ここで「別所温泉」について
資料によれば
1500年前 景行天皇の時代 日本武尊が東征の折に信濃に入り
別所のお湯で兵士の苦をいやすことができたので
「七苦難の湯」と名付けられ
後このいで湯が長く栄えるようにと
「七久里の湯」と名付けられた。
このことが 別所温泉は
我が国最古の温泉ともいわれている。
または 平安時代(794-1185年)中期の
女流作家・清少納言によって書かれた「枕草子」にある
「湯は七久里の湯、有馬の湯、玉造の湯」(三名泉)
という一節の中の「七久里の湯」が
起源ではないかという説もある。
「別所」という地名が
初めて歴史に登場するのは 13世紀であり
その由来は「将軍塚」で有名な平維茂が
戸隠の「活鬼紅葉」という鬼女の退治を
北向観音に祈願して
首尾よく退治に成功したため
この地に「別業」(別荘)を建て
「別処」と言われ 後に別所となった。
12世紀に入ると別所は
木曽義仲が信州を平定するために
派遣した軍勢によって火を放たれ、
多くの寺院建築が灰になってしまったが
大悲殿ならびに安楽寺の八角三重の
塔だけは焼失をまぬがれた。
その後 焼失した別所の寺院は源頼朝
次いでに塩田北条氏によって
再建されることとなり大いに栄えた。
別所を含む塩田平が「信州の鎌倉」と
称されたのはこのため。
以来絶え間なく湧き出ている源泉は
北向観音のご加護による霊泉であるとも。
泉質は 無色透明 単純硫黄泉で
胃腸病 リューマチ 神経痛皮膚病等に効き
特に女性の肌によく「美肌美人湯」とも呼ばれている。
今も850年前から湧き続ける源泉の湧出量は 毎分1000リットル。