九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

ならずもの国家アメリカ ネオコンの成立    千里眼

2006年08月25日 17時47分43秒 | Weblog
 ネオコンの揺籠は言論界であった。ベトナム戦争でアメリカが揺れ動くなか、アーヴィング・クリストルらニューヨーク在住のユダヤ系知識人・ジャーナリストがリベラル知識人や反戦を唱えるヒッピーの動きに対抗して、「反ソ」・「道徳」を声高く訴えた。
 さらに60年代全米に広がった反戦運動・黒人運動の高まりが中東のパレスチナ解放闘争との連帯感情を強めイスラエルに対し批判的になるなか、彼らの心情的祖国イスラエルへの批判的傾向に強い危機感を抱いた彼らは、キッシンジャーらの交渉重視派と対照的に力による対ソ戦略を描いていた。
 ネオコンの始祖アーヴィング・クリストルは「ナショナル・インタレスト」を発刊し、右派の論客を意識的に育てていった。シカゴ大学の政治哲学者シュトラウスはナチスの迫害から逃れアメリカに亡命したユダヤ人であった。「政治学は過去を解釈するのでなく、現実に惨劇が起こる前にそれを起こさせない状況を作り出すことこそ、その役割である」と主張した。彼はネオコンと直接の関わりはないが、その門下生からネオコン第二世代の有能な人材を輩出したこと、ネオコンの第二世代の世界戦略に政治的・思想的な示唆を与えたことで重要である。これも組織的にはネオコンに所属していないが、「文明の衝突」を唱えネオコンの政策・戦略に理論的根拠を与えたサミュエル・ハンチントンも重要である。
 こうしてユダヤ人知識人のなかで生まれきたネオコンの第二世代は極めて組織的・統一的・戦闘的に活動するようになっていった。メディア・言論界を主戦場にしながら、それを武器に政界へも進出していくようになった。彼らは数多くのシンクタンクを主宰し、新聞・雑誌を計6紙・誌刊行している。同時にネオコン知識人を売り込むため、「ベルドール・アソシエイツ」という代理店を抱え、世界の新聞・雑誌に論文・寄稿・コラム・各種記事などを提供し、テレビのトーク番組・解説などに人材を提供している。
 大衆紙「サン」をロンドンで創刊し、以後ユダヤ人脈とその資金力を背景に次々と新聞・テレビを買収し「世界のメディア王」にのし上がったルバート・マードック(母親はユダヤ人富豪ルバート・グリーンの娘、ユダヤ教の定義に従えば彼はユダヤ人、オーストリア生まれだが、今はアメリカ国籍を取得している)がネオコンの論客の受け皿となった。彼の買収したメディアの一部を列挙すると、イギリスでは老舗タイムズ、サンデー・タイムズなど、アメリカではニューヨーク・ポスト、映画会社20世紀フォックスなど、さらにフォックス・テレビを買収して一大テレビ・ネットワークを作り上げてアメリカの4大テレビネットワークの一角を形成するにいたった。こうしてネオコンの世論操作のネットワークが作られていった。この分析は私の推論で、そこまで書き込んだ著作は一つもない。しかし、ビル・クリストルの発刊した赤字続きの雑誌「ウィクリー・スタンダード」にマードックが資金を投入し刊行を維持させていること、上記の新聞・テレビにネオコンの論客をよく登場させることから類推される。さらにはアメリカ軍がバグダッド占領後、上記新聞・テレビがフセインの幹部などがシリアに逃亡している、シリア攻撃は避け難いとしきりにあほリたて、日本の新聞・テレビもその尻馬に乗って同様のニュースを流したこと、このことがネオコンの世論操作の仕組みを典型的にあらわしていたといえよう。
 一方、政治的には民主党に所属し議員スタッフとして「反ソ」・「親イスラエル」の先鋒としてデタントや第二次戦略兵器削減交渉阻止に活動するが、民主党ではネオコンの極端な政策は受け入れられる見込みはなく、ましてや主流派になりえず、民主党内の活動に絶望する。
 ジャーナリズム・メディア界で民主党に遅れを取っていた共和党は彼らを吸収して、言論界での勢力拡大・政策能力の強化をはかった。彼らは彼らで自らの理念達成のため民主党から共和党へ乗り換えたのである。
 その背景には、ブッシュの強力な支持基盤である極めて保守的な福音主義派(キリスト教原理主義)の政策がネオコンのそれと類似性が強く、親近感を抱いていたということがある。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もうそろそろ戦後の昭和の時代を(保守系)

2006年08月25日 01時21分42秒 | Weblog
戦前の日本と戦後の日本、これも断絶はしているわけではありません。
でも有史以来、白人・キリスト教(しかもプロテスタント)・歴史の無い、日本という国を理解していないアメリカという国に占領されました。まだイギリス位に占領されたなら良かったのかもわかりません。国王を戴く国ですから、天皇の存在意味も理解していたかもわかりません。
もしイギリスならどういう憲法を提示したのか、いや国際法により憲法は日本国民で作成すべきと言ったかもわかりません。
でももうアメリカの世紀が始まっていました。
それが日本の不幸でありました。
イギリスもインド・シンガポール・ビルマ・シナの権益も失うので、どう敗戦した日本に対処したのかわかりませんが、でもアメリカとは異なる態度で日本に接したのではないのかと思います。
まあしかしそれはイフの世界です。
もうあの当時に、朝鮮戦争が起きても、それに対処する力はイギリスには無いのでしょう。しかしさすが日本の軍備を解体することは無かったでしょう。
共産主義への警戒観は、イギリスの方がアメリカより持っていましたから・・。
この日本という2300年位の歴史を持つ日本であり、明治憲法もイギリスに範をとっていましたし、日英同盟も結んでいた訳ですから、日本を解体するような方針では臨まなかったような気がします。
私は、昭和の時代、それも戦後日本についてこのブログで、そろそろ語り始めていいのではないのかと思います。
そうではないと守るさんの提示する九条問題や憲法そのものそして教育基本法をどう考えたらいいのかが、中々、わからないような気がします。
民法でもそうです。戦前は一応、長子相続が原則でした。今は、何だか面倒なものです。家族という解体を始めてしまったのかもわかりません。
時々、深夜飼い犬(ハナ)の横へ行って、「お前はいいな、アホな人間と違って、あれこれと思案することがないね。大雨・雷・強風を察知すると、ワンワン鳴いて、玄関の中に入れろと啼く、自然の脅威を動物的な察知能力を発揮する。しかし人間はアホだからその局面に出くわせないと、気がつかない。その時には、もう遅い。私はこの飼い犬の感というものが人間が失って来たものではないのかと思うのです。論理は所詮論理でしかありません。
倫理、そんなものは犬にはありません。でも犬は、他の犬と会って喧嘩をしますが、でもお互いに食い合うまではしません。
また日頃出会っている犬には、お互いの吠えません。顔見知りになるのでしょうか。私は、その点、人間は、どうしようもな動物だと思います。
脳が沢山ある分、馬鹿げたことを妄想してしまいます。実現不可能なことなど・・。それが不可能だとわかると鬱にもなってしまいます。
とにかく戦後日本は、ひょっとしたら誰でも幸せになる「権利」があると思い過ぎていなのかと思うのです。運命というものの存在への挑戦が、どんなに無駄な努力なのかを理解していないような気がします。
運命は自分で切り開くというのも悪くはないと思いますが、でもそれって嘘でしょうね。運命を一度は切り開いても次の運命が待っています。
私はこの日本のあの明治以降の運命を考えると、国家にも避け難い運命のようなものがあると思うのです。
あの戦争は、敗戦をもって終わりました。ドイツに比べれば大した死者ではありませんが、有史以来の死者でした。その死者に対して、この今の日本は誇りうる国に、私達はしているでしょうか?
如何でしょうか戦後の日本を・・。

コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする