このブログに始めて投稿する者である。ここで交わされている意見については、私なりにいろいろ思うことが多々あるが、それはさて置きアメリカのネオコンについての見解を記しておきたい。9条問題を考える前提に現在の世界情勢の分析は欠かすことができないし、その世界情勢を大きく動かすアメリカの対外政策を把握しておくことは必要であろう。その分析にはどうしてもブッシュ政権の中枢に食い込んでいるネオコンについての知識を欠かすことはできない。
この表題は私が勝手に作ったものではない。レーガン政権の商務長官特別補佐官としてたびたび来日し、農産物の市場開放を日本に強く迫ったクライド・プレストウィッツ氏の著作「ROGUE NATION」(2003年11月講談社から翻訳出版)の表題を借用したものである。「ROGUE」とは英和辞典によると「悪党・ごろつき」と訳されている。
彼は2年間日本の大学院に留学した経験を持ち、共和党を支持する穏健な保守主義者である。政府高官となってからは貿易交渉のため世界を駆け巡り、極めて強硬な交渉を展開したことで知られている。
ブッシュ大統領が議会での演説等で、北朝鮮・イラン・イラクを「ROGUE NATION」と名指し「悪の枢軸」と非難したことを我々は記憶している。
愛する祖国にこのような表題を付けざるをえなかったプレストウィッツ氏の危機感とその心情に深く同情するばかりである。
この著作でプレストウィッツ氏はブッシュ政権の対外政策全般にわたって分析・批判しているが、2001年の9・11以前に主要部分を書き上げているので、残念ながらイラク戦争については補足的にわずか触れるに留まっている。
ネオコン(ネオ・コンサーバティブ=新保守主義)の論客で前ブッシュ政権の副大統領首席補佐官を勤めたウィリアム・クリストルは「ネオコンが現政権の知的枠組み(戦略)を用意した。大統領のイラク政策は我々の意見に沿っている」と豪語している。
そしてその豪語は真実そのとおりなのである。ネオコンの主だった論客の多くが現ブッシュ政権の中枢に登用されているし、国務次官補を経てアメリカ国連大使に任命されたボルトンもその一人である。さらに、ネオコンの中心的論客であり、現ブッシュ政権の国防次官を経て世界銀行の理事長に就任したウォルフォウィッツについては特に後日触れたい。
次回以降にネオコンについて具体的にその内容を明らかにしていきたい。ここでは参考にした諸文献を紹介しておく。
民主帝国 アメリカの実像に迫る 毎日新聞取材班 毎日新聞社
ならずもの国家アメリカ クライド・プレストウィッツ 講談社
ユダヤ・エリート 鈴木 輝二 中央公論新社
アメリカの保守本流 広瀬 隆 集英社
ネオコンの論理 ロバート・ケーガン 光文社
ネオコンとは何か 田原 牧 世界書院
アメリカの経済支配者たち 広瀬 隆 集英社
アメリカの原理主義 河野 博子 集英社
アメリカのパワー・エリート 三輪 裕範 筑摩書房
この表題は私が勝手に作ったものではない。レーガン政権の商務長官特別補佐官としてたびたび来日し、農産物の市場開放を日本に強く迫ったクライド・プレストウィッツ氏の著作「ROGUE NATION」(2003年11月講談社から翻訳出版)の表題を借用したものである。「ROGUE」とは英和辞典によると「悪党・ごろつき」と訳されている。
彼は2年間日本の大学院に留学した経験を持ち、共和党を支持する穏健な保守主義者である。政府高官となってからは貿易交渉のため世界を駆け巡り、極めて強硬な交渉を展開したことで知られている。
ブッシュ大統領が議会での演説等で、北朝鮮・イラン・イラクを「ROGUE NATION」と名指し「悪の枢軸」と非難したことを我々は記憶している。
愛する祖国にこのような表題を付けざるをえなかったプレストウィッツ氏の危機感とその心情に深く同情するばかりである。
この著作でプレストウィッツ氏はブッシュ政権の対外政策全般にわたって分析・批判しているが、2001年の9・11以前に主要部分を書き上げているので、残念ながらイラク戦争については補足的にわずか触れるに留まっている。
ネオコン(ネオ・コンサーバティブ=新保守主義)の論客で前ブッシュ政権の副大統領首席補佐官を勤めたウィリアム・クリストルは「ネオコンが現政権の知的枠組み(戦略)を用意した。大統領のイラク政策は我々の意見に沿っている」と豪語している。
そしてその豪語は真実そのとおりなのである。ネオコンの主だった論客の多くが現ブッシュ政権の中枢に登用されているし、国務次官補を経てアメリカ国連大使に任命されたボルトンもその一人である。さらに、ネオコンの中心的論客であり、現ブッシュ政権の国防次官を経て世界銀行の理事長に就任したウォルフォウィッツについては特に後日触れたい。
次回以降にネオコンについて具体的にその内容を明らかにしていきたい。ここでは参考にした諸文献を紹介しておく。
民主帝国 アメリカの実像に迫る 毎日新聞取材班 毎日新聞社
ならずもの国家アメリカ クライド・プレストウィッツ 講談社
ユダヤ・エリート 鈴木 輝二 中央公論新社
アメリカの保守本流 広瀬 隆 集英社
ネオコンの論理 ロバート・ケーガン 光文社
ネオコンとは何か 田原 牧 世界書院
アメリカの経済支配者たち 広瀬 隆 集英社
アメリカの原理主義 河野 博子 集英社
アメリカのパワー・エリート 三輪 裕範 筑摩書房