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世界と米中日、GDPの伸び方  文科系

2015年04月23日 12時29分54秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 今朝の中日新聞に標記の数字が載っていた。丹羽宇一郎元中国大使の講演資料として。冷戦が終わった頃から過去25年ほどの伸び方だから、こういうものこそ目前のことに振り回されない近未来を観る力として大変重要な資料になるはずだ。日本人では、マクロ経済専門家には当たり前の知識だが、案外知られていないものではないか。今は、マクロ経済学こそ必要な時代なのだろう。二、三年の「量的変化」に関わる知識、学問だけでは10年後は見えないという「質的変化」の時代に入ったのだと考える。株だけを人為的に上下させて世界の個人投資家の金をかっさらうような、バブル的マネーゲーム時代は、終わった。

世界全体 18兆ドルから74兆ドルへと4倍
アメリカ  5.1兆ドルから15.5兆ドルへと3倍
日本    3兆ドルから4.7兆ドルへと1.6倍

中国    0.4兆ドルから10兆ドルへと25倍。

 世界の進化は怖ろしく速くなっている。世界全体が多く伸びているのが民主主義の進化としてちょっと嬉しいことかも知れないが、その分日米の沈滞はキツイ。世界GDPに占める両国の割合が、45%から27%ちょっとへと急落しているのだから。その分中国が凄い。この数字こそ、AIIBに57ヶ国を集め切った中国の力の温床なのであろう。中国はきっと、日米の相対的貧困者の多さや、マネーゲーム経済による没落から学び、中産階級の育成、内需の拡大に励んでいくことだろう。国内でも、海外インフラ整備などでも。心から、そう期待したいのだが、果たしてどうなることか。

 黒田日銀総裁が首相の経済財政諮問会議で「国債、円、株の暴落可能性」を警告したそうだ。ヨーロッパからも日本に「財政ファイナンス」が指摘され始めた。そんな今、当然の黒田発言と思うが、アメリカとともに、すべてが苦し紛れなのだ。バブルは明白なのだから。アメリカの利上げ時こそ、当面の問題だと思う。
   
コメント (4)
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