前日はいい天気だったのに、朝起きたら雨。
ネットで調べたら、ラグビー場には屋根が無い。久しぶりにポンチョを着るか。
ラグビー場でのサッカーの試合を楽しみにしていたが、雨なのが凄く残念な気持ちで電車を降り外へ出たら、開場への看板を持った人が立っていた。私も始めての場所なので、それを見て何となく安心。
入り口前には、動き始めた長い行列。
中に入って、まず、階段を上りスタジアムに入った。
完全に、サッカー専用スタジアムだ。雨に濡れた芝が美しい。
そして、なぜか、アウェイゴール裏には屋根がある。
まあ、しょうがない、久しぶりに雨の中で応援するか、でも、バックスタンドで応援する事にして、屋根のあるコンコースに降りた。
東京グッズ売り場の向かいの壁の所にベンチがあったので、時間までそこに座っている事にした。
しばらくして、知り合いが来て隣に座り
「アウェイ側の屋根の下の半分を東京の応援席にするって」
「え、本当?」
それで、屋根の下に入るためにアウェイ側に行き、席を確保した。
屋根を支える柱が何本も立っていて、ここはサッカー場とは違うんだなと思った。
始まるまで、隣の年配の男性と話していた。
東京の試合をガスの頃から時々見ていたそうで、でも、ラグビーも好きで、よくここに来るそうだ。
色んな話を聞けて試合開始まで退屈しなかった。
私は屋根の下で雨に濡れないが、ピッチ上は風が出て来て雨が斜めになっている。
向こう正面で暑く応援する東京のサポーターを見ながら、こっちでその応援に合わせての手拍子。
ギュッとまとまっての応援は、こっちで見ていて気持ちいいし、声が大きく聞こえる。気合が入っているのがこっち側にもビンビン伝わって来る。
でも、熱い東京の応援を、向こう正面に見ながらのサッカー観戦は、不思議な気がした。
負けた前の二試合と違って、スタメンの選手が何人か入っているだけで、プレーが締まって見える。
ただ、ゴールしなければ勝てない。二敗しているので、もう後が無い。
前半、オフサイドが多く、絶対勝つんだとの気持ちは伝わって来た。
今回の主審が、あまり笛を吹かないで流すのが、見ていてストレスにならない。
そして、クボくん。
彼が入るとサッカーが面白くなる。
どうしても、彼の姿を追ってしまう。
あの、クボくんのフリーキックは、遠く向こうの方だったけど、蹴った瞬間に、なぜか入ったと思った。
高速のボールがネットを揺らし、ゴール裏のサポーターがバンザイしながら飛び跳ね、私達の側の東京サポーターも全員が立ち上がり万歳をした。
「こっち側では、派手な応援はしないで下さい」と言われたが、この時ばかりは、あちこちで歓喜の雄叫び。
冷たい雨が降り注ぎ、体温を奪うように風も吹き渡る。カイロを腰に張り真冬の恰好をしていても寒い。
屋根の下の私よりも、屋根の無いゴール裏のサポーター達は、本当に寒いだろう、その彼らへのご褒美のように、目の前でのクボくんの素晴らしいゴール。
胸が熱くなる。
これが決勝点となり、やっと一勝のルヴァンカップ。ここから勝ち上がって行こう。
秩父宮ラグビー場は、駅からも近いし、とってもいいスタジアムだ。水曜日の試合は会社帰りに寄りやすい。次回は、いい天気になって欲しい。
ガンバレー!! トーキョー!!
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