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 2月4日「日本人論」での、コメントへの回答   文科系

2014年02月07日 06時50分19秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 2月4日「日本人論」での、1970さんコメントへの回答

 1970さん
 一応は、聞くべき意見だと思います。真面目におつきあいしましょう。ご言い分を2本柱の意見と見た上で、微妙な僕との違いを述べるというやり方を取ります。簡潔に言い分だけを。
 
 先ずあなたの言い分。
①ブラック企業でも働いているのだから、今の世代の方が昭和世代よりも働く。
②昭和世代は後の世代に借金の後始末をさせた。

 僕の言い分。
①僕は世界と比べた明治から昭和に掛けての日本人論を、主としてやったはず。あなたが応えたのは、上記文末の「これと平成との比較」部分だけだと、指摘しておきたい。主たる所を避けて枝のところに反論とは、何故なのか。批判のための批判と見えないこともない。がまーこれには、これ以上は触れないことにしよう。

②ご指摘の①について
 このご言い分は、現実を正しく表現していると思う。僕の上記末尾の「平成との比較論」を取り消しても良いほどに。ただ、次の3点と、何よりも③のことがあるから、取り消しはできないことになる。
 一つは、「職業が無く、食うために死に物狂い」という状況に前世紀末辺りからなっているということ。二つは、それと関連するが、よって主体的に(つまり自分で選択して)そうなのではなくて、「やむを得ず」という側面、要素が主流だろうということ。つまり、普通に仕事が選択できる状況なら、昔の方が働けるだろうということ。三つ目に、よって、超格差があることにも現れている仕事の量と、特に質に、現代でははるかに大きなばらつきがあるということ。そこを注意してエントリーでは複数回こう書いているつもりだ。『平均的には落ちてきている』。

③②について
 こういう新自由主義世界、自民党政権を続かせてきたことが引き起こした「部分」への責任は、第一に我々世代にある。将来の経済回復を前提としたような安易な公共投資頼みだけの「景気対策」を続けさせてきたことを指している。このことは、当然認めたい。よってその付けを今の世代に回したということも認めねばならぬだろう。
 ただ、「死に物狂いの働きを要求する」のは、新自由主義経済。これの80年代からの隆盛は、日本だけのことではなく世界的に起こったことであることにも注目して欲しい。先進国でこの難を免れた国は一つもないことが、これを証明している。世界史とは常にそういうものであろうが、従来なかった全く新しく生まれた世界史段階の問題を日本一国の前世代の責任にだけしていることになる。これは現実的な責任論にはなり得ないと考える。
 僕らだって、日本国始まって以来のキツイ敗戦世代の尻ぬぐいをしてきたのだ。前世代の尻ぬぐいなんて、いつも新しい質の発生を伴って変化していく人間史というものの、言わば必然である。人間として誰に責任があるかと言えば、部分的にせよ前世代にあると言えるのは確かだろうが、こういう歴史の性格からすればこんな言い分は無意味と言ってよい。つまり、限りなく視野が狭く、最近良く言われてきた屁理屈に近い俗論である。多分、財務官僚周辺が編み出したようなものであって、自らの責任を回避した「一億総懺悔論」の類と言える。

コメント (5)
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