A1 Made In The Shade
A2 They Call Me Lazy
A3 Family Rules
A4 Ooh Pooh Pah Do
A5 Drivin' Wheel
B1 Alons Dancez
B2 Struggle In Houston
B3 You're Humbuggin' Me
B4 Just A Little Bit
B5 Rainin' Breakdown
これまでも度々告白してきたとおり、サイケおやじはジョニー・ウィンターの大ファンでありながら、実はこの1994年まで、全く掲載のブツの存在を知りませんでしたので、これって、もしかしたらブート?
かもしれないなぁ~~、と思いつつも、勢いでゲットしたのは、アンクル・ジョン・ターナーが無名時代からの盟友としてジョニー・ウィンターを支えたドラマーであり、正式なレコード契約が成立した1968年以降、1970年まで一緒にバンドを組んでいた履歴を知っていたからです。
おぉ~~、あのウッドストックの大熱演!!
そして、ジョニー・ウィンターと別れた後、今度はこれまたセミプロ時代のスティーヴィー・レイ・ヴォーンとバンドを組み、皆様ご存知のとおり、この若き天才ギタリストがジョニー・ウィンターの目にとまって以降の出世街道は、アンクル・ジョン・ターナーの存在が大きかったという推察は易いと思います。
で、裏ジャケに記載のデータやライナーを確認してみると、録音されたのは1981年のテキサス州はボーモントで、セッション参加メンバーはジョニー・ウィンター(g,hmc)、アンクル・ジョン・ターナー(vo,ds) 以下、マーク・オコーナー(p)、ジョン・マカァフィー(b)、マイク・ジョンソン(b)、アラン・ヘインズ(g)、ブリット・リード(g)、クライド・レッドビーンズ(accordion) 等々が起用されていますが、特筆すべきはリードボーカルが決して本職ではないアンクル・ジョン・ターナーが全篇で歌っているという現実であり、ギタリストもジョニー・ウィンターの他に2名が弾いているらしいというのでは、なんとも不安が……。
しかし、実際に針を落としてみれば、これがなかなか和みのブルースロック大会と申しましょうか、アンクル・ジョン・ターナーのホノボノとしてオトボケ調のボーカルがイイ味出しまくりで、つまりはそれだけバックの演奏パートが楽しくも安定したグルーヴに満ちているんですねぇ~~♪
ジョニー・ウィンターも全篇で快調の弾きまくりですし、おまけに「They Call Me Lazy」では久々にブル~スハ~プまで披露してくれるんですから、たまりません♪♪♪
で、気になる他2名のギタリストの存在なんですが、サイケおやじには何処にいるのか、明確に判断しかねるところでして、そ~言われてみれば、ジェシー・ヒルのR&B名作ヒット「Ooh Pooh Pah Do」と続く「Drivin' Wheel」に参加しているように思えないこともないんですが、ギターソロに関してはジョニー・ウィンターだと素直に感じられても何ら問題ないような気がしますし、このアルバムの魅力は、そんなこんなの些末な事を考える必要性が無いところと思います。
実際、件の「Ooh Pooh Pah Do」にしても初っ端から酔っ払い度数の高いコール&レスポンスからノリノリのブルースロックグルーヴが全開で、ギターソロも炸裂しまくってますからっ!
こ~ゆ~調子がアルバムをブッ通して繰り広げられているんですよっ!
しかもトラック毎の演奏時間が、ほとんど2~4分という短さですから、モタレるなぁ~んて事はありません。むしろ、もっともっと聴いていたいなぁ~~~、という欲張りな物足りなさが、このアルバムの一番の長所と書いてしまえば贔屓の引き倒しかもしれませんが、サイケおやじは好きです♪♪~♪
で、最後になりましたが、このセッションが録られながら、何故に大きな話題にもならなかったのか、まあ、それはサイケおやじの勉強不足ではありますが、当時のジョニー・ウィンターは大手レコード会社のコロムビア~ブルースカイからの契約を終えていたようで、公式リーダー盤の発売状況を振り返ってみると、1980年の「レイジン・ケイン」以降レコード会社を移籍し、アリゲーターから1984年出した「ギター・スリンガー」までの間に謎(?)の空白期があるんですよねぇ~~~。
現実的には、この間のライブ音源も残っているので、全くの活動休止という事じゃ~なかったと思えば、ますます様々な勘繰りも可能ではありますが、軽く考えれば、久々に旧友との再会セッションを楽しんだ記録の様でもあり、本来ならばジョニー・ウィンターをリーダーにした新録が企画されながら、所謂大人の事情で……、みたいな流れから、この楽しいアルバムがひっそりと出されていたのでは???
ちなみに掲載したサイケおやじの私有盤はイギリスプレスと思われますが、こんなに堂々とジョニー・ウィンターとアンクル・ジョン・ターナーが登場しているジャケ写のアメリカ盤なんてあるんですかねぇ~~?
それは非常に気になりますよ。
ということで、これがブートであろうとも、あるいは所謂デモ音源集であろうとも、全く普通に聴ける音質ですから、ブルースロックに興味の抱かれる皆様にはオススメの1枚です。
ただし、収録時間は、30分以下ですから、そこんとこはご了承下さいませ。
まあ、それゆえに聞き飽きはしないはずと思うのみです。