都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

旧 木村春東邸

2020-01-24 | 港区   
旧 木村春東邸
所在地:港区 高輪3-18
建設年:1907(明治40)
構造・階数:木・3F
解体年:2012(平成24)
Photo 2006.3.5

 1907(明治40)年完成で、築100年以上。華やかな屋根装飾を持つ木造3階建て住宅が、東禅寺わきの小さな住宅地にあって、なぜこんなところにこんな建物がと驚かされる代物だった。


 Photo 2006.3.5

 改装されて増築もされていたのか、部分的に張り出していたり、2階への梯子段が付いていたりで、入口周辺は奇妙な感じ。

 建物を建てた木村春東という人は徳川慶喜の従医だった人という。代替わりはしていたが、最後の頃まで木村家が使用していたらしく、門柱には木村という表札がまだ掛かっていた。


 Photo 2012.12.4

 それほど規模の大きくない3階建てだったが、屋根はスレートと銅で葺かれ、デザインはまるで西洋の宮殿風。個人住宅でこれほどの装飾のある屋根は稀。小路の奥にあったため全景を撮れなかったのが残念。

 使われなくなったという話を聞いていたので、近くを通りかかるたびに気になって見に行っていたのだが、2012年の12月4日に訪れてみたら、ちょうど解体業者が来ていて、既に家財道具などが運び出され、解体準備真っ最中だった。現在、同所にはタカナワテラスという集合住宅が建っている。

高輪に建つ明治からの洋館がもうすぐ解体。最後の記念に数枚。

Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 港区  #住宅系  #近代建築  #洋館・洋風住宅 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする