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憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

新聞の片隅に載ったニュースから(133)   大西五郎

2014年02月15日 09時59分29秒 | Weblog

山口代表、大田氏発言を打ち消す (14.2.14 毎日新聞)

 公明党の山口那津男代表は13日の党中央幹事会で同党の大田昭宏国土交通相が集団的自衛権の行使容認をめぐる安倍晋三首相の発言に「同意する」と述べたことに関し、行使容認への慎重姿勢は変わりないとの立場を強調した。

 太田氏は12日の衆院予算委員会で、憲法解釈変更で行使は可能とする首相の発言に「違和感はない」と述べた。閣内不一致を避けるためとみられるが、山口氏は党の姿勢が軟化したと受けとられかねないとして打ち消しを図った格好だ。山口氏は「従来、政府は行使を認めないと解釈している。(首相設置の)有識者懇談会の議論が直ちに政府の結論になるわけではない」と慎重な検討を重ねて求めた。

 □□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

  大田発言というのは、12日の衆議院予算委員会で民主党の大串博志議員が「安倍首相は政府の解釈の変更で集団的自衛権の行使は可能になると答弁したが、大田国交相はこの答弁に同意するか」と質問したのに対して、太田氏が「全て首相が答えていることに同意している。違和感はない」と答弁した問題です。

 この答弁だと、公明党の元代表で、第二次安倍内閣に与党を組む公明党を代表する形で入閣している太田氏の発言は公明党が従来の容認反対の立場を変えたと受け取られかねないため(公明「ブレーキ役」ぶれ・13日中日新聞)、山口代表が「有識者懇」(首相の私的懇談会)の結論が出ても、与党間や閣内で議論することになる」として、“公明党のぶれ”と受け取られないよう火消しを図ったものです。

 大田国交相は閣内不一致を避けようとしたと云われますが、このところ安倍首相の集団的自衛権についての“前のめり発言”が目立っています。補正予算を審議した6日の参議院予算委員会では「米艦船が攻撃された際に共同展開中の日本の艦船が(米軍を攻撃してきた艦船または航空機に)対処しなかったら、日米同盟に対するダメージは計り知れない」とか、私的懇談会を設けた理由について「今までの解釈のままで行くなら懇談会を作る必要ない」と述べ、解釈を変えるために懇談会を作った意図を明らかにしています。

 また12日の衆議院予算委員会では、民主党の大串議員が横畠内閣法制局次長に何回も質問したのに対して安倍首相は「私にも発言させろ」と言って「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長ではない。私だ」と内閣総理大臣が憲法解釈を変更し得ると述べました。

 この発言には自民党の中からも「首相の発言は選挙で勝てばその時々の政権が解釈を変更できることになる」などの批判的意見が総務会の論議の中で複数の委員から出されています。

 安倍首相は参議院選挙で衆参のねじれを解消し「一強時代」などと云われて自信過剰になっているのではないでしょうか。「殿、慢心召さるな!」です。

 

                                      大西 五郎

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正に「人間のくず」、安倍の「愛国」  文科系

2014年02月14日 14時47分19秒 | 国内政治・経済・社会問題

  こんなコメントを二つ書いていて、なんか猛然と腹が立ってきた。

『今はこれで十分 (文科系) 2014-02-13 12:43:45
 今はこれで十分。
①産軍複合体がアメリカにアイゼンハウアー大統領の昔から存在し、彼が力説したように強大な力を持っている。
②イラク戦争は誰かが、嘘の理由をでっち上げて、それでもって政界やマスコミ工作なども大々的になした。
③そこから嘘の理由の戦争が始まって、星条旗、国家にも最大に汚い泥を塗りつけ、国家、その象徴などを著しく傷つけた。
④同時にこういういきさつ全てが、参戦した有志国の国家、国旗などをも著しく傷つけた。
⑤英国などでは「嘘の理由で参戦をしたという平和に対する罪でブレアを逮捕しよう」という市民運動が存在する。』

『もう一つの回答 (文科系) 2014-02-13 19:50:42
 原発地震原因説について国会事故調がこれだけのところまできていて、後はほかりっぱなしというだけ。
【 事故の主因を津波のみに限定すべきでない理由として、スクラム(原子炉緊急停止)後に最大の揺れが到達したこと、小規模の LOCA(小さな配管破断などの小破口冷却材喪失事故)の可能性は独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)の解析結果も示唆していること、1 号機の運転員が配管からの冷却材の漏れを気にしていたこと、そして 1 号機の主蒸気逃がし安全弁(SR 弁)は作動しなかった可能性を否定できないことなどが挙げられ、特に 1 号機の地震による損傷の可能性は否定できない。また外部送電系が地震に対して多様性、独立性が確保されていなかったこと、またかねてから指摘のあった東電新福島変電所の耐震性不足などが外部電源喪失の一因となった。当委員会は、事故の直接的原因について、安全上重要な機器の地震による損傷 「 はないとは確定的には言えない」 、特に「1号機においては小規模の LOCA が起きた可能性を否定できない」との結論に達した 】
 なぜその後これを追求しないんだろう。権力は強いよね。というよりも、権力がごまかしているのだと僕は見ている。検察でさえ動かないのだしね。君のは、その虎の威を借る狐同然の語り口だよ。そういう事が君には多すぎると僕には思われるけど。』

 さて、愛国、愛国と絶叫して、国民にもそれを要求している安倍に問いたい。そんな事を叫ぶ前にやる事があるだろう。これを済ませてくれなくっちゃあ、愛国も何もあったものじゃない。嘘の理由でイラク戦争に参戦させた連中を、逮捕してくれ。国家、日の丸、君が代にもむちゃくちゃ汚い泥を塗り付けた奴らだ。フクシマ地震原因説の追求はどうなったか。国土、白砂青松を近づけないほどに汚し、無数の人々から先祖が築いてきた大事な大事な故郷を奪ったのだ。洪水はともかく、地震原因ならば完全な未必の故意、大犯罪である。その調査もしないのでは、そんな国家を愛せるわけがなかろうが?!

 これで愛国なんて、そもそも一体誰が従うことができようか。このままでは、あんたの「愛国」は「人間のくず」物だからである。美しい国への現下最大の国家の傷を治すべく自分だけに与えられた義務も果たさないで、国民には愛国を居丈高に要求している。得手勝手な「人間のくず」だし、また、強い者には甘く弱い者には強くという「人間のくず」でもある。我が国に付いた上記二つの傷を君が綺麗にしてくれたとしたら、この国を少しは愛せるようになるかも知れない。

  最後になったが、今から見るとこんなことも言いたい。民主党政権は実に立派だった。上のようなフクシマ事故国会調査団報告を遺したそのことだけでも。あの当時が民主党政権でなかったら、秘密保護法と同じ発想から、地震原因説証拠などは永遠に消え失せることになっただろう。

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随筆 「ザ・ボディビルダー」   文科系

2014年02月14日 00時09分18秒 | 文芸作品

ザ・ボディビルダー                                                                         

 僕が通っているジムには、ボディビルダーさんたちの一群がランナーと同じほどいる。皆熱心なのだが、なぜかそのうち多くの方は下半身がトレーニング不足で貧弱であって、筋肉が良く付いた上半身も人様々に脂肪が被さってぷっくりと見える人が多い。いくら筋肉を盛り上がらせても、有酸素運動をしないと脂肪は落とせないのである。何故走らないのだろう。こんなに熱心にやっていることが、望みと矛盾している……。
 さて、よく見たら、ボディビルダーさんたちにも、いつもきちんと走っている一群がいる。その内お一人の走行フォームがどうにも気になって仕方なかったので、先日とうとう初めて声をお掛けした。人もまばらで殺風景な、更衣室での会話である。
「一応ランナーの端くれとして、お宅のフォームのこと、ちょっと喋っていーですか?」
 五五歳ほどとお見受けしたその胸には胸筋が優に二センチ以上は浮き出ていて、割れた腹筋に覆われた腰はギリシャ神話の「豹の腰」。背は低めだが細めの身体がむしろ気に入って、かつ本格的ボディビルダーに見えたから、声をお掛けする気になったのである。予測通りににこやかに「どうぞどうぞ、お願いします」と来た。向こうは向こうで当然、僕が来る度にマシン隣同士も含めて、いつも十キロほどを走っている者と知っているはずである。
「あのーですねー、ちょっと上半身が二重に前に曲がっていると思います。腰の上辺りからヘソを前に出すような感じで起こして、他方顎をこう引けば首の下の背中もこう伸びます。アマチュアはこのように上半身が自然に立った姿勢の方がうんと楽に走れるはずなんで、僕はいつも心拍計を付けて走ってますが、これだけのことで同じスピードでも心拍が十近く下がりますよ」
「ありがとうございました、確かに、覚えがあります。普通でも猫背と言われますし。そうですか、そうすればそんな楽に走れると」
「ビルダーさんも、コンテストの前は特に走らないといけないと聞きました。脂肪を削がないと筋肉が浮き出ないから成績が落ちると……」
「そうですそうです、確かにその通りなんで、長く走れないといけないんです。助かりました。やってみます」
 快く、聞いていただけた。そこで、改めて僕から、
「あなた、毎日来られてますよね。それであれだけのトレーニングと、ランまでやられるって、ご立派。まだ現役なのにねー」
  次の返事には、とにかく驚いたのなんの、こう返ってきた。
「いやーっ、とっくにリタイアーしてますよ。……七一歳ですから」
 他人の年でこれだけ見誤ったのは、僕の人生まず初のこと。一五歳は若いのである。脂肪はないし、筋肉があるぶん顔も引き締まってつややかな小顔、その上の髪も僕よりかなり……と、とにかくそのお顔を改めて仰ぎ見ていた。そんな僕は口をポカンと開けた苦笑いだったかも知れない。彼も僕の眼を見て笑っているから、二種の微笑みの交錯という絵である。その歳までこの身体を維持してきたって、ランナーとしても僕よりはるかに大先輩だ。ランナー大先輩に、たかだか十数年の僕が説教たれてきたってことになってしまった。

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興味津々、Jの2強代表対談  文科系

2014年02月13日 15時04分13秒 | スポーツ

 非常に面白い対談があったので、ご紹介する。Jリーグ2強と言って良いサンフレチェ広島と横浜Fマリノスの代表選手対談だ。この両チームはJ優勝と2位、天皇杯2位と優勝を分け合って、今度ゼロックススーパーカップ戦を戦う。対談するチーム代表選手は、佐藤寿人と富澤清太郎だ。流石これだけの成績を残したチーム同士、「こんなこと、考えてるんだ!」などなどが、大変に奥深い面白さ。とにかくさらに深くサッカーが面白くなるような会話と思ったから、ご笑覧あれという次第。
 佐藤寿人と富澤清太郎。昔U16世界戦を一緒に戦い、現在もただ2人Jに残っている同年生まれの選手同士らしい。旧知の間柄なのである。なお、小見出しは僕が勝手に付けた。

【 (前略)
 「広島は横浜に2年間勝ってないんだよ」と佐藤

 佐藤寿人 昨シーズンの対戦(第5節/2013年4月6日@エディオンスタジアム広島)ではカンペーにものすごいミドルシュートを決められて負けたんですけど、実は昨年の3敗だけじゃなくて、一昨年もカンペーに決められてて結果は1分け1敗。だから横浜FMには2年間勝ってないんですよ。
 富澤清太郎 僕、引き分けの試合は出場停止だったと思うんですよね。
 佐藤寿人 じゃあ、もしカンペーがいたら……(苦笑)。そういうこともあって、最近は勝てていない印象はもちろんありますよ。でも、それは苦手意識じゃなくて、本当に横浜FMが強いんだと思いますし、自分たちは最後の最後でリーグ優勝できましたけど、向こうはずっと首位にいて、僕らは追い掛ける立場でしたから。それに昨シーズンは3回対戦して3回とも負けてるんで、このままじゃいけないと思っています。今まで僕たちは自分たちのサッカーを貫くことで結果を出してきたけど、横浜FM戦に関しては多少は相手の長所を消しにいく必要があるかもしれないと思い始めてます。
 富澤清太郎 でも、リーグ戦って年間を通じての結果じゃないですか。僕らは上位チームとの難しい試合で勝ちながら、下位相手に引き分けたり、中位に負けたり……。そういうところが優勝に届かなかった理由なんだと思う。もちろん広島も(勝ち点を)取りこぼす部分はあったと思いますけど、大きな取りこぼしが僕たちよりも少なかったんじゃないかな。広島はそういう部分で常にぶれず、自信を持って安定した戦いを見せて、落ち着いてプレーできた。だからこそ最後の最後で1位を持っていかれたんだと思うんです。

「体力より、目と頭がすごく疲れる一番面白い頭脳戦」と、富澤

――直接対決は一方的な結果が出ていますが、素朴な疑問として、お互いにやりやすさ、やりにくさはあるのでしょうか。
 富澤清太郎 僕としては広島戦が一番面白いんですよ。広島はボールをつなぐスタイルを前面に押し出して、自信を持ってプレーしてくる。僕はボランチだから本当に頭を使うんですよ。向こうがフリーでボールを持った時に相手選手のポジショニングを見て一足早く動き出したり、嫌なポジションを取られた時に自分がそれをどう消していくのかだったり、そういう頭脳戦をずっと繰り返しているわけです。体力的な部分よりも目と頭がすごく疲れる。でも今、一番やりがいがある相手ですね。
 佐藤寿人 まあ、僕たちはやられちゃってるからね(苦笑)。自分たちは基本的にボールを保持して攻めるサッカーをやってきたけど、横浜FMと対戦する時は結構相手にボールを持たれる。キープ率はほとんど変わらないんじゃないかな。もちろん自分たちがある程度、守備ブロックを作って守っているから持たれてしまう部分もあるんですけど、横浜FMはボールを持たせたら仕事ができる選手ばかり。個人的な意見として思うのは、横浜FM戦ではやっぱり相手にボールを持たせてはいけないということですね。前からプレスを仕掛けて、向こうが大きく蹴らなきゃいけないくらいの展開に持っていかないと。横浜FMには時間と空間を与えたら何でもできる選手がそろってますからね。あと、対戦していてFW目線ですごいと感じたのが、一つのボール保持者に対してパスコースを作るサポートの動きが本当に多いこと。距離感と選択肢が多いので、前線の選手が孤立してしまうことが少ない。裏を返せば、僕たちはそこを孤立させなきゃいけないんですよね。そこは昨シーズンの対戦で感じた反省点です。

 佐藤「低めの守備ブロックを作るんだけど、遠目から凄いシュートが!」

 ――かなり手の内を明かし合っていますね。
 富澤清太郎 たぶん、この熱戦がどんどん成長していくんじゃないかな。横浜FMも自分たちのスタイルをベースに戦っているんですけど、広島戦は他のチームと対戦する時よりも相手の良さをどう消すかに気を使う必要がある。今言った部分だけじゃなくて、そういう積み重ねをしていくことでお互いに成長して、どんどんレベルの高い好ゲームになっていくんだと思います。あと、僕は個人的に広島との相性がいいので(笑)。
 佐藤寿人 そうだよ。カンペーには昨シーズンも、その前のシーズンにも決められてるからね。しかも「これを決められたら仕方がない」っていう、普通じゃ入らないようなすごいゴールを。忘れもしないもん。エディオンスタジアムの試合で、大雨の中で決められたミドルなんて本当にすごい一発だった……。
 富澤清太郎 あれは試合前から狙ってたんですよね。いけるんじゃないかって。
 佐藤寿人 一昨年もすごくなかった?
 富澤清太郎 一昨年はシュンさん(中村俊輔)のコーナーからの……。
 佐藤寿人 ヘディングだ。
 富澤清太郎 一応、自分なりには分析するんですよ。このチームにはこういう部分が狙いどころかな、とか。それが偶然ハマっただけかな。
 佐藤寿人 でも、確かにうちがやられるとしたらこうだろうなというパターンで取られてる。横浜FMに対してはある程度、守備のブロックを低めに作ることで、どこかにエアポケットができやすくなる。だから遠目からシュートを打たれたことはあるんですけど、遠い位置から危ないシーンを作られることはそんなに多くない。それが素晴らしいコースに飛んで、なおかつ強烈なシュートだったんで防ぎようがなかった。セットプレーの失点も注意すべき点なんですけど、そこも一昨年に決められてるし……。しっかり抑えなきゃいけないですよね。俺がストライカーなのに、自分が1点も取ってなくて、カンペーに決められてるから、どっちがFWか分からない(笑)。

「他の試合では見られないみんなの会話。すごく多くなる」富澤

 ――じゃあ、富澤選手は今年も……。
 富澤清太郎 もちろん狙っていきたいですね(笑)。
 佐藤寿人 もう、カンペーは広島戦以外で活躍してくれよ(笑)。
 富澤清太郎 広島戦が一番面白いからね。もちろんリーグ戦の一試合だし、普段どおりいくけど、燃えるっていうか、サッカーをやってるっていう充実感が強い。でも、広島戦に関してはチームのみんなにも勝ってる印象がないと思いますし。
 佐藤寿人 あれだけ勝ってるのに? 俺たちなんて本当だったら“3度目の正直”で天皇杯で勝ちたかったのに、それも返り討ちにされてるんだよ。
 富澤清太郎 広島戦の週はみんなの会話がすごく多くなるんですよ。相手の特徴を話しあったり、対策を練ったり。
 佐藤寿人 俺たちからしたら、広島戦だけ余裕なんだろうなって思ってた。
 富澤清太郎 違う違う。たぶん一番気にしてる相手なんだと思う。シュンさんも試合の映像をチェックして、相手がこう来るだろうから、うちはこうしようって積極的に話しかけて、チームメート同士の認識をすり合わせるようにしてるくらいだし。他の試合では見られない光景なんで。
 佐藤寿人 そうなんだ。俺らとしては負けてる印象のほうが……いや、印象じゃないね。負けてるからね(苦笑)。だから今回のFUJI XEROX SUPER CUP 2014は本当にモチベーションが高いよ。さすがに4回連続して負けるわけにはいかないから。(中略)

 「玄人好みのこの試合に、今度こそ勝ちたい」佐藤

  富澤清太郎 何としても(タイトルを)取りたいとみんなも思っています。ましてや相手が広島ということで、ワクワク感や楽しみが強いですね。内容はちょっと玄人好みの試合になる可能性があると思うんですけど、それこそチーム力や個の能力の高さが試される試合になるでしょうし、広島とのレベルの高い試合を制すことができれば、すごく自信にもなる。そういった部分をしっかり意識して、リーグ戦や9年ぶりの出場となるACL(AFCチャンピオンズリーグ)につなげられるような好ゲームをしたいですね。
 佐藤寿人 今年はワールドカップイヤーということもあって、普段はサッカーを見ないような人も今年は意識的に見ようとしてくれているかもしれないと思っています。日本代表の試合もありますけど、身近に見れる試合と考えたら、開幕前はこのFUJI XEROX SUPER CUP 2014が一番のカードになると思うんです。そこで「やっぱりJリーグって面白いな」と思ってもらえるような試合をしたいし、もちろんサッカーファンの皆さんにそう感じてもらうことも大切。サッカーの楽しさを感じ取ってもらえるような、質の高い試合ができればと。それにここで勝つと負けるとでは、直後に始まるACLやリーグ戦への影響が違ってくる。もちろん内容は求めていきたいけど、この一戦では結果も大事したいですね。
(後略) 】

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ザックジャパン(143) ブラジルで日本リーグ戦の予想(3)  文科系

2014年02月12日 09時07分50秒 | 文芸作品

 ⑤日本の第2、3戦
 日本が初戦に勝つならば、ギリシャ戦も勝って日本は予選通過。初戦引き分けでも、やはりギリシャには勝ちと見る。ギリシャは守備が売りで、1点取って勝とうというチーム。日本戦に全てを掛けてくるだろうが、今の日本なら複数得点は出来ると見るからだ。日本は、ギリシャのような(大柄だけど動きに難がある)守備陣を縦横に拡げてスペースを作り、得点するのが上手いチームである。また、ギリシャ得意のカウンターとセットプレー得点についてだが、セットプレー得点1辺りに抑えることもできると思う。日本としては勝たねばならないゲームだから、全員守備をしっかり固めつつ攻めるときは人数掛けてリスクを冒してと、そういう戦い方になろう。ギリシャ守備陣は、初戦のコロンビア戦で走り回されて疲れているはずだから2~3点は取れると観た。

 さて、C組最強を噂されるコロンビアだが、そして日本勢が南米を苦手としてきたとたびたび強調されるが、日本としてはそんなに恐れることはない。南ア大会でパラグァイと悠々引き分けた日本だし、その直後にはそのパラグアイにも、アルゼンチンにすらも勝っている。WC久しぶりのコロンビアがプレッシャーに負けて、パラグアイ、アルゼンチンほどの力を出せないかも知れない。そこで、今ならばコロンビアも全く恐れる必要なしという証言も二つあげてみよう。一人目は、最近日本に次いでコロンビアと引き分けた後に(0対0だった)、オランダの名将ファン・ハールがあちらのマスコミ記者会見で正式に語った言葉。CLを確か2度取った世界的名監督と知って、聞いて欲しい。
『日本はコロンビアよりずっと強かったよ』
 こんな評価を『滅多に他者を褒めず傲慢なイメージの強いファン・ハールが人差し指を天に向けるジェスチャーで日本を称えたのである』との形容付きで伝えたのは、あるオランダの記者。

 次が、同じく日本戦敗戦の前にコロンビアと戦って0対2で敗れていた強豪ベルギー。日本の方が良いゲームをするともっぱらの噂、予想だった。このオランダマスコミの言う「良いゲーム」とは、もっぱらこういう評価だったのである。「スペイン流『ティキタカ』のパスサッカー」と。ちなみに『ティキタカ』とは、バルサが、己のパス・リズムを表現してきた言葉である。まー「世界最先端のパスサッカー」というほどの意味だろう。なお、最近急台頭して強豪仲間入りを果たしたベルギーの(日本戦における)3失点は、10年10月までさかのぼらねばならない。それほど守備が強いチームから日本はコロンビア以上の得点を挙げたのである。語り手はそのベルギー代表FWロメル・ルカク。
『ベルギー戦で見せたようなプレーをブラジル大会でも再現できれば、日本代表はグループリーグで、コロンビアを苦しめることが出来るはずだ』
 コロンビア守備陣を崩す日本のそのやり方としては、こんなことを語っている。
『(コロンビア守備陣が、スピードや技術ではなく流れを読む力で勝負するタイプだから)日本のように、脚の速い選手たちがショートパスを繋いで仕掛けてくるチームには手を焼くだろうな』

 ⑥結論
 昨年のブラジル・コンフェデ大会で示されたように出来不出来に波がある日本だが、勝ち点5か4で勝ちぬけと観る。4の場合は得失点差で残る。今の日本は得点力のチームだから、入念な全員攻撃全員守備を前提としながら積極的リスクテイクも時に敢行して、得失点差勝ち残りにも有利だろうと観る。なんせ、競争相手2チームよりも走れるのが有利な点だ。ファン・ハールもロメル・ルカクも、「攻守に走るパスサッカーをすれば」という前提を付けていた。大勝負だからこそ、プレッシャーに抗して自チームの強みを押し出せぬ者に明日はないと、ここが一番肝心な要点だし、ザックが最も強調するところでもある。

 最後になったが、監督力ではコートジボアールがちょっと落ちると見うる。ザックやヒデの友人であるこのラムーシは、監督経験ゼロのままで代表監督になった人物だから。そして、ザックは、C組で2番目の監督と言えようか。世界的名監督を輩出した全盛期末イタリアの、最後の名残の名監督と言える。ギリシャの監督はポルトガル人で、ギリシャ内で長く活躍してきた人物。その意味ではザックにちょっと似ているが、長い監督歴の中で戦ってきた相手がザックよりはかなり弱いはずだ。

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新聞の片隅に載ったニュースから(132)   大西五郎

2014年02月11日 15時37分21秒 | Weblog

街角景気見通し大幅に悪化 1月、増税影響懸念(14.2.11 中日新聞)

 内閣府が10日発表した1月の景気ウォッチャー調査によると、二~三カ月先の街角の景気見通しを示す先行き判断指数は前月比5・7ポイント低下の49・0となった。二カ月連続の悪化で、低下幅は東日本大震災が発生した2011年3月(20・6ポイント低下)以来の大きさ。横ばいを示す50を下回ったのは14カ月ぶり。

 4月の消費税増税後に、駆け込み需要の反動や消費者心理の冷え込みにより販売が低迷することへの懸念を反映した。

 同日発表の1月の消費動向調査でも、消費者心理を表す消費者態度指数(2人以上の世帯、季節値)が前月比0・8ポイント低下した。足元では駆け込み需要が景気を押し上げているが、消費者が買い控え姿勢を強めつつあることを裏付けた。

 景気ウォッチャー調査の現状判断指数は1・0ポイント低下の54・7となり、三ヶ月ぶりに悪化した。飲食業の売り上げが低調だった。ただ横ばいを示す50は十二カ月連続で上回っており、基調判断は前月の「緩やかに回復している」に据え置いた。

 □□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

  景気ウォッチャー調査というのは内閣府が毎月行っているもので、仕事を通じて景気の動向を観測できる人たちから景況感を聞き取るものです。コンビニエンスストアの店長やタクシーの運転手、農林水産業の従事者、製造業の経営者、人材派遣会社の社員など幅広い業種・職種から2000人が景気ウォッチャーに選ばれています。景気ウォッチャーは3カ月前と比べて景気が良くなっているか悪くなったか。2~3カ月先の景気の予測などを報告し、内閣府がそれを地区別に集計して景気の動向を判断します。

 政府や日銀は「景気が回復に向かっている」「デフレから脱却しつつある」と言っていますが、人々が生活の現場で感じる「景況」はそれとは違うようです。

 共同通信が1月の末に行った世論調査でも、「あなたは、安倍政権のこれまでの経済政策によって景気がよくなったと実感していますか」という質問に「実感している」と回答した人は24.5%で、「実感していない」が73.0%と、圧倒的多くの人が景気回復を実感できないでいます。また「安倍政権は企業に従業員の賃金を引き上げるよう求めています。あなたは、賃上げが実現すると思いますか」では、「実現すると思う」は27.8%で、「実現しないと思うが66.5%でした。さらに「4月に消費税が5%から8%に引き上げられます。あなたは、家計の支出を控えようと思っていますか」では「控えようと思う」人が69.1もいました。(1月27日中日新聞)

 <同じ12日の紙面には>「景気良い?悪い? 13年の休廃業最多2万8900件」

という記事もありました。東京商工リサーチの調査で業績の悪化から倒産する前に休廃業・解散する企業が過去最高になったそうです。アベノミクスの恩恵は大企業にとどまっているようです。

 

                                      大西 五郎

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僕の都知事選挙総括  文科系

2014年02月11日 11時12分50秒 | 国内政治・経済・社会問題

 阿修羅掲示板を見ても、宇都宮派と細川派が選挙総括で猛烈に論争している。この問題理解は大変難しいと思うから、僕もここで整理して展開してみたい。

 黒門町さんのコメントで知ったが、澤地久枝が代表で宇都宮に統一を訴えに行ったとのこと。そうか、彼女が訴えに行ったのかという一種の感慨がある。彼女は、僕と同じ認識、気持ちだったのだと確信する。それを宇都宮が「非常識」と周囲にも後に語り回るほどに、怒っていたのか。双方とも、なるほど・・・

①先ず第一に、原発なくせと他の課題とは全く性格が違うと言いたい。フクシマはこの50年の日本になかったような超大大事件だ。しかも、自民党長期政権の構造的かつ致命的欠陥を持った歴史的産物における、未必の故意とも言える大犯罪だ。だからこそ、どんな革新的課題にも反応しない人がこれには無数に反応している。この認識は、以下全ての命題の大前提となる。これは難しい認識や理解を要する政策ではなく、多くの国民がその普通の感性で実感している「大事件」だという点が重要と思う。

②次に、細川が立ったこと、小泉が「騙されていた。なくせ!」と広言したことを「本気」と取るかどうかという問題が存在するだろう。この問題は大いに意見が分かれるところだが、僕の以下の観点から極論すればどっちでも良いことと言いたい。

③選挙結果から見ると、統一すれば十分勝てる可能性があったと思う。ただし、他の課題も掲げた宇都宮にではなく細川に統一すればという理解である。理由は先ず①のことから、マスコミの原発隠しに抗してこれ一本で統一すれば投票率が普通の都知事選挙並みへとずっと上がったろうということ。そして、その増える分はマスコミに圧し付けられていた「(消極的な)原発反対派」が圧倒的に多かったはずだと、僕は皮算用する。彼我の20万票なんて差は容易にひっくり返せるような数だったとも。

④さて、「こういう『統一』で現実に勝つ」ことの意味をこそ、宇都宮派に理解して欲しい。政治は正義を演説、約束することではない。悪い奴を現実にやっつけることである。やっつけられないで「正義」を語り続けていても、それは「政治家の正義」とは言えない。選挙は勝たねばならない。政治は語った言葉を実現しなければならない。そうでなければ「口先だけ」「頼りにならない」というレッテルを張られる世界と思う。今回の選挙で細川が勝つということになったら何が起こったか。勝ったという事実が一人歩きし始めると言いたい。そこには、こんな諸「方向」があり得るだろう。

⑤脱原発派の政治関心を勇気づけられる。大阪市長選挙などなどにも、安倍政権にも、民主党を潰して自民党政権に戻した官僚・マスコミ連合軍にも、巨大な大打撃を与えられる。民主党政権(マニュフェスト)に望みを託した人々が裏切られたとか、敗れたと沈滞している現状の中でこそ安倍政権の右旋回が実践できるわけであって、それを逆転する方向へと計り知れぬインパクト、ベクトルが働くと思うのである。つまり、「脱原発で勝ったという事実」は、どんな百の正義の言葉、約束よりも新しい事態を現実にいろいろと生んだはずだと言いたい。ことばでなく新たな革新的現実の前進が持つ力というものだ。

⑥以上僕のように見て、そこに政治ファッショ打開の希望を託している人間にとって最後の難関、難問は、宇都宮陣営から出てくるだろうこういう質問になる。「そういう方向も含めてさえとにかく、話し合おうと言ったのをそちらが蹴ったのではなかったか!」。この質問には(公式にではなく、内々で)こう答えるしかないのである。「大量浮動票を目指そうとする候補者からは、組織票中心の候補者に頼みには行けぬのだ」、「それでは浮動票が逃げる可能性がでるから、勝てなくなる」と。そして、心中でこう(勝手連をお願いして)語ることになるわけだ。「候補者自ら頼みには行けないが、そのことは失礼なことだろうが、脱原発一点で勝つという大儀をぜひ実現しましょう。お願いします」と。

⑦さて、以上の方向すべてでもし統一して勝ったら、宇都宮陣営にも大きすぎる財産が残るということを、最後に強調したい。細川都知事にも小泉にも、その周辺にも、すごく大きな貸しを作ったことになるのである。こういう貸しこそ、今後の自らが発想、提起する「何事かを『実現』する共闘行動成功」に向けてすごく大きな経験、財産になるのではないか。このように、政治の世界で自分以外の政党政派に大小の貸しを作る行動がない小政党などは、いつまでたってもただ「正義」を語っているだけで何も実現できないという世界から抜け出られないはずだと、これが僕の最も強調したい言い分である。

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ザックジャパン(142) ブラジルで日本リーグ戦の予想(2)  文科系

2014年02月11日 01時19分12秒 | 文芸作品

③C組初戦2ゲームのプレッシャー比較
 さて、大事な大事な初戦は、日本対コートジボアール、コロンビア対ギリシャだ。これは、ギリシャに最もプレッシャーがかかるはずである。このプレッシャーに対しては、ギリシャチームの性格からして守って引き分け狙いと見るのが普通だろう。堅い守備からカウンターかセットプレー得点というチームだしワントップを除いた主力が高齢だから、後のゲーム例えば日本戦などの可能性にかけて無理はしないと見る。でもここは、コロンビアの勝ちが、ほとんどの識者の意見だ。コロンビアだって2戦目のコートジボアールの方が嫌なはずだし、ブラジルなどのカウンターになれているコロンビアとあってはギリシャのカウンターは怖がらないはずだ。同点でよいと考えるはずもない。また、この闘いの内容が、次の日本対ギリシャ戦に以下のような重大な影響を与えずにはおかないはずだ。ギリシャは、コロンビアとせめて同点に持ち込むという目的のためにさえ、守備陣がさんざん走り回されることになるはずである。

④コートジボアール戦
 プレッシャーはコートジボアールのほうがかなり大きいと見る。次が、ギリシャ戦の日本、相手はコロンビア戦にギリシャ戦と続くのだから。つまり、日本は引き分けでも良いけれど、相手は勝ちに来るはずだ。そして、日本の勝ちと、これが僕の見立て。
 大事なゲームでは組織規律と、走力、実力者たちの威圧感などが大きいと判断するが、組織性、走力では確実に日本が勝り、実力者の面子でも今の所属チームなどから日本に軍パイが上がると思う。ドログバとヤヤ・トゥーレを抜いたといえる日本選手がいないのは確かだが、前者ははや36歳。これに次ぐ若手実力選手ではアーセナルからローマへ行ったFWジルビーニョ27歳というところ。対する日本には、本田、内田、長友、岡崎、長谷部、遠藤、香川。南ア大会直前に日本が全てに翻弄された強豪コートジボアールとは言え、4年後の今は日本のほうが上と僕は見ている。ブロック守備に急遽切り替えた南ア大会よりも実力がかなり上がっていて、目標とする2得点1失点は難しいことではないとも。

 対策ということでは、トップ下で来るはずのヤヤ・トゥーレをどう押さえるかが第一だろう。ドログバと彼らにゴール前スペースを与えないことである。ただこの「ゴール前スペース消し」は案外知られていないのだが、今や日本のお家芸となっている。先日のベルギー戦後に相手選手がこんなことを語っている。
『日本はとてもクレバーな守り方をしていた。スペースを絞り込み、僕たちがボールを持ったときには必ず2人、あるいは3人の選手でプレスをかけてきたんだ。試合後アザールと話したら、彼もゴールの周りでスペースを見つけるのにかなり苦労したと言っていたよ』(ベルギーフォワードのロメル・ルカク)
 ベルギーは、日本戦の直前にコロンビアにも負けているが、コロンビアと同格の相手であり、コートジボアールよりかなり上のチームである。

  この項の最後に、ヤヤ・トゥーレ自身の日本戦見通しを聞いてみよう。
『日本戦は、必然的に戦術的な試合になるだろう。戦略と戦略の本物の戦いになるはずだ。彼等は実に巧みに動くし、ボールを運ぶための解決策をいくつも持っている。その点で日本の選手たちは惜しみなく努力し、ボールを良く支配して動かしている。それを止めようとしたら、中盤で強力なフィジカルのインパクトを与えるのが最善だろう』
 「サッカーは科学だ」と語るヤヤ。前マンC監督マンチーニがコーチか学者というように観ていたと聞いたが、なるほどという何の衒いも隠しもない見事な表現だと思う。彼が言うようにコートジボアールは中盤でバンバン当たってくるだろう。ところが日本が南ア大会以降、この当たり強さが最も改善された点だと僕は観ている。例えば、ドイツやイングランドでやっている日本選手に、当たり弱い選手はいない。近年の日本リーグも、柏、仙台などの台頭によりこの点が全体として最も改善されたと観る。コートジボアールが4年前のイメージで来るならは当てが外れることだろう。

(続く)

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小泉さんの完敗      らくせき

2014年02月10日 10時03分58秒 | Weblog

マスコミの動向を読み間違えた小泉さん。

共産党と細川さんの票を集めても

舛添さんと田母神さんに及ばない。

やはりマスごみと呼ばれても影響は巨大。

 

 

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ザックジャパン(141) ブラジルで日本リーグ戦の予想(1)  文科系

2014年02月10日 00時19分51秒 | スポーツ

 予想のために、というよりも勝ち残り期待をかけて、何冊の本を読んできたろうか。まるで僕がこの勉強に努めるほどに、代表がベスト4にもなれるというような調子、勢いで。ライター達の予想、相手3チームの監督・選手紹介、コロンビアとも日本とも最近戦った国(オランダ、ベルギー)の「両者比較論」などなどを。それらを読んだ感想として予想にはやはりそれにふさわしい方法論(項目)があると痛感したし、その軽重順位などもあって、この自分なりの確定がまず最重要だと判断できたしだいだ。

 こんな順番でやってみたい。まず①に、確率論などのいろんな数字を。英国得意のオッズのC組予想や、過去4大会の予選2位通過チームの統計数字などを上げてみた。次いで、②地上ダントツ最人気スポーツ種目の最重要世界大会でもあってみれば、実力が出るも出ないもメンタルが一番。これに関連して、当たり順などを含めてこのメンタルを発揮できるかどうかの諸要素の探求。こうして初めて③、監督力、チーム力、それらの相性などなどに入ることができる。特に、生死を決するようなC組第1戦2ゲームを、詳しく観てみたい。そして最後に結論と、そんな順で行くつもりでいる。ベスト16以上を論ずるか否かは、まだ未定である。

 なお、誰の文献からとった資料かなどはいちいち断らないし、今は3回連載とする予定でいる。

①予選リーグ通過の確率論、数字
 まず、超有名英国ブックメーカー「ウイリアムヒル」とやらの、C組オッズ数字。コロンビア、コートジボアール、日本、ギリシャの順で、1.22、2.00、2.25、2.87と、こんな大接戦の組は他には皆無であって、予想が最も難しい組である。ずば抜けたチームや弱いチームがいないからこそ、予想が難しいという意味で最激戦組なのだ。コロンビアだって、こことも日本とも最近相次いで対戦した世界的名監督が彼のコロンビア戦後の記者会見で、こう断言している。『日本はコロンビアよりずっと強かったよ』。この言葉については後で述べるが、このオッズ順位を見ると、公表世界順位も影が薄くなって後景に退いていく。欧州、南米はともかく、アジア、アフリカ勢は強豪と戦う機会が少ないから、実力よりも順位が大幅に低くなってもいるし、出来に斑も大きいということだろう。
 また、確率関連ではこんな数字もある。ここ4大会リーグ戦の初戦敗退チームは46か国あるなかで勝ち残ったのは4国、8.7%。初戦引き分け以上は82か国で勝ち残り59国の72%だ。初戦がものすごく大事であって、この相手がどこかというのが各代表の最大関心事になるわけだ。初戦で強豪が敗れた組は波乱が始まるし、順当勝ちした組はオッズ通りと、そういう確率が高くなる。

 また、最近4大会のこんな数字もある。2位通過に必要な勝ち点数だ。9点満点で5点なら、すべて通過。通過平均点は4.9である。勝ち点4だと、48%の通過確率とあった。どんな事前予想も強豪国が初戦に敗れたりすれば一挙にくずれて、勝ち点4でも十分通過となって行くと、そういうことだろう。下位3チームの激戦でもそうなっていくのだろう。2位通過国の予選1ゲーム当たりの平均得失点という数字もあって、1.4の1である。失点1に抑え、得点2を上げれば勝ち、予選通過ということだ。どこも失点を防ぎつつ2得点するという慎重なゲーム運びをすることになる。

②メンタルということ

 メンタルを左右するのは、こんな要素だろう。このWC大会自身の経験(この大会用の周到な準備、条件作りなども含めた)や、当たる順番、チーム戦術の堅さ、3ゲームの最後まで相手よりも走りきれる自信などだろう。世界に名高く、かつ頼りになる点取り屋がいるかどうかなどは、僕はあまり重視しない。チーム組織がメッシ、クリロナを溶かし込めなかったという例もあるからだ。これとは逆に、下馬評には挙がっていなかった選手が得点王になる例もあるし。
 コロンビアは意外にも、98年フランス大会に出た後3回出られず、今回久しぶりの出場だし、過去最高位はベスト16までと、日本と同じなのである。これが吉凶いずれに出るか。ただ、ここのアルゼンチン人監督が世界戦百戦錬磨であって、この補いが大きい。あとの二つの相手も2大会連続だが予選通過はなくって、日本の4回連続出場、ベスト16が2回にはかなりまけている。このことのメンタルに与える影響は結構大きいと思う。アフリカ諸国の準備不備はもはや有名な話だし、ビッグマッチでのチームとしての堅さ・信頼感ではコートジボアールがちょっと落ち、全3ゲームを最後まで相手よりも走りきれるという自信というメンタルでは、ギリシャとコートジボアールが落ちるはずだ。

(続く)

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「よたよたランナーの手記」(38) 9.5キロを超えた  文科系

2014年02月09日 14時22分41秒 | 文芸作品

 5日から2日おいて、昨8日走った。30分×2回の前半が4・7キロで後半が4.85キロの、計9.55キロ。また記録である。
 5日に9.45キロまで行ったと書いたばかりで、またこうなった。連れあいに話すと、こんな応えが返ってきた。
「あなた、どっか身体がおかしいんじゃない。その年で6年前の走りに戻るなんて。いきなりバタンと倒れるとか?」。
 こう応えたものである。
「07年1月の西春マラソン(10キロを54分18秒。00年春からランニングを始めた僕の最高記録は、01年3月の岩倉10キロマラソンで、49分22秒である)以降は、心房細動が出るのが怖くて思い切って走れなかったから。10年の心臓カテーテル手術以降、再発が全くないからね。僕の場合は完全に電気系統異常だけの単発性の心臓病だったからそれが治ればこうなるということだったんだよ」
 お医者、医学様々である。25年ほど前にこの病気になって走っていたらもう、心筋梗塞か脳梗塞で遠からず死ぬ運命だったはずだ。世のみんなに、心臓カテーテル手術はどんどん勧めたい。慢性細動になって早ければ早いほど、手術の効力が高いのである。僕は、慢性になったらすぐに手術をしようと、血液溶融剤を毎日飲みながら手ぐすね引いて待っていたのである。同じ症状の友人の一人は手術を遅れて受けたが治らず、薬を飲み続けている。
 こうして、さらに復活強化された有酸素運動能力、筋力でもって、来週中ごろにはまた愛車を転がしにいくつもりだ。ただ、寒そうだな。木曽川か定光寺かなどと考えているが。

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「小児癌の広がり」でコメント交換   文科系

2014年02月09日 12時08分05秒 | 国内政治・経済・社会問題

 昨日のエントリーで黒門町さんとこんなやりとりがありました。大事なことと愚考するのでこの交換をエントリーとして報告させていただきます。黒門町さん、有り難うございました。

『 メディアが「触れないこと」に注目したい。 (黒門町) 2014-02-08 13:16:38
 甲状腺がん患者増加のことについて、報じている新聞は、『東京・中日』だけ。『朝日』は「デジタル」だけですり抜け。しかし記事も、チェルノブイリの例(発生が早すぎる)からみても放射能によるものかは疑問という御用学者の見解でお開きにせざるを得ない。
 ということは、メディアはこのことを報ずるにあたっては大きなプレッシャーがあるということを示しているのでしょう。
 たとえば、イギリスの『ガーディアン』紙がとりあげている「桝添氏を知事にしたくない女の会」。例えば、ソチ五輪のドイツ選手団の制服は、レインボーカラーであった。NHKはひと言も説明しなかったが、この意味は何か!』

『 援護射撃を深謝 (文科系) 2014-02-08 13:25:31
 立派な援護射撃を深謝。最近の中日は本当に健闘していると思い、全国へ発信するつもりで紹介しています。それでも、他のマスコミがフクシマ小児癌問題をオミットとは知らなかった。紹介してきた甲斐がありました。これからも中日記事紹介に努めたいと決意を新たにしました。
 孫のハーちゃんがこんな手術などと想像すると、全く他人事ではありません。』

『 何故、報じないのか? それが怖い (黒門町) 2014-02-08 20:00:19
 昨年11月に小児甲状腺癌患者59人と発表されたときは、新聞、テレビは扱いの大小はあっても報じました。
 しかし、昨日発表された数はも75人と16人も増えているのに、NHKは勿論『しんぶん赤旗』も報じない。まさか都知事選に影響を与えるといったわけとは考えられないし・・・。
 かってソ連政府は、どんな誤魔化しをしてきたか。
 ウクライナ、ベラルーシの医師が患者発生を訴えると、「広島の患者発生は十数年後だったから、それはあり得ない」
 しかし昨今話題になった『ネイチャー』誌が、この医師の報告を評価すると、「増えたのは、診断器機の精度がよくなったから」と逃げましたが、ほどなくソ連は崩壊。これと同じ釈明を、原子力ムラは恥知らずにもしている。
 しかし、放射能被害を認めまいとするこの人たちも、小児甲状腺癌の発生だけは認めるのはも何故か?
 思うに、子どもの場合は、タバコとか不規則生活を理由にできないからではないか、と、中学生レベルのことしか考えられない自分が、イヤになります。
 なお、平均発生率は、「日本臨床検査薬協会」とかIAECは、あまり科学的ではないと補注しながら、〈百万人に1人~2人〉・・・。』

 『 その疑問ごもっとも・・・ (文科系) 2014-02-08 20:54:01
 小児癌も初めは秘密裏に調査し、過少化しようとしていた。秘密会議と、公開会議とを使い分けるやり方で。これを毎日新聞一記者によって偶然の出来事を発端として資料公開請求など大変な努力が重ねられていき、これを嗅ぎつけられ指摘されて、認めざるを得なくなったのである。この経過は、11月16日「県民健康調査の闇」という彼の著作をここで要約することによって紹介してあるつもりです。ご参照下さい。
 いつも丁寧なフォローを有り難うございます。』

『 だからファッショ (文科系) 2014-02-08 21:22:12
 こういう風だからこの国はファッショになりつつあると述べてきたつもりです。
 いったん官僚、政治家らが自らの重大な罪を隠し始めると、これを隠す罪が重なっていき、それを正当化する法制(例えば秘密保護法、内々のマスコミ統制、NHKの人事!)なども進んで、体制全体として罪が罪を呼んでいくことになる。何十年に一度というフクシマのような重大な「未必の故意」・「犯罪」は、隠し始めるともう後戻りが出来なくなると、僕は観てきました。地震原因説(の証拠など)を徹底的に隠し続けてきたのも、同じ態度だと思います。こういう経過の全てが、「国民を国民とも思わぬ感覚の温床」になっていくとも観てきました。この感覚を正当化する言葉が、自民党憲法改悪案の『「国家」の「公益」、「公の秩序」』と呼ばれことになるのでしょう。基本的人権を持った「主権者による」「主権者のための」「主権者の」国家とは別の「国」が、何かどこかに存在するとでも言うような。国民主権の上に立つ得体の知れぬ「国家」「公益」の出現です。これをファッショ思想と述べてきたつもりです。
 フクシマのことをここで百回以上も連載でフォローしてきて、未だにやっているのは、上に書いたような情勢認識からのことでした。』

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規制の虜の復活(18) 悲しい小児癌の広がり   文科系

2014年02月08日 12時45分30秒 | Weblog

 昨7日、標記のことで新たな数字が発表された。癌と確定が33人へ、「がんの疑い」が41人と、合計74人である。今回一次検査を受けたのは254,000人で、その中から1,796人が二次検査を受け、その結果である。これでもなお調査検討委員会はこう言い張っているということだ。
『現時点では放射線の影響は考えにくい』
『症状がない人も含めた未知の調査で、比較できない』
  以下の旧稿を再読すると、改めてこんなことも分かった。去年8月、11月、この2月と、このように増えてきたのである。確定が、18から26から33人へ。癌の疑いが25から33から41人へ。
 ちなみに、2013年11月27日のここにこんな拙稿を書いた。11月26日の日刊ゲンダイの紹介として。
『今月中旬、「県民健康管理調査」検討委員会が、福島第1原発事故発生当時に18歳以下だった子どもの甲状腺検査の結果を発表した。それによると、検査を受けた22万人のうち、がんが確定した人は前回8月から8人増えて26人、疑いありも8人増の33人だ。59人に甲状腺がんやその疑いがあったという。一般的に小児甲状腺がんは100万人あたり1~3人といわれているから、ジワジワと増えていることが分かる』
 
  さて、これでもフクシマの影響を頑強に拒むって、一体どういうことなのだろう。検討委員会のその言い分は「症状がない人も調査対象としているから、未知の領域で、比べる数字がない」ということのようだが、普通に考えれば逆ではないか。症状がない人も対象とした無差別調査からこれだけの患者がいて、なお同一分母数からの発生率が急激に増えているということなのである。国立癌センターの10代の甲状腺癌「発現率」(発生率なのかどうか。二つは厳密に区別されて、発生の方が多いと行ってきたはずだ)は百万人に1~9人となっているそうだが、フクシマの多さは一目瞭然である。百万人に換算したら、300人発病というもの凄い割合になるのだ。
  
 前回書いた日刊ゲンダイの記事を改めて、続けたい。
【 「隠された被曝」の著者で、内部被曝の危険性を研究する琉球大の矢ケ崎克馬名誉教授はこう言う。
 「チェルノブイリでは、原発事故が起きた1986年4月の翌年から甲状腺がんと一般のがんの症例数が増加しました。当時もIAEAや国際放射線防護委員会(ICRP)は、放射線の影響を否定しています。急激に増えるのは5年目で、2~3年では影響は出ないとしたのです。しかし、それは全く科学的ではない。事故前のがんの推移と事故後の推移の統計を見ると、明らかに87年以降の上昇率が高く、増え方が違うのです」
 5年というのは“ピークが来る時期”に過ぎないのだ。
「被曝量が多いほど、がんになるまでの期間は短いのです。福島の汚染地帯の人口密度は、チェルノブイリより14倍ほど高い。がんの患者数もチェルノブイリの10~20倍に膨らむ危険性もあります」(矢ケ崎氏)
 チェルノブイリ周辺では、事故から20年で4000人以上の甲状腺がんが発症したとされる。その10倍なら4万人、20倍なら8万人だ。少なくとも健康被害の“完全ブロック”はできていない。】

  調査検討委員会運営方針はもはや、「国策捜査」めいてきたと断じるしかない。国策なら国策として、正々堂々と「その中身」で国民を説得すべきだと思う。「何があっても、こういう理由で原発は続けたい」と。ここに至ってまでそうしないのは、愚民政策と言える。秘密保護法もこのように使われると思うと、将来が思いやられるというものだ。

 ちなみにまた、本日の中日新聞にはこんな記事もあった。『高濃度汚染を長期未公表』『「高すぎ」誤計測と解釈』。2号機前2地点で猛毒ストロンチウムが、東電が公表してきた値の10倍に跳ね上がったのだそうだ。東電のニュースはもう憂うつなものばかりである。罪の後出し。罪の積み重ね。犯罪確信犯的「ミス」などなど。それでも誰も罰されていないのだから、良い解決は何も、どんどん望めなくなっていくようだ。神も仏もないものか。

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「よたよたランナーの手記」(37) もうすぐ9.5キロ  文科系

2014年02月08日 01時26分37秒 | 文芸作品

 3日と5日に走った。3日は例によってセーブして30分×2で、9キロ以下。その分を5日には、頑張った。30分2回が、4.75キロと4.7キロで、計9.45キロまで行った。また、手術後5年の最高記録である。心臓には、心拍数など無理をかけていないけど、ピッチを180ほどにせねばならず脚が疲れた。ただ、前半の終わりの方を10.5キロ時で走ったとき、心拍170になったことがあってちょっと驚いた。3日の疲れがまだ残っていたかも知れない。朝の尿が少し黄色っぽかったから。

 今日は、市営ジムのある光景の話をしてみよう。僕らのジムには、ランナーと同じほどボディビルダーが多く通ってくる。そこに78歳のある紳士が毎日来るのだが、彼からこんな話を聞いた。最初にお見かけしたとき、その均整の取れた身体とお年よりもはるかに若い見かけに驚かされた方だ。他の方が教えてくれたところでは元やり投げの全国的な有名選手とかで、なるほどと納得したものだった。その方がこんなことを語ってくださった。
「僕はジムのみんなをよーく観察しているんですがね、ビルダーも走ればよいのに、走る人が少ないんですよね。見てご覧なさい。上半身は立派でも、脚が貧弱な人が多いでしょ?かえって、変に見えるほどだ。スポーツマンはやっぱり走らなきゃいけませんよ」
 僕は、ある女性ビルダーから去年のことだが、聞いた話を思い出していた。女性のコンクールに最近まで出ておられたちょっとスリムで、素敵な方だ。ビルダーも、コンクール前は重点的にかなり走り込まなければならないのだそうである。皮下脂肪を削ぎ落とし、筋肉を浮き出るようにするために。つまり、走れない人は入賞できないということなのである。こんな話を思い出して、くだんの紳士のお話に納得していたもの。第一、筋肉がいくら付いていても皮下脂肪が多ければただの太っちょである。それが上半身デブならなんかおかしい。それじゃあ何のためにビルダートレーニングをやっているのか。望みとやっていることとが現に矛盾しているなとか、これらのかたもなんとか走れないものなんだろうかとか、走り続けられるようになるにはそんなに意志の力がいるのかなとか、そんなことを思い巡らしていた。

 そう思って周囲を見ると、身体を引き締めるということについて誤解している人が実に多いと気づいた。脂肪を落とさないとけっして引き締められないのに、ウエートトレーニングだけをやっている人の何と多いことか。それも引き締めたい部分だけのウエートトレーニングなのである。腿とか腰回りとか、二の腕とか。大変な誤解、誤方針である。カロリー消費をしたうえのトレーニングでなければ、身体はけっして引き締められない。それには有酸素運動しか対策はないのだ。長く歩くか、長く自転車をこぐか、走るか水泳かと、そんなことしかないはずである。

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 2月4日「日本人論」での、コメントへの回答   文科系

2014年02月07日 06時50分19秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 2月4日「日本人論」での、1970さんコメントへの回答

 1970さん
 一応は、聞くべき意見だと思います。真面目におつきあいしましょう。ご言い分を2本柱の意見と見た上で、微妙な僕との違いを述べるというやり方を取ります。簡潔に言い分だけを。
 
 先ずあなたの言い分。
①ブラック企業でも働いているのだから、今の世代の方が昭和世代よりも働く。
②昭和世代は後の世代に借金の後始末をさせた。

 僕の言い分。
①僕は世界と比べた明治から昭和に掛けての日本人論を、主としてやったはず。あなたが応えたのは、上記文末の「これと平成との比較」部分だけだと、指摘しておきたい。主たる所を避けて枝のところに反論とは、何故なのか。批判のための批判と見えないこともない。がまーこれには、これ以上は触れないことにしよう。

②ご指摘の①について
 このご言い分は、現実を正しく表現していると思う。僕の上記末尾の「平成との比較論」を取り消しても良いほどに。ただ、次の3点と、何よりも③のことがあるから、取り消しはできないことになる。
 一つは、「職業が無く、食うために死に物狂い」という状況に前世紀末辺りからなっているということ。二つは、それと関連するが、よって主体的に(つまり自分で選択して)そうなのではなくて、「やむを得ず」という側面、要素が主流だろうということ。つまり、普通に仕事が選択できる状況なら、昔の方が働けるだろうということ。三つ目に、よって、超格差があることにも現れている仕事の量と、特に質に、現代でははるかに大きなばらつきがあるということ。そこを注意してエントリーでは複数回こう書いているつもりだ。『平均的には落ちてきている』。

③②について
 こういう新自由主義世界、自民党政権を続かせてきたことが引き起こした「部分」への責任は、第一に我々世代にある。将来の経済回復を前提としたような安易な公共投資頼みだけの「景気対策」を続けさせてきたことを指している。このことは、当然認めたい。よってその付けを今の世代に回したということも認めねばならぬだろう。
 ただ、「死に物狂いの働きを要求する」のは、新自由主義経済。これの80年代からの隆盛は、日本だけのことではなく世界的に起こったことであることにも注目して欲しい。先進国でこの難を免れた国は一つもないことが、これを証明している。世界史とは常にそういうものであろうが、従来なかった全く新しく生まれた世界史段階の問題を日本一国の前世代の責任にだけしていることになる。これは現実的な責任論にはなり得ないと考える。
 僕らだって、日本国始まって以来のキツイ敗戦世代の尻ぬぐいをしてきたのだ。前世代の尻ぬぐいなんて、いつも新しい質の発生を伴って変化していく人間史というものの、言わば必然である。人間として誰に責任があるかと言えば、部分的にせよ前世代にあると言えるのは確かだろうが、こういう歴史の性格からすればこんな言い分は無意味と言ってよい。つまり、限りなく視野が狭く、最近良く言われてきた屁理屈に近い俗論である。多分、財務官僚周辺が編み出したようなものであって、自らの責任を回避した「一億総懺悔論」の類と言える。

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