OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ズー・ニー・ヴーのハードボイルド表裏一体

2014-04-30 15:50:31 | 歌謡曲

水夫のなげき c/w 雨あがりのサンパ / ズー・ニー・ヴー (日本コロムビア)

連日報道されている韓国の旅客船沈没事故の悲劇は、鎮魂の祈りと呆れたバカ話がゴッタ煮となって、どうにもやるせない気分です。

特に乗客を見捨てて、ほとんど真っ先に現場から逃げ出した船長以下、乗組員の無責任な行動は、もはや人間としての生き様を問われても、全く弁解の余地は皆無!

さらに罪深いのは、これで韓国の船員なんてものは、そのほとんどが同類の利己主義者と世界中に本性を見せてしまった事でしょう。

もちろん、そうであるはずは無くとも、韓国人を見る目が、前以上に卑下したものになっているのは確かだと思いますねぇ……。

そして、おそらくこれには韓国にも必ずや存在する、本物の海の男達が困惑させられている現実があるはずです。

そこで本日掲載したのは、昭和43(1968)年晩秋に発売された、スー・ニー・ヴー名義では最初のシングル盤で、特に海の男に仮託したハードボイルドな心情を歌ったA面曲「水夫のなげき」は秀逸!

ご存じのとおり、ズー・ニー・ヴーはR&Bとカレッジフォークの両刀使い的というか、かなり広範な音楽性を追求するバンドだった印象がサイケおやじには強く、それゆえに後年に出す永遠のスタンダードヒット「白いサンゴ礁」ばかりが人気を集めるのは如何なものでしょう。

むしろ両方の個性に同等の姿勢で接する事こそがズー・ニーヴーを聴く楽しみであるとすれば、とりあえず表裏で2曲を収めているアナログ盤シングルレコードにおける二律背反するが如き企画は大歓迎♪♪~♪

前述した「水夫のなげき」は作詞:山上路夫&作曲:村井邦彦という、なかなか洋楽系お洒落イメージの作風を得意とするソングライターコンビの提供ですから、かなり黒いフィーリングがイヤミ無く歌謡曲に転化されているのもムペなるかな、ほどよいコブシか効いた歌と演奏がニクイほどにキマッていますよ♪♪~♪

ところがB面「雨あがりのサンバ」になると、それが堂々のボサノバ歌謡ですからねぇ~♪ 正直に告白すれば、ズー・ニー・ヴーのやりたい事とか本音本性がどこにあるのか、ほとんど迷い道に思えたりするでしょう。

まあ、今日ではズーニー・ヴーの音源はそれなりに纏められ、グループのプロフィールも良く知られているところですから、それは後追いで楽しまれる皆様にとっては、余計なお世話のはずです。

しかし、それでもズーニー・ヴーという優れたバンドの個性が失われていないのは、こちらの「雨あがりのサンバ」もA面と同じ作家コンビが書いた名曲という真相があるからなんですよっ!?

う~ん、こういうプロ意識の高い事をやってしまう山上路夫&村井邦彦の二人組も流石だと思いますが、そうした提供作品をソツ無く、さらに説得力を強く披露するズー・ニー・ヴーの実力は侮れませんねぇ~♪

ということで、コリアン民族の人間性を云々してみたって、今更どんな意見も説得力に乏しいでしょう。

ならば実行あるのみ!

一刻も早い事態の収拾と慰霊に勤めて欲しいものです。

最後になりましたが、この「水夫のなげき」は既に述べたとおり、七つの海を渡りつつ、男の生き様を模索する男の心情に仮託した、つまりは人の道のあるべき姿、その一例を歌っているような気がします。

そして何処にでもある、裏と表の相反性を具象化しているズー・ニー・ヴーというバンドが演じてこそ、何か深みが増しているような気がするのでした。

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お洒落な歌謡ポップスで人生の深みに触れる贅沢

2014-04-29 14:47:58 | 歌謡曲

特別な望みなどないけれど / トワ・エ・モア (東芝)

世の中、春の連休ではありますが、もちろん仕事や諸々で休めない、楽しめないという皆様も大勢いらっしゃるはずです。

不肖サイケおやじも、なかなかそれに乗りきれないわけでして、せめて物欲があるから、仕事がやれるんだよなぁ~、と自分に言い聞かせている始末です。

さて、そこで本日は、思わず取り出した掲載シングル盤A面曲「特別な望みなどないけれど」をシミジミと聴く朝を迎えてしまいました。

歌っているトワ・エ・モアは説明不要、昭和44(1969)年のデビュー曲「ある日突然」のウルトラメガヒットを放って以降、歌謡フォークの中では飛び抜けたお洒落サウンドで人気を集めた男女デュオということで、山室英美子と芥川澄夫の音楽的な実力は言うまでもありません。

というよりも、歌謡フォークではなく、歌謡曲寄りのポップスデュオとして聴くのが正しいんですかねぇ~♪

それほどトワ・エ・モアが残した音源は、ソフトロックの我国への伝播に貢献したような気がしますし、この「特別な望みなどないけれど」にしても、作詞:山上路夫&作編曲:東海林修が狙っていたのは、明らかにアソシエイションとかサンド・パイパーズあたりの洋楽系がドンズバの路線だったと思うばかりですよ♪♪~♪

極言すれば、もしも歌詞が英語であれば、海外でもヒットしたに違いない!?

なにしろアコースティックギターとピアノ、そして流麗なストリングの彩りが鮮やかなメロディ展開は言わずもがな、トワ・エ・モアが持ち味の澄みきったボーカル&ハーモニーワークが心に滲み入って、一度聴いたら忘れられない世界を印象づけてくれるんですからっ!

ということで、冒頭の話に戻れば、ここで「生きる歓び 心にいつも抱いていたい」と歌われる、それがそのまんま、サイケおやじの希望する生き様というのは、贅沢ですかねぇ。

まあ、「生きる歓び」とは、なかなか分かりそうで、一番分かっていない自分自身を指すわけなんでしょうが、個人的には「好きな事を出来る時間が欲しい」というのが、本音です。

もちろん、その裏打ちとして、お金と健康が欲しいのは当然の我欲と自嘲するばかりですが、そんな時こそ、トワ・エ・モアの歌は効果絶大でしょう。

毒気が無いと言えば、それはそのとおりですけどねぇ~、それが大切に思える時こそ、貴重な人生の一瞬なのかもしれません。

う~ん、それにしても本日のプログタイトルは特に大袈裟……。

失礼致しました。

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混乱の最中にも…

2014-04-28 15:52:05 | Weblog

申し訳ございません。

例によって、PCからデータが引き出せなくなりました。

おまけに仕事では会議が紛糾!?

今、やっと暫時休憩ってなもんですが、こりゃ~、夜中まで結論が……。

本日の1枚は休載させていただきますが、連休中もよろしくお願い致します。

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昭和40年代後半からの大切:伊東ゆかり篇

2014-04-27 15:11:19 | 歌謡曲

明日をめざして c/w これからはじまる静かな朝へ / 伊東ゆかり (Denon / 日本コロムピア)

昭和40年代の伊東ゆかりは、おそらく誰よりもストレートに歌謡ポップスを演じられる女性シンガーだったかもしれません。

ですから、その頃に制作されたレコードは、何れもが良質の仕上がりになっていると思うのは実際のところ、後追いの評価でしょう。

何故ならば、リアルタイムではお洒落過ぎるというか、そのスマートな感性が必ずしもヒットに結びついていなかった現実があり、例えば昭和46(1971)年に発売された本日掲載のシングル盤も、そのひとつと認識されます。

極言すれば、歌謡曲には不可欠の下世話さが、どうにも最初っから不足気味なんですよねぇ……。

なにしろA面収録の「明日をめざして」は、ちょっぴりスパニッシュ調が入った往年のハリウッドポップスを模したような感じで、それが作編曲を担当した筒美京平の目論見ならば、橋本淳の綴った歌詞の程好い自己犠牲的な愛の世界が、尚更にせつないわけです。

しかし、だからこそ、ニューミュージックなぁ~んていう便利な言葉が無かった時代では、幾分当時の世相からは浮いてしまった感が否めません。

そして一方、B面収録の「これからはじまる静かな朝へ」が、東海林修の編曲による、十八番のカーペンターズ歌謡とでも申しましょうか、イントロのピアノから曲全体の彩りが、モロにA&M初期のサウンドになっているんですねぇ~♪

と同時に、作詞:井口愛&作曲:吉田央の企図(?)したと思しき、歌謡曲どっぷりの世界が洗練された味わいに転化されるのも、伊東ゆかりのナチュラルな洋楽的歌唱力の成せる技かと思うばかり♪♪~♪

個人的にはB面を愛でてしまう、如何にもアナログ盤の特性が活かされた1枚になっています。

ということで、伊東ゆかりの昭和40年代後半からのレコードは過小評価気味?

なぁ~んて思わざるをえないほど、中古市場での扱いも良くない感じですから、今こそ彼女の歌を聴きたい、聴こうと心に決めている皆様であれば、チャンス到来でしょう。

もちろんベスト編集盤はCDも常に出回っていますが、このレコード収録の両面2曲あたりは、あまり対象になっていないのでは?

そんなこんなを悲観しつつ、しかし伊東ゆかりの素晴らしさを、しっかりとこれからもお伝え出来れば、幸いでございます。

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何処から来たのか、由美かおる

2014-04-26 15:00:39 | 歌謡曲

ラスト・デート / 由美かおる (日本クラウン)

なんとも無国籍というか、東南アジアからの留学生みたいにも見えてしまうジャケ写のポートレイトが局地的な人気を呼んでいるらしい、これは由美かおるが昭和44(1969)年末に出したシングル盤です。

ご存じのとおり、当時の彼女は西野バレエ団に所属し、看板娘のひとりとして爆発的な人気を確立していた頃で、ダンスばかりか映画やテレビでの女優業に加えて、歌手としても既に数枚のレコードを残していましたが、何れの仕事においても、昭和元禄真っ只中のムードが色濃い企画が優先されていましたからねぇ~♪

それが今となっては、なかなか貴重な記録になった感も強いわけです。

実は告白しておくと、リアルタイムのサイケおやじは、このA面に収録された「ラスト・デート」が気に入っていたにも関わらず、乏しい小遣いでは、ど~してもレコードが買えず、ようやく後年になっての中古ゲットが真相ですから、その時に初めてマジマジと眺めたピクチャースリーヴの由美かおるには正直、衝撃を!?

しかし中身は作詞;作詞:水島哲&作曲:中川博之、そして編曲:高橋五郎による哀愁のピート歌謡なんですから、たまりません♪♪~♪

例によって、幾分白々しい節回しは、彼女の演技と同じ質感の魅力がありますし、極言すれば白痴美歌唱とは、サイケおやじの偽りの無い感想です。

ということで、世間は本日からゴールデンウィークという気分も蔓延していますが、個人的には浮かれてもいられない事情が公私ともに、びっしりなんで……。

こういう刹那のブツを愛でながら、これからの日々を過ごしていく所存です。

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原日出子は歌が上手いよ♪

2014-04-25 15:52:03 | 歌謡曲

約束 / 原日出子 (東芝)

今月から足を突っ込んだ職場がひとつ増えたので、若い者に連れられた、あっちこちっちを旅しながら、お百度を踏んでいるサイケおやじは、それでも行く先々で中古レコード屋を急襲するもんですから、周囲からの冷たい視線を感じる事も度々……。

しかし、長らく欲しかったブツに邂逅する喜びは何物にも勝るわけですよ♪♪~♪

本日掲載のシングル盤にしても、珍しいとか、そういうアイテムでは無いと思いますが結局、リアルタイムで買っていなかった事が今日までのシャクのタネという苦界でありましたからっ!

歌っている原日出子は説明不要、昭和52(1977)年頃の正式デビューから映画演劇、そしてテレビドラマ等々で、今や無くてはならない存在の女優として活躍中なんですが、当然ながら昭和の芸能界では、ブレイクすれば歌の仕事も必然として、これは昭和56(1981)年秋に発売された、おそらくは最初の1枚と思われますが、とにかく彼女は歌が上手いですよ♪♪~♪

そして肝心の楽曲が作詞:松本隆&作編曲:筒美京平という、まさに当時トップのヒットメーカーコンビが会心の出来かと、リスナーはすっかり思い込んでも、決してハズレとは言えないでしょう。

とにかく弾むメロディラインと軽いビートを活かしたアレンジは、当時のポップス系洋楽ヒットあたりと比べてもダントツの親しみ易さが顕著であり、しかもソツがありません。

さらに松本隆の綴った歌詞が、何かテレビドラマのワンシーンを積み重ねたようなシナリオ性感度に溢れているのですから、原日出子の歌唱も緊張と緩和のバランズが実に秀逸で、それも彼女の上手さゆえと思います。

それと特筆しておきたいのは、これは決してニューミュージックなぁ~んていうファジーなジャンルではなく、完全に歌謡曲保守本流に属している事です。

ところが、ここまで素敵な仕上がりながら、決して売れたとか、ヒットしたとは言えず、きっちり聴いていたサイケおやじにしても、リアルタイムでレコードを買わなかったのは、何かが足りないというよりも、他に欲しい&聴きたいものがどっさりあったわけでして、それなのにこんな文章を書いているなんて、いやはやなんとも、お恥ずかしい自己矛盾……。

ですから、いざっ、中古でゲットしなければならなくなった現実は厳しく、ようやく今回、巡り合えたのは僥倖でありましょう。

実はサンプル盤ではありますが、それもまた貴重な逸品として、納得して満足している次第です。

ということで、こんなに歌が上手い原日出子が、何故かレコードは知る限り、シングル盤が2枚っきりで、アルバムやカセット企画が出たという話も聞いたことがないのは残念無念です。

そりゃ~、確かに女優業が好調で、しかも時代が「スタアの歌」を求めない方向に進んだ頃とあっては、諦めが肝心なんでしょうかねぇ~~。

しかし出来得ることならば、もう一度、歌を聞かせて欲しい女優さんのひとりが、原日出子なのでした。

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もう一度、しのづかまゆみ

2014-04-24 15:15:27 | 歌謡曲

曇り空 c/w 純情記  / しのづかまゆみ (日本ビクター)

歌が上手いのに、全く現役時代の正統派歌手としては売れなかったのが、しのづかまゆみ!?

失礼は重々承知で、そう言いたくなってしまうのが彼女の存在証明とだとすれば、贔屓の引き倒しかもしれませんが、でもねぇ……。

そこで掲載したのは昭和49(1974)年秋に発売された、おそらくはデビューから2作目のシングル盤だと思いますが、ここには素晴らしい歌謡曲保守本流の名品が両面に入っているんですよっ!

とにかくA面の「曇り空」からして、作詞:阿久悠&作曲:中村泰士が狙ったのは、グッと演歌に近づいたアイドルポップスと歌謡フォークの見事な融合でしょうか、極言すれば八代亜紀や小林幸子あたりが歌ったとしても大正解であり、また一方では歌謡フォークの女性シンガーが演じたとしても、違和感は無いはずです。

しかし、しのづかまゆみの歌唱表現の素晴らしさは、やはり圧倒的としか言えないほどの仕上がりで、あかのたちおのパーカッションやピアノ、そしてアコースティックギターが目立つアレンジは、そのジャンルを意識してのものかもしれません。

中間部のサビで一瞬、デル・シャノンの某曲を想起させられるメロディ展開は、もちろん中村泰士が十八番のオールディズポップス趣味として、憎めませんよ♪♪~♪

ですから、B面の「純情記」が同じ制作トリオによる軽快なポップス演歌になっているのもムペなるかな、もしもカラオケがあるのならば、歌好きのホステスさんが聞かせてくれそうな、ちょっぴり「やるせない」ムードが良い感じ♪♪~♪

もちろん、しのづかまゆみの上手すぎる節回しやコブシの妙技が堪能出来るという、これこそが隠れ人気曲なんでしょうねぇ~~♪

ということで、販売実績からすれば完全なる空振り盤ではありますが、歌謡曲好きや後追いマニアであれば、絶対に好きだと思います、ここで歌っている彼女がねぇ~~♪

ご存じのとおり、表舞台から姿を消して久しいのは残念なかぎりで、もしも現在歌ってくれるのであれば、新曲として、この感じの歌謡フォーク系演歌をやって欲しいものです。

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春のサンバで唯我独尊

2014-04-23 15:25:32 | 歌謡曲

スプリング・サンバ / 大場久美子 (東芝)

何を今更ではありますが、キュートで愛くるしいティーンアイドルは必ずしも歌唱力が求められないとは思いつつ、昭和50年代に爆発的な人気のあった大場久美子が出していたレコードは、底抜けに強烈でありましたですねぇ~~~。

もう、音痴とか、そういう一般的なレベルではなく、リズム感そのもののハズレっぷりが激ヤバでしたし、それでいてバックの演奏がスカッとキマッた仕上がりばっかりだったんですから、そんなこんなのお手上げ状態が逆説的な魅力狙いだったんでしょうか……?

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「スプリング・サンバ」は昭和54(1979)年春に発売された、おそらくは大場久美子の最大のヒット曲だろうと思いますが、作詞:小林和子&作曲:和泉常寛、そして編曲:萩田光雄の仕事がどうあろうと、こんな素敵な爽やかソングを破天荒に演じてしまう彼女の度胸は「クソ」が付くんじゃ~ないですかねぇ~~~~。

しかもテレビで見た「スプリング・サンバ」を演じる大場久美子は、これ以上無いほどに可愛らしくて、丸っきりどこかへ飛んでいきそうなメロディ解釈の歌いっぷりが圧巻だったという記憶が今も鮮明!?!

あぁ、これで良いのかっ!?

と、思わず自問自答したくなるのは、サイケおやじだけだったのでせうか?

ご存じのとおり、大場久美子は最初、CMやビジュアルの世界で注目を集め、そのまんま歌手デビューしたような感じですが、中でも二代目「コメットさん」を演じたテレビドラマで爆発的な人気を獲得したのが昭和52(1977)年頃で、しかも現在で言うところのグラビアアイドルとしても、水着姿がロリファンをも虜にしていたというのですから、罪深い話です。

だって、いくら当時でも、このレベルの歌をレコードで商品化し、公衆の面前で披露していたら、真っ当にやって売れないミュージシャンや歌手は浮かばれないでしょう。

ところが、それでもサイケおやじは、大場久美子を許せるのです。

何故ならば、これまで述べてきた事を堂々とやれる彼女の存在感は、簡単に真似出来るものではなく、生まれつきの可愛いルックス共々、それは授かった資質を立派に活かした大場久美子の力量と思います。

ということで、どうにも春真っ盛りになると、この[スプリング・サンバ」を唯我独尊で演じる大場久美子が愛おしくなるんですよ♪♪~♪

それもサイケおやじの変態性のひとつと、自嘲している次第です。

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歌謡ボサノバの季節には、これっ♪

2014-04-22 15:08:43 | 歌謡曲

髪がゆれている / 久美かおり (日本コロムビア)

GS全盛期、タイガースの主演映画で沢田研二=ジュリーの相手役を演じたことにより、今日でも嫉妬と羨望の対象になっているのが、久美かおりでしょう。

もちろん、それは彼女に対する一方的で、視野の狭い扱いであることも、間違いではありません。

しかしイヤミの無い独得のジャズっほいフィーリングを滲ませる歌唱力、爽やかで可憐なルックス、さらには恵まれた芸能センスと業界の期待度も高かった好環境の中にありながら、本当に短かったメジャーでの活動期間を思えば、実に勿体無いと思うばかりですからねぇ……。

掲載したシングル盤は昭和44(1969)年夏に発売された、公式にラストのレコードなんですが、とにかく「髪がゆれている」は歌謡ボサノバの傑作として、多くのリスナーをシビれさせ続けている名曲名唱になっています。

ちなみにジャケ写にもクレジットされているとおり、件の映画「ハーイ! ロンドン(東宝)」の挿入歌でもあり、それは作詞:山上路夫&作編曲:村井邦彦という、お馴染みのハイブラウなソングライターコンビによって書かれのですから、洋楽ソフトロックっぽい仕上がりが滲んでいる事は、あらためて述べるまでもないでしょう。

特に涼しいピアノがリードする演奏パートのお洒落フィーリングと意図的に棒読みしたような、これぞっ! ボサノバの典型のような歌い方を聞かせる久美かおり♪♪~♪

当然ながら劇中で使われたバージョンとは異なるわけですが、要所でデュエットする男性ボーカルは村井邦彦と言われています。

また、後に纏められた復刻CDには、久美かおり本人による二重唱の未発表バージョンが入っているので、嬉しくも要注意ですよ。

ということで、既に述べたとおり、このシングル盤を出した頃には引退を表意していた彼女の、これは素敵な置き土産♪♪~♪

ボサノバ歌謡の人気投票をやってみれば、必ずや上位にランクされであろう、秀作と思いますので、これからの季節には心の拠り所として活用するのも悪くありません。

もちろんサイケおやじは毎年、助けられているのでした。

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木の実ナナのジェンカだよぉ~♪

2014-04-21 15:25:58 | 歌謡曲

すてきなジェンカ / 木の実ナナ (キングレコード)

長かった先週からの出張も、どうにか終りに近づき、本日は帰路の途中という浮かれ気分の中、例によって訪問各地の中古屋を急襲し、ゲットした獲物のひとつが掲載のシングル盤です。

そんなわけで画像はケイタイ用バッタの機器でスキャンしたので、ちょいと不鮮明かもしれませんが、中身もスリープも発売された昭和40(1965)年からの時間経過を鑑みて、なかなか良好だったのはラッキ~~♪

と、思わず見せびらかしモードに入って、申し訳ございません。

しかし、それでもこれはサイケおやじが長年の探索対象のひとつだったという事情に免じて、以下の拙文をよろしくお願い致します。

さて、まず歌っている木の実ナナは当時、洋楽カパーポップスを得意演目にしていたところから、この「すてきなジェンカ」も、そのとおりの日本語歌詞を附した軽快なビート歌謡に仕上がっています。

もちろん「ジェンカ」とは、フィンランド民謡を基にしたダンス音楽として、我国では坂本九や青山ミチがヒットさせた「レットキス」が超有名かと思いますし、実際、学校のフォークダンスでは定番曲として、昭和40年代を象徴する音楽だったかもしれませんが、この木の実ナナの「素敵なジェンカ」は、それとはちがう、原曲名を「Jaakon jenkka」として、1964年にヤーッコ・サロン・オーケストラが流行らせたものをネタ元にしています。

それは基本的にジェンカ特有の弾んだリズムパターンとちょっぴり哀愁のメロディラインを用いての作曲はヤーッコ・サロ、そして木の実ナナのバージョンでは作詞:七野洋&編曲:大沢保郎という制作陣が、如何にも楽しさ優先の仕上がりを狙ったのでしょう。

木の実ナナも、ドライ&ウェットなボーカルスタイルを全開させた快唱を披露しています♪♪~♪

節回しに上手く入れる微妙なコブシの匙加減も良い感じ♪♪~♪

なによりも軽いタッチのグルーヴ、というよりも、ノリが素晴らしいんですよねぇ~~♪

ということで、当時のボーイッシュイメージも眩しい木の実ナナは、リズムというよりはピートに対する感性が飛び抜けていたように思います。

しかし、それゆえに歌謡曲保守本流の「粘っこさ」、言い換えれば下世話さが不足していたような感じもありましたから、この時代には特段の大ヒットも出せなかったんですが、それでも残された音源の数々は相当に魅力的です。

そうした初期のレコードから代表曲を集めた復刻編集CDが発売されているのは喜ばしいかぎり!

機会があれば、皆様も、昭和40年代の木の実ナナをお楽しみ下さいませ。

かなり浮かれますよ♪♪~♪

それが高度成長期のひとつの様相を表わしていたとすれば、なんとなく煮詰まっている現在の世相にこそ、必要な歌と思うばかりです。

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