お昼に某宴会に出かけたら、来賓として中央から役人が招かれていました。う~ん、どうしてあんなに偉そうにしていられるのか、質問したくなりましたねぇ……。
ということで、本日は口直しの1枚を――
■The John Williams Trio (EmArcy / Mercury)
ジョン・ウィリアムスは1950年代前半にスタン・ゲッツ(ts) のバンドレギュラーとして活躍した白人ピアニストで、その他にもフィル・ウッズ(as) やズート・シムズ(ts) のアルバムとか、聴けばすぐにそれと分かるスタイルで活躍した隠れた人気者でしょう。
それはホレス・シルバーの如き強烈なコンピング、全く独特な和み系の歌心が絶妙な、唯一無二の個性派であって、虜になると抜け出せない魅力があります。
しかも全盛期の活動期間が1953年から1956年頃までに限られていたので、尚更に思い入れが強くなるのですねぇ。で、このアルバムはその時期に残された貴重なリーダー盤!
録音は1955年6月15&24日と10月11日に別れており、メンバーはジョン・ウィリアムス(p)、フランク・イソラ(ds)、6月のセッションでは15日にビル・アンソニー(b)、24日にチャック・アンドラス(b) が、10月のセッションではアーニー・ファーロウ(b) が参加しています――
A-1 Baubles, Bangles And Beads (1955年10月11日録音)
A-2 Shiloh (1955年6月15日録音)
A-3 Good Morning Heartache (1955年10月11日録音)
A-4 Flamingo (1955年6月15日録音)
A-5 A Sleeping Bee (1955年6月15日録音)
A-6 How Strange (1955年6月24日録音)
B-1 Manteca (1955年10月11日録音)
B-2 Someday My Prince Will Come (1955年10月11日録音)
B-3 Like Someone In Love (1955年6月15日録音)
B-4 Good Morning Blues (1955年6月15日録音)
B-5 Okeefenokee Holiday (1955年6月15日録音)
B-6 The Girl Next Door (1955年6月15日録音)
――という演目は、録音年月日やメンバーが一部が変わろうとも、基本的にはジョン・ウィリアムスの個性で統一されています。まず、一番「らしい」躍動的な演奏はB面に多く、ラテンビートを強引に4ビートに持っていく「Manteca」、意表をついた解釈で唸らせる「Someday My Prince Will Come」は痛快! フランク・イソラの叩きつけるようなドラミングも大好きです。また「The Girl Next Door」でも、あのテキパキとした独特のノリが楽しめるのです。
しかし、さらに良いのがA面収録の「Baubles, Bangles And Beads」や「A Sleeping Bee」におけるソフトで情感豊かな歌心の凝縮で、特に後者は何度聞いてもシビレます♪
またスローな演奏では「Good Morning Heartache」が素晴らしく、シミジミとして爽快なメロディの膨らませ方は絶品です。
他にも全てが捨て曲なしの名演集だと思うのですが、ちょっと1回聴いただけではピンッとこないところもあるでしょう。しかしジョン・ウィリアムスの個性に最初っから虜になっているファンならば、納得の愛聴盤になるのは間違いありません。
ちなみにジョン・ウィリアムスは1957年頃にジャズ界を去り、政治家に転身したそうです。そして近年はカムバックしたと言われておりますが……。
コメント&朗報、ありがとうございます。
あぁ、ジョン・ウィリアムスのスタイルが健在というだけで嬉しいです。
ご紹介のアルバムは、きっと聴いてみます♪
フランク・イソラの参加も嬉しいですねぇ~♪
いずれはトリオでの録音にも、期待しております。