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随筆 「世紀末」   文科系 

2014年02月15日 12時26分19秒 | 文芸作品

 歴史のいつでもどこにも「世紀末」があったように思うが、今の世界、日本にもそれを感じてならない。 広辞苑を調べてみたら、こうあった。

 「19世紀末のヨーロッパで、頽廃的・懐疑的・冷笑的な傾向や思想の現れた時期。また、そういう傾向、思潮の現れた或る社会の没落期」

 ただ、こういう特徴は、世界や社会の上層部、支配層の相互作用からこうなってきたと見る方が良い。たいていの庶民はいつでもどこでも家族、隣人を大事にして、懸命に生きているはずだからだ。

 世界の未来である若者の失業率は、スペインで50%、イタリアで40%と読んだ覚えがある。ギリシャ、ポルトガルなども同じようなものだろう。正職員がどんどん少なくなって、大きすぎる格差がさらに広がっていく社会、世界。大会社は国を捨て、税を払わぬ道を創り上げている。世界的大銀行はと言えば、空売りでもって中小国が汗水垂らして貯えたお金を、社会資本もろとも奪いさっていくのだ。加えるに、こんな流れ全てを正当化、強行させる学者、理論の跋扈。

 創られた嘘の理由でイラク戦争が起こり、その関連死も含めると五十万人だかが亡くなられた。なのに、お膝元のアメリカでも、参戦したどの有志国でも、誰かが罰されたという話は聞いた事がない。嘘の理由で戦争を起こすって、国家、国旗などをコケにし、それにべったりと泥を塗る行為であるにもかかわらず、何の反省も見られないのである。さらにあろうことか、戦後処理のどさくさに紛れていつの間にかイラクがアメリカ資本の食糧世界基地へとまっしぐらという有様だ。

 フクシマ事故とその大惨状は五十年に一度もないようなシロモノと見えるのに、誰も責められないばかりでなく、地震原因説の調査さえ継続されないこの不可思議、不条理。「犯罪」証拠を隠し続け、その隠滅さえ国家から許されているやの独占的大電力会社。

 権力者の大罪が放置されれば、罪を隠すために罪が罪を呼ぶことになるのは必定。権力者たちが、罪に罪を重ね、嘘に嘘を積み重ねる世界、社会。これでは、正直者が馬鹿を見るだけでなく、正直者が馬鹿にされる世界である。世界大国の権力者たちがその相互作用によって、無意識も含めて創り上げつつある「世紀末」である。しかも、人は「歴史的な今」からなかなか出られず、「これが世の中、これが人間」となりやすいもの。世紀末が世紀末を呼ぶのだろう。19「世紀末」は2回の世界大戦まで突っ走ってしまったが、今度ははて、どこへ?

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新聞の片隅に載ったニュースから(133)   大西五郎

2014年02月15日 09時59分29秒 | Weblog

山口代表、大田氏発言を打ち消す (14.2.14 毎日新聞)

 公明党の山口那津男代表は13日の党中央幹事会で同党の大田昭宏国土交通相が集団的自衛権の行使容認をめぐる安倍晋三首相の発言に「同意する」と述べたことに関し、行使容認への慎重姿勢は変わりないとの立場を強調した。

 太田氏は12日の衆院予算委員会で、憲法解釈変更で行使は可能とする首相の発言に「違和感はない」と述べた。閣内不一致を避けるためとみられるが、山口氏は党の姿勢が軟化したと受けとられかねないとして打ち消しを図った格好だ。山口氏は「従来、政府は行使を認めないと解釈している。(首相設置の)有識者懇談会の議論が直ちに政府の結論になるわけではない」と慎重な検討を重ねて求めた。

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  大田発言というのは、12日の衆議院予算委員会で民主党の大串博志議員が「安倍首相は政府の解釈の変更で集団的自衛権の行使は可能になると答弁したが、大田国交相はこの答弁に同意するか」と質問したのに対して、太田氏が「全て首相が答えていることに同意している。違和感はない」と答弁した問題です。

 この答弁だと、公明党の元代表で、第二次安倍内閣に与党を組む公明党を代表する形で入閣している太田氏の発言は公明党が従来の容認反対の立場を変えたと受け取られかねないため(公明「ブレーキ役」ぶれ・13日中日新聞)、山口代表が「有識者懇」(首相の私的懇談会)の結論が出ても、与党間や閣内で議論することになる」として、“公明党のぶれ”と受け取られないよう火消しを図ったものです。

 大田国交相は閣内不一致を避けようとしたと云われますが、このところ安倍首相の集団的自衛権についての“前のめり発言”が目立っています。補正予算を審議した6日の参議院予算委員会では「米艦船が攻撃された際に共同展開中の日本の艦船が(米軍を攻撃してきた艦船または航空機に)対処しなかったら、日米同盟に対するダメージは計り知れない」とか、私的懇談会を設けた理由について「今までの解釈のままで行くなら懇談会を作る必要ない」と述べ、解釈を変えるために懇談会を作った意図を明らかにしています。

 また12日の衆議院予算委員会では、民主党の大串議員が横畠内閣法制局次長に何回も質問したのに対して安倍首相は「私にも発言させろ」と言って「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長ではない。私だ」と内閣総理大臣が憲法解釈を変更し得ると述べました。

 この発言には自民党の中からも「首相の発言は選挙で勝てばその時々の政権が解釈を変更できることになる」などの批判的意見が総務会の論議の中で複数の委員から出されています。

 安倍首相は参議院選挙で衆参のねじれを解消し「一強時代」などと云われて自信過剰になっているのではないでしょうか。「殿、慢心召さるな!」です。

 

                                      大西 五郎

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