私は、以前、表参道沿いの会社に派遣社員として、6年ほど努めていた。
時は、バブル真っ最中の頃で、社員と派遣社員との余りの給料の差、彼女たちのボーナスの多さに会社をやめて正社員になることにした。
今と違って、求人は私が選ぶほど多かった。
努めたのは、道玄坂を上ったあたりの会社。
そこは、2年ほどで、会社が市ヶ谷に引っ越ししたが。
表参道も道玄坂も、見事なケヤキ並木だった。
家を探していたとき、駅を降りて、眼の前に広がる里山に一目惚れした。
そして、道路の両側に続くケヤキ並木も気に入った。
6階から見下ろすと、ケヤキ並木が緑の川のように、続いている。
里山にもケヤキ並木にも満足していた。
でも、素晴らしい里山は、3分の2が取り崩されて住宅街に変わりつつある。
そして、素晴らしいケヤキ並木も、住み始めて5年ほど立つ頃、秋に枝葉が強力に伐採された。
悲しかった。
それは、毎年の事業となった。
まるで、太い杭のように丸坊主にされたケヤキは、哀れだ。
春に細い枝が伸びてくるが、本来のケヤキの枝のように上に伸びないで、まるで柳のオバケのように下向きに葉を茂らせる。
これからの酷暑の夏に、日陰が小さくなる。
市は、秋に落ち葉が落ちて掃除が大変だから、切れという市に届く声の方に従うのだと、カットする業者は言う。
新聞に、街路樹は気候温暖化や大気の浄化作用等に有効だと書かれていた。
それに、なんといっても、その景観が素晴らしい。
駅からバスで隣の駅まで行くと、ケヤキ並木がずっと続いている。
夏、ケヤキがケヤキらしい姿を保っていたら、その緑の並木が連なる道を歩くのも、バスから見える緑の流れがどんなに涼しく感ずるか。
左側のケヤキは、珍しくケヤキらしく見える。
なぜか、去年はカットされなかったので、オバケケヤキにはなっていない。
来年の酷暑の夏の日陰は、今年よりも狭いだろうな。
時は、バブル真っ最中の頃で、社員と派遣社員との余りの給料の差、彼女たちのボーナスの多さに会社をやめて正社員になることにした。
今と違って、求人は私が選ぶほど多かった。
努めたのは、道玄坂を上ったあたりの会社。
そこは、2年ほどで、会社が市ヶ谷に引っ越ししたが。
表参道も道玄坂も、見事なケヤキ並木だった。
家を探していたとき、駅を降りて、眼の前に広がる里山に一目惚れした。
そして、道路の両側に続くケヤキ並木も気に入った。
6階から見下ろすと、ケヤキ並木が緑の川のように、続いている。
里山にもケヤキ並木にも満足していた。
でも、素晴らしい里山は、3分の2が取り崩されて住宅街に変わりつつある。
そして、素晴らしいケヤキ並木も、住み始めて5年ほど立つ頃、秋に枝葉が強力に伐採された。
悲しかった。
それは、毎年の事業となった。
まるで、太い杭のように丸坊主にされたケヤキは、哀れだ。
春に細い枝が伸びてくるが、本来のケヤキの枝のように上に伸びないで、まるで柳のオバケのように下向きに葉を茂らせる。
これからの酷暑の夏に、日陰が小さくなる。
市は、秋に落ち葉が落ちて掃除が大変だから、切れという市に届く声の方に従うのだと、カットする業者は言う。
新聞に、街路樹は気候温暖化や大気の浄化作用等に有効だと書かれていた。
それに、なんといっても、その景観が素晴らしい。
駅からバスで隣の駅まで行くと、ケヤキ並木がずっと続いている。
夏、ケヤキがケヤキらしい姿を保っていたら、その緑の並木が連なる道を歩くのも、バスから見える緑の流れがどんなに涼しく感ずるか。
左側のケヤキは、珍しくケヤキらしく見える。
なぜか、去年はカットされなかったので、オバケケヤキにはなっていない。
来年の酷暑の夏の日陰は、今年よりも狭いだろうな。
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