アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

それで、脱力して正確に弾くには?

2014年09月07日 | ピアノ
えー藝祭から話を戻しまして、それならいったいどうすれば脱力したまま正確に弾くってことができるかなのですが…

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ひとつのヒントは、「うっ」てなると力が入っちゃって、というやつだと思います。

動きが整理されてなくて、頭にあるイメージがあやふやになると、力が入る→コケる。事前にしっかり音や、動きの組み立てができていればそこは無事にすっといくハズ、という。

「ピアニストの脳を科学する」の本にも、それに関する話が載っています。ピアノは、あるキーを押せば決まった高さの音が出るものなので、あらかじめイメージして音を鳴らすことができるわけですが(といいつつ、しばしばそれが疎かになるんだけど)、ランダムな音が出る実験用ピアノでは事前にイメージできないってことになります。それで打鍵前にイメージしていたかどうかで指の動きがどう変わるかを調べたところ、イメージしてあるほうが、「鍵盤に衝突するときの加速度が小さい」ということがわかったそうです。

どんな実験設計なのか書いてないのでほんとにそんなこといえたのかなぁと気にはなるんですが(^^;; ま、わりと体感的にもそうなのでそんなことはあるかなと。

音をイメージするというのと、それから指の動きを整理しておくというのも大いに関係あると思います。指の動きといっても、この音は3で弾くとかそういうことだけではなくて、今弾いてない指や手の形も含めた動きという意味です。それが合理的に迷いなく決まっていれば、余計な力が「うっ」と入る機会もなくなるでしょう。

そういえば、ヤマハのときの先生が、「速く弾きたいときはねー、大人だったら、ただ何度もなるべく速く弾く練習するとかではなくて、その弾きにくいところをものすごくゆっくり弾いてみるといいわよ」といっていたのを思い出します。つまり、速く弾きたきゃ遅く弾いてみろ、と。そうやって、どういう音が鳴るのか、無駄のない手の動きはどんなものなのか、ちゃんとイメージしておいたら速く弾ける(大人ならば。幼児に同じ指示をしてもうまくいかないだろうけど)ということを言いたかったようです。

すごい、役に立つこと教えてもらってた気がする…ぜんぜんモノにできてなかったけど…

もうひとつのヒントは、卓球1000本ラリーのアナロジーです。1000本ラリーのときって、お互い素直なコースに玉を返しているので、試合の最中のあのお互いイジワルの限りを尽くしているような打ち合いとはまったく違います。なのに1000本ラリーを毎日、これは何の役に立つのかといえばやはり、そういうシンプルでベースとなる動作で、スピードと正確性の限りを尽くしておくことが、ややこしいコース・タイミングの打ち合いになったときも、必要最小限の力で正確に打つモトとなるからではないでしょうか。

これに関連して、同じくヤマハの先生が教えてくれたことを思い出しました。

またろうが中一で、学校の合唱コンがあったとき、私は中三のあるクラスのピアノ伴奏者の演奏にわしづかみにされたのです。さして難しくない、課題曲の一小節を弾き始めただけでこれが同じピアノか!? と愕然とする音色の美しさ。超難曲の自由曲の伴奏も完璧でしたが(ふつう全員参加の合唱コンであんな難しい曲はやらないと思う)、ともかく彼はいったい何者!?

それで、次のレッスンのときに受付でその話をしていたら、受付さんが、「あーそれはたぶん○○君でしょ、アンダンテさんと同じ先生に習っているわよ」。なんと、私はその伴奏者の「姉弟子」でした(私のほうが習い始めが早かった)。

彼の音色に感銘を受けたことを先生に言うと、先生曰く、「○○君のレッスンは一時間でやっているんだけど(ヤマハの通常レッスンは30分)、その15分くらいはいつも音階に使っているの。音色がきれいなのは音階練習のおかげってところがすごくあるのよ。アンダンテさん嫌いだと思うけれど(←お見通しである)、音階ちょっとやってみる?」

そうだ、それでハノンを買ったんだった。それで結局なんでやらなかったのかは忘れた(笑)

というわけで(どういうわけだ)、音階練習はたぶん1000本ラリーのごとく、脱力と正確性と音色に効く。人間って、果てしなくある動作を繰り返すと、その動作が洗練される(具体的にいうと、余分な力が入らなくなること、無駄な動きがなくなること)というふうにできていると思うのですが、それに加えて、力を抜いたままでも自分は正確な動作ができるという信頼みたいなものが必要で、それにはやっぱり繰り返しが効くってことなのかなと、なんとなく。

あー、話がめっさ長くなってしまった。メトロノームから始まって四回シリーズ、でも私は書きながらすごく納得できた気分です。

(え?? そこまでわかったならとっとと練習しろよって!?)


そうですよね。うん。それと、書いてて思ったんだけど、ヤマハの先生はすばらしい先生だったのに、受け止める側の準備がぜんぜんできてなくて、なんだか悪いことしたなって。またあのヤマハに行くことはもうないと思いますが(あの調律ロクにしてないピアノが嫌)

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