【政界地獄耳・07.06】:内閣広報官でも柔軟性のない冷たい対応続くなら「適任」とは…
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・07.06】:内閣広報官でも柔軟性のない冷たい対応続くなら「適任」とは…
★普段は安全保障最優先と思っていた産経新聞の6月29日付は「在沖米兵の事件 外務省の未伝達許されぬ」と社説で「米兵の起訴後も外務省は県に情報を伝えず、県警も報道発表しなかった。県民が知るべき事柄であるのは明らかで、外務省と県警には猛省を求めたい」「林芳正官房長官は27日の記者会見で、昨年12月の事件を外務省が県に伝えなかったことについて『公になることで被害者の名誉、プライバシーに甚大な影響を与え得ることを考慮した』と説明した。だが県も被害者保護には配慮しており、伝達しない理由になっていない。玉城デニー知事が事件発覚後、『信頼関係において著しく不信を招く』と政府を批判したのは当然だろう」と、厳しく外務省や県警の対応を批判した。
★事件発覚直後、26日の会見が外務省でのおそらく最後の仕事になったであろう外務報道官・小林麻紀は、起訴後約3カ月にわたり政府が沖縄県に情報を伝えていなかったことについて「常に関係各所へ漏れなく通報が必要であるとは考えていない」と言い張った。小林は中南米局長などを歴任した外務省幹部だが、今月1日付で内閣広報官に着任。林は起用について「報道業務に関する豊富な知識と経験があり、適任だと総合的に判断した」とした。また事件発覚後の先月27日に沖縄県庁を訪れた嘉手納基地第18航空団のニコラス・エバンス司令官とマシュー・ドルボ総領事は沖縄県副知事・池田竹州の抗議を受け、事件への「深い懸念」と「遺憾」を表明したが謝罪はなかった。
★4日、外相・上川陽子は「地元の犯罪対策や住民の不安に向き合っているのは地方自治体。情報共有のあり方について、さらなる工夫や改善ができないかと考えている」とした。事態がここまで大きくなったのは外務省の方針だったとしても小林の対応が極めて不適切かつ、国民に寄り添わない心のない発言だったことだ。内閣広報官も柔軟性のない、冷たい対応なら林の「適任」は間違いだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年07月06日 07:29:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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