OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

砂に消えた涙でフィーバー

2020-02-09 18:19:45 | 歌謡曲

砂に消えた涙 / 杉沢順 (キングレコード)

この世に名曲は数あれど、その証明のひとつとして、競作&カバーバージョンの多種多様性も大きな判定基準になると思えば、オリジナルはミーナが歌ったイタリアンポップスの「砂に消えた涙」は、絶対に外せないところでしょう。

特に我が国においては、弘田三枝子やザ・ピーナッツ、伊東ゆかり等々が所謂和製ポップスという日本語の訳詞バージョンで歌って大ヒットにして以降、本家のミーナさえも、その日本語バージョンをカバー(?)するという、本末転倒があったほどですからっ!

もちろん、これを書いているサイケおやじも極めて大好きな楽曲であり、誰が歌っていようと、とにかく「砂に消えた涙」を発見したら、即ゲットはお約束ということで、しっかりと昨日の獲物の中に入れてきたのが本日の掲載盤、杉沢順が歌う「砂に消えた涙」であります。

で、説明不要とは思いますが、オリジナルを書いたのはピエロ・ソフィッチ&アルベルト・テスタという、おそらくはイタリア人なんでしょうが、肝心の日本語訳詞は、言わずもがなの漣健児であり、だとすれば基本に忠実な仕上がりと思いきや、やっぱり発売されたのが昭和54(1979)年ですから、大浜和史が施したアレンジはイケイケのディスコ歌謡スタイルとあっては、たまりません ♪♪~♪

とにかくイントロからしてスティーヴィー・ワンダーがモロ出しという潔さ(?)も痛快ならば、ディスコ御用達のパーカッシブなパートもきっちり入っているあたりは、ニクイばかりです ♪♪~♪

そして肝心の杉沢順の歌いっぷりは、なかなか正統派の実力が感じられつつも、聴いているうちに、もっと弾けて欲しいなぁ~~~、なぁ~んて、聊か贅沢を気分になるのが本音でして、裏を返せば、失礼ながら平凡な実力派という印象です。

尤も、そんな事を述べてしまうのも、サイケおやじが杉沢順について全く何も知るところが無いからでして、ジャケ写ポートレートの雰囲気からしても、既に旬のアイドルと云うには年齢が高いみたいなイメージという感じならば、発売当時確立しつつあったニューミュージックの世界で活躍していた歌手なのかもしれませんが、そんなこんなを踏まえつつ、今後の猟盤活動ではターゲットにしていく所存です。

うむ、LPを出しているのであれば、聴いてみたいなぁ~~~♪

それと、このアレンジで歌う安西マリアのバージョンっていう夢を見てしまうのでした。

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気分だけでもノアノア

2020-02-08 17:54:36 | 歌謡曲

ノアノア気分 / 久我直子 (CBSソニー)

昨日の災厄をブッ飛ばしたいっ!

唯……、それだけの思いで朝から鳴らしてしまったのが、掲載したシングル盤A面曲「ノアノア気分」です。

あぁ~~、これぞっ!

アイドル歌謡のラテンロック的展開がイケイケのキラーチューンでしょうか、作詞:阿久悠&作曲:三木たかし、そして編曲:萩田光雄の企図したところは、どこまでもアッパーな気分って事なんでしょうかねぇ~~♪

そして歌っている久我直子の溌剌とした弾けっぷりも程好く、発売された昭和53(1978)年春には大ヒットしたとは言い難いんですが、当時の巷では、あちらこちらで、年末になっても耳にする機会が多かった記憶があります。

また、歌っている久我直子はジャケ写ポートレートだけ見ると、なんとなくアジア系?

みたいな印象もあるんですが、レコードデビューする以前からテレビのバラエティ番組で、ちらちらと顔を見せていた印象があり、つまりはそれだけ「濃い」キャラがあったと思われますし、ちょい役ながら学園物の連続テレビドラマ等々にも出演されていましたですねっ!

ただし、アイドルとしての活動は本当に短かった様で、何時の間にかフェードアウトしてしまったのは残念……。

一説にはモデル業へと転身されたらしく、それはそれで正解だったのかもしれません。

ちなみにアイドル時代に残したレコードは、サイケおやじの知る限り、掲載盤がデビュー作で、他に2枚ほど確認・蒐集しておりますが、なかなか歌唱力も侮れないので、LPを出していたら、ぜひとも聴いてみたいものです。

ということで、昨日の災厄に励ましや応援を多数いただき、心から感謝しております <(_ _)>

最近は仕事も、私生活もロクな事がなかったんで、ここはひとつ、それで厄払いしたと自分に言い聞かせ、これから宴会に顔出して後、再びブート屋等々を急襲しようと目論んでいるのでした。

う~ん、よくわからんですが、ノアノア気分ってことで、ご理解下さいませ <(_ _)>

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今日の災厄

2020-02-07 19:29:02 | Weblog

トホホ……。

久々に車上荒らしやられて、現金で十万円ほど、そして買ったばかりのネクタイや靴、車内に隠していた新作ブート数枚が失せていました  (>_<)

それも病院の駐車場ですからねぇ……。

しかも……、その前段というか、先日の定期検査の結果が思わしくないという話で、不整脈が酷くなっているというので、愕然とさせられました。

だって、自覚症状なんてものが、全くないのですから!?!

動悸も息切れも感じないし、そりゃ~~、若い頃に比べれば、確かに疲れやすいのは現実ですが、それにしてもねぇ~~~!

という軽い落ち込みの気分で自分の車に戻ってみれば、冒頭に述べた車上荒らしが……。

情けないやら、怒りが沸き上がるわ、ドン族へ落ちていく予感に満たされてしまいました ( 一一)

やれやれ、気分転換の難しさに直面しておりますです (~_~;)

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もっと歌ってっ、バスガイドさん

2020-02-06 19:11:34 | 歌謡曲

初恋景色 / 北野玲子 (東芝)

これまた先日の獲物からのご紹介のシングル盤で、発売されたのは昭和53(1978)年、歌っている北野玲子は例によってテレビオーディション番組「スター誕生!」合格からのデビューらしいんですが、サイケおやじには全くの未知との遭遇(?)でありました。

しかし、バスガイド姿のジャケ写ポートレートを見た瞬間、思わず「猫顔マニア」の胸のトキメキを感じたもんですから、迷わずにゲットしてみれば、やっぱり彼女は元バスガイドだったんですねぇ~~♪

そして肝心の収録A面曲「初恋景色」は作詞:石坂まさを&作編曲:伊藤雪彦という、歌謡曲王道派からの提供によるデビュー作であり、何の衒いも感じられない正統派演歌に仕上がっていました。

もちろん、それが可能だったのは、ちょっぴりクセはあるものの、当時の新人の中では歌唱力が抜群だった所為でしょう。

実際、バスガイドという職業女性は歌が上手いという、言わずもがなの常識があるとは思うんですが、そこにスタアの資質を併せ持った輝きと申しましょうか、平たく言えば恵まれたルックスも必要なのが芸能界の理でありましょうか。

このジャケ写ポートレートだけの印象では、沢口靖子に「ちょい似」というあたりも、イイ感じ♪♪~♪

思えば八代亜紀も、歌手以前の履歴にバスガイドがあった事は有名ですし、サイケおやじとしては同じ「猫顔」フレイバーを発散させてくれるだけで、蒐集の対象に成り得るのが北野玲子というわけです。

残念ながら、テレビ出演も含めて、実際に歌っている彼女に接した記憶は無いんですが、もしも、あるいはきっと、ステージではジャケ写と同じバスガイド姿だったんのでしょうか?

ならば、ミニスカなら、尚更に嬉しいわけですよ、ふっふっふっ ♪

ということで、またひとつ、興味の対象が増えたという事は、まだまだボケずに済みそうだっ!

本当に、そう思っているのでした。

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酒井和歌子の青春ムード歌謡

2020-02-05 20:03:45 | 歌謡曲

大都会の恋人たち / 酒井和歌子&江夏圭介 (日本コロムビア)

我が国の映画演劇界において、清純派の代表格のひとりが東宝の看板女優だった酒井和歌子でしょう。

正式な手ビューの時期は勉強不足で知っていませんが、サイケおやじの記憶では昭和40(1965)年頃から夥しい映画やテレビドラマ等々に出演し、爽やかな女子高生とか健気なOL、あるいは気紛れなお嬢様や高嶺の花の美女……等々、それが典型的な役柄と認められる活躍を経て、昭和50年代に入ってからには、それなりの悪女も演じてくれたのですから、なかなかファン層も広いんじゃないでしょうか。

しかし、そこまで人気を得ていた彼女ですから、当然ながら歌手デビューはあったはずが、特段の大ヒットを放っていないという現実……。

もちろんレコードが売れていたという事も無かったのでしょう、情報では3~4枚は出しているはずのシングル盤にしても、なかなか良い出会いは稀かもしれません。

少なくとも、サイケおやじにとっては、彼女の初レコーディングとされる掲載のシングル盤を先日ゲットしたのが初体験(?)と申しましょうか、嬉しくも気恥ずかしい気分で針を落とした次第です。

で、それは掲載のジャケ写からも一目瞭然、江夏圭介と名乗る好青年歌手とのデュエットであり、決して酒井和歌子の歌手デビュー作としては、単独ソロ名義では無いというのが、なかなか意味深……?

それは作詞:万里村ゆき子&作曲:戸塚三博が提供のA面曲「大都会の恋人たち」において、イントロに続けて入る会話、

   「たのしいかい」
   「とっても」
   「歩こうか」
   「歩きたい」

が、イイ雰囲気で、絶妙のツカミになっているんですねぇ~~~♪

しかし、肝心の曲調がムード歌謡と青春歌謡の中途半端な折衷というのは、個人的には完全に肩透かしで、実は発売されたのが昭和43(1968)年春という状況から、サイケおやじとしてはエレキ歌謡のデュエット曲を予想&期待していたもんですから……。

まあ、そりゃ~~、当時は「エレキは不良」という間違った常識が大人の世界から押し付けられていましたから、清純派の看板スタアである酒井和歌子を不良のイメージで染めるわけにはいかず……、って事でしょか。

でもねぇ……、時代は既に昭和41(1966)年に同じ映画スタアのデュエット曲として山内賢と和泉雅子が歌ったベンチャーズ歌謡「二人の銀座」が大ヒットのロングセラーになっていましたし、エレキブームからの自然な流れで発展したグループサウンズが社会現象の真っ只中という中にあっては、如何にも旧態依然としか思えないのが、この「大都会の恋人たち」という印象です。

それでも、相方を演じた江夏圭介の声質は本当に歌謡曲がドンズバのソフト系で、だからこそムード歌謡路線に進められたというのであれば、それはそれで成功しているのかもしれません。

ただし、当時も今も、江夏圭介という歌手について、サイケおやじは全く知るところが無く、この「大都会の恋人たち」にしても、酒井和歌子と一緒に歌っている姿にさえ接した事がありません。

う~ん、このふたり、一緒に実演のステージやテレビ出演とか、していたんでしょうか……?

その意味で、B面収録の「雨をうけたら」が江夏圭介のソロレコーディングになっているのは当然、と云えばミもフタも無いわけで、本日はソッしておきたいと思います。

ということで、同時期に東宝のスタア女優だった内藤洋子はデビュー曲「白馬のルンナ」を、それが後年の再発見・再評価という廃盤ブームのおかげもあっての永遠のアイドルソングにしている実績に比べ、酒井和歌子の歌は、ど~にも立場が芳しくありません。

正直、決してあるとは言い難い歌唱力ではありますが、それなりに丁寧に歌っていると思いますし、サイケおやじとしてはボチボチと猟盤の対象にしたく、決意を固める時期が来た予感がするのでした。

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追悼 梓みちよ

2020-02-04 18:01:53 | 歌謡曲

渚のSha La La / 梓みちよ (キングレコード)

梓みちよの突然の訃報に接しました……。

ここ数年はマイペースというか、あまり派手な活動はされていなかった印象ですが、サイケおやじと同世代の皆様であれば、彼女の存在感の強さは忘れられないところでしょう。

まあ、一般的には「こんにちは赤ちゃん」のメガヒットがあまりにも有名でありましょうが、個人的には素晴らしい歌唱力を活かした正統派歌謡曲~ポップス歌謡を聴かせてくれる梓みちよが大好きでした。

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「渚のSha La La」は、作詞:尾中美千絵&作曲:鈴木邦彦が提供した、これが如何にも発売された昭和44(1969)年初夏らしい、なかなか爽やかなラテンロック風味の歌謡曲なんですが、決して暑苦しくならないのは、宮川泰のライトタッチのアレンジが上手く、しかも梓みちよの軽やかな節回しがあればこそっ!

巷間云われるとおり、デビュー当初は所謂清純派だった彼女も、この頃には王道のアイドルシンガーでしたから、ちょいとテンプテーションズの「My Girl」っぽいキャッチーなイントロから弾む様な歌いっぷりは、後のアダルト歌謡路線ともいうべき下世話な恋模様を披露する前触れにしては、如何にも清涼感全開♪♪~♪

全く……、これだけ聴いていると、「二人でお酒を」とか「メランコリー」等々の大人の世界をやってくれた事が異次元の幻と思えてしまいます。

ただし、梓みちよには、この間に例えば昭和45(1970)年の「売れ残ってます」等々の歌謡曲保守本流のレコーディングもあって、本当はそっちをご紹介したかったんですが、残念ながら借りているトランクルームにおいてあるので……。

告白すれば、実は掲載した私有盤にしても、ジャケ写スリーブはサイケおやじの自室の壁に飾っていたものでした。

おそらくは今後、彼女のベスト盤やアンソロジーが新規編纂されると予測すれば、サイケおやじの望むところは皆様ご推察のとおり、夥しく残されている映像も蔵出ししていただきたい!

そこに尽きます。

何故ならば、梓みちよは水着姿も最高に魅力的で、前述「売れ残ってます」を出していたリアルタイムのテレビ出演時には、薄い生地のビキニ姿で歌ってくれる事も度々という、そんな素晴らしい記憶と残像がサイケおやじには強い印象を残しているのですからっ!

う~ん、当時のテレビ番組の素晴らしさを回想し、称賛したくなるのはサイケおやじの常なれど、梓みちよをセクシー歌謡のジャンルに分類したくなるのは、バチアタリでしょうか……。

衷心より、ご冥福をお祈りいたします。

合掌。

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細野晴臣は鬼か? 福か?

2020-02-03 20:31:26 | 日本のロック

恋は桃色 c/w 福は内 鬼は外 / 細野晴臣 (ベルウッド / キングレコード)

今日は節分、ということは、豆まきに恵方巻なぁ~んていう浮かれた世間に背を向けたくなるのが、例によって天邪鬼なサイケおやじの性分ではありますが、とりあえず音楽だけでも、それらしい歌や演奏を聴いてみるかっ!?

そんな気分で取り出したのが、元はっぴいえんどの細野晴臣が昭和48(1973)年に出した本日掲載のシングル盤で、もちろん狙いはB面収録の「福は内鬼は外」であります。

ご存知のとおり、ここで「元」と記したのは既に前年末、はっぴいえんど正式解散が表明されていたからで、そして細野晴臣は同じ頃、はっぴいえんどの同僚だった鈴木茂(g)、加えて松任谷正隆(key) と林立夫(ds) を入れた新バンドのキャラメル・ママを結成し、その最も初期のレコーディングセッションとなったのが、このシングル盤収録の2曲を含むLP「HOSONO HOUSE」の制作でした。

しかも、これがアルバムタイトルどおり、当時の細野晴臣が住んでいた狭山市の米軍住宅を借りた自宅で行われ、つまりはポール・マッカトーやジェームス・テイラー、そしてザ・バンド等々が既にやっていた所謂「ホームレコーディング」を実践したという、ある意味では流行の先端という歴史的な意味づけが今ではあるらしいんですが……。

現実的には決して一般的に売れたレコードでは無かったと思いますし、歌謡フォークが全盛だった日本の歌謡界においては、こ~ゆ~フォークでもロックでも明確な分類が自意識的に難しい音楽は、それが相当だったんじゃ~ないでしょうか?

少なくともサイケおやじにとっては、知り合いから件のLPを借りて聴いただけではありますが、どこかしら中途半端な仕上がりとしか思えませんでした……。

ところが、そんなある日、偶然にもラジオから流れて来たのが、このシングル盤収録のA面曲「恋は桃色」で、細野晴臣が作詞作曲&編曲した曲調は、ポコザ・バンドして、さらにリンディスファーンしたような、ふんわりふわふわのカントリーロックなんですが、耳を惹きつけられるのは、なんとも不思議な快感を導いてくれるコード&コード進行なんですねぇ~~♪

う~ん、前にアルバムを借りて聴いていた時には全く感じる事の出来なかった気持ち良さって、なんでせう?

そう思い込んでしまえば、後は自ずと掲載したシングル盤をゲットする他はありませんでした。

そしてB面に入れられていたのが、同じくアルバム「HOSONO HOUSE」からカットされた「福は内 鬼は外」というわけなんですが、こちらは異国情緒がたっぷりのラテンビートをメインにダジャレっぽい語呂を用いたと思われるコミックソング?!?

それは例によってサイケおやじの勘違いかもしれませんが、陽気でありながら、せつない気分も滲み出る歌と演奏は、何時の世にも安定と不安定がゴッタ煮となった世相にジャストミートしている気がしますねぇ~~♪

ということで、このシングル盤に魅せられなかったら、サイケおやじにとっての細野晴臣は、はっぴいえんどの「風をあつめて」だけの歌手であり、歌謡曲の世界の優れたスタジオミュージシャンというだけの認識だったと思っています。

全く……、福は内 ♪ 鬼は外 ♪

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魅せられるアイドル時代の兵藤まこ

2020-02-02 17:41:51 | 歌謡曲

ながさき・はーばあらいと / 兵藤まこ (CBSソニー)

掲載したのは、これも一昨日の獲物の1枚で、アニメの世界の声優としては殊更に有名な兵藤まこがアイドル時代の昭和55(1980)年9月に出した歌手デビューのシングル盤です。

いゃ~~、まずは何と言っても、ロングヘアーの令嬢系ルックスが素晴らしいジャケ写ポートレートが、たまりません♪♪~♪

今では知られている事ですが、彼女にはモデルという前史があるのも納得されますし、ちょっぴり我儘なのかなぁ~~、みたいなイメージを抱かせてしまう面立ちも可愛さ余って憎さ百倍ってなもんでしょうか、あくまでもサイケおやじの思い込みではありますが。

で、肝心のA面曲「ながさき・はーばーらいと」は作詞:松本純慶・なかにし礼&作曲:浜圭介が提供したアップテンポのオールディズ風ポップス歌謡で、しかも馬飼野康二が施したアレンジには、アメリカンポップス黄金期の定番リフ&コーラス、そしてウキウキするようなオカズとリズムがテンコ盛り♪♪~♪

弾けまくったピアノとギターに導かれて歌い出す彼女の安定した歌唱力は堂々の合格点で、さらに微妙なロリ風味が滲む声質も、曲想にはジャストミートしていますよ♪♪~♪

極言すれば、ルックスイメージよりは若干幼い雰囲気で、ここまで楽しいアイドル歌謡ポップスを演じてしまうのは、後に声優として認められるのも当然が必然と思うばかりです。

もちろん、リアルタイムではテレビに登場する事も多かったと記憶していますし、アイドルを卒業(?)してからは女優としての活動もあったのは、やはり彼女の恵まれたルックスがあればこそ、同時に「声」の魅力も大きかったのでしょう。

ちなみにアイドル歌手として残したシングル盤は3枚ほどですが、これが全く売れていなかったらしく、サイケおやじも当たり前にスルーしていたのはバチアタリ……。

ハッと気がついた時には中古屋でも良い出会いが無く、彼女の歌の素敵な印象だけが脳裏に深く焼き付けられて幾年月、ようやくの邂逅となった次第です。

しかし、あらためてじっくりと聴いてみると、この「ながさき・はーばあらいと」の歌詞の世界はタイトルどおり、長崎の「ご当地ソング」であり、その中の一節には、今となってはちょいとテレビ等々では禁句かもしれない言葉が入っているんですねぇ……!?▼■★▲?

リアルタイムじゃ~、何の問題も無かったんでしょうが、それでもアイドルに「ご当地ソング」という企画は幾分の違和感があった気もしています。

そして、だからこそ、兵藤まこは長崎出身かと思い込んでいたんですが、実は東京の出身らしいですよ。

ということで、もしも「オールディズ風味の歌謡ポップス」に拘ったコンピレーション盤が編まれるとしたら、この「ながさき・はーばーらいと」は絶対に落とせない傑作と断じます。

既に春の足音が聞こえている昨今、皆様にもウキウキ気分な「ながさき・はーばーらいと」をお楽しみいただきとうございます。

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渡り鳥、宇宙へ

2020-02-01 19:10:27 | 歌謡曲

宇宙旅行の渡り鳥 / 小林旭 (クラウン)

昨夜は久々に猟盤活動に勤しみ、ブートあれこれ、レコード諸々をゲットしてきた中にあって、今更ではありますが、その獲物のひとつが掲載した小林旭のシングル盤です。

発売されたのは昭和39(1964)年10月、つまり当時の日本は東京五輪で遮二無二盛り上がっていた頃だったんですが、我らが小林旭は、

   ちっちゃな地球に 住みあきて
   宇宙旅行の 渡り鳥

を決め込んでいたというわけです。

ただし、この楽曲はオンタイムで封切られた本人主演の日活映画「ギターかかえたひとり旅」の劇中挿入歌であり、物語は説明不要のプログラムピクチャー王道路線という、地方都市を舞台とした、小林旭ならではの流れ者アクションなんですから、そこからいきなり広大な宇宙へ飛翔するというブッ飛びは破天荒の極みつき!?!

ですから、叶弦大の作り出したメロディが例によっての「お調子演歌」ならば、重松岩雄のアレンジにはロックロール保守本流のリフ&ビートが用いられ、しかし基本はビックバンドジャズという物凄さ!

とにかくイントロからの突き抜けたトランペットの鳴りだけで、グッと歌の世界に惹き込まれるんですが、そこに留めの一撃ともいうべき小林旭のハイトーンボイスによる独特のコブシが被って来るんですから、たまりません ♪♪~♪

そして水島哲の綴った歌詞には、

   宇宙旅行の 渡り鳥
   恋も名誉も義理も人情も
   みんなバ~イバイ

なぁ~んていう、お気楽な自由人思考が満載であり、おまけにキメが、

   ツートト ツートト
   トツート ツートト

ノリにノッたモールス信号のグルーヴィなフレーズになっているんですから、ここは思わず一緒に歌ってしまいたくなるヒット曲の定石以上の必殺技でありましょう ♪♪~♪

実は最近、アメリカのSFテレビドラマの金字塔「スタートレック」シリーズをアットランダムに鑑賞しているんですが、その劇中に宇宙服を着て、ギターを抱えた渡り鳥の小林旭が登場しても、なんらの違和感も無い様な気にさせられるのが、この「宇宙旅行の渡り鳥」の行き着くところだった気さえします。

ただし、件の「スタートレック」はイメージとは裏腹に異星人も同等の比重で「義理と人情」が描かれているエピソードも多く、とすれば結局、渡り鳥の小林旭も最後には再び旅の空へ飛んで行くのでしょうか……。

個人的にはシリーズ中、「デイープ・スペース・ナイン」を舞台にした物語に人間ドラマを強く感じるもんですから、我が国で本篇「宇宙旅行の渡り鳥」が製作されなかったのは残念と思うばかりです。

うむ、カラオケあったら、宴席で歌ってみたい衝動が (^^;)

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