■カルチェラタンの雪 / 布施明 (キングレコード)
今や宴会に必須というか、殊更二次会以降流れた席ではカラオケが盛り上がりの道具として用いられて幾年月、そこには必ず場を仕切る、所謂「カラオケ奉行」とも称される歌自慢の御仁が存在する事は、あながち局地的な風習ではありますまい!?
で、そ~ゆ~お奉行様が十八番にする名曲といえば、布施明が昭和54(1979)年末に出した本日掲載のシングル盤A面曲「カルチェラタンの雪」も、そのひとつかと思います。
なにしろ作詞:門谷憲二&作曲:岡本一生、そして編曲:戸塚修が企図した歌の世界が、それこそ曲タイトルどおりにシャンソンを強く意識したドラマチックな歌謡曲であり、それを布施明が持ち前の素晴らしい歌唱力で熱唱した傑作であれば、カラオケ自慢には絶対絶好の演目でありましょう。
いゃ~~、実は昨日の宴席でも、それが連発され、さながら布施明トリビュートの如き様相を呈したのには、めでたくもあり、めでたくもなし……。
不肖サイケおやじが、ひとつだけ言えるのは、やはり布施明のボーカリストとしての力量は物凄い!
そこに尽きてしまいますねぇ~~~。
しかも、ど~です、このジャケ写は歌謡スタアというよりも、ロック系AORシンガーがそのまんまの佇まいじゃ~ありませんかっ!?
う~ん、やっぱりカッコイイのもスタアの証という真実を再確認であります。
ちなみに当時の布施明は、この「カルチェラタンの雪」をヒットさせた後、女優のオリヴィア・ハッセーと結婚し、世間をアッと驚かせたわけですが、誰も異議を唱える事なんかは出来ないほど、その行動に説得力があったのも、布施明の実力とカッコ良さだったように思います。
残念ながら、その結婚生活は数年で終ってしまったのですが、そ~いえば布施明が離婚した大きな要因として、オリヴィア・ハッセーの菜食主義に耐えきれなくなったという噂の真偽は、これ如何に!?
なんでも、その頃に時たま帰国する布施明は、昔のマネージャーを誘っては焼肉屋、しゃぶしゃぶ屋に通い詰めていたという話もあったほどですけど、なんとも妙に真実味も強いというか……。
閑話休題。
ということで、サイケおやじは必ずしもカラオケが好きではありませんが、上手い下手は別にして、それを歌う各人の選曲には興味津々でして、何故ならば、そこには趣味性から人間性までもナチュラルに、殊更酒席であればこその滲み出るものを発見してしまうからです。
しかし、そんな事を観察し、またそれを書いているサイケおやじは、なんとも嫌な奴ですよねぇ……。
まあ、ど~せ、酔わない酒の席であれば、それは自分の体質の所為にして、陰湿な観察を居直ってしまう己の性癖(?)にご容赦を願うばかりです。