あかない日記

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カンボジア紀行(17) 乳海撹拌

2014-06-07 | カンボジア紀行

 

第一回廊・東面には アンコールワットの壁面浮き彫りの中で

 最も有名な「乳海攪拌」がある。

神々と阿修羅たちが不老不死の薬アムリタを造り出すため

マンダラ山を采配者とし 大蛇を 綱代わりに海をかき混ぜるという。

(てっきり綱と思っていたら”大蛇”そうだ。)

ヒンドゥー教の天地創造の説話が 全長50mにわたり描かれている。

大亀クールマ(ヴィシュヌ神の化身)の背に大マンダラを載せ 

両側から神々(右側)と阿修羅(左側)が大蛇(ヴァースチ)の

胴体を綱として引き合う大綱引き。

綱引きをしながら大海を1000年も続きかき回すと大海は乳色の海となり

当然 1000年もかき回されたら 魚も粉々状態で乳白色になるでしょうね。

 海中から天女アプサラや ヴィシュヌ神の妻となるラクシュミーが生まれ

最後に不老不死の薬「アムリタ」が得られたという神話。

面白いのは 神々は阿修羅に比べて人数が足りなく 

最後尾にはサルの将軍ハヌマーンが加わっている。

また 敵対する神々と阿修羅が 秘薬を造り出すために協力し合っているのだ。

しかし 後に 阿修羅たちは神々に騙されたことに気付き 一戦を交えることになり

最後には戦いに敗れて地獄に追い落とされてしまった。

神様の世界にあっても 悪い者には嘘をついている。 

 人間臭いですね。