アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

暗譜チャレンジ: 和音のキャラ

2012年02月04日 | ピアノ
「短調の基本の和音ってこれかっ!!」というのがわかったところで、話を戻してショパンのワルツ。

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5小節目は5の和音、よく見たら8小節目も5の和音ですね、めっさ幅広いけど。

1~4小節は、1の和音に始まり1の和音に終わったので、落ち着いてるまとまりな感じだったけど、
5~8小節は、5の和音に始まり5の和音に終わったので、ぜんぜん落ち着かずに次に続く感じ。
和音がどんどん幅広になっていくところは同じだけれど、5~8小節のほうがずっと幅が広い。

1~4小節の和音は、
1-1(+7th)-4-1
5~8小節の和音は、
5-1-4(?)-5
となっている。

聞いた感じの違いでいうと、1~4小節は、明るくはないけれども(短調だからね)、優しい感じかな。それに比べて、5~8小節は感情の振れ幅が大きいというか、ドラマティックな感じがする。特に、8小節目のミ(ナチュラル)を鳴らすときに、「あ~ドラマティック♪」って(^^;;

その違いは、和音が「4っぽい」のと「5っぽい」の違いかもしれないし、あと左手の和音の幅が広いだけではなくて、旋律も音飛び激しいし、いろいろ総合的なものなんだと思う。5~8小節の場合は、ベース音が小節線をまたいで「ラb-シb」「シb-ド」という動きがあるところが、力強い雰囲気に一役買っているような気がする。

ところで、上で「4(?)」となっているところは、「シbレbファ」だけなら4の和音のところ、「おまけ」で「ソ」がついている。こういうのはなんて書くのか…とりあえず4+6thでいいかな? これがあるとないとで試してみると、うーん、なくても別におかしくはないところなんだけど、あるとぐっとドラマティック度が増すみたい。

と、ここまで来て、そうだあの本に…

「和声と楽式のアナリーゼ」(島岡譲著、音楽之友社)
というのを、前に買って拾い読みして放ってあったんだけど、引っ張り出してみてみると、あったあった。

安定した状態(1の和音)から、不安定な状態(4または5の和音)にいって、また安定した状態に戻る、この振り子のような動きの複合で曲が作られているんだけど、5の和音と4の和音の違いについて「強いていうならば、5はひきしまった男性的な感じであり、これに反して4はやさしい女性的な感じをもっている。」と書かれている。

そういえば、私は先日、5小節目の旋律の頭にある臨時記号(シのナチュラル)について「転調したとかではないし」と書いていたけど、そのことの説明もこの本にある。

和声に含まれていない音を「非和声音」といい、経過音とか刺繍音とかいくつかあるけど、「下側にある刺繍音は臨時記号で半音高めることが多い」と。だから、臨時記号があるからといって転調を示してるわけじゃないのだ。

いやー、私って、本にはけっこうハナが効くから、いい本持ってたりするんだよね(^^) ただ、自分にとってなんらかの切迫感や現実感がないうちは読めてないだけの話(笑)

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コメント
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