ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

文庫「エル・ドラド」服部真澄著

2006-10-16 18:04:04 | 映画・ドラマ・小説・マンガ
遺伝子組換の植物や昆虫。人間は自然さえも自分達の利益の為に自由に変えてもいいのか。

ある企業がその企業にとって不要な作物をターゲットにそれだけを枯す遺伝子組換昆虫を秘密裏に作る。根絶した後に収穫の多い、これも秘密に作った遺伝子組換の農作物の種か苗を売る。農家は喜んで買う。その作物に良く効く肥料等も売り、収穫物も、もちろんその企業が買う。農家は喜ぶ。がその作物からは種を取る事が出来ない。そのように遺伝子が換えられているのだ。農民はどうしてもその企業から毎年毎年、種や苗をかわないといけなくなる。ただひたすらその企業の為に働くようになる。利益はすべてその企業に。

私の実家は新潟の片田舎の農家。周りもすべて、稲作農家。私が子供の頃は野菜は種から蒔いていた。どこの家にも苗床が作られていた。稲は苗代に種モミを蒔く事から始めた。

今はどうか。今は稲は農協から苗で買う。それも、田植え機にそのまま乗せれるように座布団のような形に作られ、箱に入れて重ねて届けられる。野菜もポットに一株づつ入れられたのを必要なだけ買って来て畑に植える。もう、種を取ったり、種モミを保存する事もない。

これも、この本のような事と一緒じゃないかしら。結局、農家も楽だし、人手もないのだ。この本のように、種や苗も農協から買い、肥料も農薬も、農耕器具も農協から買う。もう、システムが出来上がっている。

でも、そのかわりとてもお金がかかるのである。高コストなのである。農家は昔と違い、とてもお金が掛かる生活になっている。米は農協に売り、売上金は農協にある自分の口座に入り、必要経費がすべて引かれる。

遺伝子を組み替えなくても、この本のようなシステムは出来ているのではないかしら。別に、作物だけでなく。





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