アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

中学受験裏口合格

2010年01月27日 | 中学受験
中学受験シーズンたけなわ。東京以外からはいくつかのうれしいお知らせも届く時期になった。

こじろうの受験を通して、中学受験についてはいろいろ考えたことも多いけど、いまだにわかった感じがしないこの世界。それはやっぱり、自分が中学全落ちのあと「裏口」を通ってきたというあたりが尾を引いているような気がするので、今日は開き直って、その「裏口」のことを真正面から書いてみたいと思う。

「裏口」といってもお金を積んで…とかいうことではない。親戚とかのコネで…ということでもない。強いていえば情報をつかんでかいくぐった!?

私は、実力で私立二校に落ち、運(当時、抽選倍率はかなりのものだった)で国立三校に落ち、公立中に入学した。私立二校のうち、ありえないほど高倍率の一校はともかく、もう一校は一度も80%ラインを割ったことがなく、当然受かる気でいたので大ショックではあったが、受からなければ公立に行くというのは自分でも納得していたので、中学入学に際してはそれなりに前向きの気持ちを持っていた。

しかし、実際に入学してみると、「不良化させない」「落ちこぼれさせない」の二本柱を掲げる(?)教育をしている公立中は、たいへん居心地の悪いものだった。またろうが行った中学ももちろん制服(正確には標準服)があるが、服装規定、行動規定の細かさは比較にならない。

授業では、公立なので当然幅の広い状況にある子どもたちに勉強を教えなければいけないのだが、当時特に一番下に合わせなくてはいけないという雰囲気があって、時計が一分…一分ただのろのろと進んでいくのをまだかまだかとじれているような授業の連続にすっかりまいってしまった。

ほかに、いじめとか先生とのトラブルとかいろいろあったが、長くなるので割愛。とにかく、ここに三年間通うのか?? と思うと耐えられない、と思うようになってしまった。

そこへ、そのころ通っていた塾(当然、高校受験目的)で、中学によっては、欠員募集があるという話を小耳にはさんだ。それを聞いた母は、あちこちの中学に電話をかけ、足を運び、一名の欠員募集がある御三家Jの情報をつかんできてくれた。

一名のところに十数名の応募があるようだ。受かる確率はたいへん低い…というか、大手塾が合格判定をするような受験と異なり、どのくらいできて合格なのかは受けてみなくちゃまったくわからない。試験科目は英数国と面接。

受けるなら当然、学校にも言わなくちゃいけないから(書類を出してもらうため)、受けて落ちて戻ることを考えればたいへん気は重い。でもそのときにはもう、ダメモトでもそのチャンスに賭けてみたいという気持ちになっていたので、腹をくくって、欠員募集を受けたいと担任に告げた。

もちろん、この中学が気に入らないなんてことは言わない。「受験の機会をひとつでも増やしたい」というふうに言ったが、どのみち気に入ってないことくらいはまるっとお見通しである。

担任の先生は非常に難色を示し「そういう試験を受けて、不合格で戻ってきて、居心地が悪くてだめになってしまった人(←どうだめになったのかすんごく気になる~)がいますよ」などと脅してきたがもう後へは引けない。
#っつか、すでに居心地悪いです(^^;;

ともかく強引に書類を出してもらい、受けることになった。試験勉強は…確か一ヶ月くらい間があったと思うが、何をやったらいいかわからない。とりあえず、学校側が知りたいのは、中に入って勉強についていけるかということだろうから、英単語や漢字はその学校で使っている教科書に載っているものを覚えておくべきでは?? ということになった。

そこで、親の知り合いで、Jの先生をやっている人から、使っている教科書を教えてもらい、教科書を買ってきて、単語と漢字の練習をやった。なんとなく的外れの対策という気がするけど…そして、英語の教科書については実は情報が間違っていたというおまけまでついていたけど…

中学に入ってたった数ヶ月の英数国、国語はともかくとして数学や英語は難しい問題を作りようがない。いずれもとても簡単なテストだった。英数は、「earth」が書けなかったほかはほとんど取れていたと思うが…そうすると国語勝負か??

試験に集まったのは12人。集まってみて気づいたのだが、私のほかは全員が中学の制服で来ていた。私だけ小花柄ブラウスとスカートといういでたち。まぁそのような非常識な親子ではあったが(笑)、あまりそういうことを気にしない学校のようではある。

面接では、「テストはどうでしたか」「あなたが通っている中学は、どんな学校ですか」などと聞かれた。どんな中学ったって、気に入らないからここに来てるわけで、「肝」の部分の詳細を語れるわけがない。一方、表面的なスペックでいえば、ごく平凡な公立中なわけで、何も変わったところがない。

そこで、校庭・プール・体育館などハードウェア的な配置について話したのだか、我ながらまぬけな答えである。「そういうことではなくて」と笑われたのを覚えている。

幸い、服装も面接もほとんどまったく考慮されなかったらしく、合格した。「テストはとてもよくできていましたよ」ということで、中学受験でへくった(たぶん)社会がなくなったことと、受験勉強たけなわの六年生のとき、趣味で基礎英語を聞いていたのが幸いしたといえるだろう。

転校が決まり、公立中の先生に挨拶して回ったとき、教頭先生の苦虫をかみつぶしたような顔が忘れられない。新しい出発を心から応援して送り出してくれたのは、理科の先生と音楽の先生の二人だけだった。

転校先の中学では、溶け込むのにまったく時間はかからなかったし、なにしろ仮に溶けこまなくったって居心地が悪くはならない学校なので、はじめからたいへん楽しかった。授業も…あんまりまじめには聞いてなかったけど、おもしろい授業もたくさんあったし、進路に影響を与えるような深く響くものもあった。

中学途中の英数国入試ということを中学側から考えてみると、中学受験よりむしろ大学受験の適性に近い測り方ができるという意味があり、かつ高校受験よりは前もってその学校に取り込むことができるのでスタートも遅くならないで済む。大学合格実績を出したい学校ならかなり有利な募集方法だと思うがどうだろうか。

実際、そういう効果はあったみたいなんだけど、なにしろ大学合格実績を重視している学校ではなし、それより学校のカラーに合わない子が入ってくる危険が増えることを嫌ったのか、その後、転入制度はなくなってしまったそうである。…つまり…その制度を叩き潰したのは…私(とほかの転入生)か!?


はなひめ昨日の勉強:
なし(^^;;

代わりのおまけ:
シューティングゲームで弾をよけているまたろうのイメージ図
コメント (14)
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