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記事紹介  「これからの日本」    文科系

2016年06月28日 10時00分12秒 | 国内政治・経済・社会問題

 中日新聞昨夕刊に今の世界の最大問題を描いたと思えるコラム記事があった。執筆者数人によるリレーコラム記事なのだが、本日の執筆者は、エムスクエア・ラボ社長・加藤百合子さんとあった。例によって、地方紙の記事を全国に紹介したいという主旨でご紹介する。

 

『紙つぶて これからの日本  加藤百合子

 英国の欧州連合(EU)離脱への決断には驚きましたが、今、先進各国で起きている問題が表出した結果だと思います。問題とは、資本主義とグローバル化ではお金と権力が一カ所に集まり、貧富の差が拡大し続けるということです。今回の国民投票では、エリート層や稼げる人々を、そうでない人々が上回り、離脱に至ったのだと思います。

 貧富の差の拡大は日本でも起こっています。子供の六人に一人が相対的貧困にあるという数字が発表され、大変ショックを受けました。貧困は教育格差を生み、次世代へと連鎖します。それを断ち切るためには、対症療法的な貧困対策だけではなく、教育に力を入れなくてはなりません。

 ただ、学校教育は人材育成の一部を担うにすぎず、大部分は周辺環境からの影響です。いったん貧しい状況に置かれると、勉強に集中できる環境ではなくなり、地域との交わりが持てず見聞を広める機会もなくなり、成長機会格差が広がっていきます。その結果、勉強のみならず生きる意欲さえも奪われているのではと危惧します。

 返せないほどの借金と、急速な少子高齢化という危機に直面する日本。次世代の子供たちを十分に育成できずに、どこへ向かうのでしょうか。

 お金と権力を持つ富裕層は、その知恵と立場を使い、足を引っ張り合うのをやめて次世代のために考え行動しませんか。』

 

 教育の問題は、国の20年後に結果が出てくるものと言われる。グローバリズム金融競争(政治)だけというように目先のことに追いまくられているならば取り返しが付かないことになるという典型だろう。過去の大国、英仏なども身分制社会になったからこそどんどん活力がなくなったと読んだこともある。新たな身分制社会、これは近代民主主義の伝統に著しく反しているだけでなく、人が生きていく普通の活力も失った社会なのだろう。

コメント (23)
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