■夢に消えるジュリア / Pink Floyd (EMI / 東芝)
本年も今日が最後、ふりかえれば何時もと変わらず、良くなかった事や亡くなった人の事ばかりが思い出されるサイケおやじです。
しかし決して夢を忘れたわけじゃ~なくて、自分なりの希望は持ち続けているんですよ、ささやかではありますが。
さて、そんなふうに思ってみると、新年恒例の「初夢」について、少年時代から素朴な疑問を抱き続けているんですが、「初夢」=「初めての夢」とストレートに解釈すれば、寝ている間に見るという基本に鑑みて、それは12月31日に就寝し、翌新年元旦に目覚める間までの出来事を指すのか、あるいは1月1日午後からの就寝時間中を対象とするのか?
このあたりの拘りは、まあ、ど~でもいいんでしょうが、考え始めると、それこそ夜も眠れない!?
なぁ~んていう漫才ネタになっちまいますよねぇ~。
そこで気分転換にふっと浮かんできた歌が、本日掲載のシングル盤A面曲「夢に消えるジュリア / Julia Dream」であります。
演じているピンク・フロイドは説明不要、今や歴史のプログレというジャンルを定着させた偉大なロックグループであり、それまでのサイケデリックロックや後のアシッド系サウンドをも包括した音楽性は、大ベストセラーアルバム「狂気」を語るまでもなく、存在そのものが広く浸透していると思われます。
しかし、それが高じて、最近では高級ムードミュージック、あるいは視覚的興味優先主義のステージライブ等々ばかりが喧伝され、とてもロックバンドとは言いがたい、ある種の「象徴」になってしまったのは、ちょいと残念……。
そして正直に告白すれば、サイケおやじはピンク・フロイドが苦手ではありますが、1960年代に制作発売していた楽曲の数々については、ノー文句でシビれを隠せません。
この「夢に消えるジュリア / Julia Dream」にしても、掲載シングル盤は1971年の来日記念として出されたものでありながら、本国イギリスでは既に1969年に世に出ていた、これがオリジナルはシングルオンリーのサイケデリックフォーク曲♪♪~♪
全くピンク・フロイドらしい抑揚の無いメロディ展開とアンプラグド主義のサウンド作りは、後のドラマチックな構成美からは遊離している印象でしょうが、これがまた如何にも!?!
ちなみに、その頃のメンバーは公式レコードデビュー時の中心人物だったシド・バレット(vo,g) が精神のバランス崩壊からリタイア気味だった事から、ロジャー・ウォーターズ(g,b,vo)、リック・ライト(key)、ニック・メイスン(ds)、そして新参加のデイヴ・ギルモア(g) という5人編成だったそうですが、音楽的な主導権はロジャー・ウォーターズが握っていたようで、この「夢に消えるジュリア / Julia Dream」にしても、シド・バレットの影響を滲ませつつも、実は曲を書いたのはロジャー・ウォーターズでした。
いゃ~、それしても、この儚い美しさは絶品ですよねぇ~~♪
まさに何時までも浸っていたい夢の世界だと思っています。
ということで、今年も多くの皆様のご厚情に支えられ、拙ブログもここまで継続する事が出来、心から感謝しております。
ありがとうございました。
願わくば新年こそ、夢と希望を抱ける世相になりますように!
そして皆様のご健康、ご多幸を祈念しつつ、本日はこれでお開き、来年もよろしくお願い申し上げます。