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許せない国民を欺く鳩山前首相の発言   大西五郎

2011年02月15日 19時00分39秒 | Weblog
「米軍沖縄駐留が抑止力は方便だった」
許せない国民を欺く鳩山前首相の発言   大西 五郎


 鳩山由紀夫前首相は2月12日まで2回にわたって
琉球新報や沖縄タイムスそれに共同通信との合同インタビューに応じ、
「普天間基地の移転先は国外、少なくとも(沖縄)県外」と国民に約束していたのに、
昨年5月に国外・県外の移転をあきらめ、名護市辺野古へと日米共同声明の線に
戻った経緯について語りました。
 琉球新報や沖縄タイムスによりますと、鳩山前首相は
「(国外や県外への移転が難しく、移転先が)辺野古しか残らなくなったときに、
その(県内回帰の)理由に理屈付けをしなければならず『抑止力』という言葉を使った。
方便といわれれば方便だった。」と述べました。

 その上で、米側とは「県外移設」に向けた具体的交渉はなく、
「最後はオバマ大統領との間でやるような話だったと今、後悔している。
『県外』を困難視する閣僚や辺野古支持の官僚を最後まで統率できなかったのは
力不足だった」と述べました。
 また、沖縄に駐留する海兵隊の「抑止力」については
「(海兵隊は)一朝有事のときに米国民を救出するのが役割だから、
存在自体が直接、戦争の抑止、攻撃の抑止になるわけではない。
全体として4軍そろっていることが必要で、
全て関連している中での抑止力になる」という見解を示しました。

 「方便発言」が報じられると、当然のことながら沖縄県側から
強い抗議の声が挙がっていますが、
鳩山前首相は14日に東京都内で報道機関に囲まれると
「自分から『方便』と言ったわけではない。
インタビューで『方便だったのではないですか』と聞くので、
『そう言われたらそうかもしれない』と答えたのだ」と弁解しました(15日朝日新聞)。

 鳩山前首相は普天間飛行場移設問題を巡る迷走で社民党の連立政権離脱を招いたことや
自らの資金管理団体を巡る「政治とカネ」の問題の責任を取り
昨年6月に首相と民主党代表を退き、政治家を引退すると表明しました。
しかし舌の根も乾かぬうちに「現役復帰」し、政治とカネの問題で
多くの国民から批判されている小沢元民主党代表を擁護する発言を行うなど、
言葉の軽さが問題となっていますが、
言葉の軽さだけでは済まされず、鳩山氏は、沖縄県民だけでなく、
国民全体を欺いたことになります。

 普天間基地の辺野古への移転の根拠が作り上げられたものであることが明らかになった以上、
後を継いだ菅内閣は改めてアメリカ側との共同声明を見直し、
米軍基地の国外・県外移転を交渉すべきです。

 このような大きな問題であるにもかかわらず、
沖縄以外のメディアの反応の鈍さが気になります。
中日新聞は共同通信の配信を受けて13日に短く報じましたが、
14日が新聞休刊日だった関係もあり、
朝日新聞、毎日新聞、読売新聞が報じたのは15日になってからですが、
直接取材したのが沖縄のメディアだったということもあって、
朝日が沖縄タイムスの記事を紹介しましたが、
毎日と読売は大きな扱いにはなりませんでした。
読売新聞の見出しは「放言止まらず…鳩山前首相『方便』発言が波紋」でした。
「放言」と捉えているのは問題です。


コメント (6)
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日本サッカー希望の星とザック監督など(43)ここまでの総括(後編)文科系

2011年02月15日 08時50分46秒 | スポーツ
5 ザックジャパンの今後

A 今後の背景になるザック理論
 ザックは今後、いわばFCバルセロナのような戦い方を模索していくだろう。組織性と走力、そして高度な基礎技術を基とした全員攻撃・全員守備のパスサッカーである。オシムも岡田もこういうイメージを目指していたのは、これが日本人に合っているからだ。岡田が南ア大会の土壇場になって諦めたバルサ型守備の理想「高い構えの、前からの全員プレス」をザックは早速採用して見せ、アルゼンチン戦に観えたように少しの手直しで速くも成功を収めている。
 ザックのサッカー理論の骨子は、以下のようなモノだ。
 ウディネーゼからミラン優勝までの最初のベースは、アリゴ・サッキの「ゾーン・プレス」と、クライフの「トータルフットボール」をミックスして、固有の「バランス」の考え方を作り上げたものである。それでもどちらかと言えばクライフ寄りを自認していて、イタリアには珍しい攻撃型の監督であって、ビアホフ、アモローゾなど組織的な点取り屋を作るのも、上手かった。さらにその後、わざわざバルセロナに滞在して、FCバルセロナを熱心に学んだことは有名な話であって、「あー言う戦い方をしたい」と常々語ってきたようだ。
 彼が日本監督を引き受けたのは、以上の背景があったからだと思う。日本協会のイメージはいろんな意味でスペインと共通性があったはずだし、事実監督候補にスペイン人複数も上がっていた。
 なお、日本が最も弱かった守備についてすぐに指導した内容を観ていると、モウリーニョがインテルでやった最先端の守備を研究した形跡もある。「敵ボール・プレスではサイドに追いやり、中央は厚くして破らせない」「プレスに行く者は後ろなど気にせず、ボールに集中する」などを徹底しており、特に後者については選手たち全員が「初めて聞く指導だ」と語っていたのは目新しい話である。

B 日本の欠陥とザックが観ているもの
 ザックはアジアカップ総括で、「このチームに足りないのは経験だ」と語り、「相手やゲーム展開に合わせて戦い分けること」を今後の最重要課題と述べた。その意味では、南ア・ワールドカップ、アジアカップという修羅場を主力として乗り越えた選手たちとともにその経験を若手に徹底していくことが、当面の最大課題となろう。「流れが読めて、リズムが切り替えられる」長谷部、遠藤、松井らが、アジアカップの出だしで浮ついていた若手をきちんとたしなめて一つにまとめ上げていった経験なども、ザックは非常に誉めていたものだ。あれがなければ、ヨルダン戦、シリア戦の酷さからするとアジアカップもどうなっていたかと、今鳥肌が立つ。

C 方向性
・Aのバルセロナ型チームというなら、旧代表選手たちが望んできたところだろう。さらに、B「流れが読めて、リズムが切り替えられる」という点でも、ベテランの財産が貴重だと思う。遠藤に受け継がれたヒデ、中村俊輔らの財産や、前田、岡崎に受け継がれた中山・原系列の財産やには、近年の日本サッカー急成長に繋がった重いモノがあると考える。特にオシムがアジアカップ総括でここまで言う遠藤から、若手がとことん学んで欲しい。
『遠藤は、まだこれからだ。彼がもっと走り、アグレッシブなプレーをすれば、今からでももの凄い選手になれる。それをぜひ本人に伝えてくれ』
今後のザックはこれらベテランを大切にするはずだ。「日本は技術が高い。良いFWもいて、得点力もあるはずだ」と語ってきたのだし、「優勝したのだから、このメンバーが今後の骨子になる」とも語っているのだから。つまり、当面の幹部たちはほぼ決まっているということだろう。

・DFだけでなく、守備プレス時などの球際を中心にプレーが軽い時がある。その一部修正はザックが最初に手を付けたものだが、「ファールをしない守備」とともに、全員に今後も最も厳しく求められていくだろう。Jリーグゲームの守備が世界基準で観て全体として軽いのも、問題ではないだろうか。

・以上のようなザックのチーム・コンセプトからすれば、パススピードと精度、および、走りながらボールを受ける技術を、もっともっと高めねばならない。特に走りながらボールを受ける技術について憲剛は、「日本でこれが世界水準なのは、ほとんど香川だけだ」と述べていた。ちなみに、ザックが理想としていると観られるFCバルセロナは、アーセナルなどとともにこの技術では世界有数と言える。
 関連して、余談を少々。憲剛がこの「走りながらパスを受ける技術」の世界水準を教わったのは、長年の相棒ジュニーニョからであることは明らかであろう。こうして、憲剛を観ていると日本にいても考え方、やり方次第でいくらでも世界水準になれるということが分かる。

・上記2点から言って、若手の発掘に向けては、小さくても体幹などが強く、何よりもスピードのある選手が候補になると思う。このスピードこそ、長谷部、香川、長友が世界3位のドイツなどで大成功した最大の要因だったと述べて良いのだから。もちろん高度な日本流基礎技術は、前提となるのだが。
 また、センターバックの若手人材発掘は急務である。条件は、先ずスピードとパス力、次いで高さと強さ。

・本田は、「代表での自分」をもう一度考え直さないならば、レギュラーからは外した方が良いと思う。この代表で彼に期待されている第一のことは、前田、岡崎、香川に得点させることであって、自身の得点ではないはずだ。彼が第一に得点を狙ったら、ヨルダン戦のようにチームが狂ってくる。大会中、岡崎、香川にこんな注文も出していたようだ。
「俺がパスを出しているんだから、オマエラももっと俺にパスをくれ。俺は得点が欲しい」
 これに対して岡崎は「そこまで言うんだったら、得点力をもっと磨いとけよ」とだけ応えたらしいが、これは一種の悪しきセクト主義だ。3人で「パスの出し合い」をギブアンドテイクよろしく談合したら、前田は一体どうなるのだ? アジアカップで前田が孤立しがちだったというその原因の一つに、本田の責任もあったのではないかと思い、サッカー選手としては特に好ましくないチームを壊す言動だと思うが、どうだろうか。
 この点については、本田自身が日常のスタイルを変えて、代表で求められるとおりに振る舞うことができるとしたら、別の話である。カタールの本田は、特に後半にはこれができていた。
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