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サイケおやじの生活と音楽

これも歌謡曲の中の国産洋楽

2025-01-23 18:43:02 | 歌謡曲

東京たそがれ / ザ・ピーナッツ (キングレコード)

掲載したのは昭和38(1963)年に発売されたザ・ピーナッツのシングル盤なんですが、ここに収録のA面曲「東京たそがれ」こそは、作詞:岩谷時子&作編曲:宮川泰から提供されたムード歌謡の大名曲にして、後に「ウナ・セラ・ディ東京」と改題&リメイクされる、そのオリジナルバージョンなんですねぇ~~♪

ただし、この「たそがれ東京」はザ・ピーナッツの諸作の中では、それほどのヒットには至らなかったと云われているんですが、同時期に何の因果か、イタリア人歌手のミルバが「ウナ・セラ・ディ東京 / Una Sera Di Tokio」として、なかなか 上手い日本語バージョンを制作発売し、それが洋楽扱いでヒットしてしまったもんですから、ザ・ピーナッツも負けるもんか(?)とばかりに逆カバーしたという逸話は有名なところでしょう。

もちろん、ザ・ピーナッツの「ウナ・セラ・ディ東京」も翌年、つまり昭和39(1964)年からの大ヒット&ロングセラーとなり、未鑑賞ながら、確か歌謡映画までも作られるほどでしたが、当然ながら、そのカバーバージョンも国内外で夥しく吹き込まれている事は皆様ご存じのとおりです。

で、あらためてオリジナルバージョンである「東京たそがれ」を聴いてみると、やるせない雰囲気に満ちた歌と演奏はリメイクされた「ウナ・セラ・ディ東京」よりも幾分ディープな印象という気がしておりますが、それは「東京たそがれ」のアレンジが作曲者の宮川泰であり、一方の「ウナ・セラ・ディ東京」は東海林修が編曲を担当したという事情から、その都会的センスに基づいているであろう、ある種のスッキリ感が仕上がりに影響したのでしょうか?

ちなみに前述したミルバの「ウナ・セラ・ディ東京 / Una Sera Di Tokio」は宮川泰のアレンジによるものでありながら、やはり本物の洋楽フィーリングの成せる技ということなんでしょうか、ナチュラルなセンスの良さみたいなものが滲み出ているのは、サイケおやじを含む同時代の日本人に付きまとっている西洋コンプレックスかもしれませんが、いかがなものでしょう (^^;

しかし、それはそれとして、やはり「東京たそがれ」=「ウナ・セラ・ディ東京」は、とても魅力的な歌謡曲という真実は、ひとつ!

また、ザ・ピーナッツが歌ってくれる場合には彼女達特有のコーラス&ハーモニーの妙が大きな魅力かもしれませんねぇは~~♪

そのあたりを心に留めて幾多のカバー&リメイクバージョンを聴くという楽しみもあるんじゃ~ないでしょうか (^^)

ということで、「東京たそがれ」=「ウナ・セラ・ディ東京」も国産洋楽として、忘れられない傑作でありましょう。

最近は往年のニューミュージックが海外で再発見され、ウケているという現状を鑑みれば、日本の歌謡曲も立派に海外で通用しているわけですよねぇ~~♪

その昔、「日本語のロック」云々という論争が確かにあった事を踏まえても、それは素直に喜んでいいと思っております。


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