OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夏男だぜっ! 松崎しげる!

2013-07-31 15:39:01 | 歌謡曲

セーリング・ラブ / 松崎しげる (インビテーション / ビクター)

真夏の歌謡曲は決して女性アイドルだけのものじゃ~なくて、昔っから例えば橋幸夫、加山雄三、山下達郎等々、とにかく素敵なレコードがどっさり発売されてきました。

しかし、そういう季節商品は、それゆえに本人達の代表作には成り得ていないのも、深刻な事実かもしれません。

というのも、例えば本日掲載のシングル盤A面曲「セーリング・ラブ」は昭和54(1979)年に出た、これが歌っている松崎しげるの個性が存分に発揮された快楽のサマーソングでありながら、近年の夏場には全く顧みられないんですから、ちょっと気分はロンリーで、これを書いているというわけです。

ご存じのとおり、松崎しげるは我国屈指の実力派シンガーとして、昭和45(1970)年頃から幅広いジャンルの歌を聞かせ続けてきましたが、近年は特にテレビ出演時になると、代名詞ともなっている「愛のメモリー」ばっかりなんですよねぇ……。

もちろん十八番の歌い上げるスタイルは、そこで最高に発揮される事は分かっているんですが、もうひとつ忘れてならないのは、軽いフィーリングで歌い飛ばすようなソフトロックのグルーヴとでも申しましょうか、例えば初期のヒット曲「黄色い麦わら帽子」を聞かせて欲しいと思っているファンも多いはずです。

さて、そこでこの「セーリング・ラブ」は、如何にも当時の洋楽では流行最先端だったラテンフュージョンを大きく取り入れた快作で、具体的にはバリー・マニロウが前年からロングセラーにしていた大ヒット曲「Copacabana」を強く意識したものでしょう。

つまりド頭からノリまくった陽気なグルーヴが絶対の命であり、しかも鬱陶しさをリスナーに感じさせない歌唱力が求められるのですから、これを実力派の松崎しげる以外に誰が演じられるの!?

お叱りを覚悟で言わせていただければ、もしも夏男の括りで山下達郎が歌ったとすれば、妙にコブシが効いた仕上がりになっちまう気がしますし、西城秀樹じゃ~、汗ダラダラですからねぇ~~。

やっぱりここは松崎しげるのディナーショウ感覚というか、良い意味でのフロア人気が正解だと思うばかりです。

そして作詞:荒木とよひさ&作曲:馬飼野康二のヒットメーカーコンビが狙ったラテン歌謡の進化形を尚更にコンテンポラリーにしているのが、前田憲男、斉藤ノブ、植田芳暁、小笠原寛という4人連名のアレンジャー諸氏!

終始浮かれた調子のピアノとパーカッションが松崎しげるのボーカルと絶妙の対立構図を描き出せば、その熱気と涼風の心地良さには自然に腰が浮いてしまうはずですし、思わず一緒に歌いたくなるキメのフレーズも良い感じ♪♪~♪

あぁ~、これも昭和の夏だったんですよねぇ~~♪

ということで、なんとも行き詰ったムードから脱出する気配さえ、なかなか感じられない昨今の夏にこそ、松崎しげるには「セーリング・ラブ」を歌っていただきたいものです。

最後になりましたが、松崎しげるは左利きのギターも相当上手くて、昔はテレビでも時々やっていましたが、あのチューニングはど~しているんですかねぇ~~? 弦を上下逆さまに張り替えているとは見えなかったので、おそらくレギューで押さえ方を独自に作っていたんでしょうか?

それも最近、気になっているので、映像でしっかり確認したいなぁ~。

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西崎みどりの夏パイン

2013-07-30 15:04:16 | 歌謡曲

恋のパイナップルサマー / 西崎みどり (ミノルフォン)

所謂アイドル全盛期は、おそらく昭和50年代だったでしょう。

それは「スター誕生!」等々のテレビオーディション番組が各局で放送されていた事でも明らかですが、特に女性歌手の場合は演歌や正統派歌謡曲を得意にしていても、レコードデビューは歌謡ポップスという例が少なくありません。

長山洋子は、その典型的なアイドルでありましたが、そうしたブームの中にあっては、既にデビューして、それなりの人気や注目を集めていたキャリア組であっても、アイドル路線のレコードを出す事が強く求められていた時期でもありました。

本日の主役たる西崎みどりにしても、幼少の頃から日舞の世界で活躍し、また美少女モデルとしても有名な存在であり、7歳にしてレコードデビュー!

田端義夫とのデュエット(!)曲「ねんねん舟唄」は言わずもがな、昭和49(1974)年には正統派歌謡曲「旅愁」のメガヒットを出していながら、アイドル路線も並行して求められたのですから、ある意味では良い時代でした。

掲載したシングル盤は、それが存分に楽しめる昭和52(1977)年の人気作で、とにかくA面の「恋のパイナップルサマー」が、そのものズバリ!

ほとんど何も考えていない、ノーテンキな夏のアイドルポップスがど真ん中のストライクですよ♪♪~♪

もう、ウッキウキの気分が追い撃ちのイントロからアップテンポの溌剌感は全開で、しかも実に上手い西崎みどりの歌いっぷりが堂々としているあたりは、流石に芸能界を生き抜いて来た証でしょう。

特にイヤミの無さが、妙に玄人っぽいフィーリングなのも侮れません。

ちなみに喜多条忠の作詞は、些かありきたりかもしれませんが、都倉俊一の作編曲の潔さは、これまた最高の極みだと思いますねぇ~♪

ということで、夏のアイドル歌謡ポップスは、こうあるべし!

みたいな好例が西崎みどりの「恋のパイナップルサマー」で、それはジャケ写共々、後世に語り継がれる名作ではないかもしれませんが、失礼ながら、こういう類型的なレコードほど、ファンやマニアには好まれるんじゃないでしょうかねぇ~~♪

実際、リアルタイムよりは、今になってこれが大好きなサイケおやじであります。

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ベンチャーズ歌謡のボーカルは至難

2013-07-29 15:37:53 | 歌謡曲

北国の青い空 / 奥村チヨ (東芝)

今では耳に馴染んだ所謂ベンチャーズ歌謡も、実は歌手にとっては物凄く難しいメロディ展開らしく、広い音域と絶妙の節回しを支えるリズム感が要求されると言われています。

確かに、それはカラオケで歌ってみれば即、納得の現実でしょうし、本来のギターインストバージョンをコピーしてみても、最初にボーカルバージョンを企画した制作者側の腐心は並大抵ではなかったと推察されますが、例えば掲載のシングル盤A面曲「北国の青い空」は、シャレにならないほど!?

ご存じのとおり、これは山内賢と和泉雅子がデュエットで大ヒットさせた「二人の銀座=原曲:Ginza Lights」に続く第二弾企画なんですが、そもそも件の「Ginza Lights」が昭和40(1965)年の来日コンサートで大歓迎されたベンチャーズが、自分達の意思で作曲し、オリジナルアルバム「ゴー・ウイズ・ザ・ベンチャーズ」に入れて、翌年発表した日本印象記(?)であった経緯を鑑みれば、和製アメリカンポップスにしたくなるも卓越したプロデュース感覚だったと思います。

そしてあえてデュエットにしたのも、オリジナルのインストバージョンが広い音域で書かれ、演奏されているからじゃ~ないでしょうか?

さて、そこで「北国の青い空」の原曲は「Hokkaido Skies」として、日本独自の企画アルバム「ポップス・イン・ジャパン」に収録され、昭和42(1967)年6月に世に出た哀愁のメロディなんですが、橋本淳が作詞した奥村チヨのボーカルバージョンが早くも同年夏頃からヒットしていた事実は、もしかしたら最初から「歌謡曲」を意識して制作された証という推察も可能です。

ちなみに同時期のベンチャーズは本国アメリカでは「スーパー・サイケデリックス」という、まさにそれもんばっかり演奏したアルバムを出していたほど、流行最先端に拘っていたんですが、些か人気は下降気味……。

それは我国でも同様でありましたが、しかし奥村チヨが「北国の青い空」を爆発的にヒットさせ、ベンチャーズ本隊も前述の「ポップス・イン・ジャパン」を出したことで、人気は継続されたように感じています。

そして奥村チヨは歌が上手いっ!

サイケおやじは、それが以前からの持論なんですが、彼女は決してフェロモンだけの歌手ではありませんよねぇ~~♪

決して「北国の青い空」ばかりで無く、残された音源全ておいて、その歌の上手さは絶対的であり、また「北国の青い空」を皆様がカラオケ等々で歌ってみれば、とてもとても、その領域に近づくことさえ不可能!?!?

ということで、実は「北国の青い空」も、入れてもらっているおやじバンドでやりたい意向なんですが、流石に一座のスタアであるボーカリストの熟女さんにしても、弱気になっているほどです。

う~ん、ベンチャーズ歌謡は奥が深いです。

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日曜日のディスコ歌謡

2013-07-28 15:12:07 | 歌謡曲

日曜日はストレンジャー / 石野真子 (日本ビクター)

ディスコ歌謡を考察すれば、決して無視する事は出来ないのが、本日掲載のシングル盤A面曲「日曜日はストレンジャー」であり、同時に筒美京平という偉大な作編曲家の深淵な発想力を強く認識させられるのが、サイケおやじの立場です。

と、例によって大袈裟な書き出しになってしまうのも、それだけこのシングル曲が好きでたまらず、聴く度に素直に感服させられるからなんですよ♪♪~♪

ご存じのとおり、まずはイントロのフレーズが、1960年代のモータウンサウンドを代表していた黒人ボーカルグループのフォートップスが放ったメガヒット「It's The Same Old Song」からの臆面もない借用である事は言わずもがなでしょう。

しかし、ここからはあくまでもサイケおやじの独善的な解釈になるんですが、石野真子が「日曜日はストレンジャー」を大ヒットさせていたリアルタイムの昭和54(1979)年新春という時期を鑑みれば、そのサウンド作りも勘案し、おそらくはアメリカのKC&サンシャイン・バンドが半年ほど前にヒットさせていた同曲リメイクバージョンを参考にしていたんじゃ~ないでしょうか?

もちろん件のKC&サンシャイン・バンドが、当時はマイアミソウルなぁ~んて呼ばれていた、ライトタッチのディスコグルーヴをウリにして人気を集めていた、その魅力を我国のアイドル歌謡ポップスに転用する狙いは大成功!

忽ちにして石野真子のアイドル歌手時代を象徴する大ヒットになったわけですが、筒美京平の目論見は更に深いようで、ジェフ・リンが主導するようになっていた当時のエレクトリック・ライト・オーケストラ=ELOがヒットさせていた一連のディスコ風疑似ビートルズ系ポップスに対するアンチテーゼであった!?

と、サイケおやじは思わず暴言を!

それでも「日曜日はストレンジャー」を決定的にしているスピード感、ストリングスやキーボードの彩り、メロディ展開のスマートさは、ジェフ・リンへの強烈なイヤミとも受け取れますし、実際にサビの「悪魔にぃ~なりたぃ~♪」のところでキメになっているギターやオーケストラパートは、モロなんですよねぇ~~♪

いや~~、何度聴いてもウキウキワクワクさせられる名曲であり、アイドル王道のボーカルに徹した石野真子にしても、名唱の決定版と思うばかり♪♪~♪

ということで、実は入れてもらっているおやじバンドに特参の現役JKボーカリストが、この「日曜日はストレンジャー」を非常に気に入っていて、どうやらカラオケで仕入れて来たらしいんですが、なんとか石野真子バージョンと同じアレンジで歌いたいっ!

そういう強い希望にサイケおやじは苦しめられているんですよ……。

それは前述したサビのキメ、「悪魔にぃ~なりたぃ~♪」のところのギターフレーズが、困難極まりないんです。相方のギタリスト氏とも話し合っているんですが、二人とも、「こりゃ~、トーシロには、無理だよなぁ……」というのが結論であり、また楽曲全体を貫くリズム隊の跳ねたスピード感も、これまた難関でしょう。

逆に言えば、当時の筒美京平サウンドをスタジオで実現させていたセッションミュージシャンが如何に凄腕だったか!?

それさえも至極自然に耳へ入ってしまう、それも素晴らしいと思います。

また、最後になりましたが、阿久悠の綴った歌詞の意外なエグミも侮れないんじゃ~ないでしょうか。

うむ、これが演奏出来るようになりたいなぁ~~~。

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流石のあき竹城

2013-07-27 16:47:39 | 歌謡曲

年上かもめ / あき竹城 (ミノルフォン)

現在ではバラエティ番組で半ボケをやりまくっている山形弁のおばちゃんというあき竹城も、昭和40年代後半には日劇ミュージックホールのスタアとして人気を集め、同時に映画やテレビに夥しく出演しては、爆裂ボディで踊りまくり、しかも個性的な演技やユーモアのセンスが最高でしたから、その単なる脱ぎ要員ではない存在感は、サイケおやじと同世代の皆様であれば、決して強い印象を消してしまえるものではないはずです。

実際、個人的にはテレビの深夜番組で、バタフライとかツンパと呼ばれたデルタゾーンを隠すだけの衣装でエロいダンスを披露し、豊満な肉体でゲストの有名人をタジタジにする彼女の言動は最高に面白く、セクシーでありました。

もちろん出し惜しみをしない姿勢はプロの仕事魂でしょうが、なんでも脱げばOK? なぁ~んていう安易なものではなかったはずで、だからこそ、現在のバラエティ番組におけるユニークさがウケているにちがいありません。

さて、そこで本日掲載のシングル盤は昭和52(1977)年、あき竹城がバリバリの現役ダンサー時代に発売された、これまた痛快な1枚♪♪~♪

なにしろジャケ写からしてフェロモン噴出のグラマーな肢体が拝める逸品で、しかも究極の着エロじゃ~ないですかねぇ~、これはっ!

そして歌の中身が既に皆様、タイトルからご推察のとおり、ちょいと年増の風俗嬢かキャバレーホステスが、若い男のストレスを心身共に癒すという、下世話な風情が人情味豊かに歌われているわけですが、そのキモは当然ながら、あき竹城のナチュラルな山形弁になっているんですねぇ~~。

特にイントロや間奏での哀感滲む語りは絶妙ですし、不条理を吐露する本音もあり、さらに如何にもの母性本能と郷愁が素晴らしいですよ♪♪~♪

ちなみに作詞作曲が笑福亭鶴光の「うぐいすだにミュージックホール」等々、庶民娯楽の傑作を書いている山本正之と知れれば、全く迷いのない仕上がりは充分に納得されるはずと思います。

ということで、実はこのブツ、某ネットオークションで先頃ゲットしたものでして、それが本日昼前にサイケおやじの手元に届きましたので、緊急の掲載にさせていただきました。

機会があれば、ぜひともお楽しみいただきたい隠れた名曲名唱と思います。

そしてなによりもジャケ写の竹城姐さんのエロバディ、そのフェロモン過多の佇まいにイヤミが感じられないのも特筆されるべきでしょう。

流石っ!

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これが一番好きな茶木みやこ

2013-07-26 14:56:41 | Singer Song Writer

愛のデシラード / 茶木みやこ (テイチク)

茶木みやこは昭和46(1971)年にデビューした女子大生フォークデュオのピンク・ピクルス、あるいは「まぼろしの人」等々、古谷一行主演によるテレビ版金田一耕助シリーズの主題歌を担当した事で、今も決して忘れられてはいないでしょう。

実際、現在でも元気に歌い続けているのは、ご存じのとおりです。

しかしサイケおやじにとって、リアルタイムのピンク・ピクルスは、それほど気になる存在ではなく、ミニスカ姿でギターを弾きながらテレビで歌っていた姿を朧気に覚えているぐらいなんですが、高校の時の学内同好会フォーク組の女子は、それでも熱心にコピーしていましたから、その人気や影響力は相当なものだったと思います。

ところがピンク・ピクルス解散後、茶木みやこがシンガーソングライターとしてソロ活動を初めてからは、これがなかなか素敵な名曲名唱が多く、本日掲載のシングル盤A面曲「愛のデシラード」には、ラジオから流れてきた瞬間、おっ! と軽くシビれさせられましたですねぇ~~♪

なにしろイントロからグルーヴィーなビートが絶妙に仕込まれ、下心が感じられないドライヴ感のあるベースや気持良いエレピ、そしてギターの使い方等々が実に爽やかなソフトロックになっているんですよ♪♪~♪

もちろん茶木みやこ持前の温かい声質による歌い回しが、極めて歌謡曲っぽいあたりに制作陣の狙いがあるのかもしれません。

それほどこの「愛のデシラード」は素敵に仕上がっているんですが、茶木みやこをシンガーソングライターと述べておきながら、楽曲クレジットが作詞:今江真三郎、作曲:杉田二郎、そして編曲:青木望になっているところは、なかなか心中穏やかではありません。

というのも、彼女の作曲能力は後に大きく開花したところもありますが、同時期にレコーディングされていた音源を聴いてみると、加藤和彦や穂口雄右といった職業作家に負けないメロディを多数書いているのですから、もう少しの自由があっても良かったのでは?

そりゃ~確かに、初期の茶木みやこのヒット曲はピンク・ピクルス時代の「僕にさわらせておくれ」や「天使が恋をおぼえたら」、あるいはソロ活動スタート時の代表的名曲「泪橋」等々が全て他人の作った歌であったという現実は否定出来ないでしょう。

しかし彼女が独立してプロの歌手を継続したのは、ピンク・ピクルスの誰もが知っているヒット曲「一人の道」の強い印象を残すメロディが書けた、その高い評価があっての事と言われています。

結果的に茶木みやこは昭和48(1973)年にこのシングルを出した後、翌年にレコード会社を移籍してからが本領発揮というのが、定説になるのでしょうか?

ちなみにシンガーソングライターの偉人たるジェームス・テイラーも、大ヒットシングル曲は何故か他人が書いた歌ばかりという現実もありますからねぇ~。

なんとなく上手く書けませんが、とにかく茶木みやこの歌う「愛のデシラード」は好きなんですよ、とても!

ただし例によって中古で入手したブツですから、盤質が悪く、部分的なソリもあったりして、針圧を強くしないと……。

う~ん、CDが欲しいなぁ~、と思っても、CD化もされていないみたいなんですから、茶木みやこもアンソロジー企画が望まれるひとりでしょう。

機会があれば、ぜひともお楽しみいただきたい隠れた名曲と断言して、今日は後悔致しません。

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楽しい歌なら、いいじゃ~ない♪

2013-07-25 14:56:45 | 歌謡曲

キリスト・神様・仏様 / 大田美喜 (ミノルフォン)

歌の世界にはシリアスなジャンルはもちろんの事、音楽の本質のひとつである楽しさ優先の楽曲、殊更面白い歌もどっさりありますよねぇ~~♪

それらは冗談音楽、コミックソング、そしてアングラソング等々、様々な呼ばれ方をしてきましたが、お笑い芸人が演じているものばかりではなく、ちゃ~んとした実力派歌手のそうしたレコードが堂々と作られていたのも、昭和芸能界の素敵なところでした。

本日掲載のシングル盤A面曲「キリスト・神様・仏様」は、まさにタイトルどおり、神頼み懺悔の恋愛歌なんですが、青木一大の綴った歌詞にはアバズレ女の前向きな希望がありますから、さいとう徹の作曲&高橋五郎の編曲が明るいアメリカンポップス調の昭和歌謡的変奏になっているのは高得点♪♪~♪

そしてドゥワップ調の男性コーラスも憎めません♪♪~♪

さらに何よりも素晴らしいのは大田美喜の気合の入った(?)歌いっぷりで、フェロモンの強い滲みと蓮っ葉な表現は、ユーモラスなフィーリングの兼ね合いも最高レベルと思います。

いゃ~、大田美喜は本当に歌が上手いですねぇ~~~♪

と感心するのもムペなるかな、彼女は後に演歌スタアとしてブレイクする北見恭子、その人なんですよっ!

これはその下積み時代の昭和46(1971)年に発売された隠れ名盤で、リアルタイムのラジオからは相当に流れていましたし、深夜放送ではそれなりのヒットになっていたと記憶しています。

また、今となっては感銘を受けてしまうほどキマッたヘアメイク、つけまつ毛の強烈な存在感は、たまらないでしょう。

ということで、これも昭和の原風景とでも申しましょうか、楽しい歌があってこその幸せは大切にしたいものです。

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あべ静江の幸せ

2013-07-24 15:02:21 | 歌謡曲

いたずら書き c/w Too Happy / あべ静江 (キャニオン)

服装に着こなしのセンスが求められるように、歌にもボーカリストの資質や個性の自覚と見極めが必要な事は言うまでもないと思います。

例えば本日の主役たる美人歌手のあべ静江は、圧倒的に歌謡フォークや都会派の歌謡曲が似合う存在であり、誰も彼女にコテコテの悲恋演歌は求めないでしょう。

まあ、そういう気持はサイケおやじだけかもしれませんが、昭和51(1976)年に発売された掲載のシングル盤は、まさに求められていた彼女の魅力がぎっしり♪♪~♪

それはA面に収録された「いたずら書き」が、ご存じチューリップの財津和夫が作詞&作編曲の全てを担当したクレジットにあるとおり、爽やかにして一抹の哀しさが抑えようもなく滲む歌謡フォークなんですから、たまりません。

アコースティックな楽器の使い方や終盤のコーラスの重ね方が如何にもという臭味も確かにありますが、しかし、そこにはあべ静江ならではのフェロモン過多な雰囲気が根底にありますから、地味に歌うほど、逆説的に浮かび上がって来る濃厚な味わいが実に良いわけですよ♪♪~♪

また、B面の「Too Happy」が、これまた素晴らしい都会派メロウ&ブルージーソングの決定版という仕上がりで、作詞:野走英美&作曲:長谷川きよしのクレジットがある以上、つまりは長谷川きよしのオリジナルバージョンも存在しているほどの名曲とはいえ、乾裕樹のアレンジが同時期のフィービ・スノウみたいなお洒落感覚で、イントロからの忍び泣きギターはオカズのフレーズも最高ですし、エレピやパーカッションも良い感じ♪♪~♪

実は告白すれば、サイケおやじは現在入れてもらっているバンドでこれをやりたくて、密かにギターをコピーしているんですが、本当に最高に良いですよぉ~~♪

冗談抜きで、聴くほどに自分で泣いてしまうという醜態を誰かに分かって欲しいのが本音です。

ということで、やっぱりあべ静江は大人の歌を聞かせてくれる、素敵なボーカリストであります。

もちろん一緒にコーヒーショップに行ったり、書いてくれた水色の手紙を読むのも幸せですが、このシングル盤両面に収められた、日常生活の中のちょっとせつない機微を滲ませてくれる彼女も大好き♪♪~♪

こういう愛の告白を、あべ静江に直接言える日が、ど~か来ますように。

うむ、ジャケ写みたい、どっかの高原に避暑に行くってのも、彼女らしくて素敵ですねぇ~♪

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キューピットの素晴らしき着エロ歌謡♪

2013-07-23 14:50:39 | 歌謡曲

Love Beat 3-3-7 c/w 追いかけて… / キューピット (ユニオン / テイチク)

先日書きましたキャッツ・アイの突然の消滅から、所属事務所が急遽穴埋めデビューさせたのが、本日ご紹介のキューピットと名乗る双子アイドルデュオで、もちろんキャッツ・アイのセクシー優先主義を継承している事は、掲載のジャケ写からも、皆様ご推察のとおりです。

それが昭和53(1978)年秋頃の事件(?)だったんですが、それにしてもキューピットのエミ=泉山恵美子とユミ=泉山由美子の姉妹は素晴らしい逸材でしたよねぇ~~♪

なにしろ抜群に男好きのするルックス&スタイルに加えて、高身長を活かしたアクションではリズム感の良さも発揮していましたし、双子ならではのユニゾンボーカルの冴えは言うまでもありません。

もしかしたらキャッツ・アイの騒動が無くても、デビューの準備はそれなりに行われていたのでしょうか。

全く、そう思わざるをえないほど、キューピットの輝きは強烈でした。

さて、そこで本日掲載のシングル盤は昭和54(1979)年夏に発売された、これが両面ともディスコ歌謡のポップス進化形♪♪~♪

とにかくA面の「Love Beat 3-3-7」からして、曲タイトルそのものズバリの3・3・7拍子のハンドクラッピングがイントロから炸裂し、追従する演奏パートのハイテンションは言わずがな、後は一気呵成のディスコ歌謡はお約束!

ちなみに曲を書いたのは作詞:橋本淳&作編曲:萩田光雄の名コンビなんですが、実は浅野ゆう子のシングル盤「ハッスルジェット」のB面曲のリメイクである事は今や有名な話でしょう。

ただし個人的には、そのオリジナルバージョンよりも、こっちがダントツに好きなんですよ♪♪~♪

なんかスピード感が新しかったというか、自然に腰が浮いてしまうような悦楽性が、実に素敵♪♪~♪

ですから、その意味でB面に収録された「追いかけて…」が、不思議な胸キュン感の強い哀愁系ディスコ歌謡になっているのは、作詞:麻生香太郎、作曲:本多純、編曲:大谷和夫の制作陣が目論んだ上手い策略かもしれません。

ということで、結果的にキューピットもフェードアウトしたアイドルであったかもしれませんが、それでもシングル盤は5枚ほど残していますし、なによりもリアルタイムで彼女達に接した野郎どもには、その強い印象が今日でも忘れられていないと確信するほどです。

そして、あくまでも個人的な記憶になりますが、彼女達のセクシーアクションは実にギリギリな上手さがあり、具体的にはパンツ見せにしても露骨ではなく、所謂着エロの真髄に迫っていたと思うんですが、いかがなものでしょう。

あぁ、キューピットも音源&映像のカップリング復刻が望まれますねぇ~。

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夏場のザ・ピーナッツ

2013-07-22 14:47:00 | 歌謡曲

リオの女 c/w 恋のカーニバル / ザ・ピーナッツ (キングレコード)

昨日は選挙もあったんで、久々に実家に戻り、ついでにあれこれレコード置き場を探索するという、これが一番楽しい時間を過ごしました。

そして、すっかり忘れていたブツを発見し、作業を中断しては、それを聴いてしまうところに贅沢を感じているわけでして、本日掲載のシングル盤も、そのひとつであります。

演じているザ・ピーナッツについては説明不要とは思いますが、音楽的な実力を証明する手段としての演目ジャンルの多彩さは、和製オールディズカパーの発展系として、なんとっ! キング・クリムゾンの「Epitaph」までも歌ってしまったエピソードは有名だと思います。

しかも、それらは決して難解とか、大袈裟とかいう解釈ではなく、あくまでも大衆音楽の基本である、分かり易さと楽しさ優先主義なんですから、頭が下がりますよねぇ~♪

さて、そこで本日の1枚は昭和47(1972)年に発売された、例の「女シリーズ」の美しき流れから、まずはA面「リオの女」がお洒落でジャジーな歌謡ボサロックに仕上げられ、作詞:橋本淳&作曲:中村泰士の狙いも的確ですが、個人的にはそれ以上に素晴らしく思えるのが、高田弘のアレンジ!

ミディアムテンポの強いピートを活かし、エレピやヴァイブラフォンの彩りを適宜加えたところに流麗なストリングスを導入するという、絶妙の確信犯がニクイばかりですよっ!

そしてAメロでの秘密っぽい(?)歌い方がサビでは一転、ソウルフルに情熱の盛り上げを聞かせるという、ザ・ピーナッツならでは十八番のスタイルが全開するんですから、たまりません♪♪~♪

一方、B面の「恋のカーニバル」が、これまた侮れず、極言すれば、早すぎたニューソウルとラテンロックの混合エネルギーによるグルーヴ歌謡の大傑作!

とにかくイントロから咆哮するブラスと弾けたストリングス、低音域重視のリズム隊と泣きのギター、さらにはドタバタに迫ってくる曲メロのリアル感がなかなか強烈な印象で、当然ながら絶妙のユニゾンハーモニーで歌いまくるザ・ピーナッツの天才性も、たっぷり楽しめるんですねぇ~~♪

ちなみにこちらの作詞は安井かずみなんですが、作曲:中村泰士&編曲:高田弘のコンビネーションはA面以上! と、サイケおやじは思っています。

実際、これをライプの現場で聞けたなら、失神悶絶するんじゃ~ないでしょうかねぇ~~~~!?!?

ということで、本日も独り善がりの大袈裟を披歴してしまいましたが、ザ・ピーナッツの夏の歌は数あれど、今の時代へのジャストミート感では、このシングル盤が絶品♪♪~♪

最後になりましたが、冒頭に述べたとおり、またまたトンデモ系も含めたネタを様々に引っ張り出してありますで、これからも拙プログをよろしくお願い申し上げます。

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