OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

この笑顔で聴かされる明日香のプログレ歌謡

2024-09-09 16:57:56 | Singer Song Writer

葉書 / 明日香 (AARD-VARK / キャニオン)

1970年代前半の流行洋楽のひとつに所謂「プログレ」というジャンルがありましたので、必然として我が国の大衆音楽にも大きな影響が伝播した事は今や歴史となるのでしょうか。

それは殊更アレンジとか、自作自演される楽曲に顕著な印象でしたから、シンガーソングライターを標榜して制作発売されていたレコードがオンタイムでは普通であっても、後追いや再発見という課程の中で聴かれた場合においては、尚更にインパクトが強いんじゃ~なかろうかと思っております。

そして、そんなサイケおやじの独断と偏見を後押ししてくれるのが昭和58(1983)年に明日香が出した本日掲載のシングル盤A面曲「葉書」でして、とにかく作詞:すずきゆみこ&作曲:菅美奈子=明日香が作り上げた歌謡世界は情念と観念がドロドロに交じり合った清々しい怖さがあり、そのミディアムアップの楽曲をピアノの伴奏主体で歌い上げる明日香のボーカルには、勿体ぶった力強さというか、例によって中島みゆきっぽさが滲み出てはおりますが、こ~ゆ~抽象的でありながら、実質的な女の怖さを表現するには、これしか無いっ!

―― そ~思わざるを得ない感性に圧倒されてしまうわけでして、しかも鷲巣詩郎のアレンジが流麗な、もしかしたら現代音楽ってジャンルかもしれない、プログレ全開のストリング演奏やリズム構成に凄みがあるもんですから、我知らずジワジワと浸食されていくような自虐が逆に心地良いみたいなっ!?!

このあたりの感覚こそは、時として洋楽のプログレあたりを聴いていて陥れられてしまう快感とは似て非なるものかもしれませんし、虚心坦懐に明日香のボーカルに身も心も委ねてこそ、得られる夢見心地ってやつかもしれません (^^;

う~ん、今日は完全に独善的な文章に終始してしまい、申し訳ございません <(_ _)>

しかし、こ~ゆ~プログレ歌謡が普通に作られ、ラジオ等々で流されていたのが「昭和」という時代のエネルギーでありましたっ!

また、これは推測の域を出ませんが、このスタジオレコーディングバージョンで聴かれるピアノ演奏は、ライブギグでは明日香本人が弾いていたんでしょうか?

もし、そ~だとしたら、尚更に圧巻の歌と演奏が披露されていたと思う外はなく、それに接することが叶わなかったのは、サイケおやじに残る「悔い」のひとつであります。

ということで、このジャケ写ポートレートに登場している明日香のナチュラルな笑顔は、なんて素敵なんでせう (^^♪

そして、その彼女が、ここまで奥底の知れない楽曲を作り、歌っていた現実は、正に歴史かもしれませんねぇ~~。

本日のサイケおやじは素直に好きと言えてしまうのでした。

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化石にしてはならないっ!

2024-09-03 17:24:12 | Singer Song Writer

化石 / 有馬えり (ポリドール)

今も昔も、決して本業ではないのにレコードやCDを出すミュージシャンや歌手&グループは大勢存在していますが、そのほとんどは自主制作・インディーズ盤という実情があろうとも、きっちり大手のレコード会社から自作自演の作品を発売出来る才人だって、確かに幾人も登場してきた現実は忘れられるものではないでしょう。

本日ご紹介するのは、そ~したシンガーソングライターとして昭和51(1976)年にメジャーデビューした有馬えりで、掲載したのは、おそらくは最初のシングル盤だと思われるんですが、彼女の場合は明らかにアルバム優先で売り出されていたらしく、まあ……、それは当時の音楽業界では、洋楽に倣ったニューミュージックや歌謡フォーク、してロック系のシンガーやバンドであれば当然ではあったんですが、やはりラジオや有線でのプロモーションにはシングル音源も必要とされていたわけで、もちろん、それがヒットすれば、御の字ですからねぇ~~!?!

で、ここに収録の音源は同年世に出たLP「化石」からのカットでして、だからこそ、シングルA面には件のアルバムタイトル曲「化石」が入れられたという推察は易いところでしょう。

ところが、その作詞作曲:有馬えり&編曲:GAME とクレジットされたシングル音源「化石」が、なんとっ!?!

いきなり外国語、多分……、スペイン語と思われる言葉で歌い出されるんですから、これって、何処の国の歌ですかぁ~~?

―― ってな、不可思議な印象に包まれてしまうんですよ……。

それでも、よ~やく、セカンドコーラスからは日本語による歌唱が披露されてみれば、ミディアムテンポでソフトロックな曲調はキャロル・キングカーリー・サイモンを想起させられますし、落ち着いた中にもキュートな節回しを聴かせてくれる有馬えりのボーカルの好ましさは、五輪真弓ユーミンとは明らかに一線を画した個性が滲み出ているもんですから、サイケおやじは速攻で好きになりましたですねぇ~~ (^^♪

特にハミングをも用いた歌唱の雰囲気の良さは絶品で、エレピやシャープで柔軟なリズムセクションがニクイばかりの演奏パートのアレンジは、前述キャロル・キングの諸音源のバックを担当していたソウルジャズ系のミュージャンのそれと通底する魅力もありますからねぇ~♪

忽ちサイケおやじは彼女が大いに気になってしまったんですが、何故か……、有馬えりのライブギグには全く接する事が出来ず、というか、そんなこんなのインフォメーションすら……。

その真相は、後に知った事ではありますが、彼女は九州ベースで活動していたセミプロというか、本職はOLだったらしいんですよ (^^;

また、前述したアルバム「化石」にしても、これまたプロモーションが積極的では無かったのでしょうか、レコード屋の店頭でも見かけることがなく……、まあ……、このあたりはサイケおやじの経済的困窮から新品を買えずに、中古ゲットを目論んでいた所為もあるんですけどねぇ…… (^^;

そ~ゆ~実情も相まって、結局はシングル音源の「化石」だけを大切に愛聴しているというわけなんですが、機会がございましたら、ぜひとも皆様にも聴いていただきたいのが、有馬えりというシンガーソングライターなのです。

情報によれば、彼女は今日まで、他にシングル盤を数枚制作したという記録があるらしく、だからこそ、彼女が残した全ての音源のCD復刻を決死的に願っている事は言うまでもございません 。

化石にしてはならないと思うんですよっ!

ということで、明るい話題が「大谷翔平」ぐらいしか無い昨今、逆に一番呆れかえったのが、イスラエル&ガザ地区での停戦 ~ ワクチン接種という状況で、確かに病に怯える子供達へのワクチン接種は大切な医療ではありますが、その後の戦闘再開から虐殺で、その子供達を殺そうするイスラエルの蛮行は大馬鹿野郎であり、何もワクチン接種なんて美談を繕う為の停戦なんかは偽善でしょう。

ど~して戦争虐殺を止めようとしないのか……?

ひとつの推察として、ユダヤ資本による軍産複合体の存在があるなんてこたぁ~、今更ながらの真相じゃ~ないでしょうか (>_<)

ですから、好きな趣味に没頭していられる現在を幸せに感謝のサイケおやじであります。

平和は尊いですねっ!

それも化石にしては絶対になりません!

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消え残る絵夢への想い

2024-08-12 16:59:30 | Singer Song Writer

雨に消えた想い c/w 04:38発 / 絵夢  (SEE・SAW / キャニオン)

まがりかど」を出して以降、映画出演や映画の主題歌「熱愛者」を出す等々、特に後者は職業作家からの提供曲でしたから、小ヒットにはなっていたんですが、やはり絵夢には自作自演のレコードを出して欲しいなぁ~~、と願っていた昭和53(1978)年7月に発売されたのが本日掲載のシングル盤でして、これがなんとっ!

ゴタイゴとのコラボ作品だったんですから、たまりません (^^♪

しかも、時代を反映したというか、これまでの些か情念優先みたいな作風から、ニューミュージック寄りへとシフトした感じは、確かに賛否両論があったと記憶しているんですが、サイケおやじ的には結果オ~ライ (^^♪

それは作詞:絵夢&作曲:タケカワユキヒデ、そして編曲:ミッキー吉野というクレジットも眩しいA面曲「雨に消えた想い」からして、それまでの彼女のイメージから脱却したとまでは言えませんが、ドラマのラストシーンっぽい情景が歌われていますし、何よりもミディアムテンポで素晴らし過ぎるタケカワユキヒデの附したメロディにムーグシンセを用いたミッキー吉野のアレンジを演奏するゴダイゴのハイセンスな音楽性が絵夢のボーカルをしっかりサポートしているんですねぇ~~♪

いゃ~~、なんともウルッとさせられる名曲・名唱でありますね、この「雨に消えた想い」は (^^♪

そしてB面収録の「04:38発」は作詞作曲:絵夢&編曲:浅野孝巳が作り上げたファンキーな歌謡ロックであり、何時になく伸びやかに歌う絵夢のボーカルが実にイイんですよっ!

もちろん、収録両面2曲共々にバックの演奏はゴダイゴですから、全く抜かりはありません。

そして翌月には新作アルバム「夜から朝への流れの中で」が世に出るという美しき流れが用意されているんですが、そのLPにしても、A面はスタジオミュージシャンがバックを務め、B面は掲載シングル盤のコラボ完全版というゴダイゴが関わった仕上がりになっておりますので要注意です。

ということで、ここからブレイクしていくと思っていた絵夢だったんですが、翌年になるとニューミュージックと歌謡曲の狭間で揺れ動いた感じの楽曲を出していくという、個人的には些か肩透かし……。

なんか……、ロックぽさを薄めてしまったのは本人の意向なのか、それともレコード会社の方針だったのか……?

そのあたりは今でも判然としておりませんが、残してくれた音源の復刻状況も芳しくない現在、このシングル曲「雨に消えた想い」あたりから、シティ・ポップ的な視点も含めての再評価を強く望んでいるのでした。

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今から秋の歌という久保田早紀

2024-06-23 17:26:45 | Singer Song Writer

■九月の色 / 久保田早紀 (CBSソニー)

久保田早紀は昭和54(1979)年秋に出した自作自演曲「異邦人」のメガヒットにより、有能なシンガーソングライターとして華々しいデビューを果たしたとはいえ、その「異邦人」を殊更キャッチーにしている例の中近東モード故に、それが苦手なサイケおやじにはイマイチ……、馴染めない存在でありました。

しかし、それから約1年後の昭和55(1980)年9月に出してくれた本日掲載のシングル盤A面曲「九月の色」は、なかなか琴線に触れる仕上がりだったんですねぇ~~♪

それは当然ながら久保田早紀の自作ですから、やっぱり……、どこかしら微妙に中近東モードが滲んではいるものの、萩田光雄が十八番の派手なアイドル&ニューミュージック歌謡に準拠したアレンジが施されている所為でしょうか、今日の耳にはシティ・ポップとして響いてしまうはずで、アップテンポのメロディラインや都会的な歌詞の世界こそは、懐かしくもあり、普遍性の高さをも感じさせるところかと思います。

ちなみに説明不要かもしれませんが、久保田早紀はクラシックピアノの素養もあり、また帰国子女という噂もあったことから、ナチュラルな洋楽志向が強かったのかもしれませんし、だからこそ現在はキリスト教関係の音楽的奉仕活動に従事しているらしいという情報にも説得力がありますよねぇ~。

また、人気フュージョンバンドのスクエアでキーボードを担当していた久米大作と結婚した事と自らのレコーディング作品にプログレ&フュージョンっぽいサウンドが用いられている関係性も気になるところであります (^^;

ということで、個人的にはメジャーな芸能活動を展開していた昭和50年代後期の久保田早紀音源をチマチマと蒐集しております。

オンタイムでの彼女はテレビ出演も多く、また所謂横顔美人としてのレコードジャケットスリーブの注目度も含めて、再評価&レアリティーズの発掘を望みたいですねぇ~~♪

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しあわせに理屈は不要

2024-04-30 17:27:35 | Singer Song Writer

しあわせ / 古谷野とも子 (キングレコード)

あれやこれやと屁理屈やレトリックを弄するよりも、ストレートに生きていたいというのがサイケおやじの願いではありますが、やはり生来の天邪鬼ゆえに……、せめて本日はシンプルな歌に素直な気分を託したく、ご紹介するのは昭和50(1975)年4月に古谷野とも子が自作自演で出したシングル曲「しあわせ」でございます。

もちろん、彼女はシンガーソングライターですから、自らの気持ちを素直に表現出来る立場とはいえ、それが気恥ずかしい場合だってあるんじゃ~なかろうか?

―― なぁ~んて、所謂下種の勘繰りに走りたくるのはサイケおやじの悪い癖とは思いますが、この「しあわせ」という歌は、それほど私小説的な歌謡フォークであり、恋愛とか人生とか、それをチマチマ考えるよりも先に自らの気持ちをストレートに表現するのが、しあわせ♪♪~♪

それを自然体で感じられる素敵な歌謡フォークであり、加えてソフトロック&ボサロック風味を馴染ませた瀬尾一三のアレンジと古谷野とも子のナチュラルな歌声の相性も抜群なんですねぇ~~ (^^♪

正直、心身共に疲れを覚えている本日のサイケおやじには、こ~ゆ~歌がジャストミートしているというわけです。

ということで、本日で4月も終了するというのに、ど~にも腰の据わらない気分は、これ如何に!?

流されているのか、あるいは時流に取り残されているのか……?

まあ……、無理に答えを出す必要も無いんですがねぇ (^^;

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たわむれてAOR歌謡

2024-04-18 18:34:51 | Singer Song Writer

たわむれの恋のままに / 豊広純子 (SMS)

所謂シティ・ポップの流行から最近人気が高まっているらしい豊広純子(とよひろすみこ)はヤマハ系のシンガーソングライターですから、当然の流れとして昭和52(1977)年頃から数回「ポプコン」にも出場し、最初は某バンドのボーカリストではありましたが、ついに昭和57(1982)年、本日の掲載盤A面曲「たわむれの恋のままに」で大きな賞を獲得し、公式ソロデビューした実力派です。

で、件の「たわむれの恋のままに」は作詞:豊広純子&作曲:白石公彦、そして編曲:淡野保昌という顔ぶれで制作された、これが本来はボサノバ歌謡だったとしかサイケおやじには思えない、なかなか琴線に触れまくるAOR歌謡に仕上がっておりまして、そのサウンドの要は静謐なピアノのイントロに続いて炸裂するピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアを想起させられる鋭いギターであり、ミディアムスローで展開される美メロと大人の恋愛模様を描いた歌詞を節回す豊広純子の素直な声質の相性もバッチリ♪♪~♪

もちろん、中盤からは感情を移入した力強さを発揮する歌いっぷりで盛り上げていくあたりのボーカリストとしての資質も素晴らしいと思いますが、何よりも楽曲の雰囲気を大切にしているところは正にAOR歌謡の神髄でしょうし、既に述べた様にボサノバのリズムを隠し味としたロックビートでの演奏もニクイばかり (^^♪

しかし、そのあたりがオシャレ過ぎたのでしょうか……、リアルタイムでのヒット状況は芳しくなかった印象が残ってはいるものの、だからこそ冒頭で述べたとおり、シティ・ポップの流行というニューミュージック再発見運動(?)が盛んな現代であれば、ウケて当たり前というのも納得であります。

ということで、その彼女は翌年に「Water Heart」と題したLPを出しておりまして、これが素敵な幻の名盤なんですよ (^^♪

まあ……、そ~思い込んでいるのはサイケおやじだけかもしれませんが、機会がございましたら、ぜひとも皆様にも聴いていただきたいと願っております <(_ _)>

いゃ~~、AOR歌謡も傑作が多数残されているあたりは奥の細道かもしれませんねぇ~~~ (^^♪

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まわり燈籠、再び! ~ 本家本元からの美しき流れ

2024-04-04 17:40:37 | Singer Song Writer

まわり燈籠 c/w YOKOHAMA・EASY・LOVE / 高岡美智子 (東芝)

そして、これが昨日ご紹介した「まわり燈籠 / 高樹澪」の本家本元バージョン、つまりは昭和56(1981)年6月に世に出た高岡美智子の自作自演オリジナルバージョンを収めたシングル盤です。

う~ん、まずは所謂男顔というイメージで撮影されたジャケ写ポートレートの雰囲気そのまんまに、こっちはアコースティックギターがメインの演奏パートにビートの芯が強いドラムスと弾んだベース、そして流麗なストリングスに要所で前に出て来るエレキギターという、全く間然する事の無い若草恵のアレンジが秀逸ですから、高岡美智子の歌いっぷりの素直さは正に、作者ならではの感情表現じゃ~ないでしょうか (^^)

いゃ~~、やっぱり名曲ですよねぇ~~、この「まわり燈籠」はっ!

確か……、誰か……、外国人歌手もカバーしていたと記憶しているんですが、現代においても、例えば門松みゆきに歌って欲しいと願うほどです (^^)

そして、これまたB面に収録の「YOKOHAMA・EASY・LOVE」が作詞:さがらよしあき&作曲:高岡美智子、そして編曲:若草恵が作り上げた蓮っ葉なフィーリングが滲み出すカッコイィ~~歌謡ロックなんですから、たまりません (^^)

なにしろイントロから泣きまくるギターにシンプルなドラムスとベースという演奏をバックにハスキーで刹那のボーカルを披露する高岡美智子、最高ぉぉぉぉぉぉ~♪♪~♪

あぁ~~、そして気づかされるのは、ここでのA&B面の構成が、しっかりと高樹澪のシングル盤にも受け継がれているという美しき流れなんですよねぇ~~♪

それは決して、偶然の産物では無いとサイケおやじは信じているのですが、いかがなものでしょう (^^)

ですから、尚更に溺愛したくなるレコードであります、これはっ!

ということで、例によって本日もサイケおやじの願いは高岡美智子のコンプリートな音源復刻であります。

中古市場でも最近はオリジナルのアナログ盤を見かけなくなっていますので、ぜひっ!

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刹那のまがりかどロック

2024-01-27 18:55:54 | Singer Song Writer

まがりかど / 絵夢 (SEE・SAW / キャニオン)

極めてロック寄りのシンガーソングライターとして昭和50年代に活動していながら、今では聊か忘れられている感も強い絵夢(えむ)の、これは昭和51(1976)年10月に発売されたシングル盤なんですが、殊更A面収録の「まがりかど」は本人が作詞作曲したシンプルな歌謡ロックとして、なかなかサイケおやじの琴線に触れた名唱でありました。

それは深刻な雰囲気を醸し出すピアノの響きから恣意的な隙間を作り出していくベースに力強いトラムス、そして泣きまくりのギターが導いていくミディアムテンポのロックグルーヴですから、正に刹那の心情吐露であろう絵夢のボーカルの切迫感がビンビンに伝わって来るんですねえ~~ (^^)

このあたりはツボを外していない松井忠重のアレンジの妙もニクイばかりだと思えば、こ~ゆ~シンプルロックは歌謡曲的視点からすればヒット性は希薄でしょうが、だからこそ、ロック本来の魅力に満ち溢れているものでしょう。

サイケおやじは最初に耳にした瞬間からグッと惹きつけられ、速攻で掲載のシングル盤をゲットしたわけですが、そのジャケ写ポートレートが、これまたイケてるロックフィーリング♪♪~♪

実は皆様ご推察のとおり、これはサイケおやじの自室の壁に鎮座させていた1枚であり、本日久々に取り外してのレコード鑑賞と相成りました次第です (^^)

ということで、本日は仕事関係の新年会に顔を出したものの、なかなかヘヴィな話ばっかりで疲れてしまい、帰宅してから先ほどまで寝てしまいました (^^;

まあ……、それも休日の過ごし方としては理想なのかもしれません。

さて、これから今夜は夜更かしモードに入らせていただきますね <(_ _)>

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飯島真理への最初の驚愕

2024-01-18 17:15:09 | Singer Song Writer

愛・おぼえていますか c/w 天使の絵の具 / 飯島真理 (ビクター)

今となっては優れたシンガーソングライターとしての評価も固まっている飯島真理ではありますが、少なくともサイケおやじの前に登場して来た頃、その昭和57(1982)年当時は声優であり、アイドルシンガーでもあり、それでいて翌年発売された最初のLPが坂本龍一のプロデュースによる収録曲が自作自演という驚愕は、これ如何にっ!?

実際、彼女のルックスは完全に女の子アイドルの王道であり、声質も同様でしたからねぇ~~!?

思い込みが人一倍強いサイケおやじにしてみれば、飯島真理の本性(?)が分からなかったというのが正直な告白だったわけですし、前述したLPにしても、その話題性だけは耳にしていたものの、しっかり聴いたのは完全に後追い……。

それでも初めて彼女を認識させられたのが本日掲載のシングル盤でありました。

もちろん、これは皆様ご存じのとおり、飯島真理が本格的に声優としてブレイクしたアニメ「超時空要塞マクロス」の関連主題歌として昭和59(1984)年に発売され、収録A面曲「愛・おぼえていますか」が思惑どおり(?)のヒット!

なにしろ、それは作詞:安井かずみ&作曲:加藤和彦から提供の「泣きメロ歌謡」であり、如何にもの歌謡フォーク味にモダンなセンスを付け加えた清水信之のアレンジもニクイばかりなんですが、何よりも飯島真理の声質が楽曲にジャストミート♪♪~♪

その程好いアイドルっぽさとニューミュージック系の節回しがあればこそ、これがヒットしなければ不思議なほどの仕上りだと思うばかり (^^)

しかし、サイケおやじを心底驚愕させたのは、ここに収録のB面曲「天使の絵の具」でして、何気なく針を落して流れて来たアップテンポの産業ロック系ニューミュージックの心地良さにグッと惹きつけられ、思わず制作クレジットを確認すれば、そこには作詞作曲:飯島真理!

その真実を知った瞬間、サイケおやじは彼女に対する認識を変えねばならなかった事は言うまでもございません (^^)

極言すれば、ここでも清水信之のアレンジが冴えているあたりは同時期に注目され始めたEPO=エポと似て非なる魅力あるとはいえ、後年、山下達郎からの制作作業の誘いが実現しているあたりは、さもありなん (^^)

以降、サイケおやじは密かに飯島真理を聴き続けておりまして、それでも妙に面映ゆさを自覚してしまうのところも、皆様にご理解いただければ幸いでございます。

ということで、飯島真理については追々に書いていきたいと思いますので、本日は出会いの瞬間を短めに (^^)

まあ……、好きなものは好き、それが飯島真理であったとしても、自分に言い聞かせるばかりです (^^;

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ひとりきりのイヴも悪くない

2023-12-23 17:41:46 | Singer Song Writer

イヴの夜 / 野本直美 (CBSソニー)

師走の忙しさを感じてみれば、そこには決してキリスト教徒が多いとは言い難い日本においても、クリスマスムードが確かに広がっているのですから、日頃天邪鬼なサイケおやじにしても、自分のブログの中ではクリスマスソングを……?

なぁ~んていう強迫観念から本日ご紹介するのは、野本直美が昭和59(1984)年に出した掲載のシングル盤A面曲「イヴの夜」です。

もちろん、作詞作曲は野本直美の自作自演ですから、思うがままの心情吐露を滲ませた自虐的とも、あるいは自嘲なのか?

そんなこんなの心象風景が滲み出た様なミディアムテンポのロンリークリスマスが歌われておりまして、取り留めのない所謂「クリぼっち」に気がついてしまう女の気分を電話の会話を通して表現したあたりは、ケイタイやスマホが未だ無かった時代の公衆電話の存在価値と伝わり難い気分はロンリー……。

いゃ~~、負け惜しみとも強がりとも異なる、そのせつない心境は女だけじゃ~なくて、我々野郎どもの心根にも染み込ませてしまうのは野本直美のジンワリとした歌唱表現があればこそっ!

そしてエレピやアコースティックギター、ベースやドラムスが織りなす柔らかいグルーヴを演出した後藤次利のアレンジもニクイばかりのジャストミート感♪♪~♪

総じて地味な楽曲ではありますが、あたらめて今年のクリスマスに聴き直してみるのも悪くないんじゃ~なかろうかと思っております (^^)

ということで、明日は久々に丸一日、自分の時間が持てそうなので、街へネタの仕入れにでも出かけようと目論んでおります。

そ~ですよ、「自分の」というよりも、「自分だけの」時間ってのは、人生の中では極めて貴重だと思うんですよ。

ひとりぼっちでも、嘆く事なんかありませんぜっ!

楽しい事を見つけていくのも、生きる証かもしれませんねぇ~ (^^)

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