OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

再会のブル~スは楽し ♪

2019-09-11 16:25:41 | Winter Family
Back In Beaumot / John Winter & Uncle John Turner (thunderbolt)

  A1 Made In The Shade
  A2 They Call Me Lazy
  A3 Family Rules
  A4 Ooh Pooh Pah Do
  A5 Drivin' Wheel
  B1 Alons Dancez
  B2 Struggle In Houston
  B3 You're Humbuggin' Me
  B4 Just A Little Bit
  B5 Rainin' Breakdown

これも先日ご紹介したジャッキー・アイヴォリーのLPと同時に入手した十把一絡げ盤の1枚でして、もちろんその動機はジャケ写のジョニー・ウィンターとアンクル・ジョン・ターナーのツーショットに他なりません。

これまでも度々告白してきたとおり、サイケおやじはジョニー・ウィンターの大ファンでありながら、実はこの1994年まで、全く掲載のブツの存在を知りませんでしたので、これって、もしかしたらブート?

かもしれないなぁ~~、と思いつつも、勢いでゲットしたのは、アンクル・ジョン・ターナーが無名時代からの盟友としてジョニー・ウィンターを支えたドラマーであり、正式なレコード契約が成立した1968年以降、1970年まで一緒にバンドを組んでいた履歴を知っていたからです。

おぉ~~、あのウッドストックの大熱演!!

そして、ジョニー・ウィンターと別れた後、今度はこれまたセミプロ時代のスティーヴィー・レイ・ヴォーンとバンドを組み、皆様ご存知のとおり、この若き天才ギタリストがジョニー・ウィンターの目にとまって以降の出世街道は、アンクル・ジョン・ターナーの存在が大きかったという推察は易いと思います。

で、裏ジャケに記載のデータやライナーを確認してみると、録音されたのは1981年のテキサス州はボーモントで、セッション参加メンバーはジョニー・ウィンター(g,hmc)、アンクル・ジョン・ターナー(vo,ds) 以下、マーク・オコーナー(p)、ジョン・マカァフィー(b)、マイク・ジョンソン(b)、アラン・ヘインズ(g)、ブリット・リード(g)、クライド・レッドビーンズ(accordion) 等々が起用されていますが、特筆すべきはリードボーカルが決して本職ではないアンクル・ジョン・ターナーが全篇で歌っているという現実であり、ギタリストもジョニー・ウィンターの他に2名が弾いているらしいというのでは、なんとも不安が……。

しかし、実際に針を落としてみれば、これがなかなか和みのブルースロック大会と申しましょうか、アンクル・ジョン・ターナーのホノボノとしてオトボケ調のボーカルがイイ味出しまくりで、つまりはそれだけバックの演奏パートが楽しくも安定したグルーヴに満ちているんですねぇ~~♪

ジョニー・ウィンターも全篇で快調の弾きまくりですし、おまけに「They Call Me Lazy」では久々にブル~スハ~プまで披露してくれるんですから、たまりません♪♪♪

で、気になる他2名のギタリストの存在なんですが、サイケおやじには何処にいるのか、明確に判断しかねるところでして、そ~言われてみれば、ジェシー・ヒルのR&B名作ヒット「Ooh Pooh Pah Do」と続く「Drivin' Wheel」に参加しているように思えないこともないんですが、ギターソロに関してはジョニー・ウィンターだと素直に感じられても何ら問題ないような気がしますし、このアルバムの魅力は、そんなこんなの些末な事を考える必要性が無いところと思います。

実際、件の「Ooh Pooh Pah Do」にしても初っ端から酔っ払い度数の高いコール&レスポンスからノリノリのブルースロックグルーヴが全開で、ギターソロも炸裂しまくってますからっ!

こ~ゆ~調子がアルバムをブッ通して繰り広げられているんですよっ!

しかもトラック毎の演奏時間が、ほとんど2~4分という短さですから、モタレるなぁ~んて事はありません。むしろ、もっともっと聴いていたいなぁ~~~、という欲張りな物足りなさが、このアルバムの一番の長所と書いてしまえば贔屓の引き倒しかもしれませんが、サイケおやじは好きです♪♪~♪

で、最後になりましたが、このセッションが録られながら、何故に大きな話題にもならなかったのか、まあ、それはサイケおやじの勉強不足ではありますが、当時のジョニー・ウィンターは大手レコード会社のコロムビア~ブルースカイからの契約を終えていたようで、公式リーダー盤の発売状況を振り返ってみると、1980年の「レイジン・ケイン」以降レコード会社を移籍し、アリゲーターから1984年出した「ギター・スリンガー」までの間に謎(?)の空白期があるんですよねぇ~~~。

現実的には、この間のライブ音源も残っているので、全くの活動休止という事じゃ~なかったと思えば、ますます様々な勘繰りも可能ではありますが、軽く考えれば、久々に旧友との再会セッションを楽しんだ記録の様でもあり、本来ならばジョニー・ウィンターをリーダーにした新録が企画されながら、所謂大人の事情で……、みたいな流れから、この楽しいアルバムがひっそりと出されていたのでは???

ちなみに掲載したサイケおやじの私有盤はイギリスプレスと思われますが、こんなに堂々とジョニー・ウィンターとアンクル・ジョン・ターナーが登場しているジャケ写のアメリカ盤なんてあるんですかねぇ~~?

それは非常に気になりますよ。

ということで、これがブートであろうとも、あるいは所謂デモ音源集であろうとも、全く普通に聴ける音質ですから、ブルースロックに興味の抱かれる皆様にはオススメの1枚です。

ただし、収録時間は、30分以下ですから、そこんとこはご了承下さいませ。

まあ、それゆえに聞き飽きはしないはずと思うのみです。
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すろ~ぶる~~すのジョニーは最高だぁ~~

2017-06-19 17:44:27 | Winter Family
Live Bootleg Series Vol.5 / Jonny Winter (Friday Misic = CD)

 01 Introduction
 02 Third Degree
 03 Talk Is Cheap
 04 You're Humbuggin' Me
 05 Lights Out
 06 You Keep Sayin' That You're Leavin'
 07 New York New York  
 
 08 Rock And Roll Hoochie Koo (Bonus Track)

ジョニー・ウィンターのアーカイヴ物の中でも、既に10作以上出ている「Live Bootleg Series」はマンネリとか玉石混交と云われていますが、それでも殊更サイケおやじの愛聴盤が、本日ご紹介の「Vol.5」です。

演目は上記のとおり、またメンバーはジョニー・ウィンター(vo,g)、ジョン・パリス(b,hmc)、ボビーT(ds) と記載されていますが、このシリーズの悪しき慣例で、その他の録音データは全く不明ながら、演奏そのものは、ジョニー・ウィンター信者やブルースロック愛好者の期待を裏切るものではありません。

ただし、この「Vol.5」は正直、同シリーズの中では幾分音質的に劣るところがあるのも事実であり、それゆえにファンの間では評価も低い傾向があるようです。

しかし、サイケおやじと同世代の皆様であれば、この音質だって必ずやノー文句でありましょう。

そりゃ~、確かに最初っからステレオミックスの定位が左寄りになっていますし、各人の楽器の存在感も混濁気味なんですが、逆にそれこそが往年の高音質アナログブートの味わいを今に伝えるところとでも申しましょうか、これに嫌気を感じるようであれば、少なくとも1980年代以前の音楽は、その全てを楽しむ事が出来ないと思いますよ、僭越ながら。

で、既に述べたように、サイケおやじがこの「Vol.5」を特に気に入っているのは、スローブルースを2曲も聴かせてくれる事で、実はジョニー・ウィンターのライブ盤では、これがなかなか少なく、どうにもイケイケの歌と演奏ばかりがステージで繰り広げられているという印象が強いのは、特に1980年代以降の勿体なさ……。

確かにサイケおやじは、その全てを聴き、またライブギグにしても、極めて僅かにしか接していないのですから、誤った認識があるのは百も承知ではありますが、それゆえにジョニー・ウィンターが演じてくれるスローブルース、激情に満ち溢れたスローなブルースロックに禁断症状を覚えるのは、そんな希少な体験の醍醐味を知っているからこその欲求であります。

それが、まず冒頭の「Introduction」では、思いっきりギターを泣かせる、実に思わせぶりな煽りの独り芝居に観客はいきなりヒートアップ!

もちろんスピーカー越しのサイケおやじもシビれが止まらず、そのまんま続けて入る「Third Degree」の情感迸るバンド演奏、大袈裟も心地良いブルース歌唱、そしてもちろん早弾きやチョーキングを存分に交えた十八番のギターソロに心底酔わされるのは必定の展開が、もう……、この冒頭の流れを聴けただけで、このCDをゲットして後悔しないという自己証明でしょうかっ!?

いゃ~、何度聴いても、たまりませんねぇ~~♪

ですから次にハーモニカも入ったミディアムテンポの典型的なブルースロック「Talk Is Cheap」、続けてグリグリに低重心が効いたリズム隊の奮闘も好ましいアップテンポの「You're Humbuggin' Me」、さらにスピードアップした高速ロカビリーブルースとでも言うべき「Lights Out」という、如何にものケレンに染まった展開も一気呵成に楽しめますし、ここで再び思わせぶりが存分に発揮される自作のスローブルース「You Keep Sayin' That You're Leavin'」が演じられるのも、全て「分かっている楽しみ」です。

そしてそれゆえに……、一応の締め括りに置かれた「New York New York」がヘヴィなビートを伴った典型的なブルースロックでありながら、些か物足りないという心持ちになっちまうのは、不埒な贅沢と思いつつも……。

おそらくは本篇ステージでは、この後に狂熱の大団円があったであろう事は想像に易いわけで、だからでしょう、オーラスにボーナストラック扱いで、他の場所で録られたのが明白ながら、これが出なけりゃ~、収まらないという、最高にカッコイィ~~、ブルースロックのアンセムたる「Rock And Roll Hoochie Koo」がサービスされるのには強い整合性を感じますっ!

ということで、確かに同シリーズ中では音質的に劣る1枚でしょう。

しかし、その中身の熱さにおいては、全く納得の歌と演奏が楽しめますし、繰り返しますが、ド頭のスロ~ブル~ス「Introduction ~ Third Degree」の約16分間で素直に昇天させられるのが、ブルースロック好きの本懐だと強く思います。

最後になりましたが、ギタリストとしてのジョニー・ウィンターの凄さは、ピッキングが指弾き、つくりフィンガーピッキングだからこそ表現出来るフレーズの妙、そのタイム感覚の素晴らしさがあってこそのブルース衝動でありましょう。

恥かしながら、稚拙な技を自覚しつつも、ついついコピーに挑戦する無謀な行いに懲りないサイケおやじは、挫折することに悦びを感じてしまうという、被虐の快楽に浸るM性感度の高さをジョニー・ウィンターへのリスペクトと心得るほどです。

それは笑われ、軽蔑されることに他ならないわけですが、ジョニー・ウィンター信者の異端であったとしても、その信心は深まるばかりなのでした。
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炸裂ジョニーと転がるマック

2016-12-01 17:57:15 | Winter Family
Johnny Winter with Dr. John Live In Sweden 1987 (Mvd Visual = DVD)

 01 Sound The Bell
 02 Don't Take Advantage Of Me
 03 Mojo Boogie
 04 You Lie Too Much
 05 Sugar Sweet
 06 Love, Life And Money
 07 Jumpin' Jack Flash

ここんとこ、気持ちが弱くなっているので、それじゃ~いけないっ!
 
とばかりに、こんなDVDを鑑賞し、独り盛り上がっているサイケおやじです。
 
ご存じ、白人ブル~スマンの偉人たるジョニー・ウィンターが気心の知れたジョン・パリス(b,hmc,g) &トム・コンプトン(ds) を従えてのレギュラーバンドで出演した1987年のスウェーデンにおけるテレビ放送映像をパッケージ化したブツで、しかもウリになっているのが商品タイトルどおり、ニューオリンズの大衆音楽をルーツに独自の世界を披露しては人気を集めたドクター・ジョン(p,,vo) がゲスト参加しているという、これが殊更ブルースロックの愛好者にはたまらない愉悦作♪♪~♪
 
まずは冒頭、会場へ向かうバスの中でのジョニー・ウィンターの独白、そのまんまステージのセッティング風景から音合わせ等々の場面が入っているので、開演前のワクワク感がバックステージの様子共々に楽しめるという趣向がニクイです。
 
おぉ~、ジョニー・ウィンターのメイクって、こんな感じ!?
 
なぁ~んていうサプライズ(?)に浸る間もなく始まるライブステージは、とにかくイケイケで熱いのも、これがベテランの凄ワザと云うには言葉が足りないほどですよ♪♪~♪
 
それはド頭からアップテンポで突撃する「Sound The Bell」、エグ味が効いたソウルグルーヴも楽しい「Don't Take Advantage Of Me」、鬼のスライドが炸裂する「Mojo Boogie」という三連発だけで正直、サイケおやじは悶絶させられてしまいます。
 
いゃ~~、この日のジョニー・ウィンターは本当に好調だと思いますねぇ~~! 歌にも気合がノッていますし、ギタープレイにしても定番フレーズから独特の火山爆発の如き悪魔のブルースリックが溢れ出て、そんな勢いがちょっぴりアウトスケールするのも、それが意図的なのかは神の領域!
 
ちなみにジョニー・ウィンターはフィンガーピッキングを主体に弾いているんですが、ギターという楽器はフレットを押さえる運指よりも、弦を弾くピッキングが非常に難しいと思うサイケおやじにすれば、ジョニー・ウィンターが指だけで様々な音のニュアンスを出してしまうテクニックの凄さには完全降伏するのみっ!
 
普通に(?)にピック弾きすれば、そのピックを弦に当てる角度や擦り方でそれらをコントロールするわけですが、それですらも難しいのに、ジョニー・ウィンターといったらっ!
 
とにかく、そ~ゆ~ところがじっくり眺められ、真似は到底出来なくても、その秘密の一端でも垣間見れるのは、とてもとても嬉しく、感動必至というわけです♪♪~♪
 
そして気になるドクター・ジョンは、まずは自作の「You Lie Too Much」でイナタイ味のボーカルとピアノを軽いタッチで披露すれば、既にその場にはすっかりルイジアナのグルーヴが充満し、続くマディ・ウォーターズをカバーした「Sugar Sweet」ではノリノリのピアノとボーカルが超ゴキゲン♪♪~♪
 
もちろんジョニー・ウィンター以下、バンドの面々も最高の協調関係をアピールするのですから、たまりません。
 
まさに名人が名人を知る! ということでありましょうが、この両者は古くからの付き合いがあったそうですし、この共演前後のジョニー・ウィンターの諸作アルバムでも、ここで演じられている「You Lie Too Much」は1991年に発表されるアルバム「レット・ミー・イン」で再演レコーディングされますし、「Mojo Boogie」や「Love, Life And Money」が入っている1986年の名作「スリー・ディングリーズ」も必聴ですよっ!
 
あぁ、それにしてもここでの「Love, Life And Money」で酔わされる雰囲気の良さは、本当に好きだなぁ~~~♪
 
そしていよいよの大団円はストーンズの代表ヒット曲にして、ジョニー・ウィンターもライブでの定番にしている盛り上がり大会の「Jumpin' Jack Flash」ですから、これはもう、ハナ~ケツまで火傷しそうな激烈ギターロックはお約束以上!!
 
徹頭徹尾、全く容赦しないジョニー・ウィンターのロック魂に満ちたギターに拝謁出来るのは、まさに生きている幸せであります。
 
しかも、これは些かネタバレになりますが、クライマックスではジョン・パリスとの「二人羽織」が映像でご覧いただけますから、シビレが止まりません♪♪~♪
 
当然ながら、その場の臨席した少人数の観客も最初から最後まで至福の楽しさという状況が映しだされていますから、画面の前で一緒に盛り上がっても、なんらの問題もありませんぜっ!
 
ということで、本篇約60分ほどの作品ですが、一気に楽しめると思います。
 
ただし、欲を言えば、ギトギトのスロ~ブル~スにも接したかったんですが、それはそれとして、全力疾走の演奏が続きますから、このぐらいの収録時間がちょうど良いという気もしております。
 
また、実はボーナストラックとして、1972年に収録されたという「放蕩息子 / Prodigal Son」が入っているんですが、これは画質も悪いですし、中途半端な仕上がりなので過大な期待は禁物です。
 
逆に言えば、本篇の1987年の映像が演奏の内容や画質の状態共々に満足度が高いわけです。
 
それと掲載の私有盤は輸入物ですが、リージョンフリーですから、とにかくカタログ番号「MVD81270」であれば国内のオーディオ装置やPCでも、安心してご覧になれるはずです。
 
最後になりましたが、ジョニー・ウィンターと云えば大手のコロムビアと契約していた1970年代が全盛期と思われがちですが、個人的には1980年代も凄い存在感を誇示していたと確信していて、それはこのDVDだけでも説得力は充分でしょう。
 
ですから、ここに収録された演目が入ったアルバムとして前述の「スリー・ディングリーズ」、また1984年の「ギター・スリンガー」や翌年の「シリアス・ビジネス」等々も、お楽しみいただきとうございます。
 
うむ、やっぱりブルースロックには助けられてしまうのがサイケおやじの本性であります。
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これで残暑をブッ飛ばせ!

2016-09-02 19:09:17 | Winter Family
Good Love In San Diego 1974 FM Radio Broadcast / Johnny Winter (Iconography = CD)
 
近年は「Live Bootleg Series」とか、ジョニー・ウィンターもまた長いキャリアを有する人気者ならではのアーカイヴ商法でファンを一喜一憂させていますが、既に鬼籍に入られた事もあるんでしょうか、ますます様々な音源や映像が流通している現状には、それが故人の意思とは別なものであったとしても、サイケおやじは素直に感謝の気持ちで接するばかりです。
 
と、初っ端から神妙な態度で書き始めてしまった本日の拙稿は、しかしご紹介のCDを聴きながらという実情からしても、冷静さを保てるほどの余裕はありません。
 
なにしろジョニー・ウィンターの歌と演奏が、本当に熱いんですねぇ~~♪
 
それがCDに記載されたデータを信じるかぎり、1974年にサンディエゴで行われたライブ音源をメインに、ボーナストラックもサービスされた本日ご紹介のブツの凄さです。
 
 01 Good Love
 02 Bad Luck Situation
 03 Stone County
 04 Silver Train
 05 Jumpin' Jack Flash
 06 Johnny B. Goode
 
まず上記の6曲が件の1974年の演奏とされるもので、メンバーはジャケット等に記載はありませんが、ジョニー・ウィンター(vo,g)以下、フロイド・ラドフォード(g)、ランディ・ジョー・ホブス(b,vo)、リチャード・ヒューズ(ds) という当時のレギュラーバンドの顔ぶれだと思います。
 
つまり、説明不要ではありましょうが、当時のジョニー・ウィンターは諸事情から、それまで一緒に活動する事も多かった弟のエドガー・ウィンターや相方看板ギタリストのリック・デリンジャーと袂を分かち、自らが信ずるブルースやロケンロールへ独立独歩という姿勢を顕著にしていたとファンには思えた時期であり、それが1976年には「狂乱のライブ / Captured Live! (Columbia)」という爆発的なロックアルバムに結実する、まさにその過程のある日のステージが、ここに聴かれるというわけですからねぇ~~♪
 
とにかくド頭から「ジョニィ~ウィンタァ~~~!」というMCに導かれて始まるミディアムアップのブルースロック「Good Love」のグルーヴだけで、サイケおやじはシビレが止まりませんよっ!
 
実はこの音源はアナログ盤時代からブート化されていた優良人気ソースで、サイケおやじもカセットテープで所有し、聴き狂っていた前科があったんですが、そこでは些か団子状だったミックスが、このCDではきっちりステレオミックスに分離された聴き易さがあって、左チャンネルから真ん中寄りにジョニー・ウィンター、右チャンネルにフロイド・ラドフォードのギターがクッキリと聴き分けられるのも楽しいところでしょう。
 
う~ん、あらためて感じるのはジョニー・ウィンターのブチ切れは言わずもがな、フロイド・ラドフォードのサイドプレイの堅実な貢献があればこそのバンドコンビネーションは、流石はプロのバンドという纏まりです。
 
ご存じのとおり、フロイド・ラドフォードはエドガー・ウィンターのバンドから横流れ的に入ったと思われますし、例えば2曲目の「Bad Luck Situation」で弾いているギターソロも単調で面白味が無いというのが正直な感想ではありますが、あえてスタアの脇役という立場を貫くという姿勢もプロの証かもしれません。
 
逆に言えば、フロイド・ラドフォードに限らず、ランディ・ジョー・ホブスとリチャード・ヒューズにも、そうしたプロ根性が強く感じられ、だからこそジョニー・ウィンターのギターが天衣無縫に大暴れ出来ているんじゃ~ないでしょうか。
 
そう思えば続く明るいロック曲「Stone County」における、殊更後半で十八番の展開を披露するジョニー・ウィンターにも得心がいきますねぇ~♪
 
さて、実はこの音源には大きなウリがあり、それが「Silver Train」に「Jumpin' Jack Flash」という、ストーンズから直伝(?)のブルースロック&ロケンロールの狂乱大会で、鬼気迫るスライドとフィンガーピッキングの合わせ技をたっぷりと堪能させてくれる「Silver Train」は、なんとっ!
 
12分半近い大熱演ですから、特に中盤からドラムスだけをバックに弾きまくるジョニー・ウィンターの神業に身も心もグッと惹きつけられ、悶絶してしまいます♪♪~♪
 
うひぇ~~、こんなアップテンポで、これほどのウルトラ技が出せるなんて、恐ろしいですっ!
 
また、ボーカルのダーティな色気とでも申しましょうか、それもブルースやロックの本質のような気がしています。
 
その意味で、お待たせしましたっ!
 
狂乱するリスナーを煽る、例の「ロッケンロォ~~ル!」の掛け声一発で始まる「Jumpin' Jack Flash」も痛快至極で、バックを務める3人のロックグルーヴも申し分ありませんし、思わず一緒にお馴染みのリフを弾いてみたくなる衝動を抑えきれない皆様もいらっしゃるにちがいありません。
 
だって、サイケおやじが既にそ~ですからっ! 恥ずかしがっている場合じゃ~ありませんねぇ~♪
 
ですから、これまたジョニー・ウィンターのステージでは定番化していたR&Rの古典「Johnny B. Goode」が全力疾走しているのは当然が必然であり、あぁ~~、こんなライブステージに生で接していたリアルタイムの現場のお客さんが羨ましくてなりませぬっ!
 
そして既に述べたとおり、当時の録音として音質が良好ですから、現代のモニターミックス直みたいなブートに慣れているお若い皆様にも、これが「1970年代ロックの音」として楽しんでいただけると思います。
 
まあ、欲を言えば、おそらくは大会場だった所為もあるんでしょうが、観客からの拍手や声援がオフ気味なんで、ライブならではの臨場感が足りないという実態もあるんですが、まあいいか♪
 
さて、ここから記すのは、気になるボーナストラックについてなんですが、不覚にもサイケおやじは初めて聴く音源であり、だからこそ、このブツをゲットしたという真相も……。
 
 07 Hey Joe
 08 Mississipi Blues
 09 Bony Moronie
 
結論から述べれば、まずこの3曲には明らかにサイドギターが参加しておらず、録音された会場も小さいホールかライブハウスみたいな所という雰囲気が濃厚です。
 
しかもジョニー・ウィンターのギターやボーカルの音の響きが、この前に収録されている6曲と決定的にちがうんですよ。
 
また、ブルースハーモニカが入る演奏もありますから、もしかしたらジョン・パリス(b,hmc) &ボビー・トレロ(ds) と組んでいた1980年代以降のトリオ編成期の音源かもしれません。
 
しかし、このCDのサブタイトルにもあるとおり、こっちもFMラジオ放送用の音源と言われれば、そのとおりの聴き易さがありますので、モノラルに近いミックスではありますが、なかなか素直に楽しめますよ。
 
それはジミ・ヘンドリックスが十八番だったへヴィロックの古典「Hey Joe」の混濁した熱気、そこで緩急自在に呻きまくるギターの凄みは、ジミ・ヘンドリックスとは似て非なるというよりも、ジョニー・ウィンターの天才的なブルースロックの衝動と感性から弾き出されものだと思います。
 
その意味で尚更に黒人ブルースにどっぷりの「Mississipi Blues」は、ユルユルのギターにドロドロしたボーカルというジョニー・ウィンター流儀の弾き語りがシブい旨味に溢れておりまして、その場の観客共々にハートウォームな雰囲気の良さがたまりません♪♪~♪
 
前述した、おそらくはジョン・パリスかもしれないハーモニカも良い感じ♪♪~♪
 
あぁ、これが16分もやってくれるブルースロックの桃源郷でありますよっ!
 
そして告白すれば、サイケおやじは、こ~ゆ~スタイルのフィンガーピッキングによるブルースギターは出来ないので、本気で練習しようという意欲に駆り立てられてしまいます。
 
さらに演奏は後半からドラムスも入った展開となり、グッと重心の低いミディアムテンポのグルーヴが、これまたエレクトリックなブルースの素晴らしさを伝えてくれるんですから、このまんま昇天しても悔いは無いと思えるほどですねえ~♪
 
それでもオーラスの「Bony Moronie」で炸裂する熱血ロケンロールのラフな歌と演奏には、その「なげやり」な感じが如何にもの雰囲気で、すっかりお疲れの後には、もう一丁、打ち上げが楽しみぃ~~~♪
 
みたいな巡業続きの終わりなき日常が記録されているような気がして、憎めません。
 
ということで、ここにご紹介した音源は掲載したCD以外にもタイトルやジャケットデザインを変えた別業者からのブツも幾つか出回っているんですが、サイケおやじが、あえてこれをゲットしたのは皆様ご推察のとおり、多分レスポールで熱演中のジョニー・ウィンターのショットに惹かれたからに他なりません。
 
1970年代中頃からのジョニー・ウィンターは、例えば前述したアルバム「狂乱のライブ / Captured Live! (Columbia)」等々のジャケットにも写っているように、ファイヤー・バードが多かったように思いますのでねぇ~♪
 
まあ、それはそれとして、残暑厳しき日々も続きそうですが、ここはジョニー・ウィンターが全盛期の音源でも鳴らし、燃え盛るブルースロックの熱気に汗ダラダラの我慢大会の如く、逆の発想でスッキリしようではありませんかっ!
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ジョニーは天国へ行った…

2014-07-19 15:09:08 | Winter Family

■Nothin' But The Blues / Johnny Winter (Blue Sky)

 A-1 Tired Of Tryin'
 A-2 TV Mama
 A-3 Sweet Love And Evil Women
 A-4 Everybody's Blues
 A-5 Drinkin' Blues
 B-1 Mad Blues
 B-2 It Was Rainin'
 B-3 Bladie Mae
 B-4 Walking Thru The Park

ジョニー・ウィンターが天国へ召されました。

その一生は例え何であろうとも、ブルースに捧げられたものと思うばかりですから、名盤傑作が夥しい中にあって、あえてサイケおやじは本日掲載のアルバムを衷心からの追悼の意を表し、朝一番に鳴らしました。

皆様ご存じのとおり、ジョニー・ウィンターは拭いきれないブルースの魂を持っていたはずで、しかしそれが芸能界というか、ミュージックビジネスの中では己が白人である事も含めて、時代の流れの中で作られたレコードではブルースロックやハードロック、そしてスワンプロックやロッキンソウルに寄っては離れる事の繰り返しがあり、それはファンやリスナーが一番に求める「ジョニー・ウィンターのブルース&ブルースギター」が時には遠くに置き去りにされる現実……。

しかしライプの現場では、堂々のブルース&ブルースロック、そしてエグさ満点のR&RやR&Bを演じ続けていたのですから、そのギャップがジョニー・ウィンターを何時までもスタアとして崇める要因のひとつにしていたと言えば、賛否両論どころか、各方面からの顰蹙罵倒は必至と思います。

それでも実際、1970年代のレコーディングでは圧倒的にライプ音源が素晴らしいのは否定出来ないでしょう。

さて、そんな最中の1977年、いよいよ発売されたのが本日掲載のLPで、結論から言えばブルース界の大御所だったマディ・ウォーターズのバックバンドと共演し、さらには御大自らも特参しているのですから、これでダメなら田舎へ帰る他は無し!?

実はこの背景には、ジョニー・ウィンターが自ら心血を注いだ仕事として、尊敬するマディ・ウォーターズとのコラポレーションがあり、それは前年に作られたマディ・ウォーターズが古巣のチェスレコードからジョニー・ウィンターが契約していたブルー・スカイ・レーベルへの移籍第一弾アルバム「ハード・アゲイン」によってスタートしたわけですが、これが会心の大傑作!

もちろんプロデュースはマディ・ウォーターズの大ファンを公言していたジョニー・ウィンターであり、マディ・ウォーターズにしてみれば、演じたのは自らが常に披露してきたクラシックスという自負もあったと思われますが、おそらくは白人相手に聞かせるにはジョニー・ウィンターの極めてブルース寄りのロックっぽさが良い方向へ働いたのでしょう。

件のLPは、確かグラミー賞も獲得したと記憶していますが、そこでジョニー・ウィンターが自らもコテコテのブルースレコードを作れる環境を得たのは、これまた最高の結果だったんじゃ~ないでしょうか。

既に述べたとおり、大成功したマディ・ウォーターズのセッションに参加していたメンバーを中心に集められたのがジェームズ・コットン(hmc)、ボブ・マーゴリン(g)、パイントップ・パーキンズ(p)、チャールズ・カルミーズ(b)、ウィリー・スミス(ds) という面々で、彼等は全て、当時のマディ・ウォーターズやジェームズ・コットンのバックバンドではレギュラーでしたから、その迫真の演奏は言う事無し!

ですからジョニー・ウィンターも安心(?)して、忌憚ない歌と演奏に没頭出来たようで、アルバム全篇が本物のブルースにどっぷりですよ♪♪~♪

しかも驚いた事には、オーラスの「Walking Thru The Park」がマディ・ウォーターズの作品という以外、他の全てがジョニー・ウィンターのオリジナル曲なんですから、「如何にも」の常套手段が用いられながらも、ブルースがブルースである以上、それは本物と納得させられるんじゃ~ないでしょうか?

もちろん、これがブルースであるか、否かの論争は避けられませんが、少なくとも本気度の高さは圧巻!

まずはマディ・ウォーターズが所縁のシカゴブルース伝来の「音」とでも申しましょうか、ロックぽさが排除されたドラムスの鳴り方、ハーモニカと言うよりもブルースハープというのが正解と痛感されるジェームス・コットンのプレイ、そしてバンド全体の意思の統一感が生半可なブルースロックとは一線を画する密度の濃さだと思います。

そしてそれゆえに、場合によってはジョニー・ウィンターよりも目立ってしまうボブ・マーゴリンのギターや堅実ながらエグ味の効いたパイントップ・パーキンズのピアノも素晴らしく、これが日常の中のブルースの本質ってものかもしれません。

しかし、流石はジョニー・ウィンター!

何時もの暑苦しいボーカルや弾きまくりのギターは抑えめにしつつ、それでも「Everybody's Blues」における艶やかなエレクトリックプレイ、グッと抉り込んでくるようなスライドが見事過ぎる「Sweet Love And Evil Women」、さらにはジャケ写でご覧になれる金属ボディのアコースティックギターを用いて聞かせる「TV Mama」や「Bladie Mae」は、ジョニー・ウィンターならでは「鬼のギター」がたっぷり♪♪~♪

また、気になるマディ・ウォーターズとの共演トラックは「Walking Thru The Park」の1曲だけですが、御大が歌い、ジョニー・ウィンターがギターを弾いているというだけで震えてしまうほどの期待が見事に実現されてみれば、アルバム全篇のブルース天国が最高の形で締め括られる快感に酔い痴れてしまうのです。

ちなみにマディ・ウォーターズ名義としての共演制作LPは前述した「ハード・アゲイン」の他に「アイム・レディ」「ミシシッピ・ライプ」「キング・ビー」が同じくブルー・スカイ・レーベルから出ていますし、中には現在、所謂デラックスエディション版CDとして鋭意復刻された作品もありますので、興味を抱かれた皆様であれば、ぜひとも聴いてみて下さいませ。

そしてジョニー・ウィンターは以降、特に1980年代に入ると何か「ふっ切れた」ようにブルース色の強いレコードを出すようになったのも、この「ナッシン・バット・ザ・ブルース」を作れた事が大きいように思います。

天才ギタリストとして、そのプレイはロックという白人音楽の中では殊更注目され、その圧巻のテクニックとフィーリングの凄さは衆目の一致するところですが、冒頭に述べたとおり、本人がどんなにロックやソウルに接近したとしてもファンやリスナーがブルースを求めて続けていたのは、まさに幸せな結末というべきでしょうか……。

あぁ、ぶる~す、そしてジョニー・ウィンターよ、永遠なれ!

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百万ドルのジョニーを聴いた頃

2013-10-14 14:55:31 | Winter Family

Johnny Winter (Columbia)

これはサイケおやじが初めて聴いたジョニー・ウィンターのアルバムで、掲載したのは後に買い直したアメリカ盤なんですが、もちろん最初は昭和44(1969)年に我国で発売された国内盤、それも中学の同級生からの借り物でありました。

さて、ここまでの経緯については拙プログでも以前に書いていますが、とにかくジョニー・ウィンターという白人ブルースマンは物凄いギタリストでもありましたから、アメリカでの宣伝文句は「百万ドルのブルースギタリスト」なぁ~んていう衝撃(?)のキャッチフレーズが、そのまんま、我国でも通用していました。

ところがジョニー・ウィンターは、件の巨額契約金で大手レコード会社のコロムビアと契約する以前の下積み時代、幾つかのマイナーレーベルにレコーディングを残していた、如何にも当然の活動がありましたから、メジャーデビューの大宣伝に便乗するような状況で、それらの音源がアルバムに纏められて出回り、なんとっ! 日本では掲載のアルバムよりも早く出たプレデビュー盤に「百万ドル」云々の邦題が用いられていたのですから、穏やかではありません。

そこで日本での発売元であったCBSソニーでは、このアルバムに「世紀のスーパー・スター」という、些か気恥ずかしくなるような邦題を附したわけですが、それはそれとして、確かに中身は強烈でしたっ!

 A-1 I'm Yours And I'm Hers
 A-2 Be Careful With A Fool
 A-3 Dallas
 A-4 Mean Mistreater
 B-1 Leland Mississippi Blues
 B-2 Good Morning Little School Girl
 B-3 When You Got A Good Friend
 B-4 I'll Drown In My Own Tears
 B-5 Back Door Friend

収められている演目はジョニー・ウィンターのオリジナルが「I'm Yours And I'm Hers」「Dallas」「Leland Mississippi Blues」の3曲、それ以外の6曲が、どうやら黒人ブルースやR&Bのカパーという構成ですから、基本的にはブルースロックと思い込んで聴き始めたサイケおやじが、いきなりブッ飛ばされる内容でした。

つまり当時のサイケおやじは、「ブルースロック」が「ブルース」であると勘違いしていたわけで、それは本物の黒人ブルースにほとんど接したことが無かった事が原因でしょう。

ですからジョニー・ウィンターが聴かせてくれた演奏が、それまで体験していたジョン・メイオール、エリック・クラプトンのヤードバーズクリームピーター・グリーンフリートウッド・マック等々とは完全にノリが異なっていたのもムペなるかな、ブルースを基本線に据えたニューロックとも全く違った、その小細工の無いストレートな感情の爆発を聞かせてくれるところには、ある種の怖さを感じさせられたほどっ!?

なにしろA面ド頭の「I'm Yours And I'm Hers」からして、ドロドロですからねぇ~~。どっしりヘヴィなドラムスとベースに唸るギターの豪快さは、ちょっぴりストーンズみたいな感じもしましたが、実はこのアルバムがアメリカで発売された1969年6月の直後、ストーンズがブライアン・ジョーンズ追悼で開催した例の「ハイドパーク・コンサート」で、その幕開けにぶっ放したのが「I'm Yours She's Mine」と改題した同曲でありました♪♪~♪

まあ、そういう経緯云々は当時のサイケおやじには知る由も無かったんですが、この曲に限らず、アルバムの随所で聴かれるスライドギターは、それまで知っていたストーンズのブライアン・ジョーンズのプレイとは似て非なるフィーリングであり、しかもこれまたジョニー・ウィンターのオリジナルである「Dallas」におけるアコースティックギターのスライド奏法には、全くどうやって弾いているのか見当すらつかず、困惑させられましたですねぇ~~。

もちろんそういう感じは収録全トラックにおいて、大袈裟ではなく、摩訶不思議の連続であり、告白すればサイケおやじは既にギターを少しは弾けるようになっていた事もありましたから、コピーしようと躍起になればなるほど、ドツボ状態……。

ちなみにその頃、サイケおやじが弾いていたのはエレキでは無く、クラシックギターに鉄弦を張っていたレキントギターのスタイルだったんですが、こういう演奏に触れる度に、あぁ~、エレキが欲しいなぁ~~~、と心底思いつめていた事は言うまでもありません。

そうです、これはやっぱりギタリストがヒーローであった時代なればこその作品であり、かなりダーティーなジョニー・ウィンター本人のボーカルが如何に力んでも、リスナーはギタープレイをメインに聴いてしまうのが本当のところだと思いますし、実際に「Be Careful With A Fool」での冒頭からの弾き倒し、「Mean Mistreate」での粘っこさ、「Leland Mississippi Blues」や「Back Door Friend」における低重心プレイ等々には常に圧倒されるばかり!

また、アップテンポの「Good Morning Little School Girl」では、バンドアンサンブル優先主義が流石ですし、R&B保守本流の「I'll Drown In My Own Tears」がオリジナルのレイ・チャールズに敬意を表するジャズフィールで歌われるのは、濃厚ではあるけれど、違和感を打ち消せなかったのがサイケおやじのその頃の本音でした。

ただし弾き語りスタイルの「When You Got A Good Friend」は、その意味で逆に新鮮というか、こういうブルースもOK♪♪~♪ なぁ~んていう不遜な気持になったのも、この歌が未だ邂逅していなかったロバート・ジョンソンのオリジナルであったのですから、なかなか意味深な感慨かもしれません。

そして書き遅れていましたが、このアルバムセッションを支えたバックミュージシャンはトミー・シャノン(b) とアンクル・ジョン・ターナー(ds) がリアルタイムのバンドレギュラーであり、また随所で活躍する実弟のエドガー・ウィンター(key,sax)、さらにはウィリー・ディクソン(b) やウォルター・ホートン(hmc) という大物黒人ブルースマンの参加も強い印象を残しています。

ということで、これを聴きまくったサイケおやじは若気の至りか、あるいは借物ゆえに自分のお金を払っていない気安もあり、イマイチ馴染めない気分だったのはバチアタリと今は痛切に反省しています。

しかもこれを貸してくたれ友人が、ある日突然に引っ越してしまって、どうやら真相は家族経営の工場が倒産した事が原因らしいのですが、とにかくしばらくの間、それが手元にあったという恵まれた環境での贅沢だったんですから、我ながら呆れた話……。

告白すればサイケおやじが本当にジョニー・ウィンターにシビれきったのは、1971年に世に出たライプアルバムからシングルカットされた「Jumpin' Jack Flash」に接してからであり、同じ頃にようやく弾けるようになったエレキギターがあればこそっ!

現在では自己形成の一端を担ってくれた、その感謝の念を抱くレコードになっているのでした。

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ライブで吠えるジョニー・ウィンター

2011-05-28 16:48:19 | Winter Family

Jumpin' Jack Flash / Johnny Winter (Columbia / CBSソニー)

出張帰りにCD屋に寄ったら、ジョニー・ウィンター全盛期のアルバムが紙ジャケ復刻されていましたですね。

もちろんジョニー・ウィンターは大好きですし、所有のアナログ盤もかなり傷んでいるで、ちょいと食指も動いたのですが、気になるボートラが、これまで発掘されていた音源を中途半端に分散収録したものだったんで、なんだかなぁ……。

まあ、それはそれとして、やっぱりジョニー・ウィンターは無視出来ません。

そこで本日のご紹介は、サイケおやじが本格的にジョニー・ウィンターに目覚めたレコードなんですが、当然ながら、その昭和46(1971)年の時点では経済的に苦しかったところから世評の高い最新アルバム「ライプ / ジョニー・ウィンター・アンド」の入手は叶わず、それでも負けじとゲットしたのが、そこからカットされた2曲収録の掲載シングル盤というわけです。

ちなみに当時の日本でも、「百万ドルのギタリスト」として売り出されていたジョニー・ウィンターへの関心度は高く、それはブルースロックの根強い人気と無縁ではありませんでしたが、欧米では既に時代遅れのスタイルと業界で決めつけられた所為でしょうか、1970年に入ると俄然、ハードロックへの転向を図って結成されたのが、ジョニー・ウインター・アンドと名乗るバンドだったようです。

と言うのも、実は「百万ドル」という大金を投じて獲得したジョニー・ウィンターのデビュー盤は、それ以前に契約していた他社の音源と競合発売された事もあり、またブルースに拘り過ぎという、一部からの恣意的な評論によって、思惑ほどは売れませんでした。

そこでセカンドアルバムはアナログ盤LP3面仕様の変則2枚組として、R&Rとホワイトソウルの融合を目論んだものの、これまた結果はイマイチのセールス……。

ですから、レコード会社の意向としては、旬が終っていたブルースロックよりも、流行のハードロックにシフトして欲しいのが絶大な要望だったのでしょう。

しかしファンも本人も、最高に好きなジョニー・ウィンターのスタイルは、爆発的なギターを中心に据えた熱気溢れるブルースセッションであり、ブルーアイドソウルを超越したホワイトR&Bと南部風味のR&Rをゴッタ煮とした歌と演奏でしたから、なかなか良く出来ていた3枚目のアルバム「ジョニー・ウィンター・アンド」が、惨めな売り上げとなったのは、今日までの歴史に克明です。

結局、ジョニー・ウィンターというミュージシャンは、現場主義というか、周囲があれこれセッティングしても、最終的には自分の好みと判断を優先させる正直な人だったんじゃないでしょうか。

その意味でメジャーデビューから4作目のアルバムが、ようやくライプ盤となったのも納得出来るところですし、実際問題として今日まで様々に出されている音源の中では、やはりそうした「生物」がファンには一番に好まれているように思います。

で、肝心のシングル盤A面曲は説明不要、ストーンズの決定的な代表曲を露骨にカパーした熱い演奏で、例のキャッチーなキメのリフは崩しようもありませんから、後はジョニー・ウィンターが自己確立のギター弾きまくり大会!

もう、徹頭徹尾、エレキのバカ大将状態は言わずもがな、ダーティに吠えるボーカルにも熱くさせられます。

ちなみに、ここでのバンドはジョニー・ウィンター(vo,g) 以下、リック・デリンジャー(g)、ランディ・ホブズ(b)、ボビー・コールドウェル(ds) の4人編成ですが、あくまでも主役はジョニー・ウィンターということで、豪快な早弾きやエキセントリックなコード選びに奔走する親分に「ついていく」姿勢と技量は、リアルタイムでは何も感じませんでしたが、今では流石に凄いなぁ~~~♪

また、気になるストーズのバージョンと比較では、ライプ音源も含めて、ストーンズのようなヘヴィな自然体のもっさり感よりは、如何にも馬力のあるアメ車のような撒き散らすスピード感が物凄いですよ。

しかし、このあたりの好き嫌いは当然、あるでしょうねぇ。

ドロドロのストーンズに対して、直線的なジョニー・ウィンター!

そんな感じもありますが、しかし共通するのはR&Rを遵守する熱い魂じゃないでしょうか。

最後になりましたが、当時は知らなかったとはいえ、ジョニー・ウィンターのギター奏法は基本的にピックを使わない指弾きであり、それで強烈な早弾きや粘っこいアクセントが付随したフレーズを何事も無かったかのように演じてしまうなんて、もはや神業!

結局は誰も到達出来ない境地へ40年前、既に辿りついていたという、恐ろしき証明がここにあります。

もちろんサイケおやじは後に本来のLPを入手し、また数多いアルバムも既に持っていたCBSでのデビュー盤から追々揃え、今日までジョニー・ウィンターのファンであり続けています。

う~ん、書いているうちに件の紙ジャケ復刻CDが欲しくなってきましたですねぇ~♪

やっぱり買える時に買っておくのが正解でしょうか……。

そしてジョニー・ウィンター未体験の皆様には、この機会にぜひっ!

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ジョニー・ウィンターの全力疾走のブルース

2010-06-17 16:56:23 | Winter Family

Live At The Fillmore East 10/3/70 / Johnny Winter And
                                                       
(Collector's Choice /Sony = CD)

ジョニー・ウィンターと言えば、百万ドルのブルースギタリスト!

それがサイケおやじの世代にとっては社会通念だと思いますが、実際、この白人ブルースマンがメジャーで公式デビューした時には本当にそれだけの巨費が投じられたそうですし、見事に契約を獲得したCBSでは、「世紀のスーパースター登場!」なんていう大袈裟なウリを全面的に打ち出していました。

そうです、確かにジョニー・ウィンターは、その1960年代末には比類無きブルースロックの天才ギタリストであり、激情迸るライヴステージはヘトヘトになるほど観客を熱狂させていたのですが、それは故郷のテキサスをメインにしたアメリカ南部での活動、また弟のエドガー・ウインターと組んでいたファミリーバンドでの巡業、そしてモダンブルースの本拠地となっていたシカゴでの修行時代から、延々と続けられていた現場主義!

ですから、それが当時の音楽マスコミでは、特に若者から支持を得ていた「ローリングストーン」誌の特集記事になった直後、大手レコード会社のRCAとCBSの争奪戦が繰り広げられ、ついには「百万ドル」という前代未聞の契約金が世界中を驚愕させたのです。

こうしていよいよデビューアルバムが世に出た1969年、なんとCBSと契約する以前にジョニー・ウィンターが地元のマイナーレーベルに吹きこんでいた初期音源がリバティ系列のインペリアルに買い取られ、同時期に新進スタアのデビューアルバムが2種類出るという、これもまたジョニー・ウィンターが破格の大物新人だった証でしょう。

我国でも、これはそのまんま昭和44(1969)年に発売され、インペリアル盤が「百万ドルのブルースギタリスト」の邦題で東芝から、CBS盤が「世紀のスーパースター」という、これまた極みつきのタイトルでソニーから出たのですから、あまり洋楽情報の無かった当時、サイケおやじも含めて、先に出た東芝盤が話題のファーストアルバムだと思い込んでいたファンも多かったと思います。

う~ん、それにしても、ここまでの経緯を後追いで知るにつけ、実際には僅かな金額で下積み時代の音源を買い取って仕立て上げた東芝盤に「百万ドル」の邦題を冠するエグイ商売には、呆気にとられて敬服するばかり……。

しかし結論から言えば、そのふたつのデビューアルバムは「百万ドル」の元を取り返すほど売れもせず、また評論家の先生方からもイマイチのウケしか得られなかったようです。

ただしジョニー・ウィンターの人気が落ちたかといえば、それは全くの的外れな推論に過ぎず、絶え間ない巡業でのライプ演奏は過激な評判となっていきました。

つまり前述したデビューアルバムのようなスタジオレコーディングでは、時間的な制約や纏まりを優先させなければならない諸事情から、どうしても破天荒なジョニー・ウィンターの魅力を収めきれなかったのが本当のところでしょう。

実はサイケおやじもリアルタイムでソニー盤のLPを買ったんですが、前宣伝から思い込んでいた、エリック・クラプトンやジミヘン以上のギター!? が楽しめるという思惑を見事に空振りさせられましたですねぇ……。

まあ、このあたりは演じられていたスタイルがブルースロックというよりは、一本調子のハードロックに近く、しかもサウンド作りそのものが素直でヒネリが足り無かった所為かもしれません。

さて、そこで本日ご紹介は、最近発掘されたジョニー・ウィンターがメジャーデビューして間もない時期のライプ音源で、全く激しいブルース&ハードロックなギターと熱いボーカル、そしてバンドが一丸となった突撃のステージへタイムトリップ♪♪~♪

録音と場所はタイトルどおり、1970年10月3日のフィルモアイーストで、メンバーはジョニー・ウィンター(g,vo)、リック・デリンジャー(g)、ランディ・ポップス(b)、ボビー・コールドウェル(ds) という、新たに結成したばかりの「ジョニー・ウィンター・アンド」と称したレギュラーグループですから、抜かりはありません。

 01 Guess I'll Go Away
 02 Good Morning Little School Girl
 03 Rock And Roll Hoochie Koo
 04 It's My Own Fault
 05 Highway 61 Revisited
 06 Mean Town Blues
 07 Rollin' And Tumblin'

とにかく全篇が熱いです!

過激にブッ飛ばし、唸ってはエグ味が強く、それこそ聴き終えた時にはグッタリと疲労感を覚えるほどです。

なにしろ容赦無いギターソロと臓腑を抉られるようなリフ、グイノリのリズム&ビートの連続ですからねぇ~。

しかも各曲の演奏時間が長く、なんとB.B.キングの代表曲でスローな「It's My Own Fault」を22分以上、やってしまうんですよっ! もちろんジョー・ウインターとリック・デリンジャーの言い争いの如きギターの掛け合いは強烈な「お約束」ですし、その粘り具合もギットギトの脂っこさ!

本当に疲れますねぇ~~~、心地良く♪

ちなみにリック・デリンジャーは元マッコイズのリック・ゼーリンガーと同一人物で、この時期に芸名を変えたようですし、ランディ・ポップスもまた元マッコイズということで、コンビネーションは文句無し! 1960年代中頃にはマッコイズそのものがイケイケ主義のR&Rを得意としていましたから、まさにジョニー・ウィンターと手が合うのは当然かもしれませんねぇ。実は最初のドラマーも元マッコイズのランディ・ゼーリンガーだったのですが、ちょうどこのライプが録音された直前にボビー・コールドウェルと交代したようです。

そのあたりが特に顕著なのが、後にリック・デリンジャーの代名詞ともなる「Rock And Roll Hoochie Koo」で、メロディよりもリフとノリを重視するという、これぞっ、ハードなR&Rがど真ん中!

またボブ・ディラン作のブルースロック「Highway 61 Revisited」では。ストレートな勢いで炸裂するジョニー・ウィンターのスライドギターが危険極まりなく、またボーカルも完全なるディラン調というところも憎めませんが、この曲は確かボブ・ディランの芸能生活三十周年のライプでも元気に演じていましたですよね♪♪~♪ それもまた衰えない芸風でしたが、やっばり若かった1970年、25歳のエネルギーは眩いばかりです。

そして18分もやってしまうハードブギの「Mean Town Blues」からオーラスのシカゴブルース定番曲「Rollin' And Tumblin'」へのクライマックスに至れば、もう聴いているだけでもシンドイほど!?

う~ん、もう既に五十代のサイケおやじには、心身ともにハード過ぎる世界なんでしょうか……。

あぁ、せめて二十代、出来れば十代の青春ど真ん中に、これを聴きたかったですねぇ。

それほどに脂っこくて、分厚いブルースロックが全篇で66分超! 

ご存じのようにジョニー・ウィンターもまた、様々なトラブルから紆余曲折を繰り返し、それゆえに今日では多くのアーカイヴ音源が世に出ている中でも、この音源は屈指のひとつじゃないでしょうか。

書き遅れていましたが、、実は最初、ネットで発見した時はブート? だと思っていたのですが、ちゃ~んとソニー系列から出ている正規盤なので音質には何の問題もありませんし、ジャケ写もそれらしいデジパック仕様♪♪~♪

ということで、ハードな白人エレクトリックブルースという、如何にも1970年代なロックにどっぶりと浸りたい皆様には、ぜひともお楽しみいただきとうございます。

もちろんギター小僧&おやじには絶対!

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いっしょに、やろうよ♪♪~♪

2009-07-29 11:44:43 | Winter Family

Come On Let's Go / The McCoys (Bang / 東芝)

昨日は選挙戦をやっている与野党、ふたつの集会に引っ張り出されました。

そして話を聞くほどに呆れて、幻滅してしまったですよ……。

まず、あえて名前を出しますが、民主党!

様々に美味しいエサをばらまくのは、大変に良いでしょう。ただ、消費税を4年間は凍結し、ガソリン税を下げ、高速道路の料金を段階的に無料化等々、財源の見通しが極めて不透明なのは、報道されているとおりです。

無駄を省くといっても、まず審議拒否をしたり、大事な本会議の議決から欠席や対席する代議士の俸給を取り上げるというような、自分達の身を削る話はいっさい、出ません。公務員の俸給削減だって、組合をバックにしている政党に、それが出来るかは、核心に触れる部分を話してくれません。

第一、何を基準に「無駄」と決めるのか、その議論さえ曖昧至極なんですねぇ……。

最低賃金を時給千円に!?! これにも唖然とさせられました。

一方、自民党!

これがまた、手詰まりというか、現状維持に精一杯ならばまだしも、既にして負け戦を覚悟しているような、落ち武者の言い訳ばかり……。自分自身に言い聞かせているようなところが、いけませねぇ……。

私は数年まえから地方で仕事をするようになり、現在は本来の職場も掛け持ちになっているので、わりと比較して様々な現場を見られるのですが、例えば直轄事業となっている高速道路建設についても、それが地方の場合だと、民主党ならは「無駄」とされる部分が非常に多いと、昨日の話の内容にありました。

ところが現地では、自民党も民主党も、2人の立候補者が「作る」と意気込んでいるのです。

まあ、自民党の候補者が当選すれば、当然の流れで工事は継続になるでしょう。

しかし全体として民主党が政権を取った場合、自民党の代議士は野党となり、現実的に「公約」は実現出来ないのです。もちろん民主党候補が当選しても、自分の地方の工事なんて、「無駄」の一言で約束は守れないでしょう。

しかも税収をあえて減らし、一部の国民に大サービスを施す施策では、ますます地方は蔑ろにされるのです。

あぁ、日本は地方から腐っていく……。

なんとも不毛な論議がメインの選挙! 特に地方での戦いは、どっちにしても、お先真っ暗なんですねぇ。

それと「一部の国民」と書いたのは、例の出産一時金とか子供手当の件なんですが、若い人達には嬉しいでしょう。しかし私のような中年者とか子供のいない世帯では負担増になるのが分かりきっているでしょう。しかもその美味しい話が、毎年続けられるという保証なんて、財政面をちょっと考えれば、無理だということが簡単に推察出来るのです。

こういう若い者を誑かすような話は、いけませんよ。

書きたくはないんですが、もう少し「ごまかし」が上手くないと政権運営は出来ないような気がしています。

結局、両政党のトップが2人とも、生まれた時からお金の苦労を知らない御曹司! だから夢物語にマジになったり、呆れた失言を連発するんでしょう。しかも、その下に付き従うものが、お金の亡者か、威張りちらしたい者ばかりという情け無さですよ。

それではせめて、少しでも自分の住んでいる地域を良く知っている候補者に投票しようと思っても、それが他所から鞍替えしてきたり、外様だったりする場合が、非常に多いという矛盾さえあるのです。

どっちが勝っても、日本は良くなることがない!

結論が見えている戦いほど、バカげているものはないでしょう。

ということで、本日は戯言と暴言が長々と続きましたこと、お詫び申し上げます。

そして こういう気分の時こそ、スカッと単純明快な楽しい曲をということで、ご紹介のマッコイズは1960年代半ば頃に我が国でも人気があった、所謂アイドル系のR&Rバンドですが、ルックスの良さとともに、実力も侮れなかったと思います。

メンバーはリック・ゼーリンガー(vo,g)、ランディ・ゼーリンガー(ds) の兄弟を中心に、ランディ・ポップス(b)、ロニー・グランドン(key) が加わった4人組でした。そして1965年に永遠のロックンロール「Hang On Sloopy」のデビューヒットを放つのですが、本来はエレキインストのバンドだった彼等にしてみれば、まずは楽しさ優先主義は譲れないところでしょう。続けて放たれたヒット曲の数々を聴けば、その分かり易い楽曲の魅力が堪能出来るのです。

ちなみにバンド名は、ベンチャーズのヒット曲「McCoy」に因んだもので、実際、ライブステージではバンドテーマにもしていたと言われています。

そして本日の1枚も彼等の代表曲にして、我が国でも昭和41(1966)年から最高に流行った、実に調子良すぎるR&R♪♪~♪

ほとんど、カモ~ン、レッツゴ~♪♪~♪ だけで成り立っている曲調のシンプルな楽しさは絶品ですし、間奏で聞かれるギターソロは完全に「Terry-sh」ですよっ! つまり寺内タケシ! なんですねぇ~~♪

しかし、時の流れは非情にも彼等を忘却の彼方へと追いやり、次に注目されたのは、百万ドルのブルースギタリストとして宣伝されたジョニー・ウィンターのバックバンドとしての活躍でした。まあ、この時のリックはデリンジャーと改名していたのですが、痛快なロックンロールのギターは健在で、嬉しくなりましたよ。

人生も、このように変転出来れば、良いんですけどねぇ……。

これも永田町のテーマにどうだっ!?!

カモ~ン、レッツゴ~♪♪~♪

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