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安倍(周辺)の「哲学」   文科系

2014年02月22日 13時03分19秒 | 国内政治・経済・社会問題

 安倍首相(周辺)のような考え方が何故出てくるのだろうと色々考え込んできた。そしてふっと、こんなことに考え及んだもの。

 今は、もの凄い弱肉強食世界、社会だ。初めは米英流新自由主義経済が、次いでそこに日本とユーロが、さらにブリックス諸国なども加わって、作りあげてきたものである。こういう世界にもいつか人間本位に正される歴史、方向が来ると考えられなかったら、どんな思想、国家方向が生まれるだろうか。理の当然として、こう対処していくしかないだろう。外交は社会ダーウェニズムで針鼠論、内政は性悪説を制御するとでも言うような「公の秩序」論ということになるだろう。ちなみに「公の秩序」とは、自民党改憲草案の最大の柱の一つであり、常にそこで「公益」と並べて置かれたものである。それも、この公益と秩序をば、基本的人権を制限するべくこれに対置するやり方で。

 そしてさて、この針鼠論にせよ、「公の秩序」論にせよ、国家というものをその主人公である国民より上に置く傾向を持った考え方だとも言えるはずだ。また、弱肉強食世界経済の最先端の人間にはこういう考え方に親しみを覚える人々も多いだろうし、性悪説は例えばカトリックなどある種の宗教に根強い考え方、感じ方とも言える。つまり、安倍がそういう人間たちを集めようと思ったら、いくらでもいるのであろう。

 だから言いたい。
①社会ダーウィニズムは誤りである。
②性悪説も誤りである。
③よって、①②に近いような感じ方、考え方から、主権者である国民の上に国家を置く思想も誤りである。
④国家が「郷土と国を愛せよ」などと主権者の心に入り込んで来るのも誤りである。「主権者の上に立つ国家」という感じ方そのものが誤りである。郷土、国史、先祖を愛せよとさえ言えぬのに、なんで国(家)を愛せよと国家が言えるのか。そんな教育は、国家が国民に「正義」を示すような国家主義にしかならないはずである。

⑤こういう安倍が立憲主義を否定する事になったのも、理の当然というものだろう。憲法成立の世界的な基本思想・立憲主義とはこういうものであるのだから。憲法とは、過去に暴走しやすかった国に対して国民が(基本的人権など憲法に明記された事をちゃんと守れよと)縛る為に作られたものなのである。基本的人権を軽視して公益を掲げ直す安倍の考え方はこうして、この立憲主義を真っ向から否定するものである。国権の乱用と言って良いと思う。この批判を気にしてか、最近の安倍はこんな事さえ語っている。「もう国家は暴走などしなくなった」。立憲主義を薄めても良いという理屈のつもりなのだろう。

 

 

コメント (4)
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