ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

母と靖国神社

2005-06-05 22:17:25 | Weblog
母のお兄さんが戦死したのは、あの“ノモンハン”だった。彼は、女系家族のやっと生まれた、たった一人の跡取息子だった。召集令状が来た時の家族の嘆きを、小さい時から何度聞かされたか。そして、その頃、戦争に召集されるのは跡取長男以外の次男・三男達だったとか。何か、役場でミスがあったらしいと・・・

私は30年くらい前に東京で結婚し生活を始めた。母は年に何回も遊びに来た。会えば一度は戦死した、母のお兄さんの話がでる。何年経っても、何十年たっても、その時の嘆きや哀しみは薄れる事はないと。靖国神社の話が出ても、一度も行きたいとはいわなかった。

ある時、15年か、もっと前か「靖国神社に行きたい」と言ったので、連れて行った。向かう車の中でも、ただひたすら、手を合わせ何かをつぶやいていた。駐車場について車から出ると「あんにゃ(新潟のお兄さんの方言)会いに来たよ」と涙ぐむ。神社をじーーーと見つめながら、涙ながらに歩いて行く。

手を合わせ、何かをつぶやきながら長い事たたずんでいた。母と同じような人達が、同じように手を合わせたたずんでいる。砂利を踏む音、ハトの羽ばたきと鳴き声、遠くでかすかに車の音。静かな静かな時が流れる。

家に着くまで何も言わなかった母。そして、夜、言った母の言葉が忘れられない。「いままで、行きたいと思ったけど行けなかった。やっと行く気になって、行ってよかった。一杯いっぱい、話してきた。忠さんがいなくなって、どんなに泣いたか。どんなに会いたかったか。忠さんのかわりに婿を取った事。百姓で苦労した事。」

「でも、やっぱり忠さんは靖国神社には、いなかった。行って来てスッキリした。これからも家の仏壇でお経をあげる」と言った。

そして、あれから一度も靖国神社に行きたいとも、また、話題にものぼらない。母のお兄さんの魂は、生まれた家に帰って来てると、母は思っている。





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代表戦と東京戦

2005-06-05 17:57:58 | FC東京とサッカー
書くのが遅くなったけど、代表戦は見ていて久々にホント面白かった。その前のイラン対北朝鮮も見ていたけど、ウツラウツラとしていて、あまり記憶に残っていない。でも、日本戦はずっと正座して見ていた。夜中なのに眠くならなかった。最近は寝てしまう試合が多かったのに。

新聞でもTVでも言っている通り。試合が始まって「おや!」と思った。こんなにワンタッチでスムーズにボールが動き、人が動くプレーを、最近代表戦で観た事あったっけ。柳沢も私の中の思いを覆すほど良かった。やっぱり、ヒデ!

結局、興奮して、すぐには寝付かれず徹夜明けの状態で、味スタに行った。夕方に夕立が来るというので、屋根の下の席を取る為に、早く出て並んだ。

時間がたっぷりとあったので、ブラブラしていたら、久しぶりに昔の知り合いにあった。昔話に盛り上がっていたら、またまた昔の知り合いが通りかかり、しばらくおしゃべりに楽しんだ。

あの頃、J2の頃はJ1に上がるという、単純な分かりやすい夢があった。どこのチームのサポーターも少なかったから、結構、お互いに仲が良かった。アウエに行けば「遠い所をご苦労様です。お互い頑張りましょう」と試合中も、その前後も楽しかった。最後の新潟戦では「おめでとう!俺達も行くから待っていて!」「ありがとう!待っているから、早く上がってきて」と、お互いにエールを送った。

J1に上がった頃は、勝っても負けても初体験で楽しかった。あの頃はJリーグの決まりなのか、ホームゲームが必ず地方であった。丸亀や富山県や石川県や長野県とかに行った。そして地方の試合は飛行機の便が限られているので、よく選手達と帰りに一緒の飛行機になった。もう仲間とテレビでしか見たこと無い、J1の選手達が(ウチもJ1だった!)カッコ良くスーツを着ている姿を、遠巻きにして固まって見ていた。そんな時はウチの選手達は目に入らなかった。西野監督なんて立ち姿がモデルだった。

知り合いと、昔の事ばっかり懐かしがっていてもダメね。現実を受け入れて前を向いていかないと、と話し合う。今、この時点でナカナカ勝てないのは、選手も私たちも、ただ夢中に走ってきて「ちょっと立ち止まって足元を見つめましょう。未来に続く東京のサッカーの為に」と言うことなのかも知れない。

選手も変わり、サポーターも増えた。昨日だって人が入らないナビスコ戦に13000人強の人達が試合を見に来てくれている。その事を、選手もフロントも、もっともっと真剣に考えてほしいと思う。

知り合い達と、「私たちと東京は腐れ縁。どんな状態でも、どんな未来でも付いていって応援しょうね」と分かれた。

火曜日はユベントス戦。どんなサッカーを見せてくれるかしら。
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