久々にバイクで仕事場に行ったら、途中でバッテリートラブル!
懸命の押しがけでどうにかエンジン回復しましたが、汗びっしょりでした。
う~ん、プラグも換えたばかりだし、ジェネレーターだとやっかいだなぁ……。
ということで、本日はイナタイ雰囲気のファンキー盤を――
■Electric Funk / Jimmy McGriff (Blue Note)
レアグルーヴとかコテコテと呼ばれ、ある時期から一躍もてはやされたアルバムのひとつです。
リーダーのジミー・マグリフは、所謂ジャズオルガンというよりも、R&B~ソウル風味の演奏で力を発揮するタイプでしょうか。もちろん駆け出し時代はジミー・スミスやジャック・マクダフに弟子入りしていたという話もありますから、正統派のオルガンジャズやブルース&ファンキーなスタイルも任せて安心という実力者です。
このアルバムは名門ブルーノートに吹きこまれた、フュージョンの先駆けともいうべき1枚で、盟友の Horace Ott のエレピとアレンジを活かしつつ、自身のオルガンを真っ黒に爆発させた快演盤です。
ただし、そうした性格上、1曲毎の演奏時間が短く、またメンバーは前述の2人しか記載がありませんが、かなり大編成のオーケストラや蠢くエレキベース、ファンキーに躍動するドラムスを存分に使いこなしたトラックばかりです。ちなみに録音は1969年秋とされています――
A-1 Back On The Track
初っ端から甘いエレピとギターが良い感じです♪ この緩やかなファンクネスがテナーサックスでリードされるテーマメロディに繋がって、すっかり和みます♪
そして肝心のジミー・マグリフが、その間隙を縫って唸ります! 隙間を活かしたリズム隊にも、ちょっと真似できない素晴らしさがありますねぇ~♪ 疲れきった精神と肉体に染みこんでいくが如きメローな雰囲気が最高です。
A-2 Chris Cross
あぁ、ブラックシネマのサントラのようなグルーヴィなノリがエグイです!
ビシバシのドラムスと緩いグルーヴのエレキベース、厚みがあってシンプルなホーンセクションも気持ち良く、そこにジミー・マグリフの幾分スペーシーなオルガンソロが被っていきますから、たまりませんよっ♪
車の中で聴いていると、まるっきり黒人映画の主役になった気分なんで、夜のドライブには必須です。
A-3 Miss Poopie
これも映画サントラのような趣が強く、つまりテーマらしきメロディよりも、演奏メンバー全員で作り上げていくようなファンクネスが痛快です。
ジミー・マグリフのオルガンはシンプルでありながらビート感が強く、ドラムス&ベースとのコンビネーションも書き譜を超えたジャズっぽさがあるのでした。カッコイイ♪
A-4 The Bird Wave
最初っからドファンキーなドラムスとベースが炸裂し、派手なオーケストラとファズギター、そして過食症気味なオルガン! つまり胸がいっぱいになるコテコテドロドロの演奏だということです。正直、疲れます……。
A-5 Spear For Moondog, Part 1
これまたエグイ! ギトギトなスローグルーヴなんですが、ジミー・マグリフのオルガンがツボを外してないので恐くなってきます。怠惰なオーケストラの響きと蠢くリズム隊が脂っこくて……。
しかし、これが快感に変わっていくんですよ。いやはやなんともなMファンクなのでした。バタバタのドラムスが強烈です!
B-1 Spear For Moondog, Part 2
タイトルどおり、前曲の続きというか、別テイクみたいなもんですが、こちらはジミー・マグリフのオルガンがさらに大きく活躍しています。
B-2 Tight Times
かなり鋭角的なファンク曲です。
それは定型リフを基にしたアドリブに終始するオルガンとビシバシに攻めてくるリズム隊との鬩ぎ合いを主体にしていますが、やはり演奏メンバー全員のノリが統一してあるので、もう辺りは真っ黒になります。
終盤に登場するサックスもイナタイ雰囲気ですし、トランペットの安っぽさも捨てがたい良さなんですねぇ~。これもコテコテ系アルバムの楽しみというか、個人的には趣味の良くないオカズやブレイクを入れまくるギターが気に入っています。
B-3 Spinning Wheel
これはブラスロックのBS&Tがヒットさせていた楽しい名曲ですから、ジミー・マグリフも真っ向勝負で実力を発揮しています。あぁ、歌の無い歌謡曲!
中盤からは4ビートになって、ますますチープになっていくあたりが、最高です!
でも、そんなこと思うのは私だけでしょうねぇ。イノセントなジャズファンからは嘲りの対象になるかもしれません……。でも痛快なんですよっ、本当に♪
B-4 Funky Junk
おぉ、このドタバタした雰囲気、イナタイ味付けがたまりません。
ユルユルのグルーヴが紙一重の黒っぽさに変化していくあたりが、最高なんです。
なんか上手く文章表現出来ないのが恥ずかしいのですけど……。
ジミー・マグリフの食べ過ぎオルガンとビシバシ迫ってくるリズム隊、シャープで緩いホーンセクションがゴッタ煮状態という、胸にモタレのオーラスでした。
ということで、正統派モダンジャズの愛好者からは顰蹙でしょうが、全篇が映画サントラのような雰囲気ですし、短くも濃密なファンクネスに彩られた演奏が、私は大好きです。
ちなみにカバーに登場しているモデルさんは、その衣装ともどもに時代性がどっぷり♪ やっぱり素敵です♪
ちなみにCD復刻されていますから、私は車や仕事場の必需品としています。