OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

春の希望と残酷

2022-03-31 18:03:38 | 歌謡曲

春 / 北原ミレイ (ワーナーパイオニア)

いよいよ年度の変わり目にとなったわけですが……。

それにしても、これほど気が滅入った春を迎えるのは、なんとも……、せつないです…… (>_<)

それは私事ではありますが、仕事の諸々で、ど~しても自分が悪者になる道が最善(?)とは、「頭」では分かっているつもりでも、「心」が納得していないというか、これまでに幾度も首吊りの足を引っ張るが如き所業を繰り返し、それでも居直って来た自分が、今回ばかりは、ど~しても…… (-_-)

う~ん、心が弱くなっているんでしょうねぇ……。

ということで、本日のご紹介は、北原ミレイが昭和51(1976)年3月に出した掲載のシングル盤A面曲「春」であります。

ご存じのとおり、北原ミレイの十八番は、卓越した歌唱力で自虐的とも思える歌詞の世界を表現するという、それは「ざんげの値打ちもない」「棄てるものがあるうちはいい」「何も死ぬことはないだろうに」等々の初期のヒット曲から既に完成の域に達していたというのが大方の評価だと思いますが、そこから尚更に踏み込んだ心象風景を歌い込んでいく進化の過程(?)において、今ではスタンダード化している「石狩挽歌」のロングセラーを出したのが昭和50(1975)年でしたから、作詞:なかにし礼&作曲:浜圭介、そして編曲:馬飼野俊一という、それと同じ製作スタッフから提供された「春」が、その曲タイトルとは裏腹の凄絶な、やるせない情景を湛えているのも、ムベなるかなっ!

とにかく、その歌謡世界は酒に溺れる父親を憎みつつ、その心情を理解したつもりになっていても、やっぱり逃れられない一家の悲惨に、お構いなしにやってくる「春」の残酷さ……。

そんなこんなを芯の強い節回しで聴かせてしまう北原ミレイは、やはり唯一無二の女性ボーカリストだと思うばかりです。

なにしろ、それは恨歌フォークとでも申しましょうか、確かに歌謡曲にはなっているんですが、やはり独特のメロディと曲想があり、こんな陰惨な楽曲を聴いているうちに、なんとも説明不可能な、もしかしたら反骨のエネルギーかもしれませんが、グッと心に力は入ってしまうんですよ、サイケおやじは。

冒頭に述べたとおり、本日のサイケおやじは、仕事という大義名分で「人でなし」の所業に踏み切ったんですが、それだって朝イチで、この北原ミレイが歌う「春」を聴いていたからこそ、出来た様な気がするほどです。

何よりも、今、こ~して戯言を綴っていられる精神状態だって、決して正常とは言い難いながらも、居直りだけは意識している次第です。

あぁ……、明日は希望が、あればいい……。

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泥沼に…

2022-03-30 19:34:52 | サイケおやじの日常

脚を取られるが如き、スブズブと落ち込んでしまう関係プロジェクトから逃れるには……。

またまた嫌らしい事をやらねばならないかと思うと、気が滅入るばかりです (>_<)

失礼いたしました <(_ _)>

 

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この人だぁ~れ part-70:愛ルリ子

2022-03-29 17:16:56 | 歌謡曲

涙まじりの恋ごっこ / 愛ルリ子 (RCA / 日本ビクター)

所謂名盤やヒット盤よりは、如何にも「B級」のブツをゲットしたくなる衝動は、猟盤活動に勤しんでいらっしゃる皆様であれば、ご理解いただけるものと思い込んでいるサイケおやじが本日取り出したシングル盤こそは、「愛ルリ子」という芸名(?)からして、それが狙いの本命と思わずにはいられないわけでありました (^^;

そして、この鏡を使った相似形逆転の構図画像は、これが発売された昭和46(1971)年前後数年間の流行りというか、グラビアやCM等々のフォトデザインには多々用いられていた、今となっては何やら懐かしさを覚えてしまうあたりも、なかなかイイんじゃ~ないでしょうか?

なぁ~んて書いたのも、実は掲載盤を入手したのは今年に入ってからでして、それでも現物の状態が良好だったのは、デッドストックにでもなっていたのでしょうか……。

つまりはオンタイムじゃ~、ほとんど実売数が無かったと思われますし、サイケおやじの記憶を辿ってみても、「愛ルリ子」と名乗る女性歌手、そして収録A面曲「涙まじりの恋ごっこ」には、全く覚えがありません。

しかし、実際に針を落としてみれば、作詞:尾中美千絵&作編曲:田辺信一が手掛けた件の「涙まじりの恋ごっこ」は、紛う事なき当時の歌謡ポップスの典型であり、ミディアムテンポのメロディ展開には恋愛の終局を綴った歌詞の世界に相応しい湿っぽいさがありながら、カラオケパートの演奏は、とにかくグルーヴしまくったベースに転がるピアノ、ビートの芯がクッキリしたドラムスにブルーアイドソウルなホーン&ストリングが薄くミックスされた憎めないアレンジになっており、愛ルリ子の節回しが、これまた黛ジュン or 小川知子っぽいロック演歌なコブシ全開という好ましさなんですねぇ~~♪

おそらくは既に述べたとおり、ヒットしたとは言い難い結果であろうとも、こ~ゆ~素晴らしい歌謡曲を普通に制作していた当時の業界のレベルは最高に高かったと思うばかりです (^^)

もちろん、サイケおやじは今後、彼女のレコードは鋭意探索の対象にさせていただきました (^^)

ということで、掲載盤の様に「これは……、何か、あるっ!?」みたいな予感が働くのも、中古屋巡りの楽しみのひとつであり、特に拙ブログ「この人」シリーズでご紹介している歌手やレコードに関しては、それゆえにエネルギーを傾注してしまうもんですから、趣味の道は更なる奥地へ向かっております。

でも、後戻りする気は全くございません。

というよりも、既に戻れないというのが、本当のところなのでした (^^ゞ

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明日待たるる…

2022-03-28 19:33:34 | サイケおやじの日常

この宝船 ――

と言えないところが辛いわけですが、とにかく明日の大一番に備えて、準備に忙殺させております。

厳しさと裏表の達成感を求めておりますので、これにて本日は失礼させていただきます <(_ _)>

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ゴジラ! 60年目の咆哮!

2022-03-27 19:29:20 | Soundtrack

「ゴジラ」オリジナル・サウンドトラック / 伊福部昭 (キングレコード)

   A-1   メインタイトル
   A-2   栄光丸の沈没
   A-3   備後丸の沈没
   A-4   大戸島の不安
   A-5   大戸島の神楽
   A-6   嵐の大戸島
   A-7   大戸島のテーマ
   A-8   フリゲートマーチ I
   A-9   水槽の恐怖
   A-10 ゴジラ迎撃せよ
   A-11 ゴジラ再上陸
   A-12 ゴジラの猛威
   A-13 決死の放送
   A-14 ゴジラ東京湾へ
   B-1   メインタイトル (Reprise)
   B-2   帝都の惨状
   B-3   オキシジェン・デストロイヤー
   B-4   平和への祈り(台詞入り)
   B-5   フリゲートマーチ II
   B-6   海底下のゴジラ
   B-7   エンディング
   B-8   メインタイトル (足音と鳴き声入り)

昨夜は宝田明への追悼ということで、故人の初主演作にして永遠の傑作「ゴジラ(東宝・本多猪四郎監督)」を鑑賞したんですが、その勢いで聴きたくなったのが同映画のサントラ音源でして、急遽(?)引っ張り出したのが本日掲載のLPでした。

いゃ~~、まずは何と言っても、このジャケ写デザインが秀逸ですよねぇ~~(^^♪

しかし、これは決して封切公開当時の昭和29(1954)年に発売されたものではなく、その真相は「ゴジラ生誕60年」だった平成26(2014)年に復刻されたアナログ盤でして、つまりはデジタル時代に敢えて制作発売したという心意気はマニアばかりではなく、広く成果中のゴジラ~特撮ファンに訴えかける熱量は半端ではありませんでしたねぇ~~ (^^)

もちろん、昭和29(1954)年当時は、LP盤レコードそのものが普及していなかった現実がありますから、前述した素晴らしいジャケ写デザインにしても、映画公開前に宣材として使用されていた図版を流用した架空の復刻ビジュアルという事らしく、だからこそ「美女を片手に抱いたゴジラの姿」は作品内映像のスケール感を無視した、そのキッチュなフィーリングは色彩共々に最高じゃ~ありませんかっ!

不肖サイケおやじは店頭で、このジャケットを見た瞬間の快感が忘れようもありません (^^♪

そして肝心の内容は当然ながら、オリジナルのフィルム音源を集成したものなんですが、これ以前に発売されていた音源集、殊更CDに収められていたトラックは、そのデジタル化の段階で様々な補正が行われていたそうで、何とっ!

オリジナルのアナログ音声テープからダイレクトに音源をカッティングしたのは、このLPが最初だったという解説がありましたですよ。

う~ん、そ~ゆ~内部事情(?)と復刻意義を知ってから聴くと、なんとなく「奥行き」が感じられる音に仕上がっている様にも思えるんですが、それはそれとして、確かに以前に出回っていたイギリスでプレスされた復刻LPよりは、ずうぅ~~っと音質が良いのは確かでしょう。

レコードそのものも所謂「重量盤」という分厚さがウリになっていたのも好結果だった様です。

ということで、やっぱり往年の映画は好きですねぇ~~ (^^)

特にフィルム撮りされた映像の存在感、また、それゆえに本番一発勝負の緊張感までも焼き付けられている現実は、ナチュラルなエネルギー不変の法則ってやつでしょうか、我知らず鑑賞態度にも「のめり込み」を自覚して、ハッとさせられてしまう事は度々です (^^ゞ

なんというか、ビデオ撮りに比べて、密度が違う気がするんですよ。

さあ、これから今夜は「ゴジラの逆襲」でも…… (^^ゞ

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幻惑の夜来香

2022-03-26 18:06:25 | 歌謡曲

恋の夜来香 / アイリーン (リプリーズ / ワーナーパイオニア)

掲載したのは、ジャケ写イメージから如何にもフェロモン歌謡の決定版!?

と思われがちですが、実は収録A面曲のタイトルからも皆様ご推察のとおり、山口 淑子が満州国の映画スタア・李香蘭として歌唱し、大ヒットさせた「夜来香」をソフトロックっぽくリメイクしたものですから、決して……、そっちを期待するとハズレます (^^;

もちろん、それはサイケおやじの苦い改悛の情と申しましょうか、当然ながらジャケ写スリーブに幻惑されての中古ゲットが真相だったんですが、ここでの主役たるアイリーンは昭和46(1971)頃から、それなりにテレビ出演もしていた歌手であり、その正体は香港の映画スタアにして、翌年に来日デビューするアグネク・チャンの実姉としての存在感が、今となっては有名かもしれません。

実際、アイドルとしてブレイクしたアグネス・チャンの現場マネージャー的な役割も担っていたらしく、サイケおやじにしても、確か……、何かの賞レースの舞台に姉妹揃って登場していた場面を記憶しているんですが、皆様はいかがでございましょう。

しかし、アイリーンの歌唱力も、なかなか侮れないものがあり、派手さはありませんが、安定感と微妙な音程外しが不思議な相性を聴かせてくれるあたりは、クセになる魅力かと思います (^^)

で、この「恋の夜来香」は作曲:黎錦光というクレジットは言わずもがな、中美千絵が綴った歌詞はオリジナルの味わいを用いつつも独自の世界であり、また既に述べたとおり、竹村次郎が施したアレンジは、これが発売された昭和46(1971)年6月の洋楽流行を巧みに取り入れたソフトロック調になっていますから、アイリーンの穏やかにしてキュートな声質とポップな節回しがジャストミートの仕上がりでしょうか (^^♪

そして、だからこそ、このジャケ写イメージとの差異が激しくて、ある意味じゃ~、「騙されモード」が好ましくも全開!?

まあ……、このあたりも、レコード蒐集の面白さであり、趣味の道の紆余曲折のひとつでもあると思うばかりで、決して憤慨するなんてこたぁ~、サイケおやじにはありませんでしたよ (^^ゞ

ということで、何かと物騒な世の中ではありますが、こ~ゆ~ソフトな懐メロ歌謡は、そんな時世だからこそ必要にされるんじゃ~ないでしょうか?

前述したとおり、これのオリジナルを歌っていたのが李香蘭=山口 淑子だったという歴史的事実に鑑みても、実感される様な気がしているのでした。

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彼女独白の演歌ロック

2022-03-25 18:08:31 | 歌謡曲

袋小路三番町 / 梶芽衣子 (ポリドール)

サイケおやじは「台詞」や「語り」の入った歌が大好物ですから、そのジャンルで「女優の歌」が作られていたとなれば、ノー文句でのシビレは「お約束」ってやつでしょうか (^^ゞ

本日掲載した梶芽衣子のシングル盤A面曲「袋小路三番町」も、そ~した好例の決定版でして、とにかく作詞:阿木矅子&作曲:宇崎竜童というクレジットがありますから、基本は歌謡ロックになっているのは言わずもがなでしょう♪♪~♪

それはイントロからブラスやストリングスを存分に用いた千野秀一のアレンジに彩られ、当然ながらアクの強いロックギターも炸裂しておりますから、梶芽衣子が十八番の不貞腐れ節は全開なんですが、このミディアムアップの曲展開のサビ前に突如として彼女の独白が入るという必殺技(?)が最高にイカシているんですねぇ~~♪

もちろん、そこでは女優としての梶芽衣子が楽曲の節回し以上の「歌心」を聴かせてくれますよ (^^♪

いゃ~、歌謡ロックがド真ん中のギターとの相性も抜群も抜群!

発売されたのは昭和52(1977)年9月でしたから、時代は歌謡界にもニューミュージックの波がジワジワと押し寄せていた中にあって、こ~ゆ~演歌ロックとも言うべき楽曲だって、同時並行的に作られていたという事実は、最近海外でも人気を集めているという和製AORの諸作と共に、再評価・再発見されるべきかもしれませんねぇ~~ (^^;

ということで、「台詞」や「語り」が入った楽曲の魅力は、それこそ十人十色の好き嫌いが必ずやあると思うんですが、ひとつ虜になると、収集癖が刺激されるのは、サイケおやじの趣味性ばかりじゃ~ない……、なぁ~んて、自分に言い聞かせております (^^;

断捨離なんて、絶対にしないからねぇ~~~!

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こんなことは書きたくなかったんですが…

2022-03-24 17:46:16 | サイケおやじの日常

仰天させられたなぁ~~~、今日はっ!

これは決してサイケおやじだけの気持ちではないでしょう。

理由は言わずもがな、北朝鮮から発射され、我が国近海に落下したミサイルですよ (>_<)

あの国の指導者は、こんな暴挙から日本国内の同胞が、どんな仕打ちや扱いを受けるのか、わかっているんですかねぇ~。

そんなこたぁ~、カンケ~ネェ~、という事なんですかね……。

だとしたら、今後、ますますの混乱は必至と思うばかりです。

そして我々日本国民も、それなりの覚悟と準備は必要でしょうねぇ……。

あぁ……、哀し……。

 

 

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この人だぁ~れ part-69:聖佳代 ~ 盛り場が恋しくて…

2022-03-23 18:01:38 | 歌謡曲

東京夜景 / 聖佳代 (クラウン)

歌謡曲売れ線定番のひとつ「ご当地ソング」は、どちらかと云えば「地方」を意識した作品が多い様に思われますが、本日掲載のシングル盤A面曲「東京夜景」はタイトルどおり、そのものスバリに「東京」を歌い込んだ、これも立派な「ご当地ソング」かと思います。

それは星野哲郎の綴った歌詞に「銀座」「新橋」「渋谷」「新宿」「四谷」「赤坂」「蒲田」「大森」「中野」「阿佐ヶ谷」「麻布」「青山」といった地名が出て来るんですが、もちろん、皆様ご存じのとおり、また曲タイトルからしても、ネオン街と深く繋がっていますから、ここでの歌謡世界の主人公は、そんな中で流されつつも、懸命に生き、そして諦めを自分に言い聞かせつつ、未練と情念を煮詰めている、それなりにイイ女なんでしょうか?

臼井除州によって附されたメロディも、またミディアムテンポのアレンジを施したした小谷充の狙いも、典型的な「盛り場演歌」であり、聖佳代の歌いっぷりも、だからこその唸りやコブシ回しがジャストミートの熱唱になっていますよ♪♪~♪

当然ながら、サイケおやじにとっての聖佳代は「この人」シリーズの歌手であり、これっきりしかレコードを持っていませんが、ジャケ写ポートレートに登場している彼女の「三白眼」の眼差しが何とも思わせぶりで、気になりますねぇ~~ (^^;

ちなみに発売されたのは、昭和46(1971)年3月ということで、サウンドの作りも同時代の「クラウン」、あるいは「RCAビクター」等々と通底する味わいになっていて、これも歌謡曲王道の仕上がりかと思うばかりです。

ということで、ようやくコロナ禍も出口が微かに見えた様な雰囲気ですから、夜の盛り場も賑わいが復活していくのかもしれませんが、まだまだ油断は禁物!

その業界の皆様には申し訳ないとは思いますが、サイケおやじは、そんなこんなの「盛り場歌謡」を聴くだけにしておきます、もう、しばらくは (^^;

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緊急出張は疲れるなぁ…

2022-03-22 19:19:45 | サイケおやじの日常

ということで、本日の1枚は休載、これにて失礼させていただきます<(_ _)>

それにしても寒いですねぇ~~、今日は……。

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