OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

真夏直前にビーチボーイズの秋風が心地好い

2020-06-30 19:45:38 | Beach Boys

秋風のリンダ / The Beach Boys (Caribou / CBSソニー)

掲載したのは、1979年に発売されたビーチボーイズのアルバム「L.A.」から我が国独自でカットされた人気曲「秋風のリンダ / Lady Lynda」をA面に入れたシングル盤でして、まだまだ真夏も過ぎていないのに「秋風」という違和感もございましょうが、実は3日前あたりからサイケおやじの中で再燃しているビーチボーイズ熱に浮かされた所為とご理解願えれば、幸いでございます。

で、これは既に述べたとおり、件のアルバムバージョンを日本で独自に編集したシングルバージョンになっているのが珍しく、海外のコアなビーチボーイズ愛好者にとってはコレクターズアイテムだったわけですが、サイケおやじとしてはアルバムバージョンが好きなんですよ、実は。

というのも、楽曲そのものはアル・ジャーディンが書いた美メロのラブソングであり、既に1977年頃にはレコーディングも完了していたと云われているのですが、アルバム「L.A.」に収録のバージョンは前振りとしてヨハン・ゼバスティアン・バッハの「Jesus bleibet meine Freude / イエスは変わらざるわが喜び」、あるいは「Jesus, Joy of Man's Desiring / 主よ、人の望みの喜びよ」の題名でも知られる、音楽好きならば、自然と耳にしているにちがいない有名なメロディが置かれ、結局「秋風のリンダ / Lady Lynda」という楽曲そのものが、その古典をモチーフにしている事が浮かび上がって来る仕掛けが最高!?

これは、プロデュースもアル・ジャーディンがやっているのですから、素敵な確信犯(?)だとしたら、憎めませんねぇ~~♪

ただし、アルバム「L.A.」そのもののプロデュースはブルース・ジョンストンが主導したと云われ、その背景には、せっかく1975年頃から社会復帰を果たしていたブライアン・ウィルソンの精神状態が再び悪化しつつあった事に加え、心機一転(?)CBS傘下のカリブレコードに移籍した事情もあった様からでしょうか、結局のところ、アルバム収録の各トラックがメンバーの単独レコーディングに近い楽曲になっている印象で、つまりは寄せ集め的な仕上がりは当時、賛否両論だったと記憶しています。

しかし、サイケおやじは、これがなかなかに気に入っておりまして、特に素晴らしいコーラスワークとアレンジの妙が心地好い「秋風のリンダ / Lady Lynda」には酔い痴れていたんですよ♪♪~♪

そして同年、久々に来日した江の島でのライブギグでも、この「秋風のリンダ / Lady Lynda」が演じられていたのは嬉しかったんですが、アルバムバージョンとは似て非なるパフォーマンスだったのは、聊かの物足りなさが……。

さて、そこで、いよいよ掲載のシングル盤に収録された「秋風のリンダ / Lady Lynda」なんですが、これはジャケット裏のキャプションによれば、前述した来日の折、東京は信濃町のソニースタジオにおいて、アル・ジャーディンとブルース・ジョンストンによって編集とリミックスが行われたそうで、具体的にはイントロにあったバッハのメロディパートをカットし、幾分リズム隊を強調した様なミックスも感じられ短縮バージョンでして、既に述べたとおり、個人的にはアルバムバージョンの完成度が高かった所為もあり、完全に物足りないんですが、しかし、これはこれで、やっぱりビーチボーイズならではの魅力に溢れた名曲だと思います。

ちなみにCD化に関しては、やはり日本独自の箱物セットに入れられているはずで、確か「グッド・ヴァイブレーションズ・ボックス 」の日本盤にオマケとして付けられたボーナスCDに入っているはずなんですが、特段の必要性を感じないのであれば、掲載したアナログ盤を入手される事をオススメ致します。

ということで、ビーチボーイズの奥の細道にも果ては無し!

しかし、そんな事に拘る前に、何かしら素直に楽しめるのも、ビーチボーイズの魅力のひとつかもしれません。

幸いにも(?)ぶり返した中毒症状が続きそうなんで、ビーチボーイズの諸作について聴く機会が増えそうな今年の夏になりそうです。

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あぁ……、今年も半分が終わってしまう

2020-06-29 20:30:10 | Weblog

仕事が縺れて、難儀しております。

本日の1枚の休載、ご理解ください <(_ _)>

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倉橋ルイ子に魅せられたら

2020-06-28 20:27:08 | ニューミュージック

ガラスのYESTERDAY / 倉橋ルイ子 (ポリドール)

ボーカリストの世界には「パラディアー」と称されるジャンルがあり、平たく言えば所謂バラードをメインに歌うシンガーであり、つまりはスローな楽曲を十八番の演目にして人気を集める歌手ですから、必然的に歌唱力が曖昧では、やっていけないジャンルでしょう。

逆に言えば、自ら「バラードシンガー」を標榜しているボーカリストのライブギグやレコードには、それなりに安心して身を任せられる魅力が必ずやあるはずですから、喜びも悲しみも感動も胸キュンのせつなさも、さらには前向きなエネルギーや過去の思い出に浸りきる感傷の増幅作用だって、演じるボーカリストの力量次第!?

そして、もうひとつ、これは我が国だけの事情かもしれませんが、楽曲のジャンルとして、「演歌」のスローバラードってのは、コブシの有無も関係してきますから、ちょいと想像が出来ません。

ですから、歌うからには洋楽テイストが必須かもしれず、とすれば昭和50年代から確立されつつあった「ニューミュージック」こそが、ジャストミート!

中でも本日掲載のシングル盤で昭和56(1981)年に登場した倉橋ルイ子は、当時から「バラードシンガー」を自任していただけあって、相当数発売されたレコードは何れも聴きごたえがあり、ここに作詞:岡田冨美子&作曲:網倉一也が提供の収録A面曲「ガラスのYESTERDAY」は船山基紀のアレンジも程好く、というよりも、バックのカラオケパートをリードするが如き彼女の節回しが冴えまくりなんですねぇ~~♪

こ~ゆ~歌の世界は結局のところ、はっきりと好き嫌いが分かれる事は否定出来ません。

しかし、虜になったら命がけ!?

音源蒐集はもちろん、ライブステージの「追っかけ」とか、ある意味での中毒症状を呼び覚ましてしまうのが、倉橋ルイ子の魅力と思います。

そんなこんなを書いているサイケおやじにしても、流石に「追っかけ」はやってはおりませんが、時折急激に彼女の歌が聴きたくなる衝動を抑えきるほどの精進は出来ておらず、今日も掲載盤に針を落としてしまったというわけです。

決して派手さはありませんが、倉橋ルイ子を必要としているファンの多さは知る人ぞ知る!

と、達観するには勿体無いバラードシンガーが倉橋ルイ子であります。

 

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雨の季節の初恋の歌

2020-06-27 19:42:03 | Singer Song Writer

初恋の通り雨 / 尾崎亜美 (東芝)

シンガーソングライターとしての尾崎亜美がブレイクしたのは昭和52(1977)年に某化粧品メーカーのCMに使われた「マイ・ビュア・レディ」のヒットからだと思いますが、次に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「初恋の通り雨」も、今日の一般的な彼女のイメージであるニューミュージックから歌謡曲に接近した名作ヒットとして忘れられません。

もちろん、作詞作曲は尾崎亜美、そしてアレンジ&プロデュースは松任谷正隆という、公式レコードデビューからの制作方針に変化は無いんですが、殊更1st アルバム「SHADY」に強く感じられた幾分無理した印象の曲作りが解消されている様に思える、なかなか素直な歌の世界が表現されているのは、彼女の個性の確立でしょうか。

それはシンプルなメロディラインの積み重ねと曲終わりに繋げていくコード進行の妙、また青春歌謡フォーク的な歌詞の世界は、下手すりゃ~ベタなカレッジフォークになりかねない、そんなギリギリのところまで接近していたとしても、それを踏み止まらせているのが尾崎亜美の歌謡センスと申しましょうか、後にアイドルやニューミュージック系ボーカリストに多くのヒット楽曲を提供していく下地は、この時期に出来上がっていたと思うばかりです。

また、そ~した狙いを決定的にしているのが松任谷正隆の編曲の上手さで、伊集加代子グループやタイム・ファイヴが参加したコーラス、及びストリングスアレンジがビーチボーイズ風味で用いられているのは、なかなか嬉しいところ♪♪~♪

まあ、個人的には、もう少し、コーラスやストリングスに厚みが欲しいと思ってしまうんですが、尾崎亜美や松任谷正隆の狙いは決してビーチボーイズじゃ~ありませんからねっ!

ということで、この「初恋の通り雨」を含む2nd アルバム「MIND DROPS」が傑作として今日までも評価され続けているのと同じく、ちょうど今頃からの雨の季節にも忘れられないのが「初恋の通り雨」であり、サイケおやじにしても、先日ちょいと触れた「雨の歌の曲集」カセットやデジタルファイルには必須のトラックにしております。

おっ、急にビーチボーイズが聴きたくなってきたのは、何故だろう ♪♪~♪

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石黒ケイには港が似合う

2020-06-26 19:34:25 | Singer Song Writer

港のマリア c/w 雨 / 石黒ケイ (ビクター)

本日掲載のシングル盤の主役たる石黒ケイも、昭和の芸能界では、ある意味じゃ~罪作りなシンガーソングライターで、まずは昭和52(1977)年のレコードデビューからして、そのシングル曲「恋人時間」が筒美京平直々のプロデュースでありながら、リアルタイムでは決してヒットしたとは言い難い状況であるがゆえに後年、オリジナル盤がコレクターズアイテム化している事から始まり、さらに昭和55(1980)年に発売されたジャズテイストに彩られたLP「アドリブ」には、なんとっ!

モダンジャズの天才にして人気アルトサックス奏者のアート・ペッパーが参加しているという、これまた世界中のマニアが血眼になって欲したアルバムなんですから、たまりませんっ!

もちろん、サイケおやじにしても、特に後者は海外のジャズ愛好家に頼まれて新品や中古をゲットしては現地へ送った事が数度あるほどです。

しかし、石黒ケイの魅力は、そんな話題性だけではなく、自作曲を演じられるという強みを活かした、なかなか魅力のある歌手であり、その雰囲気の醸し出し方には確かに好き嫌いがあるかもしれませんが、サイケおやじには、趣味性を超越したナチュラルな魅力を感じる存在です。

で、掲載のシングル盤は昭和57(1982)年に発売された1枚なんですが、特筆すべきは本人が作詞作曲のA面曲「港のマリア」が、同時期に製作されたアルバム「Yokohama Ragtime」に収録されたテイクとは異なる、つまりはシングルバージョンですから、要注意!

その違いは、まずアルバムバージョンは様々な港のざわめきを入れたSEが使われ、武藤祐二のアレンジによる、所謂アンプラグドなムードであるのに対し、こちらのシングルバージョンは大野克夫が編曲したホーンセクション入りのソウルジャズ風味に仕上がっておりまして、楽曲そのもののアンニュイな情景描写を別角度から表現していく石黒ケイのボーカリストとしての実力は、それぞれの魅力に満ちているんじゃ~ないでしょうか。

ただし、サイケおやじとしては、吉川忠英のアコースティックギターによる素晴らしい伴奏が寄り添うアルバムバージョンが、どちらかと言えば好きですねぇ~~♪

それでも、このシングル盤の価値が聊かも損なわれないのは、B面に収録された作詞:田口美由紀&作編曲:武藤祐二が提供の歌謡ソウル「雨」の素晴らしさがあるからでして、実は楽曲そのものは前述のアルバム「Yokohama Ragtime」にも収録され、テイクも同一のはずなんですが、やはりアナログのシングル盤特融の「45回転」の魔法という事なんでしょうか、その音圧の強さゆえに歌も演奏もグッと前に出ている感じで、なんとなくミックス違いにも思えるんですが、いかがなものでしょう。

また、このスリーブデザインは所謂エロジャケという分類にも当てはまる、これはこれで好事家の興味を集めるんじゃ~ないでしょうか。

しかし、それでも石黒ケイのボーカリストとしての魅力だって不滅!

現在では活動も縮小されてはおりますが、残された音源の主なところはCD化されているはずですので、機会がございましたら、お楽しみくださいませ。

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湿っぽい気分も拭えるワイパーがあればねぇ~

2020-06-25 20:06:50 | 歌謡曲

ひとさし指のワイパー / 我妻佳代 (CBSソニー)

何だか今日も、雨がジトジトと降りましたですねぇ……。

そんな中、サイケおやじは、ど~にか仕事の大一番を乗り切って、まあ、それは現在のコロナ禍が逆説的に作用しての言い訳が通用したという、あんまり芳しくはない手段の結果と告白すれば、後は皆様のご推察どおり、もうしばらくは現在の職場から逃げ出す事は出来そうもありません。

うむ、これこそが自業自得、自縄自縛と納得する他は無く、そこで本日は、こんな雨の日にも何故か心地好いデジタル歌謡!?

それが掲載したシングル盤A面曲、我妻佳代が昭和63(1988)年に出した「ひとさし指のワイパー」でして、ここんとこ述べて来たとおりの事情により、サイケおやじはリアルタイムでは聴いていなかったんですが、これもまた後追い猟盤活動による中古屋巡りでジャケ買いしてしまったブツのひとつです。

で、肝心の「ひとさし指のワイパー」は作詞:谷穂ちろる&作曲:和泉一弥が提供したアップテンポの聊か平凡なアイドル歌謡ポップスという印象ですし、我妻佳代の歌唱力も平均点なんで、ここまでじゃ~、それほどの面白みは感じませんが、中村哲のアレンジはデジタルビートにしては特有のしなやかさを潜ませている様に思えますし、キーボード類の中でも目立つギターがイカシているんですねぇ~~♪

そして、「だからこそ」なんでしょうか、そ~ゆ~ポイントから聴いてみれば、彼女の子供っぽい口調の節回しから、雨の中の別れという歌詞の世界が不思議と伝わって来ますし、楽曲そのもののノリが既に述べたとおり、心地好いものに思えるんですよっ!

ちなみに後にネット等々で接した我妻佳代って、本当に子供っぽいアイドルで、ここに掲載したジャケ写ポートレートのイメージとは別人って感じと思えば、失礼かもしれませんが、そんなこんなも、結局はリアルタイムを知らないサイケおやじの思い込みとご理解願いたいところです。

そして、これが車の中で聴くと、殊更今の雨の季節にはジャストミート♪♪~♪

というよりも、実は所謂「雨の歌」ばっかり集めたカセット、今ではデジタルファイルですが、そこにも必ずチョイスしている事を追記しておきます。

ということで、今日の気分は、あきらめの涙雨ではありますが、帰宅する車中は、前述の「雨の歌ファイル」に心を寄せて、安全運転の所存です。

ワイパーも快調、明日は晴れるかなぁ~~~。

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首尾よく運べば

2020-06-24 19:38:45 | Weblog

今週は仕事の大一番!?

それを目前にして、準備に大童のサイケおやじです。

本日の1枚の休載、ご容赦ください <(_ _)>

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これだけで満足の小池珠緒

2020-06-23 19:50:19 | 歌謡曲

鏡の中の十月 / 小池珠緒 (YEN / アルファ)

掲載したのは、これまたサイケおやじの自室の壁に、およそ35年以上貼り付けられていた、つまりはジャケ買いしたレコードの1枚なんですが、ちょいと先日も書いたとおり、ブツを入れてあるビニール袋と壁の間に発生疑惑が気になるカビを確認するために取り外したついでのご紹介である事を、まずはお詫び申し上げます。

というのも、結論から言えば、中身はサイケおやじの苦手な所謂「テクノ」であり、それは細野晴臣と高橋幸宏によってアルファレコード内に設立された特殊インディ(?)レーベル「YEN」からの発売である事からも説明不要、つまりはイエーロー・マジック・オーケストラ=YMOが全面的に制作に関わっているのですから、これが世に出た昭和58(1983)年秋には認知されつつあった、例のコンピューターとシンセ系キーボードを多用したサウンド作りが全面に出た、サイケおやじにとっては無機質としか思えないサウンドに彩られた歌のレコードなんて、普通の精神状態じゃ~、ゲットしないんですが、そこは既に述べたとおり、ジャケ買い趣味の血が騒いだという顛末は、皆様ご推察のとおりです。

ですから、ジャケ写に登場している小池珠緒のポートレートとスリーブデザインが、サイケおやじにとっては全てではありますが、それでも「儀礼」としてA面「鏡の中の十月」に針を落としてみれば、やはり作詞:売野雅勇&作編曲:YMO とクレジットされているとおり、アンニュイというよりは無気力的なメロディラインとフレンチポップスの味わいが滲み出た、新種の歌謡曲と言えないことない様な……。

また、それを演じている小池珠緒は某化粧品メーカーのキャンペーンモデルとして活躍中のところを細野晴臣に見出されたらしく、ミステリアスなムードもナチュラルに表現出来るあたりは、歌唱も、またそれから連想される佇まいも、YMO信者には理解されるんでしょうが、やっぱりサイケおやじには相性が悪く、それゆえにジャケ写のイメージだけを愛でているというわけです。

ちなみに彼女は、このシングル盤を出した後に結婚したらしく、以降の消息は知る由もありませんが。個人的には、そこまで詮索する気持ちはありませんので、やっぱり、このレコードスリーブが全ての存在であります。

ということで、所期の目的であった壁のカビについては、無事でありました。

でも、全部を外してみないとなぁ~~~。

う~ん、休みが欲しいです。

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奥田圭子の魅力は曖昧

2020-06-22 17:50:21 | 歌謡曲

夢ください -知・的・優・遊- / 奥田圭子 (アポロン)

今となっては有象無象が犇めいていた昭和の芸能界において、殊更昭和60(1985)年から前後3年間に登場して来た女の子アイドルほど、マニアックな領域も無いでしょう。

何故ならば、活動していた主戦場がテレビやラジオ、あるいは映画演劇、さらにはCMやイメージビデオ、果ては成人映画やアドルとビデオ等々、加えてグラビアという王道が用意されていたのですから、当時残された様々なブツが現在まで、幅広く収集の対象となっている状況は、ある意味じゃ~持続経済と言えるかもしれません。

と、ノッケから例によっての大袈裟節もサイケおやじの顰蹙的十八番ではありますが、本日の主役たる奥田圭子にしても、昭和59(1984)年頃から芸能界でジワジワと存在感を増していたタレントであり、その本業が女優なのか? あるいはモデルなのか? もしかするとアイドルシンガーなのか?

サイケおやじにとっては最初っから正体が掴めなかった時、たまたま知り合ったばかりの広告屋から頂戴したのが、本日掲載のシングル盤でして、それは収録A面「夢ください」が某万年筆メーカーのCMタイアップ曲だったからでした。

また、そのジャケ写ポートレートに登場している奥田圭子の美少女イメージは、そのまんまリアルタイムで人気を集めていた大勢の女の子アイドルのステレオタイプみたいで、良くも悪くも、またまた彼女の本性(?)が曖昧にされているあたりはニクイばかり?

う~ん、同時期にテレビの歌番組で接した彼女からは、一般的なアイドルとは異なる未完成なクールビューティーっぽさが感じられ、それでいて作詞:鈴井みのり&作曲:玉置浩二から提供された肝心の「夢ください」が分かり易いメロディラインと子供っぽい声質の節回しで歌われているんですから、なにやら微妙な倒錯感を覚えてしまったですよ。

そこには打ち込みのデジタルサウンドを主体にしつつも、8ビートの不思議なアナログフィーリングが滲み出た奥慶一のアレンジの妙があり、あまりにもベタな間奏のギターソロが逆説的に好ましいと思えてしまうんですから、全ては巧妙な確信犯的所業なんでしょうかねぇ~~~?

で、そんなこんなの答えを得られぬままに、サイケおやじは仕事で異郷の地へ送り込まれ、すっかり時代は平成も中頃、中古屋で邂逅した彼女の「プラスティック」というニューウェイヴ歌謡をA面に入れたシングル盤に邂逅し、なぁ~んとなくではありますが、奥田圭子の正体が仄かに感じ取れた様な気が……。

とりあえず今回は件の「プラスティック」については触れませんが、芸能界に導いた制作スタッフは最初から彼女の色合いを決めず、様々な可能性を持った「伸びしろ」を意図的に残す売り出しを企図していたとすれば……。

既に述べたとおり、サイケおやじが島流しからご赦免された時、奥田圭子は引退されていた様ですが、彼女の正体を見極めんとする衝動は、今も継続している次第です。

ということで、しかし、それにしても楽曲サブタイトルの「-知・的・優・遊-」って、なんですかぁ~~?

既存のアイドルとの違いを強調する手段としては、聊か香りが高過ぎると感じてしまうんですけどねぇ……。

う~ん、これでもそこそこのヒットになっていたんですから、当時のアイドル業界の勢いの凄さを思い知るばかりでございます。

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災い転じて、休養となす

2020-06-21 17:04:26 | Weblog

明日は、ど~しても外せない仕事があるんで、関西の某所に来ています。

もちろん、移動は極力「密」を避けようと、若い者の運転する車の後部座席で寝てましたが、窓を開けっぱなして高速に入っていたんで、風圧がキツかったですよ (^^;)

そして本来ならば勇んで出陣する夜の街へも自粛です。

今夜はメシ喰って、早く寝ます。

ということで、本日は、これにて失礼させていただきます <(_ _)>

しかし、明日は時間が空けば、中古屋へ行きたい気持ちがムクムクと…… (^^;)

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