■希望の光 / The Rascals (Atlantic / 日本グラモフォン)
流石と言えば不謹慎かもしれませんが、アメリカのトランプ大統領が選挙戦で公約していた事柄が次々に実行に移されてみると、騒ぐのが商売のマスコミが慌てている様には笑ってしまいそうなサイケおやじです。
おそらく奴らは、ど~せ出来っこないから、その時は思いっきり批判してやろうと目論んでいたんでしょうかねぇ~~、それを逆手に活かされちゃ~、後は反対勢力の訴えに縋りつくが如き報道だけでは片寄りも著しいわけでから、現状ではその混乱を作り出している一端がマスコミの存在という真相が市井の我々には見えていますから……。
そもそもトランプ大統領は、そんなこんなの公約に共鳴した有権者の投票によって登場したのであって、もしも現在の反対勢力がトランプ大統領を弾劾したところで、今度はトランプ支持派が黙ってはいないでしょう。
もちろん、そ~なった時には、マスコミが更に増長した報道をするんでしょうが、なんだか民主主義の基本や土台を壊しているのは、常にマスコミという感が無きにしもあらずです。
そして、一国の指導者であれば、まずは自国の利益と安定を優先するのが当然であり、それが出来ていなければ、世界を救うなんてことは、単なる夢と理想の履き違えでしかありません。
現在の難民問題にしても、その根本にあるのは、そんな勘違いからカッコばっかりに拘ったアメリカが悪いところの大部分を占めているわけで、急な方針転換(?)に踏み切ったトランプ大統領に露骨な不満を表明しているドイツやフランスにしても、今更責任放棄しているアメリカにご立腹ってなもんでしょう。
ただし、特にドイツが移民に寛容なのは、極端に安い賃金での労働力を確保する目的があったようですから、やっぱり元学者だったメルケルのおばちゃんは論理がクールなんでしょうねぇ……。
さて、そこで本日のご紹介はラスカルズが周囲の心配(?)を他所に、一途なメッセージソングに没頭していた時期に出したシングル曲「希望の光 / A Ray Of Hope」で、前作「自由への賛歌 / People Got to Be Free」の大ヒットに勢いづいていた所為もあってか、ますますキリスト教信仰に基づいた様な歌詞には、希望の光がある限り、自分の人生を神様の思し召しに従って全う致します、みたいな魂の誓いが強く打ち出され、これがアメリカで世に出た1968年と云えば、ベトナム戦争の土沼に足を突っ込んでいた時期でしたから、反戦~反政府運動への意気込みも滲むという、本音の吐露もバランスを失う寸前というか??
このあたりの歌詞の解釈については日本人、中でも仏教徒のサイケおやじには真意を理解出来ない文節もありますし、おそらくはカソリックであったと思われるラスカルズの面々にしても、アメリカでは少数派であれば、文字どおり、天空から差してくる一条の光=A Ray Of Hope こそが混乱混濁したアメリカや全世界には必要だという、一種の神頼みを訴えたかったような気もします。
うむ、これこそ、分断分裂しかかっている現在のアメリカに必要とされる歌と事象なのかもしれずも、案外とリバイバルヒットしてくれれば、相当に素敵なわけですが、いかがなものでしょう。
とにかくミディアムテンポでどっしり構えたロッキンソウルな名曲でありますから、裏声&ハイトーンなボーカル&コーラスによって歌われる理想の訴えは、それを抜きにしても心に響きますよ♪♪~♪
ということで、日本で暮らすサイケおやじにとっては、アメリカがどんなに騒がしくなろうとも、今は対岸の火事であって、静観するのが基本姿勢です。
ただし、経済政策に関しては、例のTPP離脱という現実を前にして、ひとつの妄想ではありますが、トランプ大統領にはアメリカ・ロシア・イギリス・日本で、新しい経済協力体制を構築しようという目論見があるのでは?
当然ながら、それが実現すれば中国にも有利に事が運べるし、他地域にもアメリカの影響力を更に強く及ぼせるはずですから、なかなか怖いものと表裏一体なんですけど!?
しかし、決してアメリカに忘れて欲しくないのは、繰り返しますが、難民問題の根底には、これまでのアメリカのゴリ押しがあるという真実です。
難民に限らず、アメリカが移民政策に寛容だったのは、その反省と罪滅ぼしがあったと言えば噴飯物かもしれませんが、真の大国ならんとすれば、寛容と忍耐、任侠の精神は忘れないでいただたいと願うばかりです。
希望の光を遮ってはなりませんよっ!