな声で表現される素敵なメロディと深い言葉で綴られた魂の歌がぎっしり!

 A-1 Sexy Mama
 A-2 Children Of The Junk
 A-3 Money
 A-4 I Am The Blues
 B-1 Stormy Love
 B-2 The Cat-Song
 B-3 Midnite Blue
 B-4 Smile

実はここまでの経緯として、その5年の間にはローラ・ニーロ自らの結婚と離婚、さらに最愛の母親との死別という出来ごとがあったそうです。

ですから歌われる内容はシニカルで自嘲的な視点を含みながら、この世の愛の姿と現実を時には冷たく、また夢見るように暖かく描いているのですが、そうした彼女の表現をバックアップするセッションメンバーが、これまた当時のニューヨークでは超一流の面々で、ジョン・トロペイ(g)、ヒュー・マクラッケン(g)、ジェフ・ミロノフ(g)、ジャン・ニグロ(g)、ウィル・リー(b)、リチャード・デイビス(b)、アラン・シュワルツバーグ(ds)、リック・マロッタ(ds)、クリス・パーカー(ds)、デイヴィッド・フリードマン(vib)、ランディ・ブレッカー(tp)、ジョー・ファレル(sax,fl)、ジョージ・ヤング(sax,fl)、マイケル・ブレッカー(sax,fl) 等々、震えがくるほどです。

しかもプロデュースを担当したのが東海岸ポップスの名匠たるチャーリー・カレロですから、ローラ・ニーロは歌と多重録音を駆使したコーラス、そしてピアノばかりでなく、なんとギターまでも弾くという意欲が新しい出発に相応しいところでしょう。

そして、と書いていながらA面ド頭が、これまた私が大好きなスイートソウルのモーメンツが1974年に放ったヒット曲「Sexy Mama」のカパーなんですから、たまりません♪♪~♪ いきなり「ストレンジ……!」なんていうローラ・ニーロの独り言があってのイントロの生ギターからジャズ風味のポリリズム、むせび泣くサックス、しぶといエレギギターの伴奏を得て、彼女だけの味わいが滲む節回しの妙こそ、ファンには感涙♪♪~♪ このアルバムでは唯一の他人の曲が、この仕上がりという嬉しさですよ。

実は裏ジャケットには、おそらくはローラ・ニーロ本人の手書きと思われるクレジットや歌詞がびっしり入っているんですが、それゆえに読みにくいところもありますから、現実的にはレコードを聴いて納得する部分が多く、その意味では用意周到な企みだったかもしれません。

それは後に発掘されたライプ音源で明らかにされたように、既に1970年代初頭から演じていた「Children Of The Junk」や「I Am The Blues」で、尚更に研ぎ澄まされ、完成度と説得力が強くなった表現に顕著だと思います。特に後者はランディ・ブレッカーのアドリブソロも含めた全体のアレンジとローラ・ニーロの弾き語りっぽいピアノ&ボーカルの存在感のが素晴らしいコラポレーション!

また、その前段として置かれたアップテンポの「Money」は当時最先端のフュージョン系AORが、ローラ・ニーロという冷静で情熱的なフィルターを通過して完成された事実を記録した人気トラック♪♪~♪ メリハリの効いたリズム隊のグルーヴ、マイケル・ブレッカーが自分の「節」をイヤミなく聞かせるアドリブソロ、多層的なコーラスの彩りも鮮やかすぎますよ♪♪~♪

そしてB面が、これまたローラ・ニーロ的桃源郷の素晴らしさ!

ギター主体の緻密な演奏バートも凄いの一言ですが、それにもまして愛の別れと新しい出発を強い決意で歌ってくれるローラ・ニーロは、やっぱり不滅です。特に最終盤のハミングと独白のフレーズは、涙が滲んで、胸キュンの禁じ手じゃないでしょうか。

さらに「The Cat-Song」は彼女が十八番の猫の歌を素直に表現しつつ、しかし全体のカラフルでハートウォームな仕上がりはニクイばかりですよ。「吾輩は猫である」のローラ・ニーロ版かもしれませんね。彼女は、読んでいたんでしょうか。

というホノボノとした時間がせつなくなるほど、続く「Midnite Blue」は悲壮なほどに愛する人への想いを歌い、それが実にジャズっぽい演奏パートと激しく対峙するのです。

また、そんなギスギス寸前の表現が、次曲の「Smile」ではイントロに入っている琴の音色で和らげられるというプロデュースも絶品! アルバム全篇で印象深い活躍のリチャード・デイビスのペースが、ここでも凄い音を聞かせてくれますし、ジョージ・ヤングのフルートとテナーサックスも流石ですから、最終パートの琴をメインにしたモダンジャズ的な展開も面白く、ですからローラ・ニーロのボーカルも素敵な余韻を残すんでしょうねぇ~♪

ということで、私には特に思い入れが強いアルバムなんですが、残念ながら世界的にも、それほどのヒットにはならなかったようです。

実はアメリカでは、この作品発表に合わせたプロモーションツアーとライプレコーディングが行われましたから、来日公演を楽しみにしていたんですがねぇ……。

ただし、このアルバムを実際に聴いた皆様には百も承知の事実として、我国の吉田美奈子や矢野顕子が如何にローラ・ニーロからの影響を強く受けているかは、言うまでもないでしょう。

また驚いたというか、嬉しかったのは、これが出たのと同じ年に作られた山下達郎の本格的なソロデビュー盤「サーカスタウン」のA面には、共通するメンツがセッションに参加していたという事実にぶつかったことです。

これまでも度々述べてきたとおり、私はローラ・ニーロ、吉田美奈子、山下達郎、さらにアル・クーパーやトッド・ラングレンという、何時も同じような曲ばっかり作って歌う人が大好きなんですが、それにしても、そんな好みが現実化していたという偶然は、もはや「偶然」なんていう言葉では表せませんよね。

私も「業」が深いなぁ~、なんて本日も自嘲するばかりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ローラ・ニーロで温故知新の扉を開く

2009-05-05 11:18:15 | Laura Nyro

Gonna Take A Miracle / Laura Nyro & Labelle (Columbia)

サイケおやじは古い物が大好きですから、音楽だって最新流行よりは所謂オールディズがお好みなんですが、そうなってしまった理由のひとつが、このアルバムです。

主役のローラ・ニーロは皆様ご存じのとおり、シンガーソングライターの代表的な女性アーティストとして言わずもがな、自作の多くがカバーされて大ヒットとなった名曲が山のようにあります。ですから自己のリーダー盤はオリジナルというのが当然ながら、その中から忽然と発表された通算5枚目の本作は、驚きのカバー作品集!

まあ、このあたりは最近ではすっかり定番となった煮詰まり解消&契約履行の常道といえば、全くそれまでなんですが、彼女自身のある意味ではアクの強い歌いまわしやメロディ作りのキモが、なんと意外にもストレートにカバーされている曲もある中では、ほとんど何の変化も無かったというのが、初めて聴いた時の私には大きな衝撃でした。

告白すれば、サイケおやじはフィフス・ディメンションの「Wedding Bell Blues」でローラ・ニーロに邂逅し、以降は彼女の作る歌が自分の感性にジャストミートし続けて今日に至っているわけですから、そのルーツを知り得たことは喜びでもありました。

で、このアルバムはアメリカでは1971年11月にリリースされていますが、我が国では翌昭和47(1972)年の発売で、当時高校生だった私は昼メシ代を浮かせて速攻ゲットし、聴きまくった愛聴盤です。

もろちん、その中身はローラ・ニーロ自作の曲がひとつもないということは、音楽誌の情報から知っていました。しかしそれでも買わざるをえなかったほどに、私はローラ・ニーロに夢中でしたが、その当時、他に私的な愛聴ロック系アルバムとしては「イマジン / ジョン・レノン」「展覧会の絵 / EL&P」「ウェルカム・トゥ・ザ・キャンティーン / トラフィック」「サンタナⅢ」「テュペロ・ハニー / ヴァン・モリソン」「ハーヴェスト / ニール・ヤング」等々でした。う~ん、往時が偲ばれますねぇ……♪

 A-1 I Met Him On A Sundy (Shirelles 1958)
 A-2 The Bells (Originals 1970)
 A-3 Monkey Time - Dancing In The Street
            (Major Lance 1963 - Marth & Vandellas 1964)
 A-4 Desiree (Charts 1957)
 A-5 You've Really Got A Hold On Me (Miracles 1963)
 B-1 Spanish Harlem (Ben E. King 1961)
 B-2 Jimmy Mack (Marth & Vandellas 1967)
 B-3 The Wind (?)
 B-4 Nowhere To Run (Marth & Vandellas 1965)
 B-5 It's Gonna Take A Miracle (Royalettes 1965)

しかし上記演目を歌うローラ・ニーロは全くこれまでの自分を隠していないというか、私にはほとんど彼女自身のオリジナル曲に思えたほどでした。というよりも、実はほとんど原曲バージョンを知らなかったわけですが、例えばその中ではビートルズのカバーで有名な「You've Really Got A Hold On Me」にしても、同様です。

演奏の基本は彼女のピアノの弾き語りと黒人女性コーラスグループのラベルとのコラボレーションに、当時上昇期だったフィリーサウンドの立役者達が伴奏をつけたものですが、それにしてもローラ・ニーロの強固な意思が滲み出るボーカルパートの潔さ!

いゃ~、本当にシビレますよ♪♪~♪

歌うことの素晴らしさを存分に楽しませてくれる冒頭の「I Met Him On A Sundy」から一転してビューティフルなバラードの世界に入る「The Bells」の、それこそ泣きたくなるような情熱には、いきなり胸キュンです。

そして躍動的な「Monkey Time - Dancing In The Street」のメドレーは、モータウン伝来のリズム&ビートの楽しさ、そしてローラ・ニーロの歌いまわしのタネ明かしが嬉しいところですし、同系の「Jimmy Mack」も私の大好き♪♪~♪ さらに蠢くエレキベースが痛快至極な「Nowhere To Run」も、たまりませんねぇ~♪ なによりも歌とコーラスにナチュラルなグルーヴが満ちていて最高! これは後に知ったところによれば、全ての歌入れが、一発録りのワンテイク完了だったとか!?

その意味で「Desiree」は静謐な歌いだしからシンプルなラブソングに素直な情熱と愛の感情を込めた名唱ですが、実は後で聴いた The Charts のオリジナルバージョンとは相当に雰囲気が異なっているのは要注意かもしれません。

というように、最初っから完全にこのアルバムの虜になった私は、演目のオリジナルバージョンを追い求めていくのですが、当時すんなりと聴けたのはモータウン系のヒット曲だった「You've Really Got A Hold On Me」や「Monkey Time - Dancing In The Street」、あるいは「Spanish Harlem」あたりだけでした。なにしろ、ニューロックやシンガーソングライターが全盛期だった頃ですからねぇ……。我が国のレコード会社にすれば、完全に過去の遺物という楽曲なんて、とっくに廃盤か発売そのものがなかったか、とにかく忘れられたメロディばかりだったと思います。

ちなみにそれが再注目されるのは、アメリカンオールディズ懐古の名作映画「アメリカン・グラフティ」が1974年12月に公開されて以降なのです。

ということは、当時はそうしたシングル盤は中古屋でも安値でしたから、サイケおやじには嬉しい状況♪♪~♪ 1枚百円とかいうレベルで、昔の洋楽シングル盤を買いまくっていましたが、周囲からは完全にバカにされていたというか……。

もうひとつ言えば、こうした趣味と嗜好はキャロル・キングの大ブレイクから、彼女が昔は作曲家として多くのヒットメロディを書いていた事実を知ったのも、大きなきっかけでしたねぇ。

そんなこんなで集めたシングル盤は、それなりに傷んでいましたが、聴くという喜びと過去の探究という楽しみは確実に増えていきました。

しかしそうして集めたシングル盤は現在、手元にほとんどありません。前述した「アメリカン・グラフティ」のヒットから我が国でも1975年に入ってオールディズのブームが到来し、過去のシングル盤が一気に十倍以上の値段となり、手が出せなくなったのと、私が既にジャズの世界にどっぷりと陥っていた所為で、纏めて七百枚ほどを我が国の某コレクター氏に高値で買われていったのです。

今となっては後悔モードにも入っていますが、その引き換えに得たお金で、欲しかったジャズのオリジナル盤を入手出来たことを思えば、マニア心も「もって冥すべし」でしょうか……。

ということで、収録演目の後に原曲を歌った歌手やグループ名を添えておきましたので、聴き比べも楽しいかと思います。

最後になりましたが、コーラス隊としてローラ・ニーロを盛りたてているラベルという黒人女性グループは、その前身がパティ・ラベル&ザ・ブルーペルズとして1960年代前半に幾つかのヒットを出していたのですが、このアルバム制作時の1971年には既に「あの人は今、どこに」状態……。それでもローラ・ニーロが彼女達の大ファンだった事に加え、グループ自体も新生ラベルとして再起を図っていた時期とあって、予想以上に素晴らしいコラボレーションが完成したと言われています。この時点でのメンバーはパティ・ラベル、サラ・ダッシュ、ノナ・ヘンドリックスという3人組で、この後には「宇宙から来たソウルクイーン」というイメージ戦略とド派手な衣装で大ブレイク! 1975年には「Lady Marmalade」のメガヒットも飛ばしているほどの実力派ですから、私は大好き♪♪~♪

ちなみに以前に掲載したバニラ・ファッジ演じる「キープ・ミー・ハンギング・オン」のシングル盤B面に収録された私のお気に入り「Take Me For A Little While」も、実は彼女達のオリジナルヒット曲だったのですから、自己のルーツは何時まで経っても否定出来ないものと痛感しております。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こんな癒しも、たまには必要

2008-01-11 16:54:08 | Laura Nyro

今日は国税から、たっぷりと虐められました……。

あぁ~、何のために頑張って、毎日、仕事をしているのか……。

ということで本日は、ひたすらにジャケットを鑑賞しただけでした――

Laura Nyro Sings Her Greatest Hits (CBSソニー)

美しいでしょう♪

歌も良いけど、ルックスにも完全降伏の私です。

このアルバムは日本独自で発売されたベスト盤なんですが、中身もさることながら、やはりジャケ買いの1枚かと……♪

今日は、疲れました。このぐらいでご容赦下さいませ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ローラ・ニーロは私の女神♪

2008-01-02 15:26:02 | Laura Nyro

お正月2日目、本日は年始まわり♪

そして夜は映画鑑賞で劇場へ♪ 「エイリアン対プレデター」の続篇でも観ようと思います。

また今年は拙プログも幅広く、愛聴盤を取上げたい所存から、まず本日は――

More Than A New Discovery / Laura Nyro (Verve Folkways)

ローラ・ニーロは女性シンガーソングライターとして偉大なひとりですが、その歩みは決して順風ではなかったし、まだまだこれからという時に癌で亡くなるという、美人薄命……。

とにかく残された楽曲は全てが私好みという素晴らしさです。それはアメリカンポビュラー、ゴスペル、R&B、ジャズ、クラシック、その他諸々をゴッタ煮にして美味しいところだけをすくいとったようなメロディ♪ さらに深遠にして本音と理想が味わい深い歌詞、それを歌いあげるボーカルの力量! 最高です。

ただ、そういう繊細で自分にも厳しい姿勢が、彼女の活動を地味にしていたのも、また事実でした……。それでも彼女が書いた楽曲は、多くのミュージシャンに愛され、沢山のヒット曲となって、世界に流れているのです。

さて、このアルバムは彼女が19歳だった1967年に発売されたデビューアルバムで、収められた楽曲は全てが15歳頃からストックされていたというのですから、驚きです。これは実際に聴けば、納得されるでしょう。

彼女はイタリア系のユダヤ人で、両親ともに音楽関係の仕事をしていたところから、優れたソングライターの才能を持つ娘を音楽出版の関係者に売り込んでいたという話もありますが、最初に契約したのはジャズの分野では名門レーベルのヴァーヴが当時、新たにスタートさせたポビュラーフォークの専門レーベル「フォークウェイズ」でした。

録音は1966年秋頃で、伴奏メンバーはスタン・フリー(p)、ルー・マロウ(b)、ビル・ラヴォーニャ(ds)、ジェイ・パーリナー(g)、バッキー・ピザレリ(g)、トゥーツ・シールマン(hmc) が推定されています。ちなみにこのメンツは、当時のクリス・コナーの伴奏グループでもありますから、そのジャズ&ポビュラー感覚は言わずがな――

A-1 Good By Joe
A-2 Billy's Blues
A-3 And When I Die
A-4 Stoney End
A-5 Lazy Susan
A-6 Hands Of The Man
B-1 Wedding Bell Blues
B-2 Buy And Sell
B-3 He's A Runner
B-4 Blowing Away
B-5 I Never Meant to Hury You
B-6 California Shoeshine Boys

――結論から言うと、リアルタイムでは全く売れなかったそうです。しかし楽曲の素晴らしさは業界で評判となり、例えば「Wedding Bell Blues」はフィフス・ディメンション、「Stoney End」はバーブラ・ストライサンド、「And When I Die」はBS&Tにカバーされて大ヒット! もちろん他のミュージシャンによる録音も多数ありますし、このアルバムの楽曲は全て、カバーバージョンが存在しています。

ちなみに私はフィフス・ディメンションの「Wedding Bell Blues」で、そのお洒落な皮肉っぽいメロディの虜となり、ローラ・ニーロに出会ったのです。

もちろんローラ・ニーロ自身のデビューシングルも「Wedding Bell Blues」でしたが、これが全くの不発……。しかも1967年6月に開催されたモンタレー・ポップフェスティバルに出演した彼女には強烈なブーイング! 確かにジミヘンやジャニス、ザ・フーが絶大な歓迎を受けたことからして、彼女の地味で深遠な世界は???だったかもしれませんが……。

この出来事により、彼女は以降2年間、人前で歌うことが無かったと言われています。

肝心の楽曲については、まずジャジーで静謐、そして暖かい歌いまわしが絶品の「Billy's Blues」が最高! 軽妙なメロディと歌詞、フックの利いたメロディが素敵な「Wedding Bell Blues」はもちろん、十代にして「死」の意味合いを歌った「And When I Die」の歌詞には絶句させられます。

ということで、書きたいことは尽きないのですが、結局は売れなかったこのアルバムが多くのカバーヒット曲の宝庫となり、ローラ・ニーロも再起して翌年にはコロムビアと契約♪ 素晴らしい傑作盤を連発して時代を築くのです。

また、このアルバムもジャケットデザインや曲順を変更し、タイトルも「ファースト・ソングス」として再発されました。

それは所謂シンガー・ソングライターのブームと重なりますが、その代表というキャロル・キングにしても、このアルバムから大きな影響を受けていることは否定出来ません。

そして我国では吉田美奈子! 初期の彼女の楽曲や歌いまわしなんか、ローラ・ニーロそのまんまで、私は大好き♪ もちろん山下達郎さえもです。

ちなみにローラ・ニーロは、アメリカではアル・クーパーやトッド・ラングレンと似たような資質があって、3人とも常に似たような曲ばかり書いていますから、私の好みもムベなるかなです。

とにかく何度聴いてもジンワリと心が温まり、気分が高揚し、ホロリと泣ける名盤です。どうやら最近、紙ジャケット仕様でリマスターCDが出ているようですから、この機会にぜひ! 私も買おう!

歌詞カードがあれば、その歌の内容にも感動すること必至ですよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母娘、似ていて当たり前ですが

2005-10-10 10:24:12 | Laura Nyro

ウタダヒカルの新曲PV観ました。するとなんと、そこでの彼女は、母親=藤圭子そっくりでしたねぇ~。 思わず、唸りました。やっぱり母娘ですねぇ~。

こういうことは珍しく無いですが、実は3年ほど前に、あるパーティで、高校時代に密かに憧れていた同級生を見かけました。

彼女は確か、お金持ちと結婚されて、その時も艶やかな和服姿でいろんな人たちに取り囲まれていました。

もちろん、こっちは不良中年とあって声をかけられる雰囲気ではなかったので、その分、じっくりと観察させてもらったわけですが、彼女は前にもまして、凄く綺麗になっていました。

そして驚愕させられたのが、彼女の娘さんが、高校生時代の彼女に生き写しになっていたことです。

あぁ、青春の思い出だなぁ、なんて、いつになくシンミリするサイケおやじではありますが、本日のBGMは――

Laura Nyro Live At The Fellmoer East 1971 (Sony)

ローラ・ニーロは好きな歌手&ソングライターです。いつも同じような曲ばかり作っているんですが、私のツボにピッタリなんですね。

で、このアルバムは発掘物で、全篇、彼女のピアノの弾語りですが、歌声&ピアノは力強く、また繊細で表現力抜群です。もちろんイイ曲ばかりで、キャロル・キングやバカラックの作品も歌ってますが、それさえもローラ・ニーロのモードに染上げています。

彼女は残念ながら故人、人生半ばから様々あって活動も鈍りがちでしたが、このアルバム録音時は、まさに昇り調子で絶好調! 鋭い歌詞と表現力豊かなボーカルは、吉田美奈子にも影響を与えていると思います。

激オススメの名盤候補作品です。

同じような曲ばかり作っているといえば、彼女の他にもアル・クーパー、トッド・ラングレン、そして山下達郎♪ 全て私のお気に入りです、ははは。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする